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2022年度CFP全米王座決定戦プレビュー⑥【総括】

2022年度CFP全米王座決定戦プレビュー⑥【総括】

さあいよいよ8月末から開幕した2022年度シーズンも残すところあと数時間となりました。その最後を締めくくるのは全米最強を決めるCFPナショナルチャンピオンシップゲーム。今日(1月9日、米東部時間午後7時半、日本時間1月10日午前9時半)カリフォルニア州州イングルウッド市にあるソーファイ(SoFi)スタジアムで遂にキックオフとなります。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

第1シードのジョージア大と第3シードのテキサスクリスチャン大(TCU)との対戦となった今年の頂上決戦。ディフェンディングチャンピオンのジョージア大はともかく、テキサスクリスチャン大がこの全米の大舞台に駆け上がってくるなど開幕時に誰が予想できたでしょうか?

ジョージア大はここまで無傷の14連勝。昨年から数えると2年間で28勝1敗というとんでもないレコードを更新中。これまでダイナスティー(王朝)を築いてきたアラバマ大に取って代わる新たなダイナスティーの始まりの予感すらします。

一方TCUは開幕時にランクさえされていなかったダークホース。昨年は5勝7敗だったものの、今季は開幕以来12連勝を飾りBig 12カンファレンス優勝決定戦でカンザス州立大に敗れたものの見事にプレーオフに進出。準決勝戦では圧倒的ミシガン大有利という声の中見事にアップセットを演じここまでやってきました。

ジョージア大が勝てば2011年と2012年にアラバマ大が連覇した以来の二連覇。一方のTCUにとっては1938年以来の栄冠を獲得することになります。これまでもなしョナルタイトルはいわゆる「ブルーブラッド」と呼ばれる著名大学によって牛耳られてきていることを考えると、TCUがもしこの試合にかって84年ぶりのタイトルを獲得するとなるとそれはカレッジフットボール史上大変レアな出来事になるわけです。

どちらのチームにも注目したいタレントが豊富ですが、やはりチームの顔とも言えるQBの二人がどちらもハイズマントロフィーファイナリストというのは興味深いです。

そしてその二人、ジョージア大のステソン・ベネット(Stetson Bennett)にしろ、TCUのマックス・ドゥガン(Max Duggan)にしろここまで紆余曲折を経てたどり着いた苦労人。彼らのプレーにはどうしたって目がいってしまいます。

*こちらのポッドキャストで二人のことに触れています!

また彼らだけでなく他にも注目したい選手が多々おり、次期NFLドラフトで高順位で指名を受けると噂されている選手達のパフォーマンスにも期待がかかります。

特に全米屈指のディフェンスを誇ると言われるジョージア大の守備陣や、安定感抜群のジョージア大オフェンス陣、またスピード感抜群のTCUディフェンス陣に今季屈指のWRを擁する彼らのオフェンスなど見どころはたくさんです。

そしてそのようなスター選手達が実際にあい見えた時にどのようなバトルが繰り広げられるのかも非常に楽しみです。タレントの量でいえば4つ星4つ星を多く抱えるジョージア大の方が地力で優っているかもしれませんが、TCUはシーズンを通して様々な相手と対戦していく中で大きく飛躍したチーム。

確かにラベガスのオッズはこれまでのどのナショナルタイトルゲームよりもオッズが一方に傾いているようですが(ジョージア大有利の予想)、先にも紹介した通りTCUは圧倒的不利だと思われていたミシガン大戦に競り勝っていますから、何が起こるかわからないともいえますよね。

ジョージア大の近年の成長は目覚ましいものがありますし、これまでのリクルーティング、そしてNFLへ逸材を何人も送り出している状況を見れば誰もがジョージア大有利だと考えるのが妥当でしょう。

しかもカービー・スマート(Kirby Smart)監督はこれでナショナルタイトルゲーム出場は監督として3度目。当然昨年ついにその栄冠を手に入れているわけですが、この大舞台に立ったことがあるという経験は何物にも変え難いでしょう。それは昨年の優勝チームにいた選手達にも言えることですが、スマート監督は以前在籍していたアラバマ大でも何度もこういったステージを経験しており、この場数の多さは侮れません。

