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箱根駅伝を観て・・・

箱根駅伝を観て・・・

タイトルを見て「カレッジフットボールサイトなのに箱根駅伝?!」と思った方もいるかもしれません。

まあ少しお付き合いください(笑)。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

カレッジフットボールは現在残りが1月7日に行われるアラバマ大とクレムソン大のタイトルゲームを残すのみになりました。ここに至るまでCFP準決勝戦(オレンジボウル、コットンボウル)、「ニューイヤーズ6」ボウル、そしてその他のボウルゲームと39試合を消化したことになります。最初に行われたボウルゲームは12月15日、そこからクリスマス休暇を経て大晦日、そして元旦と年末年始を彩る恒例イベントとして多くのファンに楽しまれてきました。

かく言う筆者も合間を見て多くの試合を観戦することが出来、カレッジフットボールファンとしては至高の時間を過ごさせてもらったのですが、元旦を過ぎナショナルチャンピオンシップゲームまで時間がある中で今ハマっているのが箱根駅伝の観戦です。

もちろん歴史が長い箱根駅伝ですが、観たいと思って観だしたのはここ数年です。そしてアメリカ在住のためライブでは観戦することは出来ず、仕方なくYouTubeで上がっている動画を探しては時間差で観戦するわけですが、若い時では理解できなかった面白さにどっぷり浸かっています。

東京から箱根、そしてまた東京を目指してただ走っていくレースですが、選手たちのタスキに掛ける思い、アクシデント、新記録、その他もろもろが日本のファンたちの心を掴んでいるのがよく分かるようになりました。今年は東海大学が初優勝を飾り、青山学院大の5連覇を阻んだということで、ダイジェストのみの観戦でしたが楽しませてもらいました。

アメリカでは前述の通りカレッジフットボールが年末年始にかけて試合を行っていますし、大学バスケも同じ。更にはNBA、NFLも年の瀬並びに新年に試合が行われます。そう考えると日本でお正月(元旦ではありませんが)に全国放送されるようなスポーツと言えば箱根駅伝か高校サッカー選手権ぐらいでしょうか。

そして考えてみれば日本の大学スポーツでここまで全国区で注目されるのはこの箱根駅伝ぐらいなものなのではないかと思ってしまいます。もちろん甲子園ボウルやら六大学野球やら大学スポーツは行われているわけですが、老若男女問わずテレビに釘付けになる大学スポーツというのは箱根駅伝が唯一と言っても過言ではないんじゃないかと。

アメリカのカレッジスポーツ、特にフットボールとバスケットボールはプロ顔負けの規模で行われており、ファンの数も多く大金が水面下で動いているという事実もあります。それは日本のプロスポーツも顔負けです。それを思うたびにアメリカのカレッジスポーツの凄さを思い知りつつ、日本の大学スポーツはアメリカのような注目度を浴びることは出来ないのかなぁと考えていました。

そして今年第95回箱根駅伝のダイジェストを観ている時ふと思ったわけです。

 

「箱根駅伝って立派なカレッジスポーツじゃない!」

 

大学チームがチームのカラー、エンブレムの描かれたユニフォームを纏い、大学を代表してその威信をかけてレースを走る。まさにカレッジスポーツそのものですよね。そのスピリットは規模は違えどアメリカのカレッジスポーツと相通じるものがあります。

日本でアマチュアスポーツとか学生スポーツとなるととかく高校スポーツが取り上げられやすいですよね。高校野球とか高校サッカー、高校ラグビー・・・。しかし大学スポーツのほうが競技レベルとしては高校よりも上なはずなんです。でも大学スポーツに中々スポットライトが当たらない。それはなぜなのでしょうか?

それは高校スポーツのほうがドラマがあるからなのでしょうか?それともまだ成長しきっていない15歳から18歳の選手たちが頑張っている姿に感情移入しやすいからなのでしょうか?それとも大学スポーツは高校からプロに行けなかった人たちの集まりだという認識があるのでしょうか?

しかしドラマという面では大学スポーツだって存在するはずなんです。ドラマだらけと言われる箱根駅伝を例に挙げるのはフェアではないかもしれませんが、下に紹介する2016年度の箱根駅伝往路5区の五郎谷俊選手のサイドストーリーは聞いてるだけでもう涙が出そうになります。

リポーターのコメントが巧すぎるということもあるかもしれませんが、こんなドラマが星の数ほどある箱根駅伝が多くのファンを惹きつけるのは納得できる話です。

ランナーでなくてもつい見入ってしまう、普段から競走など関心を持たなくても箱根駅伝だけは観てしまうという人は多いと思います。それはエンターテイメント性を考えると大変秀逸なことですが、たぶんそれだけではないんじゃないかと思ってしまいます。

たとえば筆者だったらこの駅伝を見て「花の2区を走ってみたい!」とか「5区の山登りを経験してみたい!」とアラフォー自分ながら思ってしまいました。そしてこの箱根駅伝を見て「駅伝に出てみたい!」とランナーを志す子どもたちも中にはいるんじゃないかと感じます。そういうスポーツ自体のエクスポージャー(露出)のポテンシャルがこの箱根駅伝には備わっているんじゃないかと。

プロ野球やプロサッカーも露出は高い方ですから、それを観た子どもたちが「将来は野球選手になりたい」とか「プロサッカー選手としてW杯にでたい」とか夢を見るんだと思います。大学スポーツに欠落しているのはそこなんですね。(別に目からウロコが出るような話ではないですが・・・)

アメリカのカレッジスポーツとまではいかなくても大学のスポーツが一部のコアなファンだけではなく箱根駅伝のように老若男女問わず愛されるようになればいいのになぁと思います。もっとも深く掘り下げれば日本ではスポーツ自体がエンターテイメントとして根付いていないという根本の事実もあるのでしょうが。

例えばかつて「スラムダンク」によってバスケットボールが大流行したように、スポーツに注目が当たるキッカケはあるはずなんです。私は読んだことは一度もありませんが、「アイシールド21」というアメフトの漫画も人気があったようですし、そういうことをキッカケにアメフトやってみたい!と思う子どもたちも増えたはずですよね。私はもともとサッカー少年でしたが、始めたキッカケは「キャプテン翼」を観てからですし(古い話です)。

しかしながら残念なことに最近ではアメフトは例の日大の騒動で変なふうに話題に取り上げられてネガティブな印象を少なからず世間に広めてしまったということもあります。が、そうだったとしても何も知らなかった人がこの騒動でアメフトの存在自体を知り、それをキッカケにアメフトのファンになる、という話も無きにしもあらずなのではないでしょうか。

【参考記事】日大アメフト部の騒動に際して・・・

私は過去20年来アメリカのカレッジフットボールを追いかけてきた者ですが、最近日本のアメフトの試合を動画でチェックしてみました。甲子園ボウルやライスボウルなどは観客がたくさん入りすごい盛り上がっています(関学が大敗してライスボウルの開催意義自体に疑問が残った、という記事も見かけましたが)。おそらく集まっているのはコアなアメフトファンが多いのでしょうが、これをより多くのアメフトファンでない人たちの目に届けることができればエンターテイメントとして膨らんでいくのでしょう。

世の中には沢山のスポーツがあり、そこには多くの汗を流す選手や、数え切れないほどのドラマが生まれているはずです。大学アメフトだけじゃなくン本のカレッジスポーツにもっと光が当たればいいなぁということを、CFPナショナルタイトルゲームを待つ間、箱根駅伝の激走を観ながらふと思ったのでした。

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