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2022年度CFP全米王座決定戦リキャップ

2022年度CFP全米王座決定戦リキャップ

CFP全米王者決定戦
テキサスクリスチャン大

7

ジョージア大

65

1月9日に行われたCFP(カレッジフットボールプレーオフ)全米大学王座決定戦は1位のジョージア大が65対7という空前絶後の大差で3位のテキサスクリスチャン大を一蹴し、15勝無敗で全米タイトル二連覇を見事成し遂げました。

今回はその試合のリキャップを簡単にお伝えします。

第1Q

下馬評ではジョージア大が圧倒的な有利と言われていたこの試合。二連覇がかかっている彼らに今季のシンデレラチーム・テキサスクリスチャン大がどれだけやれるか見ものとなりました。

前半はテキサスクリスチャン大の攻撃から開始。いきなりOLがフォルススタートとこの大舞台であがっているのかと思わせる立ち上がり。そしてこのドライブでは1度もファーストダウンが奪えずあえなくパント。そして返しのジョージア大の攻撃ではQBステソン・ベネット(Stetson Bennett)が相手LBの動きをよく見切ってスクランブルから21ヤードのTDラン。ジョージア大が難なく先制します。

さらにその次のテキサスクリスチャン大の攻撃では左に抜けたダリウス・デーヴィス(Darius Davis)をDBクリストファー・スミス(Christopher Smith)がパシュートした末にファンブルを誘発。それをジョージア大がリカバーして相手陣内33ヤードから攻撃のチャンスを得ます。

ただこのチャンスをジョージア大はTDに結びつけることは出来ずFG止まりで10対0に。これはテキサスクリスチャン大にとっては不幸中の幸いとも言えたでしょう。

いきなり10点を取られてしまったテキサスクリスチャン大陣営は浮足立っているようにも見えましたが、この次のドライブではQBマックス・ドゥガン(Max Duggan)から前出のデーヴィスへの60ヤードのロングパスが決まって一気にジョージア大レッドゾーンに侵入。ジョージア大DB陣のコンフュージョンがあったとはいえ、このブレイクでテキサスクリスチャン大のファンはこの日一番の(文字通り・・・)盛り上がりを見せます。

そしてこのチャンスを逃すまいと3プレー後にはドゥガンのQBキープでTD。PATも決めて点差を3点に。この時点では先手を打たれたテキサスクリスチャン大もジョージア大相手にスコアを決められたことで少しは安心したことでしょう。

ただそんなテキサスクリスチャン大に息つく暇も与えずジョージア大はベネットからWRラッド・マッコンキー(Ladd McConkey)への37ヤードTDパスを決めてあっという間に点差を10点に戻します。

このプレーでもテキサスクリスチャン大DB陣のミスコミニュケーションが目立ち、ジョージア大にいとも簡単に追加点を与えるという失態。ディフェンスの脆さは更にこの後どんどん明らかに・・・。

結局17対7で第1Qは終了。第1Qだけで17得点というのはCFPタイトルゲーム史上最多。ベネットはここまで8回投げて7回成功、132ヤードに2TDと既に大暴れ。これだけ見てもこの先の行く末をなんとなく想像はできましたね・・・。


第2Q

テキサスクリスチャン大は7点を返してみたものの、その後はジョージア大ディフェンスのフロントセブンの波状アタックに苦しめられ、アーリーダウンでランを繰り出すというおそらく当初からの作戦を忍耐強く繰り出し続けましたが、結局3rdダウンで長い距離を残してしまいそしてディフェンスの餌食となる・・・というのを繰り返していました。

そんな中攻撃の手を緩めないジョージア大ですが、ベネットがこの日絶好調で足も冴えまくり、テキサスクリスチャン大を手玉に取る機動力で軽々と敵陣へと突き進みます。

そして最後はベネットのこの日2つ目のランTDでスコアを24対7とします。第2Q中盤だというのにベネットはここまでで既に200ヤード以上のトータルヤードを稼ぎ出します。もうかつてウォークオン(スカラシップなしの選手)だった面影などどこにも見つけることは出来ません。

これ以上点差を広げられると手の施しようがなくなってしまうテキサスクリスチャン大はなんとかジョージア大陳内を目指しますが、相変わらずフロントセブンのペネトレートに苦しめられ、プレッシャーを受けたドゥガンのパスがターゲットだったWRクウェンティン・ジョンストン(Quentin Johnston)を飛び越えて、これがDBジャヴォン・ブラード(Javon Bullard)にインターセプトされてしまいます。

