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誰が誰だか分かるかな?

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先日行われた第53回スーパーボウルは13対3という非常にロースコアなゲームの末、ニューイングランドペイトリオッツロサンゼルスラムズを破り6度目の優勝リングを手にしました。ハイスコアゲームが予想されていましたが、打って変わってディフェンス同士の玄人好みな試合展開となり、観ようによってはアクション少なめなつまらない試合と言われたり、見ごたえのある重厚な試合だったと言われたりしています。個人的には点は入りませんでしたが、ディフェンスの駆け引きが非常に興味深いいい試合だったと思います。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

今年スーパーボウルは約100億人の視聴者があったと言われていますが、それだけに試合中にテレビで流れるコマーシャルの単価は桁違いになるのが常です。今年の場合は1コマにつきなんと平均5億円程の値が付いたといいます。恐ろしいビジネスモデルです。が、100億以上の人が目にするのであればそれだけの価値があるということなのでしょう。

スーパーボウル中のCMは独創性、ユーモア、感動など様々なジャンルのテーマを通して見る人にインパクトを与える作品となる事が多いです。当たりハズレはありますが、あえてハズすことで逆に視聴者の脳裏に焼き付けるなんて発想のCMもあるくらいです。だからこの日は試合やハーフタイムショーだけでなく、どんなCMが流れるのかも非常に楽しみな一面であります。まさにトイレに行っている時間など無いわけです。

そんな中でとりわけ注目を集めたのがNFLのコマーシャル。「NFL100」と題されたこのCMは来年度のスーパーボウルが行われる2020年がNFLの前身であるアメリカンプロフェッショナルフットボールカンファレンスが設立された1920年から数えて丁度100年目の節目を迎えるということで、その記念すべき節目の年へのキックオフを兼ねたスローガンを冠したコマーシャルでした。そしてこのコマーシャルに出演した顔ぶれがまあ豪華だったこと!

私はお友達のお宅にお邪魔して3家族でスーパーボウルを観ていましたが、男性陣が大声を上げて出てくる選手らを指差して「あ、誰々だ!」と叫び続けていました。

おそらく既に他のサイトでこのCMに出てきた名選手たちを紹介する記事が紹介されているかもしれませんが、当サイトでも出演した選手たちを出身大学を添えて紹介したいと思います。

舞台は100年目を迎えるNFLを祝福するためのパーティー会場。そこに出席している著名人たちが起こすドタバタ劇です。

壇上でスピーチを行っているのがNFLコミッショナーのロジャー・ガッデル(Roger Goodell)氏。最近ではセインツ対ラムズでの疑惑のノーコールに関してだんまりを決め続けたことで批判を浴びてしまった人物です。

ガッデル氏の話を聞く面々。まずは左からディック・バトカス(Dick Butkus)氏、ジョー・グリーン(Joe Greene)氏、そして現ロサンゼルスラムズのアーロン・ドナルド(Aaron Donald)。バトカス氏はイリノイ大出身の名LB。プロではシカゴベアーズでプレーし、彼の栄誉をたたえカレッジフットボールの最優秀LBに贈られる賞に彼の名を冠した「バトカス賞」が作られました。グリーン氏はノーステキサス州立大(今のノーステキサス大)でプレー。1969年のドラフトで第1巡目でピッツバーグスティーラーズに入団。ドナルドはピッツバーグ大出身のDT。2014年のドラフトで第1巡目にセントルイス(当時)ラムスに指名され、つい先日行われたスーパーボウルにも出場しました。

続いて登場したのがペイトン・マニング(Peyton Manning)氏とオーランド・ペース(Orlando Pace)氏。マニング氏はテネシー大で一世を風靡し、1996年シーズン後にドラフト入りするものと思われていましたが、ハイズマントロフィーを獲るために残留し1997年度シーズンをプレーするも結果トロフィーを取り損ねた(受賞したのはミシガン大チャールズ・ウッドソン氏)という逸話を持っています。プロでの活躍は言うまでもないですね。オハイオ州立大出身のペース氏はマニング氏がドラフト入りを保留した1997年度のドラフトでドライチとなった選手。OL選手として総合1位となったのは1968年度以来のことでした。この二人が同じテーブルに座っているのは演出者のいたずらに違いありません。

