ファイナルAPランキングを分析

カレッジフットボールプレーオフ(CFP)全米王者決定戦が行われた翌日には2019年度シーズンを締めくくるファイナルAPランキングトップ25チームが発表されました。ツイッターの方でもすでに速報を入れましたが、その顔ぶれをもう一度ここで見ていきたいと思います。

投票者全てからトップ票を獲得し見事1位に輝いたのは当然ナショナルチャンピオンシップゲームで勝利したルイジアナ州立大。2007年以来のタイトル獲りにファンは大いに湧きました。それに水を指すようなニュースも起きていますが・・・。

2位にはそのルイジアナ州立大に敗れたクレムソン大。昨年から続いていた連勝記録が29でストップしてしまいましたが、2015年が2位、2016年が1位、2017年が4位、2018年が1位、そして2019年が2位と安定してトップ5圏内を維持しており、いよいよアラバマ大が築いてきたダイナスティに取って代わるチームとなっています。

3位にはクレムソン大にCFP準決勝戦のフィエスタボウルで惜しくも敗れたオハイオ州立大。2019年度はそれまでチームを率いていた名将アーバン・マイヤー(Urban Meyer)氏に代わってライアン・デイ(Ryan Day)新監督が指揮を執りましたが、監督デビューとなった初陣シーズンだったことを考えれば上出来過ぎる結果だともいえます。当然狙うは全米王座ですから今シーズンの幕切れには満足していないでしょうが。

4位にはジョージア大。彼らはシーズン途中にサウスカロライナ大からまさかの黒星を喰らいましたがその後は立て直してCFP進出まであと少しというところまで来ていました。残念ながら同じカンファレンスに無敵のルイジアナ州立大が居たためにそれが叶うことはありませんでしたが・・・。オフェンス力にもうひとパンチあれば結果は変わっていたかもしれません。

5位にはPac-12カンファレンスからオレゴン大がランクイン。彼らも途中でアリゾナ州立大に苦汁をなめさせられていなかったらCFP進出もあり得たかもしれません。が、出場したローズボウルで見事12勝目を挙げいよいよオレゴン大が復活してきた兆しは十分です。

6位にランクしたフロリダ大もかつて常にトップランクを保持してきたときのような強さを取り戻しつつあります。2シーズン目のダン・マレン(Dan Mullen)監督を呼び寄せた大学側の英断が功を奏していると言えるでしょう。

そして7位にはオクラホマ大。彼らはプレーオフに進出したにも関わらず準決勝戦のピーチボウルで完膚なきまでにルイジアナ州立大に敗れてしまい、そのせいかプレーオフに出ていないジョージア大、オレゴン大、フロリダ大にランクで先を越されてしまいました。なんとも後味の悪い終わり方です。

8位にはアラバマ大。彼らがAPファイナルランキングでここまでランクを落としたのは2013年度以来(7位)。過去10年間で5度のナショナルタイトル獲得、CFPは5年連続出場、ファイナルランキングでも常にトップ4以内を保持してきたことを考えるとこの位置でアラバマ大の名前を見つけることはある意味奇妙に見えますし、いよいよ彼らの時代も終焉を迎えつつあるということなのでしょうか・・・。

9位に付けたのはペンシルバニア州立大です。ジェームス・フランクリン(James Franklin)監督6季目となった2019年度は11勝2敗。これで最近4年間のうち3度も11勝を挙げておりBig Tenカンファレンス内での安定感は増しています。あと狙うはCFP進出です。

そして10位には同じくBig Ten出身のミネソタ大。今季破竹の9連勝で最高7位までランクを上げてきたミネソタ大はシーズン終盤に2敗目を喫して16位まで順位を下げてしまいましたが、アウトバックボウルでアーバン大に見事勝利してファイナルランキングで10位に食い込んできました。11勝を挙げたのは実に1904年以来の快挙。トップ10入りにふさわしいシーズンを送ったと思います。

11位には4敗するもウィスコンシン大がこの位置をキープ。12位は序盤で黒星が付いてしまいあまり話題に上がってこなかったノートルダム大。13位には開幕後8連勝を飾りあと少しでCFP進出にも手が届いていたベイラー大。14位には4敗を喫するもオレゴン大、アラバマ大というトップ10チームから白星を奪ったアーバン大。15位にはBig Tenの古豪アイオワ大がランクインしています。

16位はPac-12カンファレンス優勝決定戦でオレゴン大に敗れさらにはアラモボウルでもテキサス大に土を付けられ2連敗でシーズンを終えたユタ大。17位は「グループオブ5」出身チームとして「ニューイヤーズ6」ボウルの1つであるコットンボウルに出場を果たしたメンフィス大。18位には開幕前の高い期待度のわりに二桁勝利に手が届かなかったミシガン大。19位にはサンベルトカンファレンスの強豪で1敗を守ったアパラチアン州立大。そして20位にはサービスアカデミーの一角、海軍士官学校が見事にこの位置を確保しました。

21位以下は11勝を飾ったシンシナティ大、22位には海軍士官学校に続くサービスアカデミーである空軍士官学校、23位には1敗のボイジー州立大、24位には第6週目以降ランク外に落ちていたセントラルフロリダ大、そして最後の25位には名門テキサス大が8勝5敗という成績ながらギリギリランクインしてきました。

ちなみに2つにサービスアカデミー(士官学校)がファイナルランキングで顔を揃えたのは1958年以来のこと。この時は陸軍士官学校が8勝1分けで全米3位、空軍士官学校が9勝2分けで6位でした。この年の陸軍士官学校はハイズマントロフィー受賞RBピート・ドーキンス(Pete Dawkins)氏を擁し快進撃を続けていましたが、もしピッツバーグ大と引き分けずこれに勝っていればナショナルチャンピオンになっていたと言われるチームでした。

「終わりよければすべてよし」というわけではありませんが、この順位のまま来季のプレシーズンまでそれぞれのチームは格付けされるわけですから、ファイナルランキングでトップ25位に食い込めるのは大いに意味があります。

ところで以下にとても興味深いツイートを紹介します。

これはトップ25チームの出身カンファレンスの内訳ですが、Big Tenが6チーム、サウスイースタンカンファレンス(SEC)が5チームと全体の半数近くをこの二大カンファレンスで占めています。そして3位にはなんと「グループオブ5」のアメリカンアスレティックカンファレンス(AAC)が他の3つの「パワー5」カンファレンスを抑えて4チームをトップ25位以内に送り出しているのです。

そして最も興味深いのはアトランティックコーストカンファレンス(ACC)はナショナルタイトルゲームに進出したクレムソン大が唯一のランクチームとなってしまったことです。このサイトでもシーズンを通してクレムソン大のストレングス・オブ・スケジュール(対戦相手がどれだけタフだったかを示す指数)が低すぎると指摘してきましたが、その最たる要因が所属するACCのレベルの低迷であり、それがこのファイナルランキングに反映されているのです。「ニューイヤーズ6」のオレンジボウルに出場したバージニア大ですらランクされていないのですから。

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