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Rivalry Weekend!!!【2023年度第13週目レビュー】

Rivalry Weekend!!!【2023年度第13週目レビュー】

2023年度のレギュラーシーズンもいよいよ最終節。第13週目を終えれば残すところは各カンファレンスの優勝決定戦のみです。

そのレギュラーシーズンの最後の週末は全米各地で宿敵同士の対決、いわゆる「ライバリーゲーム」が数多く行われました。その中にはその試合結果がカンファレンス優勝決定戦出場権の獲得や、カレッジフットボールプレーオフ(CFP)進出に望みをつなぐような重要な試合も多数ありました。

今回はそんなドラマティックなウィークエンドとなった第13週目を振り返ります。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

#3 ミシガン大30、#2 オハイオ州立大24

全米を代表するライバリーゲームでもあり、そのことから「The Game」という別名もあるオハイオ州立大ミシガン大のビッグマッチ。互いが所属するBig Tenカンファレンス東地区の優勝を決めるだけでなく、全米2位と3位というハイランキング同士の戦いということで、この勝者がプレーオフ進出への道を繋ぎ止めるということもあり、超必見な試合となりました。

過去2連敗しているオハイオ州立大としてはリベンジを、そして謹慎処分でジム・ハーボー(Jim Harbaugh)監督を欠いたミシガン大としては3連勝でハーボー監督の復帰を迎えたいという、互いの大きな思いが錯綜した、なんとも言えない雰囲気の中キックオフを迎えました。

両チームとも全米指折りのディフェンス力を誇っているということもあり、点の取り合いということにはなりませんでしたが、そんな中先手を打ったのはミシガン大。第1Q中盤にオハイオ州立大QBカイル・マッコード(Kyle McCord)が自陣7ヤードという地点で痛恨のパスインターセプションを犯してしまい絶好のフィールドポジションを得たミシガン大はRBブレイク・カーラム(Blake Corum)のラッシュTDで先制します。

続くオハイオ州立大の攻撃ではマッコードからエースWRマーヴィン・ハリソン・Jr(Marvin Harrison Jr)へのパスなどを成功させながらミシガン大レッドゾーン付近まで急襲するもFGに甘んじてしまいますが、ミシガン大は返しのポゼッションで75ヤードを14プレー約7分かけて敵陣へ侵入し、最後はQB J.J.マッカーシー(J.J. McCarthy)からWRローマン・ウィルソン(Roman Wilson)への22ヤードのTDパスで点差を14対3に広げます。

前半からホームのミシガン大の流れが出来上がりつつありましたが、オハイオ州立大も黙っているわけにはいきません。続く彼らのドライブではマッコードのパスが冴え、サクサクとミシガン大陣内へ攻め込むと最後はマッコードからWRエメカ・イブカ(Emeka Egbuka)へのショートパスTDが決まってスコアを14対10とします。

前半を終了した時点でスコアこそ4点差でミシガン大がリードしていましたが、内容的にはがっぷりよつな重厚な試合展開。どちらに転んでもおかしくないという、試合前の期待通りの内容でハーフタイムを迎えましたが、オハイオ州立大は前半終了間際の51ヤードのFGを外しており、これが後々響いてくることに・・・。

後半はミシガン大の攻撃で再開。このドライブではミシガン大はFGを決めてスコアを17対10と1TD差に広げますが、続くオハイオ州立大のドライブはこれまでとうって変わってランでゴリ押しするプレーコールが続きます。RBトレヴィヨン・ヘンダーソン(TreVeyon Henderson)とチップ・トレイヤナム(Chip Trayanum)の効果的なランアタックでジリジリとミシガン大陣内へ攻め込むと、最後はヘンダーソンの3ヤードランTDが炸裂して遂にオハイオ州立大がこの日初めてミシガン大に追いつきます。