そういった意味ではTCUにとっては選手にしてもコーチにしてもこのような舞台は未知の舞台であり、本番の雰囲気に飲み込まれないかどうかが気がかりです。当然フィエスタボウルでのミシガン大との試合も大舞台ではありましたが、その規模と注目度を考えるとこのCFP全米大学王座決定戦はその比較にもなりません。

今季からチームを率いているソニー・ダイクス(Sonny Dykes)監督にしてはアシスタントとしても監督としてもこういった舞台に居合わせたことがありません。戦術などは当然準備してくることでしょうが、選手をこの試合に万全の状態で準備させるというのは気持ちの面でもフィジカルの面でも手探り状態なのかもしれません。ともすれば監督としての力量がダイクス監督に求められると言えるのではないでしょうか。

また怪我の状況も気になります。特にTCUはエースRBケンドレ・ミラー(Kendre Miller)が膝の怪我で、そしてジョージア大TEダーネル・ワシントン(Darnell Washington)も足首の怪我でこの試合の出場が微妙とされています。ミラーの場合は彼のバックアップであるエマリ・ディマカド(Emari Demercado)がミシガン大戦で活躍しているのが不幸中の幸い。ジョージア大の場合は第1のTEであるブロック・ボワーズ(Brock Bowers)が健在ですが、ワシントンが不在の場合のパーソネルの変更がどうなるのか気になりますね。

===

兎にも角にもキックオフまであと僅かとなりました。今年はこれまでの常連校だったアラバマ大そしてクレムソン大がプレーオフに不在。またプレーオフに出場したオハイオ州立大ミシガン大という2つのBig Tenカンファレンス所属チームがどちらも決勝に進めなかったということもありました。

ただ準決勝戦はこれまで9回行われてきたCFPの中でも最高にエキサイティングなセミファイナル戦となり見るものを大いに楽しませてくれました。ジョージア大という「ゴリアテ」にTCUという「ダヴィデ」が立ち向かうという構図になっていますが、予想通りにジョージア大が圧倒してしまってはシラける決勝戦になってしまいますし、やはりここはTCUが「ゴリアテ」の首をはねるくらいの試合展開を見せてほしいと思うのがファンの心境と言えそうです。

ただ、ここまで来たからにはお互いが持てるものを全て繰り出してフルパワーでぶつかり合ってほしいと願います。昨年はアラバマ大のスターWRジェミソン・ウィリアムス(Jameson Williams、現デトロイトライオンズ)が膝に大怪我を負って負傷退場して流れが変わってしまいました。当然怪我もこのスポーツの一部といえますが、大きな怪我なく全力で戦い抜いてほしいと思います。

そして最後に歓喜の中で試合終了を迎えるのがどちらのチームになるのか・・・固唾を飲んで待ちたいと思います。

AGS予想

ちなみに私AGSの予想ですが・・・。

やっぱり地力ではジョージア大が上回ると思いますし、ゴリゴリの展開となれば後半層の若干薄いTCUが不利になりそうな感じです。TCUとしては強力と言われるジョージア大ディフェンスの中で比較的に崩すことができそうなバックフィールドに挑戦していくのが常套手段ではないかと思います。

ただそのためにもやはりある程度のランゲームは構築したいところです。3rdダウンで長い距離が残るような状況が続けばジリジリと追い詰められていき、ジョージア大にパスを強いられるような展開だと手詰まりになるのかも。

あとはQBドゥガンがどれだけ気負いせずに自分の力を発揮できるか・・・。プレーメーカーとしての素質はありますから、雰囲気に、そしてジョージア大フロントセブンのプレッシャーに飲み込まれないようにする必要はあるかと思います。

これまで何度も「これまでか・・・」という状況を乗り切ってきたTCU。彼らの奇跡に賭けたい、そして今後果たして二度と起こるかわからない、「ブルーブラッド」ではないチームが全米制覇する姿を見たいという期待を込めてTCU勝利と予想します。

テキサスクリスチャン大38、ジョージア大35

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