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2023年度第14週目の見どころ

2023年度第14週目の見どころ

第14週目は各カンファレンスの優勝決定戦が行われるウィークエンド。所属するカンファレンスのチャンピオンになることは、最終的なゴールが全米制覇であっても是非とも成し遂げたい金字塔です。特に「グループ5」カンファレンス群に所属するチームたちにとって実質的にカレッジフットボールプレーオフ(CFP)に出ることが夢のまた夢であることを考えると、彼らにしてみればカンファレンス優勝チームになることがアルティメットゴールだと言えると思います

FBS(フットボールボウルサブディビジョン)で予定されているカンファレンスの優勝決定戦は10つ。そのマッチアップの見どころを探っていきます。

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Big Ten優勝決定戦

#2 ミシガン大 🆚 #16 アイオワ大

🇺🇸 12月2日(土)8PM ET
🇯🇵 12月3日(日)10AM JST
🏟 ルーカスオイルスタジアム(インディアナ州インディアナポリス)

Big Tenカンファレンスの優勝決定戦は東地区の王者ミシガン大と西地区の王者アイオワ大の対戦になりました。

ミシガン大は過去2年間Big Tenタイトルを獲得しており今回で3連覇を目指します。一方のアイオワ大は勝てば2004年以来のタイトル獲得。ミシガン大の場合は勝てばさらにプレーオフ進出がほぼ確定するということ絡んできます。

ミシガン大のシーズンは3試合でジム・ハーボー(Jim Harbaugh)監督がリクルーティング違反などの責任を取る形で謹慎処分に遭いましたが、それをもろともせず連勝に連勝を重ねてきました。そしてシーズン終盤に発覚したサイン盗み疑惑の責任を取る形でレギュラーシーズン最後3試合で再びハーボー監督が謹慎処分に。つまり12試合中ハーボー監督は半分の6試合しかサイドラインで指揮しなかったということになります。

しかし後半3試合でハーボー監督がサイドラインに立てない中、ミシガン大はペンシルバニア州立大及びオハイオ州立大と対戦するもいずれも退けることに成功。そしてこのアイオワ大戦ではハーボー監督が帰ってきます。

ミシガン大はここ数年ランに重きを置くオフェンスにシフトチェンジして以来アイデンティティを獲得。そのチーム力でリーグタイトル連覇及びプレーオフ2年連続出場を果たしています。その主軸となるのがRBブレイク・カーラム(Blake Corum)とドノヴァン・エドワーズ(Donovan Edwards)。特にカーラムは976ヤードに22TDという数字を残しミシガン大オフェンスになくてはならない選手となりました。

またQB J.J.マッカーシー(J.J McCarthy)も派手さはないながらミスの少ないマネージ力の高さでチームを牽引。そしてさらにミシガン大を強力にしているのがディフェンス。

169.8 (#52)ランオフェンス122.9 (#103)
224.8 (#64)パスオフェンス123.4 (#127)
37.6 (#13)スコアリングオフェンス18.0 (#121)
394.5 (#57)トータルオフェンス246.3 (#130)
91.4 (#6)ランディフェンス105.6 (#16)
155.3 (#4)パスディフェンス174.3 (#9)
10.25 (#1)スコアリングディフェンス12.17 (#4)
246.8 (#2)トータルディフェンス279.9 (#7)

スタッツを見ていただければわかるようにミシガン大ディフェンスは多くのカテゴリーで全米トップ級。このディフェンスの力があるからこそカーラム、エドワーズ、マッカーシーのランが活きる訳です。

一方のアイオワ大ですが、ディフェンスを見るとミシガン大に負けじと劣らない力を持っていることがわかります。ミシガン大はここまでペンステートやオハイオ州立大という、強力ディフェンスを擁するチームと戦ってきましたが、ここでもトップ級のアイオワ大と対戦することになります。

ただそのディフェンスに大してアイオワ大のオフェンスはうってかわって最弱。トータルオフェンスはなんとFBS内で最下位という数字。とにかく点が取れないことで知られていますが、それでもここまで10勝を挙げられたのはひとえにディフェンスが相手に点を取らせなかったからです。

