第7週目レビュー

オクラホマ大34、テキサス大27

レッドリバーの戦い(Red River Shootout)」という異名を持つこの歴史あるライバリーゲーム、6位のオクラホマ大と11位のテキサス大の激戦は34対27でオクラホマ大に軍配が上がりました。

オクラホマ大はジェイレン・ハーツ(Jalen Hurts)、テキサス大はサム・エリンガー(Sam Ehlinger)という今季を代表するQBを擁するチーム同士の対戦となりましたが、勝負を決めたのはオクラホマ大のディフェンスでした。

試合開始後は思いのほかスローな展開となったこの試合。前半を終えた時点で10対3と僅かにオクラホマ大リードでどちらに転んでもおかしくない状況でした。テキサス大が後半2度目の攻撃でTDを奪って同点となるとテキサス大陣営は大いに盛り上がります。が、その盛り上がりもつかの間、ハーツからWRシーディー・ラム(CeeDee Lamb)への51ヤードパスTDが決まってオクラホマ大が再びリードを奪うとそこから両チームが点を奪い合いますが、テキサス大は結局この日1度もリードを奪うことが出来ず最後は息切れ。

ハーツはこの日235ヤードに3TDを奪いランも合わせれば合計4TDに絡む活躍。またラムはハーツからの全ての3TDパスを捕球し171ヤードを記録。ランアタックではハーツが131ヤードにRBケニー・ブルックス(Kenny Brooks)が105ヤードを稼ぐなど計276ランヤードを残しテキサス大ディフェンスに対して大きな傷跡を残しました。

しかし前述の通りこの日目を引いたのはオクラホマ大のディフェンス陣。エリンガーにTDパスを許さず、彼に食らわせたQBサックは実に9回。テキサス大のトータルヤードを310ヤードに抑えるという大仕事をやってのけました。昨年のディフェンスが全米でも下から数えたほうが早かったという低レベルだったことを考えれば素晴らしい進歩だといえます。

これでオクラホマ大は6勝無敗。残りの10月のスケジュール(ウエストバージニア大カンザス州立大)を見れば8勝0敗で11月の終盤を迎えることになりそうです。一方のテキサス大はこれで2敗目。残念ながらカレッジフットボールプレーオフ(CFP)進出の可能性は限りなくゼロになってしまいました。目指すところはこの後の試合を全て勝ち抜いてカンファレンス優勝決定戦でオクラホマ大(おそらく)との再戦にてリベンジを果たすことになるでしょう。

ルイジアナ州立大42、フロリダ大28

先々週アーバン大を倒して7位にまで上昇してきたフロリダ大は5位のルイジアナ州立大と対決。彼らが所属するサウスイースタンカンファレンス(SEC)の行方だけでなくCFPの動向にも大いに影響を及ぼすことになるこの試合。結果はルイジアナ州立大のオフェンスが後半フロリダ大を突き放す形で勝利。彼らがますますプレーオフ候補たるチームであることを印象づけました。

ルイジアナ州立大のホーム、しかもナイトゲームということでフロリダ大は超アウェーな感じを背負いながらこのタフな試合に望まなければなりませんでしたが、前半はそんな状況でもルイジアナ州立大と対等に渡り歩く素晴らしい展開。前半を終えた時点でスコアは21対21とタイゲームで後半へ突入。

後半に入っても両チームの攻防は続きましたが、35対28で迎えた第4Q残り7分半、QBカイル・トラスク(Kyle Trask)のエンドゾーンへのパスが相手ディフェンスダーにインターセプトされる痛恨のミスを犯し同点のチャンスを自らドブに捨ててしまいます。このチャンスを見逃さなかったルイジアナ州立大はフロリダ大を強襲。最後は4プレー目でQBジョー・バロウ(Joe Burrow)がWRジャマー・チェイス(Ja’Marr Chase)へ54ヤードのTDパスを決めてフロリダ大にとどめを刺しました。

