ダン・マレンの凋落 

ダン・マレンの凋落 

今シーズン現時点ですでに13人のFBS(フットボールボウルサブディビジョン)監督が解雇されてしまいました。その中にはサザンカリフォルニア大やルイジアナ州立大という名門校も含まれていますが、今週初頭には同じく名門とされるフロリダ大ダン・マレン(Dan Mullen)氏も監督の座を解かれてしまいました。

若き日のマレン氏

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アーサイナスカレッジという小さなNCAA3部の大学でプレーしたマレン氏は卒業後にコーチングの道に進むことを決断。手始めにニューヨークにあるワグナーカレッジとアイビーリーグのコロンビア大でWRコーチを務めた後にシラキュース大ならびにノートルダム大で学生コーチとして経験を積み、2001年にミッドアメリカンカンファレンス(MAC)のボーリンググリーン州立大でQBコーチに就任します。この時ボーリンググリーン州立大を率いていたのがあのアーバン・マイヤー(Urban Meyer、現ジャクソンビルジャガーズ)監督でした。

マイヤー監督率いるボーリンググリーン州立大は1年目の2001年に8勝3敗、2年目の2002年には9勝3敗としてマイヤー監督自身の株が上がり始めます。それを受け2002年度シーズン後には当時マウンテンウエストカンファレンス(MWC)所属だったユタ大の監督に招聘され、マレン氏もマイヤー監督に追随してユタ大に赴任しQBコーチを務めます。そして2年目の2004年には12勝0敗という無敗シーズンを送り、非BCSカンファレンス(今で言う「グループオブ5」)チームとして初のBCSボウル(今で言う「ニューイヤーズ6」ボウル)の1つであるフィエスタボウルに出場するという偉業を成し遂げました。

この時のQBは2005年のNFLドラフトで総合ドライチ選手となったアレックス・スミス(Alex Smith)氏。そのスミス氏を育てたQBコーチとしてマレン氏の株もマイヤー監督の株とともに上がり続けます。そして2005年にはマイヤー監督は遂に大御所フロリダ大の監督に起用されることになり、マレン氏もまたマイヤー監督の片腕としてフロリダ大にやってきます。

フロリダ大ではオフェンシブコーディネーターに格上げされ2006年と2008年の全米制覇に大きく貢献。この間マレン氏はクリス・リーク(Chris Leak)氏そして2007年のハイズマントロフィー受賞者ティム・ティーボ(Tim Tebow)氏を育て上げ当時のカレッジコーチ市場で最も注目を浴びる存在になっていました。

初監督に就任

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そんなマレン氏にもいよいよヘッドコーチとしてチームを率いるチャンスが訪れます。それはフロリダ大と同じサウスイースタンカンファレンス(SEC)所属のミシシッピ州立大。もともとミシシッピ州立大はSECという強豪がひしめくカンファレンスの中で中堅レベルでしか無いチームでしたが、マレン氏は自身初の監督職としてこのミシシッピ州立大を選ぶことになります。

ミシシッピ州立大でのマレン氏は初年度の2009年こそ5勝7敗と負け越しますが、翌年の2010年には9勝4敗としてボウルゲーム(ゲーターボウル)出場を果たし、そこから8年連続でチームをボウルゲームに送り込む安定したチーム育成を確立します。

ミシシッピ州立大での最大のシーズンは2014年。この年は開幕時こそランク外だったものの開幕後から連勝を重ね6戦終えて6連勝を飾ると遂に全米1位を獲得。これはミシシッピ州立大アメフト部史上初の偉業となりました。10戦目に当時全米5位だったアラバマ大との試合で敗れるとその後2敗して結局10勝3敗となりましたが、このシーズンによりマレン氏の名前は確固たるものになりました。

ちなみにこの年QBを務めていたのは現ダラスカウボーイズのダーク・プレスコット(Dak Prescott)。プレスコットの潜在能力を開花させたQB伯楽としても大いに名を売るようになります。

フロリダ大監督に就任

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2017年度シーズン、開幕後3勝4敗と低迷していたフロリダ大は当時の監督だったジム・マクエルウェイン(Jim McElwain、現セントラルミシガン大)氏をシーズン途中で解雇。その後釜を探しているところでした。フロリダ大はマイヤー監督が去った2011年からウィル・ムスチャンプ(Will Muschamp)氏並びにマクエルウェイン氏を監督に雇いますがあまりパッとせず、過去の栄光を取り戻すために大物監督を狙っていました。