とはいえミシガン大をロースコアゲームに持ち込むことは考えづらく、となればどうにかしてアイオワ大はミシガン大から点を取る必要がありますが、そのミシガン大ディフェンスも全米トップクラス。アイオワ大はやはりディフェンス陣に踏ん張ってもらう必要がありそうです。


SEC優勝決定戦

#1 ジョージア大 🆚 #8 アラバマ大
🇺🇸 12月2日(土)4PM ET
🇯🇵 12月3日(日)6AM JST
🏟 メルセデスベンツスタジアム(ジョージア州アトランタ)

今年のSEC(サウスイースタンカンファレンス)タイトルゲームは東地区代表のジョージア大(12勝0敗)と西地区の代表アラバマ大(11勝1敗)の激突となりました。

ジョージア大は昨年に続きカンファレンスタイトル2連覇を狙います。アラバマ大は2021年度以来のタイトル獲り。またCFPレースでも大きく影響を及ぼす試合でもあり、1位のジョージア大が勝てば当然プレーオフ行きを決めますが、8位のアラバマ大もジョージア大に勝ってSECチャンプとなれば大外からまくってプレーオフに滑り込む可能性を大いに含んでいます。

この2校が最後に対戦したのは2021年度のナショナルチャンピオンシップゲーム。この時は41対24でジョージア大がアラバマ大を下して1980年以来の全米制覇を成し遂げました。

その後ジョージア大は2022年にも全米タイトルを手に入れて2連覇を果たし、今年は夢の3連覇に向けて邁進中。一方のアラバマ大は昨年QBブライス・ヤング(Bryce Young、現カロライナパンサーズ)を擁しながらCFP進出を逃し、そのヤングらが抜けた今年は戦力が落ちていよいよニック・セイバン(Nick Saban)監督が築き上げてきたダイナスティに陰りが見えてきた・・・なんて声も聞かれるようになりました。

実際シーズン当初はオフェンスの火力のなさが目立ち、2戦目にはホームながらテキサス大に負けてしまうという屈辱も味わいます。さらにセイバン監督は開幕時の先発QBジェイレン・ミルロー(Jalen Milroe)を第3戦目のサウスフロリダ大戦でベンチに下げるという荒治療も試してみましたが、結果的にミルローが先発の座を奪還。

すると試合をこなしていく中でミルローならびにアラバマ大オフェンスが徐々にクリックし始めます。これは今年からオフェンシブコーディネーターを務めるトミー・リース(Tommy Rees)氏の手腕もあると思われますが、持てる戦力で最も効率の良いと思われるスキームを用い、以前のような爆発的なオフェンス力はないものの、テキサス大との敗戦以来10連勝でこのタイトルゲームに臨みます。

アラバマ大
185.6 (#30)ランオフェンス177.6 (#44)
310.8 (#8)パスオフェンス231.5 (#57)
39.6 (#8)スコアリングオフェンス35.8 (#17)
496.4 (#6)トータルオフェンス409.1 (#48)
117.8 (#26)ランディフェンス128.4 (#33)
176.5 (#12)パスディフェンス176.5 (#15)
15.75 (#6)スコアリングディフェンス17.92 (#14)
294.3 (#9)トータルディフェンス312.7 (#17)

ジョージア大はシーズン通して安定感のある攻撃力・守備力で無敗を守り続けてきました。ディフェンス陣は過去2年間のユニットと比べると少々見劣りしますが、それでも上記の通り数字の上ではトップレベルの強さを誇っています。

オフェンスはエースTEブロック・バウワーズ(Brock Bowers)が注目選手ですが、彼はシーズン中盤に足首を負傷し手術を受け、つい3週間前に復帰。ただ先週のジョージア工科大戦は大事をとって休養したということで、彼の足の具合が気になるところですし、また同じジョージア工科大戦では彼と同じくQBカーソン・ベック(Carson Beck)の重要なターゲットであるWRラド・マッコンキー(Ladd McConkey)も怪我で欠場。とはいえ当然アラバマ大戦を見据えての休養だったと思われるため、彼らがタイトルゲームに出場することは間違いありません。