別のテーブルにはアルヴィン・カマラ(Alvin Kamara)とドリュー・ブリーズ(Drew Brees)のニューオーリンズセインツコンビが座っています。カマラはテネシー大出身のRB。2017年度に第3巡目でセインツに指名されましたが、同じ年に1巡目でドラフトされたRBレナード・フォーネット(Leonard Fournette、ルイジアナ州立大出身/現ジャクソンビルジャガーズ)やクリスチャン・マカフリー(Christian McCaffrey、スタンフォード大出身/現カロライナパンサーズ)らに負けじと劣らない活躍をしています。ブリーズはパデュー大出身で今年40歳となるベテラン。彼の大学時代を筆者は辛うじて覚えていますが、後出のトム・ブレディとともに未だ最前線でプレーしている驚くべき鉄人の一人です。

続いて登場するのがマイケル・ストレイハン(Michael Strahan)氏。FCS(フットボールチャンピオンシップサブディビジョン)所属のテキサスサザン大で大学時代を過ごしたストレイハン氏はニューヨークジャイアンツ一筋。現在はNFL試合のスタジオ解説者を務める傍ら朝の情報番組のコメンテーターをするなど多方面でその才能を発揮しています。

こちらのテーブルには現ニューイングランドペイトリオッツのTEロブ・グロンコウスキー(Rob Gronkowski、左)とブライアン・アーラッカー(Brian Urlacher)氏の姿が。アリゾナ大出身のグロンコウスキーはリーグを代表するTEとして活躍。先日のスーパーボウルでも満身創痍の中試合を決めるきっかけとなったスーパーキャッチをゲーム終盤で見せていましたね。アーラッカー氏は「グループオブ5」カンファレンス群の一つであるマウンテンウエストカンファレンス所属のニューメキシコ大出身。NFLではシカゴベアーズでディフェンスの顔として12年間もプレーしました。髪の毛はどうやら現役時代は剃っていたみたいですね・・・。

コミッショナーの話に耳を傾ける群衆の中にはWRジュジュ・スミス・シュースター(JuJu Smith-Schuster)の姿も見受けられます。サザンカリフォルニア大出身のスミス・シュースターは現在ピッツバーグスティーラーズでプレー。何かとお騒がせなアントニオ・ブラウン(Antonio Brown、セントラルミシガン大出身)に代わるスターWRに成長しつつあります。

そして気になるこのピンク頭の人物。役柄としてはパーティー会場のサーバーなのでしょうが、この人は「ニンジャ」という愛称で知られるリチャード・タイラー・ブレヴィンズ(Richard Tyler Blevins)さん。誰なんだ?と思われたでしょうが、彼はどうやら非常に有名なゲーマー兼ビデオストリーマー(ユーチューバー)らしいです。時の人、ということで出演を果たしたのでしょうか。

そしていよいよ問題児、マーショーン・リンチ(Marshawn Lynch)の登場です。カリフォルニア大出身のリンチはバッファロービルズに入団したあとシアトルシーホークスで開花。が、2015年度シーズン後一度リーグを離れ放浪の度に出たかと思うと2017年度に現役復帰し現在までオークランドレイダースに所属しています。このコマーシャルはリンチがケーキをつまみ食いしようと身を乗り出すも、バランスを崩してケーキのてっぺんに飾ってあった黄金のフットボールが転がり落ちることで物語が急展開するのです。

リンチによってボールがフロアに転げ落ちたのに気づくのがナダミカン・スー(Ndamukong Suh)。先日のスーパーボウルではラムスの一員としてプレーした元ネブラスカ大出身のDL選手です。そして左手後方にはベス・モウィンズ(Beth Mowins)さんとイーライ・マニング(Eli Manning)が見えます。モウィンズさんはスポーツキャスターで、2017年度に女性として初めてNFLの試合を実況中継した人でもあります。イーライは言わずと知れたペイトン氏の実弟。ミシシッピ大出身のイーライは2004年のドラフトで総合1位でサンディエゴ(当時)チャージャーズにドラフトされ即座にニューヨークジャイアンツにトレードされたという経歴の持ち主。今後の彼の動向が気になるところです。ちなみに兄弟揃って総合1番目にドラフトされた兄弟は後にも先にもマニング兄弟ただ一組だけです。

「ファンブル!!!」という雄叫びを上げたのがマイク・シングルタリー(Mike Singletary)氏。大学時代はベイラー大でプレーし、1979年と1980年にはオールアメリカンに選ばれたLB。プロではシカゴベアーズで活躍し、現役引退後はコーチとしてリーグに留まり2009年から2年間はサンフランシスコ49ersで監督も務めました。現在は今週末から開幕する新たなプロフットボールリーグ、アライアンス・オブ・アメリカン・フットボール所属のメンフィスエキスプレスの初代監督に就任しています。