これでいよいよオハイオ州立大にも火がつくかと思われましたが、ここでハーボー監督不在でも浮足立たないのがミシガン大。続く彼らの攻撃では、ランにシフトチェンジしたオハイオ州立大に敢えて対抗するかのようにRBカーラムおよび彼のバディ、ドノヴァン・エドワーズ(Donovan Edwards)、さらにはQBマッカーシー自らのランでヤードを伸ばすと、第3Q終了間際にハンドオフから抜け出たカーラムが22ヤードを激走してTD。再びミシガン大がリードを奪い返します。

この直前にはミシガン大OLの要とも言えるOGザック・ミンター(Zak Minter)が足の骨を折って負傷退場する事態が発生しており、カーラムのTDはミンターに捧げる魂のTDだったとも言えます。

その後ミシガン大は第4Q突入するとさらにFGを1本成功させて27対17と2ポゼ差を維持。いよいよ対オハイオ州立大3連勝が見えてきた頃でしたが、そこに立ちはだかったのがWRハリソン・Jrでした。

RBヘンダーソンのランでミシガン大OLの壁をこじ開けながら前進するオハイオ州立大は試合残り時間約12分でミシガン大レッドゾーンへ足を踏み入れると最後はマッコードからハリソン・Jrへのトスが決まり、ハリソン・Jrがそのままノータッチでクロスから抜け出てTD。残り時間約8分でスコアを27対24と詰めてきます。

試合の行方は俄然わからなくなってきましたが、ここから見せたのがミシガン大の真骨頂でもあるランアタック。残り約8分というところから実に7分も時間を削りながらオハイオ州立大陣内を目指し邁進。ここでTDを決めればとどめを刺すことができるというチャンスでしたが、残り時間1分5秒を残してFGを選択。これが決まって30対24とします。

点差は6点。残り時間は約1分。これだけの時間があればオハイオ州立大なら一瞬で敵陣内へ強襲をかけてTDを奪い逆転する事も可能なシチュエーションでした。そんなこともあり、リードしているもののミシガンスタジアムはなんとも言えない雰囲気に包まれます。

そして案の定オハイオ州立大はマッコードからハリソン・JrやWRジュリアン・フレミング(Julian Fleming)へのパス(フレミングはファンブルするもイブカがリカバー)してミシガン大陣内37ヤードにまでたどり着きます。残された時間は約30秒・・・。

そして続くプレーではスナップを受けてドロップバックしたマッコードにミシガン大DEジェイレン・ハレル(Jaylen Harrell)が襲いかかり、そのプレッシャーのせいでマッコードからハリソン・Jrへのパスが若干ショートになり、それをすかさずミシガン大のDBロッド・モアー(Rod Moore)が起死回生のパスインターセプト。オハイオ州立大の逆転へのドライブを詰んだ見事なディフェンシブプレーでした。

結局これでミシガン大の対オハイオ州立大戦3連勝が確定。そして彼らが東地区を制してBig Tenカンファレンス優勝決定戦進出を決め、アイオワ大とのタイトルゲーム進出となりました。試合終了時には憎きオハイオ州立大を倒し歓喜に湧くファンがフィールドになだれ込む見事な光景。

ミシガン大は前述の通りハーボー監督不在の中この大一番を迎え見事勝利を収めましたが、ハーボー監督の留守を預かっていたのがシェロン・モアー(Sherrone Moore)代理監督。彼はこの試合を含めて合計4試合代理で監督を務めましたが、その試合全てに勝利。ハーボー監督不在の不安を微塵も感じさせない完璧なコーチングで同監督の留守を守りました。そのハーボー監督はタイトルゲームで復帰を果たします。

一方のオハイオ州立大は全米随一のディフェンスとWR陣を擁し、さらに代理監督で臨んだミシガン大に敗れて対戦カード3連敗。HCのライアン・デイ(Ryan Day)監督はここまでオハイオ州立大の監督として56勝7敗で2つのBig Tenカンファレンスタイトル獲得、そして2度のCFP出場を果たしている敏腕コーチですが、宿敵ミシガン大に対しては1勝3敗(3連敗中)。勝率は8割超えととんでもない数字を叩き出していますが、ミシガン大に大きく負け越しているというこの事実だけで解雇されてしまうかもしれないという、異次元のプレッシャーを背負うコーチでもあります。

