2019年度CFP全米王座決定戦プレビュー③【注目の選手たち】

2019年度CFP全米王座決定戦プレビュー③【注目の選手たち】

全米タイトルをあらそうにふさわしい無敗同士の戦いとなった2019年度のナショナルタイトルゲーム。そして両チームには相当数のハイレベル選手たちが揃っています。ハイズマントロフィー受賞選手、次期ハイズマントロフィー候補選手、NFLドラフト第1巡候補・・・。

将来のNFLの見本市のような今回の顔合わせですが、その中でも特に注目していただきたい選手たちを数人紹介していきたいと思います。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

ルイジアナ州立大

ジョー・バロウ(QB)

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今年ハイズマントロフィーをダントツで受賞したルイジアナ州立大の確固たるスターQBジョー・バロウ(Joe Burrow)。もともとオハイオ州立大に在籍していましたが、J.T.バレット(J.T. Burrett)やドゥウェイン・ハスキンズ(Dwayne Haskins、現ワシントンレッドスキンズ)の影に隠れ出場機会に恵まれず2018年にルイジアナ州立大に転校。そして今年は新任QBコーチのジョー・ブレディ(Joe Brady)氏の指導及び彼のニューオーリンズセインツ仕込みの戦術でその才能を開花。今季5208パスヤードに55TD、さらにはQBレーティングが現在204.6ポイントということでこのままで行くと史上初200ポイント超えでシーズンを終える初のQBというとんでもない記録ずくめのシーズンとなっています。

身長193センチ、体重98キロという大柄ながら機動力もあり、今季はその肩だけでなく脚でも相手ディフェンスを次々と翻弄してきました。ポケットでの沈着冷静さ、パスの正確さ、機動力、ディフェンスを読む力、タフネス、すべてをとっても今季ベストQBといえる彼は次期NFLドラフトで最注目株と言われています。

ジャマー・チェイス & ジャスティン・ジェファーソン(WR)

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その年の最優秀WRに贈られるビレントニコフ賞を受賞したジャマー・チェイス(Ja’Marr Chase)とその相棒であるジャスティン・ジェファーソン(Justin Jefferson)のコンビは相手DBにとって大変な脅威となります。

チェイスは今年2年生ながら1559レシーブヤードに18TDを獲得して見事ビレントニコフ賞を受賞。彼はNFLドラフト入りするまであと1年ありますが、このまま行けば確実に第1巡候補です。一方のジェファーソンは1434レシーブヤードに18TDとチェイスに負けじと劣らない記録を残しました。特にピーチボウルでのオクラホマ大戦でみせた前半だけでの4TDは圧巻。彼は今年3年生ですのでシーズン後にNFL早期ドラフト入りすることが予想されています。

ふたりとも185センチ以上の身長を誇り、それだけでなく長いリーチ、キャッチ能力、スピード、ルートラン能力と超カレッジ級の能力の持ち主。バロウのパス能力と相乗効果を発揮して相手バックフィールドに襲いかかります。

クライド・エドワーズ・へレイヤー(RB)

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今年チームの躍進とともにブレークしたRBクライド・エドワーズ・へレイヤー(Clyde Edwards-Helaire)は1304ランヤードに16TDを獲得。1キャリー平均が6.6ヤードということでかなり頼れるRBとなっています。173センチと小柄ながら鋼のような肉体から繰り広げられるランプレーはまるで弾丸のよう。重心が低いためタックルされてもなかなか倒されません。SECタイトルゲームで太ももに怪我を負いピーチボウルでは出場したものの多用されることはありませんでした。その試合から2週間の間で彼の怪我がどの程度まで回復しているか気になるところです。

デレク・スティングリー & グラント・デルピット(DB)

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ルイジアナ州立大CBデレク・スティングリー

DBU」というあだ名もあるくらい数々の名DB選手を世に放ってきたルイジアナ州立大ですが、今年もその名に恥じないタレントぞろいになりました。特に1年生ながらオールアメリカンに選出されたデレク・スティングリー(Derek Stingley Jr.)は今季6つのパスINTを記録。185センチと長身な彼は間違いなく将来のNFLスター候補です。またグラント・デルピット(Grant Delpit)も今季オールアメリカン(2軍)に選ばれた逸材。細身ながらパワフルなデルピットはチームで4番目に多い59個のタックルを記録。この二人を擁するバックフィールドにパスを通すにはかなりの勇気と精度が必要となってくるでしょう。

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Sグラント・デルピット


クレムソン大

トレヴァー・ローレンス(QB)

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昨年1年生ながらクレムソン大を率いタイトルゲームアラバマ大ディフェンスを手玉に取って全米制覇を成し遂げたトレヴァー・ローレンス(Trevor Lawrence)。今季は開幕前からハイズマントロフィー最有力候補とされながら前半思うように数字が伸びずトロフィーレースから脱落。しかしフィエスタボウルでのオハイオ州立大戦では259パスヤードに2TD、走ってもチーム最高となる107ヤードに1TDと馬車馬の活躍。この試合では途中ターゲッティングのファールを食らい一旦はサイドラインに戻るも試合に復帰するタフネスさも見せました。

198センチに100キロという恵まれた体型で既にNFLでも通用すると言われるローレンス。まだ2年生なのでクレムソン大では最低あともう1年プレーしなければなりませんが、高校時代からの高評価を覆すこと無くスターダムをのし上がってきた稀な選手。ここまで先発戦績負け無しの29勝ということで記念すべき30勝目とナショナルタイトル2連覇を目指してルイジアナ州立大ディフェンスに立ちはだかります。

トラヴィス・エティエン(RB)

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クレムソン大のランゲームを任されるのがトラヴィス・エティエン(Travis Etienne)。今季1526ヤードに18TDとして2年連続1500ヤード超えを達成。またパス能力もあり今季は396ヤードに4TDをレシーバーとして稼ぎました。特にオハイオ州立大戦での53ヤードレシーブTDは圧巻。オールアメリカン(2軍)にも選出されており彼も将来有望な選手の1人です。

ティー・ヒギンズ & ジャスティン・ロス(WR)

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ティー・ヒギンズ(左)とジャスティン・ロス(右)

今季1115ヤードに13TDを獲得したティー・ヒギンズ(Tee Higgins)と789ヤードに8TDを獲得したジャスティン・ロス(Justyn Ross)も今季全米でも10本の指に入るWRワンツーパンチです。ふたりとも193センチという長身レシーバーで上に挙げたルイジアナ州立台の「DBU」に対抗するにはもってこいのサイズの持ち主。ロスは昨年1年生ながらナショナルタイトルゲームでブレークした選手。今年もこの大舞台へ帰ってきて再びあのような活躍を見せることができるでしょうか。

アイゼア・シモンズ(LB)

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昨年超重量級のDL陣を持って全米制覇を成し遂げたクレムソン大ですが、このDL選手たちがプロへ旅立ちその後のフロントセブンをまとめ上げてきたのがLBアイゼア・シモンズ(Isaiah Simmons)です。チーム最高となる97タックルに6QBサックという数字からもその貢献度が見て取れますが、パスINTも3つも記録するなど汎用性の高いディフェンダー。オールアメリカン1軍にも選ばれシーズン最高LBに贈られるバトカス賞を受賞するなど今シーズンを代表するLBに成長。バロウ率いるルイジアナ州立大のハイオクタンオフェンスとの対決に注目が集まります。

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