ジョージア大のカービー・スマート(Kirby Smart)監督はかつてセイバン監督の右腕としてアラバマ大でDCとして手腕を振るった人物。2016年にジョージア大の監督に就任して以来、そのセイバン監督の帝王学を継承してジョージア大を常勝校に育て上げ、今ではそのアラバマ大を追い越してダイナスティを築きつつあります。

ここ最近の両校の対戦成績は1勝4敗でアラバマ大がリードしていますが、先にも述べた通り最後の試合はジョージア大が勝利しており、さらにそれ以来情勢は大きく変わっています。総合力からすればジョージア大が有利といえますが、一方で彼らはアラバマ大ほどのディフェンス力を持つチームとここまでまだ対戦してきておらず、そういった意味ではジョージア大の進化がこのアラバマ大との対戦で明らかになるでしょう。

アラバマ大がもし勝てば、CFP選考委員会にとっては上位4位を選ぶ上で悪夢なシナリオとなりますが、果たして・・・。

Big 12カンファレンス優勝決定戦

#7 テキサス大 🆚 #18 オクラホマ州立大

🇺🇸 12月2日(土)12PM ET
🇯🇵 12月3日(日)2AM JST
🏟 AT&Tスタジアム(テキサス州アーリントン)

Big 12カンファレンスの雌雄を決する戦いはテキサス大オクラホマ州立大との間で行われます。

テキサス大はここまで11勝1敗。唯一の1敗はライバル・オクラホマ大につけられたものですが、それ以外のリーグ戦はすべて白星で乗り切ってきました。ノンカンファレンス戦では当時3位だったアラバマ大をアウェーで下す大金星も手に入れており、現在7位で虎視眈々とトップ4つの椅子の1つを狙っています。

そういった意味ではこの試合はプレーオフに大きく関わってくる試合と言えます。上位のチームの結果いかんではテキサス大にもプレーオフ進出の可能性は残されるでしょう。

テキサス大はスティーヴ・サーキジアン(Steve Sarkisian)監督体制となって3季目ですが、リクルーティングの成功もあり今季はすでに2018年以来の二桁勝利数を達成。そして目指すは2009年以来のBig 12タイトル奪取。しかも来年からテキサス大はオクラホマ大とともにSECへ移籍することになっていますので、Big 12タイトルを取ることができるのはこれが最後のチャンスとなるわけです。

そんなテキサス大は元オハイオ州立大のQBクウィン・ユワーズ(Quinn Ewers)を中心としたオフェンスとまとまりのあるディフェンスが特徴。ユワーズはシーズン中盤に肩を怪我して戦線離脱していましたが、その時のオフェンスと彼が復帰してきてからのオフェンスは雲泥の差でした。そのことからも彼の貢献度合いが見て取れます。

エースRBジョナサン・ブルックス(Jonathon Brooks)が途中怪我でシーズンを棒に振ってしまいましたが、そのかわりとなるC.J.バクスター(C.J. Baxter)がなんとかその穴を埋めています。またWR陣ではゼヴィアー・ウォーシー(Xavier Worthy)とアドナイ・ミッチェル(Adonai Mitchell)といった全米屈指のワンツーパンチが健在。この二人だけで合計約1600ヤードに14TDを量産しています。

188.3 (#24)ランオフェンス167.4 (#56)
272.1 (#31)パスオフェンス265.4 (#35)
34.9 (#21)スコアリングオフェンス30.2 (#48)
460.4 (#14)トータルオフェンス432.8 (#30)
85.0 (#4)ランディフェンス172.2 (#102)
240.1 (#94)パスディフェンス251.2 (#111)
17.25 (#12)スコアリングディフェンス27.33 (#74)
325.1 (#27)トータルディフェンス423.2 (#112)

一方オクラホマ州立大は今季開幕3戦目に格下サウスアラバマ大に大敗(33対7)したあとにアイオワ州立大にも負けて2連敗し、しばらく全米の表舞台から姿を消していましたが、その後4連勝した後当時9位だったライバル・オクラホマ大との決戦に競り勝ちランクを上げましたが、その直後となるセントラルフロリダ大戦でまさかの3敗目。が、その後はその3敗を守ってシーズンを終了。カンファレンス戦績でオクラホマ大と並びましたが、直接対決を制していたオクラホマ州立大に軍配が上がり今回テキサス大との一騎打ちを迎えることになりました。