敗戦直後のデイ監督の落胆度合いはTV画面からも容易に見て取れましたが、試合後の記者会見ではその悔しさというか哀愁が漂いまくっていた姿が見られました。

とにもかくにも今年の「The Game」も見応え十分な試合となり、ミシガン大がタイトルゲームに3年連続で駒を進め、3つ目のBig Tenタイトル獲りまであと少しというところまで行きました。当然Big Tenタイトル獲得は彼らにとって通過点でしかなく、目指すはプレーオフ出場、そして1997年以来の全米制覇。そこにたどり着くための最大のハードルであるオハイオ州立大戦を制したことは最大級の喜びだと言えるでしょうね。


#1 ジョージア大 31、ジョージア工科大 23

全米1位のジョージア大は同じジョージア州内のライバル・ジョージア工科大と対戦。第1Qは以外にもジョージア工科大にリードを許しますが、程なくして逆転。第4Qに相手に10点を奪われ点差を縮められますが、内容的には危なげなく勝利し今季12勝無敗でレギュラーシーズンの行程を終えました。

エースTEブロック・バウワーズ(Brock Bowers)が4週間前に出術を受けた足首が若干悪化したせいもあって大事を取って欠場し、さらにWRラド・マッコンキー(Ladd McCnkey)、RGテイト・ラトリッジ(Tate Ratledge)も出場を見送ったということもあり、多少手を抜いた感も否めませんが、それでもジョージア工科大を倒すのには十分なオフェンス力を擁していることを証明。これでジョージア大はレギュラーシーズン戦29連勝を飾りました。

#4 ワシントン大 24、ワシントン州立大 21

ワシントン州内の雌雄を決するライバリー「アップルカップ」。Pac-12カンファレンス所属同士としては最後の決戦となった今回のマッチアップは最後の最後までどちらに転ぶかわからない展開となりました。

第4Q残り時間約6分でワシントン州立大QBキャメロン・ワード(Cameron Ward)からリンカーン・ヴィクター(Lincoln Victor)へのパスTDが決まって試合は21対21の同点に。さらにワシントン大が返しの攻撃で1度もファーストダウンを奪えずに攻撃権をワシントン州立大に渡すとスタジアム内は不穏な雰囲気に包まれます。

ただそのワシントン州立大も絶好のチャンスを活かすことが出来ず、残り2分を切ったところで攻撃権が再びワシントン大に回ってきます。そしてここからワシントン大の怒涛の12プレードライブが炸裂。途中4thダウンという場面でQBマイケル・ペニックス・Jr(Michael Penix Jr)からトスを受けたWRローム・オドゥンゼ(Rome Odunze)がリバースから23ヤードのゲインを見せ、1stダウンを奪うどころかボールを敵陣内へ運ぶことに成功。

このガッツィーコールでドライブを継続させたワシントン大は残り時間5秒で敵陣25ヤード地点に切り込み、最後はKグラディ・グロス(Grady Gross)の42ヤードFGが試合終了と同時に決まって見事にワシントン大がこの接戦を生き延び、チーム史上2度目となる12勝0敗レコードを打ち立てました。

ペニックス・Jrはハイズマントロフィー候補とも言われていますが、ここ最近個人記録は低迷気味。この試合でも204ヤードに2TD、1INTと数字は伸びませんでしたが、チームの勝利のキーマンであったことは確か。悲願のCFP進出まであと1勝となりました。

ちなみに試合後にロッカールームでケイレン・デボアー(Kalen DeBoer)監督は試合を決めたFGを成功させたグロスを呼び出してそのプレーを讃えましたが、と同時にグロスにスポーツ奨学金(スカラシップ)を授与することをチーム全員の前で発表。ウォークオン選手がスカラシップを与えられるというのは授業料免除となるだけでなく、チームに必要な選手として認められたのと同じ証。感極まるグロスをチームメイトたちが全力で祝っていたのが印象的でした。

