オレゴン大28、ウィスコンシン大27
Big TenカンファレンスチームとPac-12カンファレンスチームが雌雄を決するために激突するローズボウル。今年は全米6位のオレゴン大と8位のウィスコンシン大の対戦となりましたが、スコアが示すように大変な僅差の試合となりました。
1年生からオレゴン大で先発QBを任され続けていたジャスティン・ハバート(Justin Herbert)にとってこの試合は大学最後の試合。過去2年間はNFLスカウトから注目される選手とされてきましたが、ポテンシャルは十分なもののイマイチパッとしないシーズンを送ってきたのも事実。
オレゴン大QBジャスティン・ハバート
この試合では最初のドライブこそ5投中4投を成功させ自身のランTDで先制する幸先のいいスタートを切りましたが、結局パサーとしては138ヤードにゼロTDというNFLスカウトには受けの良くないパフォーマンスに留まりました。
しかしこの日は鬼気迫るランアタックがピンポイントで功を奏し合計3つのTDを足で稼ぎました。特に27対21でリードされていた終盤第4Qで見せた30ヤードのTDランは圧巻でした。
Justin Herbert showing he has wheels too 💨 pic.twitter.com/sgeEfZjuGj
— ESPN (@espn) January 2, 2020
一方RBとして今年の賞を総なめしたウィスコンシン大RBジョナサン・テイラー(Jonathan Taylor)はこの試合中に元ピッツバーグ大RBで殿堂入りも果たしているトニー・ドーセット(Tony Dorsett)氏を抜いてNCAA歴代トータルランヤードで4位に躍り出るなど新たな金字塔を立てましたが、一方でそれ以外ではチームのオフェンスに貢献できるようなパフォーマンスには程遠く、逆にファンブルという失態も犯してしまいました。
ウィスコンシン大の至宝、RBジョナサン・テイラー
テイラーは現在3年生で来年も大学に戻ってくればNCAAのすべてのRBの記録を塗り替える可能性も十分ありますが、一方でNFL早期ドラフト入りしてもおかしくない逸材。しかしながらこの試合で犯したファンブルは今季6個目、大学でのトータル数でも18個目とボールセキュリティーに問題があることを露呈してしまい、これがプロスカウトの目にどう写ったか気になるところです。
試合としてはどちらに転んでもいいような展開でしたが、やはり分岐点となったのは17対14でウィスコンシンリードで迎えた第3Q開始3分後のウィスコンシンのパントのシーンで、パンターがボールをファンブルしてしまいそれをオレゴン大スペシャルチームがリターンTDを決めたところ。これがなければウィスコンシン大にも勝てるチャンスはあったかもしれません。
The Ducks’ special teams making a difference 💯 pic.twitter.com/vjsdpmvTcw
— ESPN (@espn) January 2, 2020
この勝利でオレゴン大は2014年以来の12勝シーズンで幕を閉じることが出来ました。ハバートという絶対的オフェンスリーダーを遂に失うことになるオレゴン大ですが、若くエネルギッシュなディフェンス陣を見ていると来年もPac-12は彼ら中心で回っていくのかなと思わされました。