12月20日・21日のボウルゲームの見どころ

12月20日・21日のボウルゲームの見どころ

12月20日からいよいよ今年のボウルゲームが開幕。ここから1月13日のCFPナショナルタイトルゲームまで毎日のように各地で試合が行われることになります。

ボウルゲームとは元々シーズン後のお祭りのようなものであり、主催者側にとっては商業的意義、参加チームとしてはシーズン中活躍したことへのご褒美的意義が強いです。現在では全部で42試合にまで膨れ上がり個人的にはボウルゲームの数は多すぎると思うのですが、その中でも面白そうなマッチアップが散りばめられています。

今回は今週末行われる数試合の中でも特に面白そうな試合を数試合ピックアップしてその見どころをお伝えしたいと思います。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

キュアボウル

リバティー大 vs ジョージアサザン大

12月21日2時30分キックオフ

リバティー大にとって今回のキュアボウル出場は大学史上初のボウルゲーム出場となります。2018年度にFCS(フットボールチャンピオンシップサブディビジョン、旧D-IAA)からFBS(フットボールボウルサブディビジョン、旧D-1A)に昇格したばかりで既にボウルゲームに出場できるというのはかつてミシシッピ大を強豪校に育てたヒュー・フリーズ(Hugh Freeze)監督の手腕によるところが大きいでしょう。

フリーズ監督のシステム下でQBステファン・カルバート(Stephen Calvert)は3393パスヤードに26TD、犯したINTパスも6回のみとその才能を開花。彼のメインターゲットとなるWRアントニオ・ガンディ・ゴールデン(Antonio Gandy-Golden)は全米でも3位となる1333レシーブヤードを記録(9TD)。オフェンス力に自信を持っているチームです。

対するジョージアサザン大は2014年からFBSに昇格し、2015年度に自身初となるボウルゲーム出場を達成(ゴーダディボウルにてボーリンググリーン州立大を58対27で撃破)。昨年もカメリアボウルに出場してイースタンミシガン大を下しており、ボウルゲーム成績は2勝無敗としています。

今では稀有な存在となってしまったトリプルオプションオフェンスの使い手であるジョージアサザン大は今シーズン1試合平均ヤード数で全米9位となる260.9ヤードを記録しました。今季彼らの最大の功績は現在全米20位に位置しているアパラチアン州立大に唯一の黒星を食らわせたことです。

オプション使いのためQBシャイ・ワーツ(Shai Werts)のパスヤードは704ヤードにとどまっていますが、足で676ヤードを稼いでおりジョージアサザン大オフェンスの中核を担います。

ジョージアサザン大ディフェンスは今季1試合平均約240ヤードのパスを相手に投げられてきました。一方のリバティー大のランディフェンスは1試合平均192.7ヤードということで両チームのオフェンスとディフェンスがそれぞれミスマッチという状態に。よってハイスコアな試合になることが予想されます。


ボカレイトンボウル

サザンメソディスト大 vs フロリダアトランティック大

12月21日3時30分キックオフ

ボカレイトンボウルは地元フロリダアトランティック大と今年快進撃を見せたサザンメソディスト大との対戦になりました。

先日お伝えしたようにフロリダアトランティック大は監督であるレーン・キフィン(Lane Kiffin)氏がミシシッピ大の新監督に就任するためにシーズン後にチームを離れてしまいました。この試合ではディフェンシブコーディネターのグレン・スペンサー(Glenn Spencer)氏が指揮を執ることになります。

チームのパスディフェンスは全米で81位と平均以下ですが、一方で今年彼らはスクールレコードとなる21つものパスINTを記録。オフェンスもシーズン最後の3試合でトータル123得点をスコアボードに叩き出すなどし、キフィン監督が去ったとは言え波に乗っているチームではあります。

一方のサザンメソディスト大は今季開幕から破竹の8連勝を記録して古豪復活を高らかに宣言。彼らの急成長の影には多くの他強豪チームからの転校生の存在がありました。その最たる例がQBシェーン・ビューシェル(Shane Buechele)。元テキサス大先発QBだったビューシェルは出場機会を求めて今季からSMUに加入しましたが、テキサス大での1年目を彷彿とさせる3626パスヤードに33TD(9INT)と素晴らしい数字を残してきました。

彼のトップターゲットでありNFL入りも噂されたWRレジー・ロバーソン(Reggie Roberson Jr.)はシーズン中の怪我のせいでこのボウルゲームには出場できそうにありませんが、一方で彼はNFL入りせずに来季も大学に戻ってくることを宣言。チームにとっては最大級の朗報となりました。

連勝が8で止まってしまった最大の理由はこのロバーソンの欠場でした。彼が怪我でベンチを暖めるようになってからのSMUのオフェンスは苦戦を強いられメンフィス大と海軍士官学校に敗れて2敗を喫してしまいました。しかしそれでも全米で12位となるパスオフェンスを擁しており得点力はかなり見込めそうです。

フロリダアトランティック大のホームスタジアムで行われるこの試合、キフィン監督が率いていたらなおのこと盛り上がったのでしょうが、彼を抜きにしても期待できる試合となりそうです。

ラスベガスボウル

ボイジー州立大 vs ワシントン大

12月21日7時30分キックオフ

グループオブ5」カンファレンス群の一員であるマウンテンウエストカンファレンス覇者であるボイジー州立大が、「パワー5」カンファレンス群の中でも今年残念な結果に終わったチームの一つであるワシントン大と対決することになった今年のラスベガスボウル。

今年ここまで12勝1敗で全米中見渡してもボイジー州立大ほどの戦績を残したチームはそう見つけることは出来ません。当然カンファレンスタイトルも手に入れ、過去8年間で4度もMWCチャンピオンとなる安定感を見せています。

彼らの最大の金星はシーズン初戦にフロリダ州立大を彼らのホームで破ったこと。今年のフロリダ州立大の調子が悪かったとは言え、彼らのほどの大御所をアウェーで破るというのはいつのときでも簡単なことではありません。

このボイジー州立大の快進撃を支えたのは全米14位となるスコアリングオフェンス。この火力があればどんなチームとも渡り合うことが出来るでしょう。

そのボイジー州立大の相手となるワシントン大ですが、彼らにとってこの試合は特別な意味を持っています。というのも彼らのHCであるクリス・ピーターセン(Chris Petersen)監督がこの試合を最後に指導者の最前線から退くことになっているからです。

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ピーターセン監督にとってもこの試合は自身最後の試合になるだけでなく、対戦相手が古巣のボイジー州立大であるということです。ワシントン大に就任した2014年より以前となる2006年から2013年までピーターセン監督はボイジー州立大の監督を務めていましたが、その8年間での92勝12敗という素晴らしい戦績があったからこそワシントン大の監督職を手に入れることが出来たのです。

QBジェイコブ・イーソン(Jacob Eason)、RBサルヴォン・アーメッド(Salvon Ahmed)など駒の揃っているオフェンス陣ですからディフェンス陣さえしっかりと仕事をすればピーターセン監督に引退の花道を飾りたいところです。

その他の試合

バハマボウル(12月20日)
バッファロー大 vs ノースカロライナ大シャーロット校

フリスコボウル(12月20日)
ユタ州立大 vs ケント州立大

ニューメキシコボウル(12月21日)
セントラルミシガン大 vs サンディエゴ州立大

カメリアボウル(12月21日)
フロリダインターナショナル大 vs アーカンソー州立大

ニューオーリンズボウル
アパラチアン州立大 vs アラバマ大バーミンガム校

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