シングルタリー氏の掛け声によってここから大勢の選手たちがボールを奪いにかかります。

まずは現カロライナパンサーズのRBクリスチャン・マカフリー。マカフリーは2016年度のハイズマントロフィーレースでアラバマ大デリック・ヘンリー(Derrick Henry)に次いで2位につけるなど活躍。黒人選手ばかりが目立つRB界隈で白人であるマカフリーの活躍は中々爽快であります。ちなみに最近巷で流行っているボウルゲーム回避を実質的に始めたのがこのマカフリーと前述のフォーネットの二人です。

マカフリーらがダイブしてボールを確保しようとしますがボールはその転がり続けます。そしてそれを拾い上げたのがこの御方。

言わずと知れたサンフランシスコ49ers及びカンザスシティチーフスで活躍した殿堂入りQB、ジョー・モンタナ(Joe Montana)氏。49ers時代にスーパーボウルを4度獲得。そのうち3度でMVPにも輝いています。そんなモンタナ氏はカレッジフットボールを名門・ノートルダム大でプレー。1977年にはチームのナショナルチャンピオン獲得に大きく貢献しました。プロでの業績を考えれば1979年のドラフトで第3巡目だったのは49ersとしては安い買い物だったはずです。

そんなモンタナ氏がオープンレシーバーを探しますが、当然彼のターゲットとなるのは・・・

史上最高のWRとの呼び声高いジェリー・ライス(Jerry Rice)氏です。モンタナ氏とコンビを組んだ49ers、そしてその後に移籍したオークランドレーダイースで活躍。WRという高い身体能力を必要とされるポジションでなんと20年間も現役でプレーし続けました。そんなライス氏の出身大学はミシシッピヴァレー州立大というFCSの小さな学校。そんな大学からでもNFLのレジェンドになれる選手が輩出されたのです。

そのライス氏を妨げるようにパスを要求しようと現れたのが・・・

マイアミ大マイケル・アーヴィン(Michael Irvin)氏。ダラスカウボーイズで1980年代から1990年代にかけて活躍したWRはスーパーボウルを3度獲得。上記のモンタナ氏とライス氏の49ersの好敵手として名場面を繰り広げました。マイアミ大出身のアーヴィン氏は1980年代にその威勢の良さで一世を風靡。何をやっても許されるという態度で「悪童マイアミハリケーンズ」を地で行った人物でした。

そしてそんなアーヴィン氏にモンタナ氏が放った一言。

「No can do Cowboy!」

モンタナ氏の放ったパスは弧を描いてライス氏へ。しかしそこにどこからともなく現れたあのレジェンドがパスインターセプション!

アトランタファルコンズ、ダラスカウボーイズでDBとして活躍した「プライムタイム」ディオン・サンダース(Deion Sanders)氏です。現在オクラホマ大出身のQBカイラー・マレー(Kyler Murray)が野球とフットボールの2足のわらじ持ちとして知られていますが、彼以前ではサンダース氏が両刀使いとして鳴らしていました。氏はアトランタブレーブスやシンシナティレッズなどでプレー。その派手ながらも確かなパフォーマンスで知る人ぞ知る選手となりました。そんなサンダース氏はフロリダ州立大出身。「One and Only」(唯一無二)と言われたサンダースのルーツは既にフロリダ州立大での活躍から始まっていたのです。

モンタナ氏のボールを奪ったサンダース氏は彼のトレードマークとも言える独特のダンスで会場を沸かせ、そのパフォーマンスを座りながら楽しんでいるスリーアミーゴス・・・。

左からラリー・リトル(Larry Little、ベスーン・クックマン大)氏、ポール・ワーフィールド(Paul Warfield、オハイオ州立大)氏、ラリー・ゾンカ(Larry Csonka、シラキュース大)の面々。3人共プロフットボールの殿堂入りを果たし、ゾンカ氏はカレッジフットボールでも殿堂入りを果たしている名選手たちですが、彼らがまとっているジャケットからも分かるように、3人はマイアミドルフィンズでともにプレーした仲。それだけではなく彼らは後にも先にもNFLで唯一の無敗チームとなった1972年のドルフィンズの一員でもあります。

