目次
#5 ワシントン大 @ #11 オレゴン州立大
Pac-12カンファレンスの優勝決定戦進出に際して非常に重要な試合。
ワシントン大は現在Pac-12内で唯一の無敗チーム。この試合に勝てば最終戦のワシントン州立大との試合の勝敗に関係なくタイトルゲームに進出が決まります。一方のオレゴン州立大はカンファレンス戦で2敗を喫しており、この試合に負けた時点でタイトルゲーム進出の可能性が消えてしまいます。しかしこれに勝ち、さらに最終戦のオレゴン大との試合にも勝つとタイトルゲーム出場が決まります。
ワシントン大はオフェンス力が全米トップ級。ハイズマントロフィー候補QBマイケル・ペニックス・Jr(Michael Penix Jr)、RBディロン・ジョンソン(Dillon Johnson)、WRローム・オドゥンゼ(Rome Odunze)と駒が揃っており、スコアリングオフェンスは全米5位、パスオフェンスが全米1位、トータルオフェンスが全米6位と火力の高いオフェンスを擁しています。
対するオレゴン州立大はスタッツ的にはワシントン大に及ばないものの、スコアリングオフェンスで全米14位、ランオフェンスで全米19位、トータルオフェンスでも19位と上位レベルのオフェンスを持っています。その主軸となるのは昨年までクレムソン大に所属していたQBのD.J.ウイアンガラレイ(D.J. Uiagalalei)。ワシントン大との撃ち合いを制するにはウイアンガラレイのミスのないシャープなパフォーマンスが必須。
来年からBig Tenカンファレンスへ移籍するワシントン大と、消滅の危機にあるPac-12に留まることになっているオレゴン州立大との戦いという関係性も興味深いところ。果たしてワシントン大がこの試合に勝利してタイトルゲーム進出を決めるか?それともオレゴン州立大が意地を見せて金星獲得となるか・・・。
その他の試合
#1 ジョージア大 vs #18 テネシー大
どちらもSEC東地区所属のチームですが、ジョージア大がすでに地区優勝を決めてしまっているため、テネシー大はこの試合に勝ってもタイトルゲームには進むことはできません。ただ、自分たちのホームで負けるのは避けたいところ。仮にテネシー大がジョージア大に勝つようなことがあれば、ジョージア大がCFPランキングで転落を見せることとなり、残り数週間のカレッジフットボール界が楽しくなりそうですが・・・。
#7 テキサス大 @ アイオワ州立大
Big 12カンファレンス所属チーム同士の対決。カンファレンス戦績で6勝1敗で首位のテキサス大とそれを2敗で追うアイオワ州立大の激突です。
テキサス大はロースターの層の厚さにおいてアイオワ州立大の追随を許しませんが、RBジョナサン・ブルックス(Jonathon Brooks)が先週のテキサスクリスチャン大戦でシーズンを棒に振る大怪我を負ってしまいました。ただ怪我で戦線を離れていたQBクウィン・ユワーズ(Quinn Ewers)が戻ってきたのは強みです。
アイオワ州立大は同じく2敗のオクラホマ大に負けてしまっていますが、オクラホマ州立大にすでに勝っているのが強み。もしこのテキサス大戦に勝つことができれば、オクラホマ大にもう1敗土がつきさらに翌週のカンザス州立大に勝利できればアイオワ州立大にもチャンスが訪れます。ただもしテキサス大がこの試合に勝てばその時点でアイオワ州立大の優勝決定戦出場の可能性は消え、テキサスの優勝決定戦進出が決まります。
#10 ルイビル大 @マイアミ大
ACC(アトランティックコーストカンファレンス)の優勝決定戦にはすでにフロリダ州立大(全米4位)の出場が決まっていますが、その相手が誰になるのかに大きく影響を及ぼす試合がこれ。
全米10位のルイビル大は現在9勝1敗と大躍進中。ACC戦績でも6勝1敗であと1勝すれば晴れてACCタイトルゲームに出場が決まります。その残された試合というのがこのマイアミ大との試合です。
もしマイアミ大が勝つようなことがあれば現在2敗のノースカロライナ大と並ぶ可能性が出てきます(ノースカロライナ大はクレムソン大とノースカロライナ州立大に連勝する必要がありますが)。そこで今季直接対決のないルイビル大とノースカロライナ大両校のタイブレーカーとして重要になってくるのが下記の試合となります・・・。
シラキュース大 @ ジョージア工科大
ルイビル大とノースカロライナ大が直接対決しないため、タイブレークの条件は彼らがこれまで対戦してきたACCチームの中で被っているチームの勝率が関わってきます。そしてここで鍵を握っているのがジョージア工科大。もしジョージア工科大がシラキュース大に勝つと、すでにジョージア工科大に勝っているルイビル大に軍配が上がります。しかしもしジョージア工科大が敗れるとノースカロライナ大にもチャンスが訪れます。
