問われる真価【ペンシルバニア州立大プレビュー】

2018年度シーズン開幕にあたり、ペンシルバニア州立大(ペンステート)は波に乗っているチームでした。2016年度にBig Tenカンファレンスのタイトルを獲得しローズボウルへ出場。2017年度にはワシントン大フィエスタボウルで倒しその2年間で22勝を挙げ、またその原動力ともなっているリクルーティングでは全米トップ10入りを数年連続で果たすなど古豪の完全復活を印象付けたからです。

しかしその勢いに少し陰りが。

昨シーズン4連勝で全米9位に位置して迎えた第5戦目の相手は全米4位のオハイオ州立大。同じBig Tenカンファレンス東地区チームであり、その週末の目玉ゲームとして盛り上がるプライムタイムのナイトゲーム。ホームチームのペンステートは恒例の「ホワイトアウト」(ファンが皆白い服を来てスタジアムを真っ白にする試合)を発動し、まさに全てを投げ打って相手を迎え撃つ準備は万全でした。

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「ホワイトアウト」でオハイオ州立大を迎え撃つも・・・

試合の方は残り8分でペンステートが26対14と12点差でリードし、このまま行けばホームで大金星を挙げるものだと誰しもが思いました。しかしオハイオ州立大QBドゥウェイン・ハスキンズ(Dwayne Haskins、現ワシントンレッドスキンズ)らの活躍で逆転を許し、27対26で大魚を逃してしまったのです。

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この試合での敗戦が昨年のペンステートの運命の分かれ道となり、それ以降ここまで2年間で積み上げてきたチームの勢いが消沈。オハイオ州立大戦の翌週となるミシガン州立大でもまさかの敗戦を食らうとランキングを大幅に落とし、それ以降CFPタイトルレースどころかBig Tenカンファレンス東地区レースでも脱落。ミシガン大そしてシトラスボウルでのケンタッキー大にも敗退し、9勝4敗と数字的には悪くはありませんが、それまでの勢いを考えるとため息が漏れてしまうシーズンとなってしまったのです。

そしてオフシーズンには多数の選手がトランスファーポータルに名を連ね、あわよくばペンステートから転校するかもしれないというモーションをかければ、2019年度のリクルーティングもそれまで物と比べれば明らかに上手くいかなかったとしか言わざるを得ず、全てにおいてネガティブな匂いがプンプン漂っているのです。

それもこれも押せ押せムードだったオハイオ州立大戦での残り8分間での失速から始まったと言っても過言ではありません。

そんなペンステートですが、今シーズンはジェームス・フランクリン(James Franklin)監督にとっても勝負の年といえるかもしれません。

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ペンステート復活という大仕事を成し遂げたフランクリン監督でしたが・・・

2018年度シーズン開幕時のあの時の勢いを取り戻すためには、まずわかりやすい結果をフィールド上で挙げなければなりません。昨年のペンステート、特にオフェンスは9勝4敗と二桁勝利数を獲得できなかったという事実だけではなく、全体的にオフェンスは見ていて何の特徴もない単調なユニットだったことも彼らのインパクト不足に拍車をかけたのでしょう。

確かに2年前はスーパースターRBサクオン・バークレー(Saquon Barkley、現ニューヨークジャイアンツ)がおり、それと比べると華々しさにかけていたかもしれません。しかしQBトレース・マクソーリー(Trace McSorley、現ボルティモアレイヴンズ)は健在であり、結果的にNFL入りを果たしたバークレーの後継者であるマイルズ・サンダース(Miles Sanders、現フィラデルフィアイーグルス)を擁するなど駒が無い訳ではなかったのです。

そして今年はその両人が抜け、さらにマクソーリーのバックアップを長年勤めてきたトミー・スティーヴンス(Tommy Stevens)もミシシッピ州立大へ転校してしまい、チームは完全に過渡期を迎えていると言えます。しかしそれでもサンダスキー事件で地に落ちたペンステートを思いもかけず短年で立て直したフランクリン監督としては、この流れを止めないためにも今年10勝は最低限収めておきたい所。

参考タグサンダスキー事件

9勝するのは容易いことではありませんが、やはり9勝と10勝では見た目も聞こえも違ってきます。昨年のオハイオ州立大戦での敗戦は大きな痛手ではありましたが、そこでしっかりとフランクリン監督が仕切り直しをして翌週のミシガン州立大戦に勝っていれば状況はまた変わっていたことでしょう。10勝チームとしてボウルゲームの出場権を得ていれば十中八九ニューイヤーズ6ボウルのいずれかに出場できていたでしょうし、そうなれば今年のリクルーティングもまた違った結果になっていたはずです。

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ペンステートを常勝チームにするためには今季の結果が重要になってきます

リクルーティングはチーム力を維持、更には向上していく上で必要不可欠なものです。ですから昨年9勝だったこととリクルーティングが不調に終わったことは決して無関係ではありませんから、是が非でもまず10勝を挙げて「ペンステートはまだまだこれから強くなる」という印象を未来のリクルートたちに示すことは、長期的にチームを育成していく上で重要なわけです。

もし今年も9勝止まりでBig Tenカンファレンスタイトルレースに絡むこともできなくなれば、それだけで「あー、ペンステートはこんなものか」という印象を与えかねません。それはフランクリン監督の去就にも多かれ少なかれ影響していくものです。だからこそ彼にとって今シーズンに昨年以上の結果を残すことは必須事項なのです。

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