はしゃぐサンダースを尻目に彼をロックオンしたのが前述のアーラッカー氏。ブラインドサイドからサンダースにどでかいタックルを御見舞します。

弾かれたボールは宙を舞い、やがて別の人物の手元に吸い込まれます。

ロサンゼルスラムズのRBトッド・ガーリー(Todd Gurley)です。2015年のNFLドラフトで第1巡目にラムズに指名されたガーリーはジョージア大出身。3年生時にはNCAAのルール違反(不正に金銭を受け取っていた疑惑)で4試合禁止処分に処され、シーズン終盤のアーバン大戦で膝の前十字靭帯断裂という大怪我を負い、この年は6試合にしか出場できませんでしたが、それでも911ランヤードに9TDを荒稼ぎ。4年生シーズンを待たずに早期ドラフト入りして見事1巡目にドラフトされたわけです。その後の活躍は目覚ましいですが、残念ながら先日のスーパーボウルでは際立ったパフォーマンスを見せることはありませんでした。

そのガーリーがテーブルとテーブルの間をすり抜け走り、ボールをピッチします。そのピッチ先の人物は・・・

小さな鉄人バリー・サンダース(Barry Sanders)です。オクラホマ州立大出身のサンダース氏は1989年のドラフトで1巡目総合3位でデトロイトライオンズに入団。10年間ライオンズ一筋でプレーし続けましたが、惜しまれながら静かに引退していったのを今でも覚えています。彼の地を這うようなランニングスタイルは非常に印象的でした。この動画でも現役の頃を彷彿とさせるスピンムーブを見せていますね。

そんな走りを眺めるのはダラスカウボーイズのレジェンド、エミット・スミス(Emmitt Smith)氏。前述のアーヴィン氏とともにカウボーイズの3つのスーパーボウル獲得に大いに貢献したスミス氏の母校はフロリダ大。チームを全米の檜舞台に押し上げたスティーヴ・スパリアー(Steve Spurrier)体制以前のフロリダ大に所属していたスミス氏でしたが、1990年のドラフトでは1巡目でダラス入り。以降カウボーイズの絶対的RBとして君臨し、生涯ランヤード(18355ヤード)、キャリー数(4409回)、ランTD(164)は全て未だにNFLレコードとして破られずに居ます。

そして出番が回ってきたのがペイトン・マニング氏。投げた後のストレイハン氏との受け応え。

ス「まだやれんじゃないの?」

ペ「いやー(肩)痛いね」

そのマニング氏のパスを受け取ったのが・・・

「LT」ことラダニアン・トムリンソン(LaDainian Tomlinson)氏。サンディエゴ(当時)チャージャーズでその名を確固たるものにしたトムリンソン氏はカレッジ時代をテキサスクリスチャン大で過ごしました。4年生だった2000年には最優秀RB賞であるドーク・ウォーカー賞、オールアメリカン選出、ジム・ブラウントロフィーなど獲得するなどその年を代表するRBに成長しました。寡黙な人なのかと思っていましたが、最近ではNFLネットワークの番組によく登場しよく喋っているのでそのギャップに驚かされています(笑)。

そんなLTに忍び寄る影・・・テーブルに隠れて虎視眈々と獲物を狙うこの鋭い眼光は・・・

マイアミ大、そして元ボルティモアレイヴンズのDB、エド・リード(Ed Reed)氏。リード氏は2001年にマイアミ大がナショナルタイトルを獲得した時のメンバー。チームメートにはQBケン・ドーシー(Ken Dorsey)、RBクリントン・ポーティス(Clinton Portis)、TEジェレミー・ショッキー(Jeremy Shockey)、WRアンドレ・ジョンソン(Andre Johnson)、LB D.J.ウィリアムス(D.J. Williams)、LBジョナサン・ヴィルマ(Jonathan Vilma)ら錚々たる顔ぶれです。それにしてもリード氏の髪型とヒゲが・・・。

そこに現れたのが・・・

あのジム・ブラウン(Jim Brown)氏まで!!未だにNFL史上最高のRBという評価をされ続けるレジェンドはシラキュース大出身。そう、かつてシラキュース大はカレッジフットボール界を代表するチームだったのです。最近では考えられませんが・・・。ちなみにブラウン氏は大学時代フットボールだけでなくバスケットボール、陸上競技、ラクロスでも活躍。前述のマレーやサンダース氏を更に超えるマルチアスリートだったわけです。

そんな中なかなかレアなツーショットがここに。

新旧QBの集い。ベーカー・メイフィールド(Baker Mayfield、クリーブランドブラウンズ)とトム・ブレディ(Tom Brady、ニューイングランドペイトリオッツ)の二人です。メイフィールドは昨年ルーキーとして長年低迷していたブラウンズに一筋の光を与えてくれました。2017年度のハイズマントロフィー受賞者でもある彼は言わずと知れたオクラホマ大出身。今後がまさに楽しみな選手であります。