オクラホマ州立大は波の激しいチームで安定した強さを継続して披露し続けることが出来ない、ということもありますが、そんな中で現在最も頼れるオフェンス選手というのがRBオリー・ゴードン(Ollie Gordon)。彼はここまで1580ヤードに20TDを稼いでいますが、開幕後3試合はキャリー数が1桁しかなかったことを考えると、使われ方によっては彼が2000ヤードに肉薄していたとしても過言ではありません。

地力の差を見ればテキサス大有利だとは思いますが、もしオクラホマ州立大が世紀のバックアップを望むのであれば、ゴードンの活躍、そしてテキサス大唯一の弱点とも言えるべきパスディフェンスをつくような攻撃を果敢にぶつけていくしかないように思えます。

果たしてテキサス大がSEC移籍前の最後のBig 12タイトルを手にすることができるのか?もしくはオクラホマ州立大が一矢報いることができるのか・・・。

ACC優勝決定戦

#4 フロリダ州立大 🆚 #14 ルイビル大

🇺🇸 12月2日(土)8PM ET
🇯🇵 12月3日(日)10AM JST
🏟 バンクオブアメリカスタジアム(ノースカロライナ州シャーロット)

ACC(アトランティックコーストカンファレンス)の決勝戦は全米4位のフロリダ州立大と全米14位のルイビル大の対決。フロリダ州立大が勝てば2014年以来のリーグタイトル。ルイビル大が勝てば初のACCタイトル獲得となります。

フロリダ州立大はACCにおいて近年クレムソン大の影に隠れて燻っていましたが、2020年に起用したマイク・ノーヴェル(Mike Norvell)監督4季目の今年、開幕以来破竹の12連勝。未だ無敗で夢のプレーオフ出場まで後少しというところまでやってきました。

チームにはRBトレイ・ベンソン(Trey Benson)やWRキーオン・コールマン(Keon Coleman)、ジョニー・ウィルソン(Johnny Wilson)といった、将来NFLでも活躍しそうなスキルプレーヤーが揃っていますが、やはり何と言ってもこのチームを支えてきたのはQBジョーダン・トラヴィス(Jordan Travis)。

トラヴィスはハイズマントロフィー候補にも名前が挙げられたことのある選手ですが、11戦目のノースアラバマ大戦で足の骨を折る重傷を負い戦線離脱。これだけでも戦力低下が懸念されていましたが、レギュラーシーズン最終戦のフロリダ大戦ではその不安が的中。フロリダ大ディフェンスが予想以上に健闘討したことも無視できませんでしたが、トラヴィスのバックアップであるテイト・ロッドメーカー(Tate Rodemaker)ではやはりトラヴィスの穴を埋めることは難しいと思わされました。

しかもそのロッドメーカーはフロリダ大戦で激しいタックルをくらい一時サイドラインに引っ込み、その後に復帰して試合終了まで出場し続けましたが、どうやらその時に食らったダメージが大きかったらしく、このルイビル大戦に出場できるのかどうかは微妙だという話もあります。もしロッドメーカーも出場できないとなるとフロリダ州立大がいかに粒ぞろいのスキルプレーヤーを擁しているとはいえ、ルイビル大ディフェンスを攻略できるのかはわかりません。

156.2 (#66)ランオフェンス183.5 (#33)
276.5 (#26)パスオフェンス255.1 (#46)
38.8 (#10)スコアリングオフェンス33.0 (#31)
432.8 (#31)トータルオフェンス438.6 (#26)
140.6 (#45)ランディフェンス96.8 (#11)
175.3 (#10)パスディフェンス217.9 (#56)
16.75 (#11)スコアリングディフェンス20.00 (#24)
315.5 (#20)トータルディフェンス314.7 (#19)

一方のルイビル大は今年から昨年までパデュー大を指揮していたジェフ・ブローム(Jeff Brohm)監督を招聘。何を隠そうこのブローム監督はかつてルイビル大でQBとして活躍したOB。満を持して凱旋したその初年度からブローム監督は母校をACCタイトルゲームにまで導いたわけです。