というのも、タイブレークのルールとして被っている対戦相手との勝率が並んだ場合、その対戦相手の中でカンファレンス内の順位で最も高いチームとの勝敗が関係するのです。
現在のところルイビル大とノースカロライナ大が共通して対戦した相手の中でもっとも順位が高いのがジョージア工科大。もしジョージア工科大がシラキュース大に勝つと、ジョージア工科大に勝っているルイビル大(ノースカロライナ大はジョージア工科大に負けている)に分があります。
しかしもしジョージア工科大が負け、さらにこのシナリオの通りルイビル大を倒したマイアミ大がその次のボストンカレッジも倒すと、ルイビル大とノースカロライナ大の共通の相手の中でマイアミ大が最も高い順位に躍り出ます。
そうすると、マイアミ大に勝っているノースカロライナ大にタイブレーカーで軍配が上がります・・・。
かなり複雑ですが、ただルイビル大がマイアミ大を倒すとその時点でルイビル大の決勝戦進出が決まりますので、この複雑な説明も忘れていただいて構わないということになります笑。
イリノイ大 @ #16 アイオワ大
Big Tenカンファレンス西地区優勝チームを決定するかもしれない試合。
現在アイオワ大はカンファレンスレコード5勝2敗。これを追うのが4敗の数チームなので、このイリノイ大戦をアイオワ大が勝つと他のチームがアイオワ大に追いつけなくなるため、彼らの地区優勝が決まります。
ただもしアイオワ大が敗れると西地区優勝の行方は最終戦となる来週末にもつれ込みます。そこでアイオワ大がネブラスカ大に敗れて4敗目となると4敗で並ぶチームが数チーム出てくる可能性があります。そうなるとタイブレークルールの採用となります・・・。
まずは今週末アイオワ大がイリノイ大を倒せるかどうかを見定め、さらにアイオワ大が負けた際に他の西地区チーム(ネブラスカ大、ミネソタ大)がどうなっているかを確認してからタイブレークの話をしたいと思います。
#17 アリゾナ大 @ #22 ユタ大
この両校はPac-12カンファレンスタイトルゲーム進出の可能性を「ほぼ」失ってしまいましたが、ランクチーム同士の戦いとして見物です。
特に今季尻上がりに調子を上げているアリゾナ大に注目。1年性QBノア・フィフィタ(Noah Fifita)が先発を任されて以来攻撃力が爆発的にアップ。侮れないチームに急成長を遂げました。
そのアリゾナ大ですが、彼らが今回のユタ大戦と最終戦のアリゾナ州立大戦で2連勝し、さらに彼らが追うオレゴン大が今週末のアリゾナ州立大とその後のオレゴン州立大に負けるようなことがあればアリゾナ大がオレゴン大を追い越してタイトルゲームに進出する奇跡もないことはありません。
ユタ大は過去カンファレンスタイトルを2連勝しているチームとしてアリゾナ大に対して意地を見せたいところ。
#20 ノースカロライナ大 @ クレムソン大
上記の通り、もしルイビル大がマイアミ大に負けてしまうとノースカロライナ大にも微かなチャンスが残ります。しかしそれもノースカロライナ大がこのクレムソン大に敗れてしまうと水の泡となります。
クレムソン大は今季すでに4敗しており、非常に不甲斐ないシーズンを送っていますが、直近ではここまでノートルダム大とジョージア工科大相手に2連勝。しかも今回の試合はクレムソン大のホームでの試合ということで、いかに彼らが優勝戦線から脱落していたとしても、「腐っても鯛」ならぬ「腐ってもクレムソン」ですから、ノースカロライナ大は心してかからないといけないでしょうね。
#21 カンザス州立大 @ #25 カンザス大
「The Sunflower(ひまわり)Showdown」という別名を持つ、カンザス州内の雌雄を決するライバリーゲーム。現在のところ2009年以来カンザス州立大が14連勝中。現在まで途切れていないライバリーゲームとしては4番目に長い歴史を持つ宿敵関係にて、今年こそカンザス大が勝利の美酒を味わえるのかに期待がかかります。
そしてカンザス州立大にはわずかながらタイトルゲームに出場する可能性が残されています。このカンザス大戦と最終戦のアイオワ州立大戦を制すればカンファレンス戦5勝2敗で並びます。もしオクラホマ大とオクラホマ州立大が同じく2敗でシーズンを終えるとなるとどちらのチームにも敗れているカンザス州立大にはタイブレークの関係で決勝戦出場は流れてしまいます。
ですのでもしカンザス州立大が2連勝して尚且つオクラホマ大とオクラホマ州立大に1つずつ負けてもらえばカンザス州立大もタイトルゲーム進出のチャンスが訪れるということになります。