そしてブレディはおそらくNFL史上最高のQBと言ってしまってもいいですよね?当然何をして史上最高かというのは個人差があるでしょうが、この撮影当時は5つのスーパーボウルリング保持者、そしてこのCMが流れた数時間後には6つ目を手に入れた選手。選手として6度というのはNFL新記録であります。今では押しも押されもせぬ大スターですが、ミシガン大時代はそこまで評価を受けた選手ではなく、2000年のドラフトでは第6巡目、総合199番目でペイトリオッツに拾われるという程度の選手でした。そんな選手がチームに6度ものロンバーディトロフィーをもたらすのですから、ペイトリオッツにとってはまさにお買い得な選手となりました。

【関連記事】NFLで「お買い得」となったカレッジフットボーラーたち

そんな二人ですが、周囲で起きているドタバタ劇を見たメイフィールドはブレディにはっぱをかけます。

「Get out there old man!」(ご老体も参加したらどうなん?)

するとブレディは無言で指に突き刺さっている優勝リングを抜き取りメイフィールドに託しいざ参戦!

無数のリングを預かったメイフィールドの子供のような笑顔が中々ツボです。

舞台は変わり今度は新旧のワンオンワン対決。

ラムズのアーロン・ドナルドが襲いかかろうとしているのは・・・

これまたレジェンダリーQBテリー・ブラッドショウ(Terry Bradshaw)氏。ピッツバーグスティーラーズとして4度のスーパーボウルを獲得したブラッドショウ氏はスティーラーズの黄金時代を支えた名QBです。そんな彼の出身校はルイジアナ工科大。1970年のドラフトでドライチ選手となったブラッドショウ氏はそれの評価に応えるには十分すぎる活躍をプロで残しました。

ドナルドのタックルの直前でパスを放ったブラッドショウ氏。その行く手に待っているのは豪華なWR陣とそれをカバーするDB陣です。

左からパトリック・ピーターソン(Patrick Peterson、元ルイジアナ州立大/現アリゾナカーディナルズ)、オデム・ベッカム・ジュニア(Odell Beckham Jr.、元ルイジアナ州立大/現ニューヨークジャイアンツ)、ラリー・フィッツジェラルド(Larry Fitzgerald、元ピッツバーグ大/現アリゾナカーディナルズ)、ダーウィン・ジェームス(Derwin James、元フロリダ州立大/現ロサンゼルスチャージャーズ)、ジェイレン・ラムジー(Jalen Ramsey、元フロリダ州立大/現ジャクソンビルジャガーズ)。この激しい攻防戦、接着剤がついているのではないかと疑うほどのキャッチ力を誇るフィッツジェラルドが手を伸ばしますが、再びボールはティップされます。

そしてそのルーズボールを地面すれすれでキャッチしたのが・・・!!

フランコ・ハリス(Franco Harris)!!

このシーンが個人的にはいちばん好きです。ハリス氏はペンシルバニア州立大からピッツバーグスティーラーズへ入団したペンシルバニア州の英雄。前述のブラッドショウ氏とともに4つのスーパーボウル獲得に貢献した人物。

このブラッドショウ氏からの一連のシーンは、通の方ならすぐわかると思いますが、1972年のAFC地区プレーオフのオークランドレイダースとスティーラーズとの対戦で起こった、ハリス氏自身が起こした奇跡のキャッチのオマージュ。「Immaculate Reception(一点の曇もないパスキャッチ)」と後に言われることになるこのプレーのお陰でスティーラーズは土壇場で逆転勝利を納めたのです。

ちなみに筆者はハリス氏にお目にかかったことがあります。超ラッキーでした。

このプレーを見て笑みを浮かべるグリーン氏も実はこのハリス氏の奇跡のキャッチに居合わせたスティーラーズでした。

ここからは最後まで畳み掛けるように選手を詰め込んできますが(笑)、まずはスミス・シュースターがボールを持ってテーブルの上を滑走します。

そしてガッデルコミッショナーに促されて舞台袖から登場するのが・・・

カンザスシティチーフスのQBパトリック・マホームス(Patrick Mahomes)。いきなり現れてノールックパスをかまします(笑)。今年年間MVPを獲得したマホームスはテキサス工科大出身。大学時代から彼を見てきた筆者は正直彼がプロでここまで出来るなんてこれっぽっちも思っていませんでした。チーフスがアレックス・スミス(Alex Smith、元ユタ大/現ワシントンレッドスキンズ)を放出してまでマホームス体制を敷いたときは「大丈夫か?!」と思ったものでしたが、とんだ取り越し苦労でした。