当時彼らが本命として狙っていたのは元オレゴン大、フィラデルフィアイーグルス、サンフランシスコ49ers監督のチップ・ケリー(Chip Kelly)氏でした。しかしケリー氏はフロリダ大のオファーを固辞し結局UCLAの監督に就任することになります。

ケリー氏に振られたフロリダ大が次に狙ったのは当時セントラルフロリダ大監督だったスコット・フロスト(Scott Frost)氏。フロスト氏は2015年度に0勝12敗だったチームを就任後たった2年で13勝0敗にトランスフォームした人物で当時最も腕利きの若き司令官として赤丸急上昇中でした。そのフロスト氏はフロリダ大のオファーを受諾するかと思われましたが、彼の母校であるネブラスカ大にも監督の空きができ母校に凱旋する形でネブラスカ大の新監督に就任。フロリダ大はまたもターゲットに逃げられてしまったのです。

そこで白羽の矢が立ったのがミシシッピ州立大のマレン氏。同じSECに9年所属しリクルーティングにも精通していると思われ、しかもかつてフロリダ大でティーボ氏らを育てて2つのナショナルタイトル獲得に貢献した人物としてこれ以上ないマッチングということで遂にフロリダ大は監督を射止めることに成功したのでした。

ただ2016年度は6勝7敗、2017年度は8勝4敗と決して「ホット」な状態だったわけではなかったマレン氏。現にフロリダ大にしてみれば次期監督トップ候補ではなかったわけで、この起用は吉と出るか凶と出るかは誰にもわかりませんでした。

フロリダ大での成功

マレン氏初年度となった2018年度はいきなり10勝3敗と二桁勝利を挙げ、前年度の4勝7敗から比べ物にならないくらいの変化を遂げました。全米ランキングでもシーズン終了時には7位に着け、フロリダ大でのマレン氏の船出は予想を遥かに上回る出来となったのです。

続く2019年度は開幕後6連勝で全米7位に躍り出ますが、その後ルイジアナ州立大(後の全米チャンピオン)とジョージア大に敗れてしまいます。しかし結果的には11勝2敗で前年度の戦績を上回る出来を収め昨年と同じくシーズン終了時に7位とし2年連続トップ10内に収まる好成績を残したのです。

そして2020年度。世間は新型コロナのパンデミックに襲われ、SECは10試合短縮並びにSEC戦のみの変則シーズンを敢行。その中でマレン氏率いるフロリダ大はQBカイル・トラスク(Kyle Trask、現タンパベイバッカニアーズ)、TEカイル・ピッツ(Kyle Pitts、現アトランタファルコンズ)、WRカダリアス・トニー(Kadarius Tony、現ニューヨークジャイアンツ)らを擁して躍進。SECタイトルゲームに進出し後に全米制覇するアラバマ大を追い詰めるなど善戦。就任後3年間でフロリダ大は完全に常勝チームとして安定したと誰しもが思いました。

フロリダ大での失墜

そして今年。全米13位発進となったフロリダ大は2連勝の後当時1位のアラバマ大と対決。前年度のSECタイトルゲームの雪辱に燃えた彼らは王者アラバマ大を苦しめるも31対29で惜敗。しかし負けたもののアラバマ大からあと少しで白星を奪えたかもしれないという展開は往々にして高い評価を得ていました。

しかし全米10位で迎えたケンタッキー大戦にて敗戦。35年続いていたケンタッキー大での連勝記録が途絶えました。これで2敗目となったフロリダ大ですが、7戦目では当時既に解雇が決まっていたエド・オルジェロン(Ed Orgeron)率いる苦戦続きのルイジアナ州立大に敗戦。続くライバル・ジョージア大戦では何も出来ずに34対7で完敗。そして9戦目のサウスカロライナ大戦も40対17と全く覇気無く敗れて3連敗。この時点で4勝5敗と負けが先行する展開に。

既にファンの期待を大きく裏切るシーズンを送っていたフロリダ大ではマレン監督の指導者としての資質が問われ始め、それを払拭するためにマレン監督はディフェンシブコーディネーターのトッド・グランサム(Todd Grantham)氏とOLコーチのジョン・へヴェシー(John Hevesy)氏を解雇。

なんとか流れを変えたかったところですが、第10戦目の超格下サムフォード大戦では前半を終えた時点で42対35とホームでリードを奪われる大失態。グランサム氏はディフェンス陣選手たちとの絆が強かったということでそのコーチを解雇された選手たちの士気が低下したもようで、それはフィールド上のパフォーマンスを見ても明らかでした。結局70対52で勝ちはしたものの、マレン監督の求心力がどんどん下がっているのが露呈されました。

そして極めつけが11戦目のミズーリ大戦におけるOTの末での敗戦。今季5勝6敗となったところでとうとうフロリダ大体育局長(AD)スコット・ストリクリン(Scott Stricklin)氏はマレン氏解雇に踏み切ったのです。

なぜ解雇?