#5 フロリダ州立大 24、フロリダ大15

こちらはフロリダ州内の著名なライバリー。CFP出場を果たすために1敗も許されないフロリダ州立大にとってフロリダ大は侮れないハードル。特にQBジョーダン・トラヴィス(Jordan Travis)を怪我で失った彼らとしてはアウェーでのライバルゲームは決して楽な試合ではありませんでした。

試合の方はそのトラヴィスのバックアップQBテイト・ロッドメーカー(Tate Rodemaker)が案の定苦戦。というよりもフロリダ大のフロントセブンのプレッシャーが冴え渡り、前半はフロリダ州立大オフェンスを封じ込めることに成功。ただ、フロリダ大自身のオフェンスも、先発QBグラハム・マーツ(Graham Martz)不在のせいもあってか沈黙。12対7で後半へ突入します。

すると後半開始早々のフロリダ州立大のドライブでRBトレイ・ベンソン(Trey Benson)の36ヤードの激走TDが決まって彼らがこの日初のリードを奪います。

ただフロリダ大もFGを1本返して再びリードを奪い、15対14で第4Qへ。するとフロリダ州立大は55ヤードを12プレー約6分かけて敵陣へ忍び寄り、最後はFGを決めてリードを奪い返します。フロリダ大はディフェンスが奮闘しフロリダ州立大をFGに抑え込みますが、肝心なオフェンスが全く機能せず無得点。そして試合終了まで残り3分を切ったところでフロリダ州立大のベンソンがこの日2つ目のランTDを決めてとどめを刺し、敵地「スワンプ」から生き延びました。

フロリダ大は十分にアップセットできるチャンスを持っていましたが、いわゆる「Discipline」(統制)がなっていないというか、メンタルミステイクが多く自滅。例えば相手選手につばを吐きかけて退場処分になったり、スライドしたロッドメーカー目がけて2選手が不必要なタックルを仕掛けてオートマティック1stダウンを許したり・・・。今年で2年目のビリー・ネイピアー(Billy Napier)監督のチーム育成に疑問を感じます・・・。

#6 オレゴン大 31、#16 オレゴン州立大 7

かつて「シビル・ウォー(Civil War)」と呼ばれていたオレゴン大オレゴン州立大のライバリー。このライバリーは来年度からオレゴン大がBig Tenカンファレンスへ移籍することで対戦が途絶えてしまうため、休止前の最後の対戦となりました。

この試合でハイズマントロフィー候補QBボ・ニックス(Bo Nix)は40回のパス中33回を成功させ367ヤードに2TD、またランでも1つTDを奪う活躍。宿敵オレゴン州立大にほぼ仕事をさせずに快勝し、虎の子の1敗を守ってPac-12カンファレンス優勝決定戦出場を決めました。オレゴン大はそのタイトルゲームですでにシーズン中に一度負けているワシントン大とのリベンジに挑みます。

#8 アラバマ大 27、アーバン大 24

通称「アイロンボウル(Iron Bowl)」と呼ばれる、ミシガン大vsオハイオ州立大の「The Game」に匹敵すると言われる著名なライバリー。今年はアラバマ大が10勝1敗で全米8位なのに対してアーバン大がここまで6勝5敗とランク外。そんなこともありアラバマ大が快勝して次戦のジョージア大戦への程よい足掛かりとなるかと思われましたが、さすがライバリーゲームだけあってそんなシナリオは通用しませんでした。

序盤から接戦となったこの試合、アーバン大は試合中盤からQBペイトン・ソーン(Payton Thorne)のQBランが効果を発揮すると彼を多用するランアタックでアラバマ大ディフェンスを翻弄します。実際ソーンが成功させたパスが16回中たったの5回だったことを考えてもアーバン大はランを起点にアラバマ大ディフェンスの穴をついていたことがわかります。

意外な僅差の展開の中、第3Qのジャヴァリウス・ジョンソン(Ja’Varrius Johnson)の27ヤードTDランと第4QのFGでアーバン大が24対20でリードしたまま試合は終盤へ突入。残り時間約6分で攻撃権を得たアラバマ大でしたが、ここで1度も1stダウンを奪えないままパントへ。この時点で残り時間が5分を切り、いよいよアーバン大の番狂せが現実味を帯び出したところ、アラバマ大のパントをアーバン大のパントリターナーがファンブル。これをアラバマ大がリカバーして図らずも彼らに絶好のチャンスが訪れます。