フロリダ大のディフェンスはSECトップとなる数字を残してきましたが、そのディフェンスを相手にバロウ率いるルイジアナ州立大オフェンスは42点ももぎ取る荒わざを見せ彼らが正真正銘のプレーオフ候補チームであることを全米中に見せつけました。ちなみに彼らが40点以上の得点を獲得したのはこれで9試合連続のことです。

フロリダ大のQBトラスクは今季途中から先発を任された選手であるにも関わらず、この「デスバレー」と呼ばれる難地で予想以上の好プレーを連発しましたが、結果的にチーム力でルイジアナ州立大が上回っていたということです。

サウスカロライナ大20、ジョージア大17(2OT)

全米3位のジョージア大はランク外のサウスカロライナ大をホームに迎えましたが、2度のオーバータイムの末にまさかの番狂わせを起こされてしまいました。

強敵相手にリードを1度も許さない展開でジョージア大ファンをドギマギさせたサウスカロライナ大。前半に1度10対10と同点にされますが、ジョージア大QBジェイク・フローム(Jake Fromm)が彼らしからぬ痛恨のINTパスを放りそれがリターンTDとなる「ピック6」に。第3Q途中にはサウスカロライナ大QBライアン・ヒリンスキー(Ryan Hilinski)が怪我で退場してしまうピンチを迎えますが、17対10というリードを試合時間残り2分弱まで守りました。

後のないジョージア大でしたが、試合終了まで残り1分48秒というところでフロームからデメトリス・ロバートソン(Demetris Robertson)へのTDパスが土壇場で決まって同点に。試合はオーバータイムへ突入します。

最初のオーバータイムで先攻となったのがジョージア大でしたが、ここでまたしてもフロームのパスがインターセプトされ、ジョージア大は万事休す。しかしサウスカロライナ大は試合を決めるFGを外すという痛いミスを犯して2度目のオーバータイムへ。先攻のサウスカロライナ大はFGをきっちり決めますが、後攻のジョージア大のFGが無情にもポストを外れ試合終了。全米3位のジョージア大に今季初黒星が突いたのです。

試合展開だけをみればジョージア大が圧倒していた試合でした。奪った1stダウンは30回。トータルオフェンスはサウスカロライナ大が297ヤードだったところジョージア大は468ヤード。しかし決め手はジョージア大のターンオーバー(4つ)でした。

2年ぶりのCFP出場を目指していたジョージア大としてはこの黒星は大打撃。彼らには今後フロリダ大とアーバン大との対戦が残されており、SEC東地区を制してカンファレンスタイトルゲームに出場しなおかつプレーオフに進出するためにはこれで後がなくなってしまったといえます。

ウィスコンシン大38、ミシガン州立大0

全米8位のウィスコンシン大はつい先日までランクチームだったミシガン州立大を完膚なきまでに打ち砕き完封勝利。ハイズマントロフィー候補RBジョナサン・テイラー(Jonathan Taylor)が78ヤードに2TDという彼にとっては「不調」なゲームだったのにも関わらずのこの大勝。攻守ともに盤石なウィスコンシン大を世間に見せつけてくれました。

これで今季ウィスコンシン大は4つ目の完封勝利を挙げましたが、開幕後6試合で4つもの完封勝利というのは1967年度のオクラホマ大が達成した以来の偉業。Big Tenチームとしては1962年のこと。いかに今季ウィスコンシン大がやってのけていることが凄いことかわかります。

オハイオ州立大との激突はいよいよ2週間後。これは見逃せません!