確かに戦績は満足いくものとはかけ離れていますが、それにしてもこのタイミングでの解雇はやはり普通ではありません。今年の6月に3年の契約更新を結び、そして契約途中での解雇となったことでフロリダ大はマレン氏に約1200万ドル(1ドル100円計算で約12億円)のバイアウト費(違約金)を支払わなければならなくなりました。にもかかわらずこの決断を下さざるを得なかったことにはやはり戦績以外にもいくつかの理由が隠されています。

ボウルゲーム出場のため

残り1試合を残してマレン氏を解雇したフロリダ大。5勝6敗であと1勝すればボウルゲームに出場できるわけですが(最低6勝が出場資格)、期待された戦績とは大きくかけ離れていますがそれでもボウルゲームに出場するのとしないのでは大きな違いであり、このタイミングで監督解雇に踏み切った背景には最低でも6勝目を飾って散々だったシーズンに少しでも箔をつけたいと思ったストリクリン氏の思惑があったことでしょう。

最終戦のフロリダ州立大は同じフロリダ州内にキャンパスを構えるライバルチームであり、彼らも現在5勝6敗でボウルゲーム出場を果たすにはこの試合での白星が絶対条件。彼らのこの試合に勝ちたいというモチベーションは高いはずですから、フロリダ大も本気でかからないとライバルチームに負けてボウルゲームに出場できないという最悪なシナリオが待っています。

それを達成するためにはたとえあと1試合しか残っていないとしてもストリクリン氏はマレン氏ではだめだということで彼のクビを切ったわけです。マレン氏は戦術師としては一流ですがその彼をしても勝てないと踏んだとあれば、その理由は戦術以外のところにあると考えるのが普通です。

おそらく先にも述べたとおりチーム内でのマレン氏の求心力が下がり、選手の士気がズタボロになっていたことが予想されます。戦術はいくらでもテコ入れできますが、失われた信頼はそう簡単に修復できるものではありません。

体育局長ストリクリン氏の保身

次に内外で沸き起こっていたマレン氏不要論を見逃せなくなったストリクリン氏が自分に火の粉が降りかかる前にマレン氏を切ったことが考えられます。マレン氏をミシシッピ州立大からフロリダ大に連れてきたのはストリクリン氏であり、彼としては何としてもマレン氏にフロリダ大で成功してほしかったに違いありません。でなければ彼を起用したストリクリン氏にも批判の矢が向くからです。

しかしだからといってマレン氏解雇を固辞すれば今度はマレン氏を絶対的に排除したい上層部によってストリクリン氏のクビが切られる可能性すら出てきます。例えばマイアミ大は現在マニー・ディアス(Manny Diaz)監督の去就問題が話題になっていますが、それに先立ち大学側は体育局長のブレイク・ジェームス(Blake James)氏を解雇しています。これは次の体育局長によってディアス監督を解雇させるための布石とも考えられています。ストリクリン氏にも同じ仕打ちが訪れないとも言えずそうなる前に彼はマレン氏との縁を切ったとも考えられるわけです。

カルチャー(風紀)の低下

次に考えられるのはマレン氏体制でのチーム内のカルチャー(風紀)が低下したこと。

マレン氏は非常に風変わり(カーキー/Quirky)な人物としても知られています。例えば昨年のミズーリ大ではハーフタイム時に両軍入り混じった小競り合いに自ら突っ込んでいったり、試合後の記者会見でダースベーダーの仮装で表れたり・・・。

また昨年のテキサスA&M大戦での敗戦後の会見ではパンデミック中だと言うのに翌週のルイジアナ州立大とのホームゲームに9万人の観衆を動員できるよう大学側に働きかけるような発言をしてひんしゅくを買い後に謝罪に追い込まれたり・・・。