そしてここに未だに椅子に着席してちらっと写っているのがシアトルシーホークスのQBラッセル・ウィルソン(Russell Wilson)です。ウィルソンほどの人物をこれだけのために起用するのか?と驚いてしまいます。ウィルソンは元はノースカロライナ州立大でプレーしましたが、監督と馬が合わずウィスコンシン大へ転校。ウィスコンシン大では2011年度のBig Tenチャンピオンに輝きローズボウル出場も経験しました。

【関連記事】元ノースカロライナ州立大のウィルソン、転校の理由を明かす

そのマホームスのノールックパスをド派手にキャッチしたのがオデム・ベッカム・Jr

キャッチと同時にテーブルを破壊して着地を決めますが、このキャッチはちゃんと捕球されたのかどうかをジャッジするのは・・・?

サラ・トーマス(Sarah Thomas)さんとロン・トーバート(Ron Torbert)氏。トーマスさんは女性として初めてNFL(遡ればカレッジフットボール界でも)の試合で審判(ダウンジャッジ)を任された人物。トーバート氏はトーマスさんらをまとめる審判団の長です。

再びランダムに登場するのがTEトニー・ゴンザレス(Tony Gonzalez)氏。カンザスシティチーフスとアトランタファルコンズで活躍したゴンザレス氏は元々カリフォルニア大出身。彼が記録した、TEとしての生涯レシーブヤード(15127ヤード)、TEとしてのレシーブ回数(1325回)、TEとしての試合出場総数(270試合)という数字は未だ破られていないNFL記録です。

そのゴンザレス氏にタックルをかますのがデンバーブロンコスのヴォン・ミラー(Von Miller、テキサスA&M大)です。

そしてボールはなぜか赤いドレスを来た女の子の手に。それを追いかけて着たのがリチャード・シャーマン(Richard Sherman)です。スタンフォード大出身のシャーマンはシアトルシーホークスディフェンスの顔として2011年から2017年まで活躍。昨年からはサンフランシスコ49ersの一員としてプレーしています。

シャーマンはこの女の子にボールをくれとせがみますが、女の子こは「ボールほしいの?欲しかったらとってみな!」と中々のジュークモーションを見せます。この女の子、名前をサム・ゴードン(Sam Gordon)さんといいますが、彼女は現在15歳でアメフトをプレーしている高校生です。元はと言えば彼女が9歳だった時に撮影されたプレーが絶賛されちょっとした有名人に。しかも彼女は女の子でもアメフトはプレーできると声を上げ、彼女の地元のソルトレークシティー(ユタ州)で女の子だけのフットボールチームを立ち上げたのです。

そしていよいよ最後の登場人物、ゴードンさんがピッチしたボールの行き先は・・・

ニューヨークジャイアンツのルーキーRBセイクワン・バークリー(Saquon Barkley)です。ペンシルバニア州立大で名を挙げたバークレーは今年あまりいいところがなかったジャイアンツに居て唯一の華となり、今年の年間ルーキーMVPを受賞しました。2018年度のドラフトで総合2位だった実力は伊達じゃないです。

バークレーのシグニチャームーブとも言える八艘飛びでタックルを交わし疾走。そして残りのみんながバークレーを追いかけるというところでこの動画は終わります。

いやーそれにしても著名人の多いこと!!100年目にふさわしい豪華な顔ぶれが揃いました。ただここに出ても良かったんじゃないかという人たちはまだまだ居ます。例えばジョー・ネイマス(Joe Namath、元アラバマ大)氏とか、ロジャー・スターバック(Roger Staubach、元海軍士官学校)氏、ブレッド・ファーブ(Brett Favre、元サザンミシシッピ大)氏、レイ・ルイス(Ray Lewis、元マイアミ大)氏、ランディ・モス(Randy Moss、元マーシャル大)氏などなど・・・。

とはいえ、この記念すべき節目を祝うには十分なインパクトを与えてくれました。なかなかこんな撮影もできないでしょうから!

ところで下にメーキングのビデオを貼り付けますが、流石にこんなに大勢の選手・元選手らがいたら合成してるんだろう、と思っていたところ、このメーキングを見る限りでは結構みんなちゃんと現場に居ますね。

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