敵陣30ヤードランというまたとないポジションで攻撃権を得たアラバマ大。4thダウンコンバージョンを経てアーバン大陣内7ヤードまで進撃しエンドゾーンは目と鼻の先にまで迫りますが、ここでセンターがQBジェイレン・ミルロー(Jalen Milroe)とのスナップエクスチェンジをミスりボールが後方へ。なんとかミルローがこれをリカバーしますがこれで3rdダウン&26ヤードにまで減退。さらにミルローはスクリメージラインを超えてパスを投げてしまいイリーガルフォワードパスのペナルティーを喰らって4thダウン&31という絶対絶命の危機を迎えます。

4th&ゴールで後がなく残り時間は約40秒。TDを決めなければ負けてしまうという究極のシチュエーションでミルローは最後のスナップを受け、ポケットの中で冷静にオープンレシーバーを探します。アーバン大は2人をラッシュに当て、1人をミルローのスパイ要員において、あとは全てセーフカベレージ。そんな中、ミルローはエンドゾーンで左へ流れて1on1になったWRアイゼア・ボンド(Isaiah Bond)へ向けて、ここしかないというスポットにパスを投下。それをボンドが見事にキャッチして、一攫千金の逆転TDを決めたのです。

結局これが決勝点となり、アラバマ大は辛くもアーバン大を下して11勝1敗でわずかに残されたプレーオフ進出の希望を繋ぎました。アーバン大は前戦にニューメキシコ州立大という超格下チームに敗れながら、全米8位のアラバマ大をここまで追い詰めたということからも、ライバリーゲームには魔物が住んでいると言えますね。

その他のゲーム

ケンタッキー大 38、#10 ルイビル大 31

ガバナーズカップ」をかけて争われたケンタッキー州内ライバル対決。すでにACC(アトランティックコーストカンファレンス)優勝決定戦に出場が決まっているルイビル大でしたが、ケンタッキー大にまさかの敗戦。もともとACCタイトルをとってもプレーオフ進出はほぼ無いとされていたため、この敗戦はそこまでダメージはないかもしれませんが、やはりライバルにやられたというのは痛いです。

#12 ミシシッピ大 17、ミシシッピ州立大 10

こちらは「エッグボウル」と呼ばれるライバリーで毎年サンクスギビングデー(感謝祭当日、11月の第4木曜日)に行われることで知られている、ミシシッピ州内のライバリー。試合は思いの外ロースコアゲームになりましたが、全米12位のミシシッピ大ミシシッピ州立大を僅差で破って勝利。「ゴールデンエッグ」を手にしました。

ミシシッピ大はこれで10勝2敗となり、過去3年間で2度目の二桁勝利達成。現HCレーン・キフィン(Lane Kiffin)監督が就任するまで彼らは一度も二桁勝利シーズンを送ったことをなかったことを考えれば、キフィン監督効果は大きく表れていると言えます。

#13 オクラホマ大 69、テキサスクリスチャン大 45

全米13位のオクラホマ大は昨年の全米準優勝校であるテキサスクリスチャン大を66対45で粉砕。10勝2敗でレギュラーシーズンを終えました。現在7位のテキサス大に唯一土をつけたチームとして、彼らとのカンファレンスタイトルゲームでの再戦が期待されていましたが、途中オクラホマ州立大に敗れるという波乱。もしオクラホマ州立大がブリガムヤング大に勝ってしまうとタイブレークの関係でCFPランキングで上位ながらオクラホマ大がタイトルゲームに出場できないという事態に陥りますが・・・。

#20 オクラホマ州立大 40、ブリガムヤング大34

勝ちさえすればBig 12カンファレンスタイトルゲームに進出が決まるというオクラホマ州立大でしたが、ここまで5勝6敗と苦戦中のブリガムヤング大(BYU)に苦戦。一時は24対3と大きくリードを許し、タイトルゲーム出場権が手元からすり抜けていくかと思われました。