マレン氏の言動はときに監督の品質を欠くこともあり、それがチーム全体の「色」として出たとしてもおかしくありません。

例えば昨年出場したボウルゲーム「コットンボウル」ではオクラホマ大と対決しましたが、この試合では「ニューイヤーズ6」というメジャーボウルゲームながらプレーオフと無関係な試合となったためかフロリダ大の主力選手7人が試合出場辞退する事態となりました。「チーム」として戦うよりも「個人」を重視をしているカルチャーが浮かび上がったと言っても過言ではありません。

一方で2019年度のアラバマ大はプレーオフ出場を逃しシトラスボウルでミシガン大と対戦しましたが、この試合ではNFLドラフトを控えたWRジェリー・ジュディ(Jerry Jeudy、現デンバーブロンコス)、WRヘンリー・ラグス・III(Henry Ruggs III、元ラスベガスレイダース)、Sゼヴィアー・マッキニー(Xavier McKinney、現ニューヨークジャイアンツ)、LBアンフニー・ジェニングス(Anfernee Jennings、現ニューイングランドペイトリオッツ)、DLレイクウォン・デイヴィス(Raekwon Davis、現マイアミドルフィンズ)らが怪我のリスクもかえりみず出場していました。それは選手らがチームのために戦おうというカルチャーがあったためでしょうし、それはニック・セイバン(Nick Saban)監督の日頃の指導方針が影響していたのかも知れません。

上の例だけでフロリダ大のチームとしての団結力が欠如していたという結論に結びつけるのは強引かもしれませんが、どちらにしてもカルチャーの低下がマレン氏失脚を加速させたとしても不思議ではありません。

リクルーティング

そしてマレン体制では将来的に危ういと言われていたのがリクルーティングです。

現代のカレッジフットボールで成功するに当たりチーム構築の上で最も重要と言われているのは選手の育成よりもより才能のある人材を勧誘し入部させる行為であるリクルーティングです。現在上位を走るジョージア大、アラバマ大、オハイオ州立大、さらにはクレムソン大やテキサスA&M大らは決まってリクルーティングランキングで毎年上位を維持しています。ブルーチップと呼ばれる5つ星や4つ星選手をどれだけ連れてこれるかによって将来的なチーム力に大きく差が出ます。だからこそリクルーティング戦争は激化し続けるわけです。

そこに来てマレン氏体制でのフロリダ大のここまでのリクルーティング力はトップ10にも及びません。お膝元であるフロリダ州内の高校生は皆上に挙げた強豪校へ流出し、同じSEC(サウスイースタンカンファレンス)内のチームにことごとく能力の高い選手を奪われ続け、その結果選手層はどんどん薄くなていきます。

常に全米チャンピオンを狙いたいフロリダ大としてはリクルーティング合戦でライバルたちに遅れを取っていることは好ましいことではありません。マレン氏が就任して以来リクルーティングランキングで10位以内に入れていないことも今後のことを考えれば不安材料の何物でもないわけです。

また最近の記者会見でリクルーティングのことを尋ねられたマレン氏は「シーズンが終わるまではリクルーティングに関しては話したくない」と答えていました。これもまた黄色信号です。リクルーティングは先も言ったようにチーム強化の上で最重要課題といっても過言ではなく、その面でマレン氏に危機感とか切迫感とかが感じられなかったからです。

例えば彼らのライバルであるジョージア大のカービー・スマート(Kirby Smart)監督はリクルーティングの鬼と言われています。暇があれば時間を惜しまずリクルーティング活動に精をだしていますが、ただでさえ在校生たちの指導や管理で忙しいのにその合間を縫ってリクルーティング活動を行うことは「家族との時間が減ってしまうけれどそれはしょうがない。ライバル(つまりフロリダ大)を倒すためならばなんだってするさ」という心構えに支えられており、このような人物と毎年対峙しなければならないのならば、フロリダ大もそれなりの覚悟をもってリクルーティングに勤しむ人物によって率いられなければジョージア大との差は広がるばかりとなってしまいます。

フロリダ大というブランド力は全米でも上位に数えられる力を持っているはずです。またフロリダ州という土壌は多くの有能な高校生プレーヤーを生み出しており、その州の旗艦大学ともいえるフロリダ大が彼らを囲えない理由はないはずなのです。そのためには最新のフットボール頭脳を持っているだけでは足らず、リクルーティング時に高校生に自分のビジョンを確実に売る事ができる人物でカリスマ性があるような人物がトップに君臨している必要があるわけです。その最たる人物がアラバマ大のセイバン監督だったりジョージア大のスマート監督だった入りするのですが、たとえこの二人と同じレベルの人物でなかったとしてもそれに準ずるような人材が必要なわけで、結果的にマレン氏はその器ではなかったということになります。