ただ10勝1敗で迎えたレギュラーシーズン最終戦のケンタッキー大戦では38対31で負けてしまっており、それまで積み重ねてきたモメンタムが崩れてしまったことは否めません。このケンタッキー大戦ではルイビル大が403ヤードを獲得したのに対し、ケンタッキー大を289ヤードに抑えてはいましたが、ミスが目立ち自滅した感は否めなく、その流れでこのフロリダ州立大戦を迎えるのは嫌な形です。

トラヴィス不在、さらにロッドメーカーも出場しないかもしれないという中で、ルイビル大はそのケンタッキー大戦での敗戦を引きずることなく持てる力を出しきらなければ勝利まで手が届かないでしょう。彼らはここで勝ってもプレーオフ進出は不可能とされていますが、「ニューイヤーズ6」ボウルに出場することはまだ可能。

それにACCの初タイトルを取るということ事態も大いに彼らのモチベーションになっているでしょうし、何よりも勝てばプレーオフに行くとされているフロリダ州立大に一泡吹かせたいと思っているはずです。

ただそのためにはルイビル大はフロリダ州立大のディフェンスを攻略する必要があります。QBジャック・プラマー(Jack Plummer)のここ一番のパフォーマンスに期待です。

Pac-12カンファレンス優勝決定戦

#5 オレゴン大 🆚 #3 ワシントン大

🇺🇸 12月1日(金)8PM ET
🇯🇵 12月2日(土)10AM JST
🏟 アレジアントスタジアム(@ネバダ州ラスベガス)

Pac-12カンファレンスの優勝決定戦はワシントン大オレゴン大のリマッチとなりました。

第7週目に対戦した時はホームのワシントン大が逆転でオレゴン大を倒すという結果になりましたが、この時は正直どっちに転んでもおかしくありませんでした。オレゴン大がいくつか直面した4thダウンでの決断いかんでは彼らが勝利し現在まで無敗だったとしても不思議ではなかったともいえます。

参考記事Sleepless in Seattle!!!【2023年度第7目レビュー】

この対戦から1ヶ月半が経ち両者は再び退治することになりましたが、勝った方がカンファレンス王者としてプレーオフに進出する公算が高いです。ワシントン大は無敗なので勝てば当確、オレゴン大は勝てば他カンファレンスの試合結果にもよりますがかなり高い確率でプレーオフに駒を進めることができると思われます。

この試合の前評判はオレゴン大が有利となっています。オレゴン大はワシントン大に敗れた以降対戦相手をほぼ圧倒する内容で白星を重ね続けてきました。その原動力ともなっているのがQBボ・ニックス(Bo Nix)。ここまで全米1位となる3906ヤードのパスに37パスTD(2INT)、パス成功率が78.6%と圧倒的な安定感を誇っています。

188.8 (#23)ランオフェンス122.6 (#103)
351.4 (#1)パスオフェンス345.5 (#2)
45.2 (#2)スコアリングオフェンス38.0 (#11)
540.2 (#2)トータルオフェンス468.1 (#12)
92.6 (#7)ランディフェンス134.6 (#40)
214.3 (#48)パスディフェンス265.2 (#122)
15.92 (#7)スコアリングディフェンス23.00 (#46)
306.9 (#15)トータルディフェンス399.8 (#93)

オレゴン大は攻撃力の凄まじさもさることながらディフェンス面でもなかなかの結果を残してきています。対するワシントン大はQBマイケル・ペニックス・Jr(Michael Penix Jr)が開幕当初は400ヤード超えのパスを連発するなどしてセンセーショナルなスタートを切りましたが、シーズン後半はプロダクションが低下。

ペニックス・Jrはこれまで2度の前十字靭帯(ACL)断裂、肩の脱臼といった怪我の連続に加えてメンタルヘルスの面でも苦労してきたという人物。そんな彼にとってはカレッジ生活最後となるこのシーズンでなんとしてもワシントン大をプレーオフに連れて行きたいと思っているに違いありません。

ワシントン大はディフェンス陣に不安を抱えますが、ペニックス・Jrを擁するオフェンスは一級品。WRローム・オドゥンゼ(Rome Odunze)は今季を代表するWRに成長しましたし、RBディロン・ジョンソン(Dillon Johnson)もランがあまり出ないワシントン大の中でも効果的なプレーを要所で見せてきました。