このチャンスを逃すはずもないジョージア大はRBケンダル・ミルトン(Kendall Milton)とケニー・マッキントッシュ(Kenny McIntosh)のランで時間をうまく削りながら敵陣内へ侵入すると最後はミルトンの1ヤードのランTDで更に追加点をゲット。5分11プレーで66ヤードを進撃したジョージア大がこの時点で31対7と大量リードを奪います。

前半ながらすでに後がない感じのテキサスクリスチャン大は当然前半終了までにTDを奪って少しでも点差を縮めたいところでしたが、やはりジョージア大Dの怒涛のプレッシャーに苦戦。ドゥガンはそんな中なんとかオープンレシーバーを探しますが、そこに襲ってきたのが巨漢のDLジェイレン・カーター(Jalen Carter)。そのプレッシャーをモロに感じたドゥガンは不用意にダブル壁レージのレシーバーにボールを放ってしまい・・・。再びブラードがインターセプト!

この時点で前半終了までの残り時間は30秒ほどしかありませんでしたが、ジョージア大が再びスコアを奪うにはたったの10秒しか必要ありませんでした。1つ目のパスはインコンプリートとなりましたが、ベネットの2投目がWRアドナイ・ミッチェル(Adnai Mitchell)へドンピシャで繋がり見事にTD。

結局前半は38対7という予想を遥かに上回る力差と点差でジョージア大が大量リードで終了。もうすでに試合は決まってしまった感が相当漂っていましたが、それもそのはず、テキサスクリスチャン大は攻守ともにジョージア大にほぼ何もやらせてもらえず、特にライン戦での力の差は顕著でした。

ハーフタイム

ハーフタイム時に31点差がついてしまった今年のタイトルゲーム。ナショナルタイトルゲームのハーフタイムでここまでのスコア差がでてしまったのは2002年のマイアミ大vsネブラスカ大以来(この時は34対0でした)。

ESPNが提供しているWin Probability、勝利確率ではハーフタイムの時点でジョージア大のWin Probabilityがなんと99.6%を表示。TCUがジョージア大オフェンスにこれ以上の追加点を許さないだけでなく31点以上をジョージア大ディフェンスから奪わなければならない・・・。それを成すことができる確率がこの数字というわけです。

個々の力(特にライン戦)、サイズ、スピード、スキーム、どれをとっても圧倒的なジョージア大。後半更にTCUの選手たちのスタミナが切れ、そして集中力が切れると考えると最後にはどんなスコアが待っているのか、逆にそっちのほうが気になってきました(苦笑)。

第3Q

ジョージア大の攻撃で始まった後半。TCUとしてはここで45点目が入ってしまうことはなんとしても避けたいところでしたが、これを3rd&アウトで食い止める起死回生のディフェンスを見せます。しかしせっかくディフェンスがいい仕事をしたところ、オフェンスは一度もファーストダウンを取れずにパント。

そして返しのジョージア大のオフェンスでは自陣45ヤードからの攻撃もベネットのパスでサクッと敵陣に侵入し4プレー目にてベネットからオールアメリカンTEブロック・ボワーズ(Brock Bowers)への22ヤードのパスTDがあっさりと決まってしまいます。

42対7という地獄のようなスコアになってしまったにもかかわらず未だ第3Q残り10分。見ているのも可哀想になるくらいでしたが、とにかくテキサスクリスチャン大は持ち味を発揮できません。彼らの持ち味が何だったかもわからなくなるくらいジョージア大の壁は分厚く、一向に敵陣に足を踏み入れることすら出来なかったのです。

そんなTCUを尻目にジョージア大は自分たちのプレーを確実に淡々とこなしていくドライブが続きます。第3Q残り約2分ではこの日マッコンキー2つ目のパスTDが決まりいよいよスコアは50点台を突破します。

第3Q終了間際、テキサスクリスチャン大はようやくジョージア大陣内へ入り込むドライブを見せますが、46ヤード付近で迎えた4thダウンギャンブルでドゥガンのパスは無情にも不成功となり、またもエンドゾーンが遥か遠くに消えました。

第4Q

52対7というスコアで最終Qに突入したこの試合。当然すでに試合は決定してしまっており、あとはジョージア大がどれだけスコアを叩き込み続けるのかというのに興味が移ってしまっていました。