それがわかっているのならば早めに手を打たないと狙っているリクルートたちはどんどんフロリダ大から離れてしまいます。特に来月中旬には「早期サイニングピリオド」といって2月に先立って高校生たちが進学先を決めて書類にサインできる期間がやってきます。これまでは2月の第1水曜日の「ナショナルサイニングデー」に高校生たちが一斉に進学先を公表するのが風習でしたが、ここ最近は「早期サイニングピリオド」で8割程の高校生たちが書類にサインして進学先を決めてしまいます。それに備えるためにもフロリダ大は一刻も早くマレン体制を解して新監督を表明し、離れかけていたリクルートたちをつなぎとめる必要があったわけです。

フロリダ大がこのタイミングでマレン氏と袂を分かつ決定をした最大の理由がここにあると思われます。

今後・・・

ただマレン氏を解雇したからと言って誰を新監督にするのかという問題を解決するのは簡単ではありません。

今の所約10校が新監督探しに躍起になっていると思われますが、その中でもサザンカリフォルニア大ルイジアナ州立大という名門中の名門はかなりトップレベルの人物を監督に選ぶことになると思います。いかにフロリダ大が名のしれたチームとはいっても歴史的に見て今挙げた二校と比べるとブランド力は劣ります。ということは凄腕の監督もしくはその素質を持っているコーディネーターらはまずサザンカリフォルニア大とルイジアナ州立大に奪われてしまうと見るのが妥当です。

しかしそもそもそんな人材がゴロゴロ転がっているはずがなく、そうなれば動きそうな監督に目をつけてアタックしていくしかありません。しかしサザンカリフォルニア大にしろルイジアナ州立大にしろ既に早い段階で監督解雇を決めており、その時点から水面下で代理人(エージェント)を通じて交渉に当たってきていると考えてほぼ間違いないでしょうから、今週マレン氏を解雇下ばかりのフロリダ大は既にこの時点でこの2チームには遅れを取っているのです。

そうなれば本命のコーチを招聘することは叶わず、結局2番手や3番手以降の人物しか残らないという現実も無視できません。これは皮肉にも2018年にマレン氏を新監督に任命した時の状況に非常によく似ています。

マレン氏は在任4年間で3度もボウルゲーム出場を果たすなど今年以外は十分な結果を残してきたコーチです。そのコーチを今年1年苦戦したからといって解雇したからには彼以上の結果を残してくれる人材を発掘しなければマレン氏のクビを切った意味がなくなってしまいます。しかしそんな人物が果たしているのでしょうか?そしていたとしてその人物がフロリダ大にやってきてくれるのでしょうか?

それもこれもカレッジの監督のサラリーが異常なまでに高騰し続け、こんなに大金を払っているんだからそれに見合う結果を毎年残してもらわなければ困る、という現代の事情も絡んでいます。だからこそ最初の3年間で成功していながら今年1年期待を裏切るようなシーズンを送ってしまったおかげでマレン氏は見限られてしまったのです。当然ここまで述べてきた他の理由があったからこその決断だったことは否めませんが、超高額給料に見合った仕事を毎年結果として出さなければクビを切られるシビアで狂気に満ちた世界というわけです。

マレン氏に関して言えば上でもご紹介したとおり1200万ドルのバイアウト費が今後定期的に懐に入ってくることになりますから、フロリダ大監督の座を追われたとしても食いっぱぐれることはありません。当然コーチングキャリアならびに自尊心に傷がつくことは確実ですが。

しかし彼がこれで終わってしまうとは考えられません。今後空きが出ている大学の新監督に抜擢される可能性も十分あるでしょうし、今年でなくても来年以降に他チームから白羽の矢が立つことも大いに考えられます。コーチとしては優秀な頭脳を持っていることは周知の事実。しかしそれ以外の面で改善する余地があり、それを受け入れて監督として成長することができればマレン氏に遅かれ早かれまた活躍の場が与えられるでしょうし、将来的に一回り大きく成長して名を挙げるようになるかも知れません。

ただ残念ながらそれはフロリダ大以外の大学での話となるわけですが・・・。

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