しかし後半に怒涛の反撃を見せて試合終了まで残り時間53秒というところでオリー・ゴードン(Ollie Gordon)の15ヤードランTDが決まって土壇場で27対24と逆転。しかしBYUも試合終了と同時に48ヤードのFGを決めて同点としオーバータイムに突入します。

最初のOTで双方がTDを奪い2度目のOTへ。先攻のオクラホマ州立大は再びゴードンのランTDが決まりますが、後攻のBYUがファンブルを犯しこれがオクラホマ州立大にリカバーされてゲームセット。オクラホマ州立大がなんとか勝ってテキサス大との決戦を決めました。

#14 ルイジアナ州立大 42、テキサスA&M大 30

ルイジアナ州立大のエースQBジェイデン・ダニエルズ(Jayden Daniels)が235ヤードに4パスTD、さらに脚でも120ヤードを稼ぐ活躍を見せてテキサスA&M大を42対30で退けました。

テキサスA&M大は2週間前にジンボ・フィッシャー(Jimbo Fisher)監督を解雇しており、イライジャ・ロビンソン(Elijah Robinson)臨時監督でシーズン最後の2試合に臨みましたが、LSUを相手に堂々と渡り合っていました。そんな中違いが出たのはダニエルズの存在だったというわけです。

ダニエルズはチームが9勝3敗でプレーオフレースからすでに脱落していますが、個人のパフォーマンスだけで言えばハイズマントロフィー級。ファイナリストとしてニューヨークの式典に呼ばれることは当確でしょうから、果たしてジョー・バロウ(Joe Burrow、現シンシナティベンガルズ)が獲得した2019年以来のトロフィーをルイジアナ州立大に持ち帰ることができるかに注目が集まります。

#15 アリゾナ大 59、アリゾナ州立大23

ここまで破竹の5連勝で全米ランキングで15位にまで上り詰めたアリゾナ大アリゾナ州立大とのライバリー「テリトリアルカップ」で59対23と相手を圧倒。昨年まで5年連続負け越し続けてきたチームとは思えない快進撃でレギュラーシーズンを終えました。

それもこれもシーズン途中に先発QBに1年生のノア・フィフィタ(Noah Fifita)を据えたことが起爆剤となっています。このアリゾナ州立大戦でもフィフィタはスクールレコードとなる527ヤードに5TDを記録。ジェド・フィッシュ(Jedd Fisch)監督のチーム再建計画は3年目で芽が出始め、しかもフィフィタがまだ1年生ということもあり、今後楽しみなチームといえます。

#17 アイオワ大 13、ネブラスカ大 10

全米17位のアイオワ大ネブラスカ大の戦いは予想通り点が入らない超ロースコアゲームに。特にアイオワ大は相変わらずパスが通らず、QBディーコン・ヒル(Deacon Hill)は94ヤードに1INT。しかしながらチームのアイデンティティとも言えるディフェンスのおかげで僅差の展開となり、最後は試合終了と同時にFGが決まって今季10勝目を挙げました。

この最後のFGを蹴ったマーシャル・ミーダー(Marshall Meeder)ですが、彼はウォークオン(スカラシップをもらっていない選手)というだけでなく、今季このシーンまで一度も実践でキックをしてこなかった選手。そんな選手を送り込んで、さらにそれを決めたというこの事実がまさに「アイオワフットボール」なのです。

アイオワ州立大 42、#19 カンザス州立大35

今季稀に見る吹雪に襲われたこのアイオワ州立大カンザス州立大の試合は雪合戦の様相を見せましたが、この超悪コンディションの中アイオワ州立大がランクチームであるカンザス州立大を敵地でアップセット。浮き沈みの激しかったアイオワ州立大でしたが、結果的に7勝5敗と持ち直し、レギュラーシーズンを白星で飾るというポジティブな流れで幕を閉じることができました。

(終わり)

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