オレゴン大のオフェンスは数字上ではそのワシントン大の上をいく力を持っていますから、前回の対戦の時のような撃ち合いになる可能性は大です。そうなればどちらが相手よりも多く点を取れるかに勝負はかかってきますが、ディフェンス力で上と見られるオレゴン大から点を取り続け、オレゴン大との点取り合戦にワシントン大がついていけるかが鍵となるかも・・・。

また、この試合はペニックス・Jrとニックスのハイズマントロフィー候補同士の激突という側面も持っています。今の所世間の評価はニックス有利という声が多いですが、この直接対決で投票者の目を引くようなパフォーマンスを残した方がトロフィーを受賞することになるかもしれません。

ワシントン大が勝てば2018年以来、オレゴン大が勝てば2020年以来のカンファレンスタイトル獲得となり、ワシントン大がプレーオフに進めば2016年以来、オレゴン大なら2014年以来となります。果たして勝利の女神が微笑むのはどっちのチームか?

カンファレンスUSA優勝決定戦

ニューメキシコ州立大 🆚 #24 リバティー大

🇺🇸 12月1日(金)7PM ET
🇯🇵 12月2日(土)9AM JST
🏟 ウィリアムススタジアム(@リバティー大)

カンファレンスUSAの王者を決めるタイトルゲームはここまで未だ12勝0敗で無敗の全米24位リバティー大と9勝3敗で今季躍進したニューメキシコ州立大のマッチアップ。

リバティー大がホスト校となるため、1800マイル(約2900キロ)も離れた敵地に乗り込むことになるニューメキシコ州立大。リバティー大は今年からカンファレンスUSAに合流したため、初年度でいきなり無敗でタイトルゲームに進出するという偉業を成し遂げていますが、これはチーム史上50年間で初めてのこととなります。

この2校はすでにレギュラーシーズン中に対戦しており、その時は33対17でリバティー大が快勝。ニューメキシコ州立大としてはリベンジを果たしたいところです。

リバティー大はQBカイドン・サルター(Kaidon Salter)が2431ヤードのパスにトータル40TDとTDを量産。パサーレーティングでは全米4位の数字を残す剛腕QB。またランでも899ヤードを稼いでおり、ダイナミックなQBといえます。

このサルターの下、リバティー大は12試合中1ポゼ差の僅差での勝利となったのはたったの2回。あとは相手を圧倒する内容で勝ち進んできました。だからこそ現在FBS内で未だ無敗の5チームのうちの1つ(ジョージア大、ミシガン大、ワシントン大、フロリダ州立大)として君臨しているわけです。

一方ニューメキシコ州立大はハワイ大に20対17で敗れて以来、現在7連勝中と波に乗っています。しかも第12週目には「パワー5」のアーバン大(SEC所属)に31対10でアップセットを成し遂げたほどです。

ニューメキシコ州立大のQBディエゴ・パヴィア(Diego Pavia)も前述のサルターと同様機動力の高いQB。投げては2727ヤードに23TDをパスで稼げば、走っては806ヤードに5TDを記録してきました。ただ、ニューメキシコ州立大の快進撃の要因はそのディフェンス力にあります。

彼らのスコアリングディフェンス(失点数)は平均19.7点で全米21位。さらに現在までの7連勝期間中は失点数で17点以上奪われた試合が2試合のみ。当然スコアリングディフェンスではカンファレンスUSA内では1位という数字となっています。

もしリバティー大がこの試合に勝ち、別の「グループオブ5」カンファレンス(アメリカン)チームであるトゥレーン大(現在22位)がサザンメソディスト大に負けると、リバティー大が「グループオブ5」勢としてランキングで最高位チームとなる可能性があります。そうなれば、「グループオブ5」勢代表として夢の「ニューイヤーズ6」ボウルへの出場権を手にるすことができるのです。

一方もしニューメキシコ州立大がこの試合に勝てば1978年以来のカンファレンスタイトル獲得となりますが、この時はミズーリバレーカンファレンスという、現在でいうFCS(フットボールチャンピオンシップサブディビジョン)だっため、今回勝てばFBSカンファレンスチームとして初のカンファレンスタイトルを手にすることになります。

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