と、このQ最初のジョージア大のドライブでは一度ハドルに集まるも、カービー・スマート(Kirby Smart)監督が粋な計らい。QBベネットはお役御免でサイドラインに引き上げますが、これをチームメイト、コーチ、そしてスタンディングオベーションのファンたちが温かく迎え入れます。

ウォークオン選手ながら2度のナショナルタイトルにハイズマントロフィーファイナリスト。またこの試合で6つのTDを稼いだベネットはジョージア大での1シーズンのパスTD記録が66個となりアーロン・マレー(Aarron Murray)の65個という記録を抜いて大学新記録を達成しました。

そしてベネットの代わりに出場した、次世代のジョージア大を担うQBカーソン・ベック(Carson Beck)並びに第3のRBブランソン・ロビンソン(Branson Robinson)が登場しますが、この二人だけで54ヤードを9プレー約5分で駆け抜けTD。スコアは59対7に。

あとはプライドだけでフィールドに立っているといった状態のテキサスクリスチャン大ですが、これだけ点差をつけられればそのプライドすら撃ち抜かれても致し方ありません。この次のドライブではドゥガンが2つのQBサックを立て続けに喰らい、4thダウントライもあえなく失敗しジョージア大にテキサスクリスチャン大陣内19ヤードからの攻撃権を差し出してしまいます。

そしてこのチャンスにRBロビンソンがたったの1プレーでボールをエンドゾーンに運びいよいよ得点が60点台に(65点)。この後のテキサスクリスチャン大の攻撃では遂にドゥガンがベンチに引き下がりますが、何ができるということでもなくパントを余儀なくされ、残された5分間ジョージア大オフェンスは時間をゆっくり使って大勝利までのカウントダウンを味わいます。

そして試合終了。スコアは65対7。ナショナルタイトルゲームとしては歴史的なワンサイドゲームとなり、ただただジョージア大の異常な強さだけが目立つ試合となりました。

これでジョージア大はナショナルタイトル二連覇。自身初のシーズントータル15勝目を挙げ、創部史上4つ目のナショナルタイトルをキャンパスに持ち帰ることになります。

またこの日彼らが量産した65得点はこれまで行われてきたどのボウルゲームを含めても史上最多得点数。また全米ランキングトップ5以内のチームとの対戦における得失点差では、1944年に1位だった陸軍士官学校が5位だったノートルダム大に59対0で勝ったとき以来最大のもの。

そして面白いことに、ジョージア大はセミファイナル戦でのオハイオ州立大戦で1点差で勝利し、この決勝戦で58点差で勝利したことになりますが、これはCFP史上最小得失点差、そして最多得失点差のレコードということで、その両極端のレコードを同じプレーオフシーズンに樹立したことになります。

過去2年間でのジョージア大の勝敗数は29勝1敗。この2年間での記録は所属するSEC(サウスイースタンカンファレンス)チームとしては最多記録。最後に彼らが負けたのは昨年のSEC優勝決定戦でのアラバマ大戦。以来17連勝を果たしていますが、これもチームの新記録。

そして早くも注目は1936年以降の「ランキング時代(Poll Era)」で未だかつて誰も成し遂げたことのない、全米タイトル三連覇の期待も高まりますが、今現在のラスベガスのオッズはジョージア大がそれを達成すると踏む声が高いようです。

そしてSECチームとして優勝したジョージア大ですが、これで過去4年間の全米タイトルはすべてSECチームに送られることになりました。

2019年:ルイジアナ州立大
2020年:アラバマ大
2021年:ジョージア大
2022年:ジョージア大

といったように2022年度シーズンはジョージア大が全米中に「我ここに在り」と言わしめるような、圧倒的な強さでテキサスクリスチャン大を赤子の手をひねるように一蹴し見事全米の頂きに立ちました。

確かに期待していたエキサイティングな試合とは程遠い内容でしたが、一方で今後のカレッジフットボール界がこのジョージア大を中心に回っていくのではないかということを予感させてくれる、大きな時代の流れを見たような気がします。

果たして来季のカレッジフットボールは「ジョージア大vsその他のチーム」という構図となるのか、それともアラバマ大クレムソン大が息を吹き返すのか?オハイオ州立大ミシガン大のBig Ten勢の動向は?はたまたサザンカリフォルニア大テキサス大などの古豪完全復活があるのか?

そういったことも気になりますが、まずは終わってしまった今季のカレッジフットボールの余韻をもう少しだけ味わいたいと思います。

(次回:全米王座決定戦【分析】につづく)

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