2019年度CFP全米王座決定戦プレビュー①【ここまでの軌跡】

2019年度CFP全米王座決定戦プレビュー①【ここまでの軌跡】

2019年度の全米王者を決めるカレッジフットボールプレーオフ(CFP)ナショナルチャンピオンシップゲームが1月13日(日本時間1月14日)にいよいよ行われます。今年の決勝進出チームは全米1位のルイジアナ州立大と同3位のクレムソン大。今回CFP初出場となるルイジアナ州立大は2007年以来のナショナルタイトル、クレムソン大にとっては2年連続4度目の栄冠を狙います。

試合開催まで5日程ありますが、これから数回に渡りこの試合の見どころをお伝えしていきたいと思います。日本時間で開催日時が火曜日の朝10時半過ぎとなりますから観れる方はなかなかいらっしゃらないかと思いますが、少しでもこの試合を楽しむための情報をお伝えできればいいなと思います。

今回は両チームがここまでどのようにしてたどり着いてきたかを見ていきたいと思います。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

ルイジアナ州立大

ルイジアナ州立大は現在の時点で全米2位となる「ストレングス・オブ・スケジュール(SOS)」を持っています。SOSとは簡単に言えばそのチームがどれだけタフなスケジュールをこなしてきたかを数値化したものです。2位ということは彼らがそれだけ厳しい試合をこなした上で14勝0敗という素晴らしい戦績を残してきたということになります。

今季ルイジアナ州立大は2戦目に当時9位のテキサス大、6戦目に当時7位のフロリダ大、8戦目に当時9位のアーバン大、9戦目に当時3位のアラバマ大、SEC優勝決定戦で当時4位のジョージア大、そして先日のピーチボウル(CFP準決勝戦)で4位のオクラホマ大とすべてなぎ倒して無敗を守ってきました。SOSで1位はオハイオ州立大となっていますが、対戦相手だけを見てもルイジアナ州立大が今季成してきた結果は度肝を抜くものです。

開幕時には6位発進だったルイジアナ州立大ですが、やはり2戦目となったテキサス大との試合に競り勝ったことが今季調子を加速させる重要なポイントだったといえます。特にこの試合では37対31でルイジアナ州立大がリードで迎えた残り時間2分半という状況、3rd&17ヤードというシーンでジョー・バロウ(Joe Burrow)がWRジャスティン・ジェファーソン(Justin Jefferson)へのTDパスを決めテキサス大にとどめを刺したプレーが今季のチームの快進撃の狼煙を見ているようでした。

今季一番苦戦した試合となったのは第8戦目のアーバン大戦。スコアリングオフェンスで全米1位となる1試合平均48.9得点というルイジアナ州立大がこの試合では23点しか取れませんでしたが、3点差という僅差の試合をモノにできたことで逆境にも強いという自身を持つことが出来たでしょう。

そして「世紀の一戦パート2」と言われたアラバマ大とのアウェーゲーム。この試合は結果的に46対41と僅差の点の取り合いとなりましたが、試合展開はルイジアナ州立大の押せ押せムードで進み、特にバロウとRBクライド・エドワーズ・へレイヤー(Clyde Edwards-Helaire)がアラバマ大ディフェンスをかき乱して見事対戦成績連敗記録を9で止めました。そしてこの試合でバロウはハイズマントロフィー獲得をほぼ決定づけたと言ってもいいパフォーマンスを見せたのです。

とにかく攻守ともに完璧とも言えるルイジアナ州立大はこの時期からオハイオ州立大とランク1位を争い続けましたが、SEC優勝決定戦で当時4位のジョージア大に37対10と完勝。見事にCFPファイナルランキングで1位を手に入れて第1シード校に落ち着きました。

そして先日行われたCFP準決勝戦となったピーチボウルではオクラホマ大と対決。この試合ではなんと前半だけでバロウが7TD、WRジェファーソンが4TDという異次元の強さで49対14でハーフタイムを迎えると後半も得点を重ねて結果的にプレーオフの試合とは思えない63対28という大差の一方的な試合でオクラホマ大を一蹴。遂に悲願の全米優勝決定戦に駒を進めたのです。

一体どのチームがこのルイジアナ州立大のオフェンスを止められるのでしょうか・・・。そう思わずにはいられないほど今年の彼らのオフェンス力は凄まじいです。


クレムソン大

ディフェンディングチャンピオンのクレムソン大は昨年度のタイトルゲームでアラバマ大ディフェンスを手玉に取ったQBトレヴァー・ローレンス(Trevor Lawrence)、RBトラヴィス・エティエン(Travis Etienne)、WRティー・ヒギンズ(Tee Higgis)、ジャスティン・ロス(Justyn Ross)が今年も健在ということで、ディフェンス陣からは主力がNFLへ流出するもプレシーズンランキングで1位を獲得。二連覇への幕を開けました。

ただ開幕後から連勝を重ねるも、昨年の強さが影を潜め前半戦ではノースカロライナ大に1点差で辛勝するなどピリッとしないチーム状況で9週目にはランクを4位まで落とします。また所属するアトランティックコーストカンファレンス(ACC)のレベルが軒並み落ちていることでクレムソン大の無敗記録が彼らの真の力を反映しているものなのかと疑問を投げかける声も多かったのです。

ただそんな中でも後半戦は相手につけ入る隙きを与えること無く完勝。ACC優勝決定戦ではリーグタイトル戦にもかかわらずバージニア大を62対17で一蹴し無敗を守ってレギュラーシーズンを終え、CFPファイナルランキングで3位を獲得して5年連続となるプレーオフ進出を決めました。

CFP準決勝戦となったフィエスタボウルでは2位のオハイオ州立大と対戦。ルイジアナ州立大と並び称された最強チームのオハイオ州立大と対戦することでクレムソン大の真の強さが試されることになりました。この試合は両チーム一進一退の試合展開となりましたが、ローレンスがその脚で要所で素晴らしいプレーを見せこの激戦を29対23で制し決勝戦進出。自分たちの実力を疑う声を払拭するパフォーマンスで2年連続夢の舞台に帰ってきます。

共通の対戦相手

この2チームの唯一の共通の対戦相手となるのはテキサスA&M大です。

ルイジアナ州立大は第14週目、クレムソン大は第2戦目にそれぞれ対戦していますが、ルイジアナ州立大は50対7、クレムソン大は24対10で両チームとも白星をあげています。

クレムソン大が対戦した当時のテキサスA&M大は12位、ルイジアナ州立大が対戦した時のテキサスA&M大はランク外(7勝5敗)ということですが、シーズンを通してチームの状況というのは大きく変わっていきますから、一概にこの試合結果だけを見て2チームの力を比べることは出来ませんが、やはりどうしてもルイジアナ州立大がテキサスA&M大を圧勝したことが目立ちます。

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