ノートルダム大30、サザンカリフォルニア大27

こちらのマッチアップもカレッジフットボール界で伝統のマッチアップ。全米9位のノートルダム大がホームにサザンカリフォルニア大(USC)を迎えたこの試合、USCはランク外のチームでしたが予想以上の好ゲームとなりました。

前半を終えて17対3とノートルダム大が2TD差ということでハーフタイムを迎えます。ロッカールームに向かう途中で両チームが小競り合いを起こしますがこれもライバリーの醍醐味。同時に点を取れないUSCのフラストレーションの表れとも言えました。

1年生QBで怪我から復帰したUSCのキードン・スロヴィス(Kedon Slovis)は2TDを含む255ヤードのパスを投げノートルダム大に食らいついていきます。試合終了直前には点差を3点に縮めるお膳立てをしますが、オンサイドキックはノートルダム大に確保されて万事休す。

この日のノートルダム大はQBイアン・ブック(Ian Book)よりもRBトニー・ジョーンズ(Tony Jones Jr.)の活躍が目立ち、彼の176ヤードランを含めてチーム合計308ヤードも足で稼ぎ、USCディフェンスの足を止めました。地上戦力でもここまでやれるということは今後の彼らにとって大きな収穫だったことでしょう。

アラバマ大47、テキサスA&M大28

全米1位のアラバマ大は24位のテキサスA&M大を敵地で撃破し6連勝目を挙げました。

QBトゥア・タガヴァイロア(Tua Tagovailoa)はこの日も絶好調でこの日も4つのパスTDを獲得。これで彼の大学生涯パスTD数が79となり、大学の最多パスTD数記録をぬりかえました。

また師弟対決となったこの試合、師匠のニック・セイバン(Nick Saban)監督が弟子であるジンボ・フィッシャー(Jimbo Fisher)監督に白旗を挙げさせたわけですが、これでセイバン監督の弟子との対戦成績は18勝無敗。まだまだ教え子たちには天下を取らせないということでしょうか。

テキサスA&M大が最後にアラバマ大に勝利したのはあのジョニー・マンゼル(Johnny Manziel)が所属していた2012年以来のことで、今回の敗戦でA&M大はアラバマ大に7連敗目を喫してしまいました。

クレムソン大45、フロリダ州立大14

筆者的にはフロリダ州立大クレムソン大相手にいい試合をするのではないかと予想していましたが、クレムソン大が格の違いを見せて圧勝。肩の怪我が心配されていたQBトレヴァー・ローレンス(Trevor Lawrence)はこの試合で4つのTDを奪いそんな心配を打ち消してくれました。

これでディフェンディングチャンピオンのクレムソン大は昨年から数えて21連勝目。開幕前に期待されていたような絶対的な強さは無いように見えますが、ここまで6勝0敗とやるべきことをしっかりとこなしています。彼らにとってはカンファレンス戦をしっかりとこなして無敗を守ってアトランティックコーストカンファレンス(ACC)のタイトルを獲りさえすればプレーオフ進出は確実なわけですから、周りに何を言われようと連覇に向けて順調であることに変わりはありません。

ペンシルバニア州立大17、アイオワ大12

Big Tenカンファレンスではオハイオ州立大やウィスコンシン大にスポットライトが当たっていますが、ジェームス・フランクリン(James Franklin)監督率いるペンシルバニア州立大(ペンステート)も今季素晴らしいシーズンを送っています。

先週末もアイオワ大を敵地で僅差ながら撃破しランクチームからの貴重な1勝を取得。両チームとも今季有数のディフェンス力を持っていることもありロースコアゲームとなりましたが、そんな厳しいゲームをアウェーながら制することが出来たことにこの勝利の価値があるといえます。

すでにスコアが17対12となった第4Q後半、フランクリン監督はチームの命運を1年生QBノア・ケイン(Noah Cain)に託し、ケインが見事にその期待に答え、アイオワ大オフェンスをベンチに釘付けにしました。ペンステートはトータルヤードでアイオワ大に勝りませんでしたが、3rdダウンを5割以上成功させて試合の流れをある程度コントロール。チーム力的に彼らがオハイオ州立大やウィスコンシン大と同じ土俵に上がれるかどうかはわかりませんが、シーズン後半に向けて彼らが何か起こしてくれるのではないかという期待はもてそうです。

ルイビル大62、ウェイクフォレスト大59

今季ルイビル大を率いる元アパラチアン州立大スコット・サターフィールド(Scott Satterfield)監督ですが、この日はここまで無敗だった19位のウェイクフォレスト大との点取合戦に勝利し貴重なカンファレンス戦勝利を挙げました。

両チーム合わせて121点、1188ヤード、62ファーストダウンというオフェンスとオフェンスのぶつかり合いとなったこの試合、ルイビル大は100ヤードのKOリターンTDを得るなどまさにTDが飛び交う娯楽性の高い試合になりましたが、ウェイクフォレスト大の追撃もあと一歩及ばず。彼らにとっては今季初黒星となってしまいました。

アパラチアン州立大という「グループオブ5」チームから「パワー5」チームにやってきてまだ間もないサターフィールド監督ですが、この短期間でルイビル大で成していること(4勝2敗)は特筆すべきことです。特に昨年同チームが2勝10敗だったことを考えればあと2勝でぼるゲーム出場権を獲得できるところまで来ていることが凄いことだといえます。

ベイラー大33、テキサス工科大30(2OT)

アイオワ州立大を試合終了時のFGで交わして勝利したのが2週間前。そんなベイラー大がこの日もテキサス工科大相手にすれすれの試合展開で2度のオーバータイムの末に何とか勝利をもぎ取り6連勝目を挙げました。

常にベイラー大が追いかける展開となったこの試合、第4Q残り1分37秒でテキサス工科大がFGを決めて土壇場で20対17の3点差を付けベイラー大は絶体絶命となりましたが、QBチャーリー・ブリューワー(Charlie Brewer)が自陣9ヤードラインから速攻をかけます。そして残り時間2秒というところで相手陣内5ヤードまで進撃し、試合終了と同時にFGが決まって同点としオーバータイムへ。

最初のOTではお互いがTDを奪いますが、2度目のOTではテキサス工科大がFGに甘んじたところベイラー大はRBジャマイカル・ヘイスティ(JaMycal Hasty)の5ヤードTDが決まって逆転勝利。厳しい僅差の勝利をベイラー大が制したのでした。

ベイラー大は今後オクラホマ州立大オクラホマ大テキサス大という難敵を残していますが、少なくともオクラホマ大とテキサス大をホームで迎え撃てるというアドバンテージはあります。今後彼らがどこまでBig 12カンファレンスで台風の目隣り続けられるか期待が高まるところです。

ミネソタ大34、ネブラスカ大7

Big Tenの古豪・ミネソタ大は今期絶好調。先週末はネブラスカ大を相手に34対7と大御所を一蹴しなんと開幕以来6連勝。これは2003年以来の偉業ということで、今年3年目を迎えるP.J.フレック(P.J. Fleck)監督のチーム育成が実を結んでいることが伺えます。

しかも今後2試合の相手がラトガース大およびメリーランド大ということで11月までミネソタ大8勝0敗という事になっている可能性が高いです。Big Ten西地区はウィスコンシン大の独走態勢が固まりつつありますが、ミネソタ大がそれを阻む存在となることが出来るでしょうか?

テンプル大30、メンフィス大28

後づけと言われるとそれまでなのですが、今季混戦が続くアメリカンアスレティックカンファレンス(AAC)でテンプル大は何かやってくるような気がしてはいました。その彼らは先週末23位のメンフィス大を30対28で撃破。すでにジョージア工科大メリーランド大という「パワー5」チームを相次いで倒しているテンプル大はAACでもタイトルを争える本物のチームと見受けました。

これで格下といわれる「グループオブ5」カンファレンス群の1つであるAACには常連のセントラルフロリダ大の他にこのテンプル大とメンフィス大だけでなく、21位のサザンメソディスト大、25位のシンシナティ大、更には現在5勝1敗のトゥレーン大などがひしめき、にわかにエキサイティングなレースが繰り広げられています。

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