今季中盤まで無敗で全米6位まで駆け上ったウィスコンシン大。彼らはBig Tenカンファレンス西地区で優勝候補と言われ、カレッジフットボールプレーオフ(CFP)進出も夢ではないと言われていましたが、8戦目にイリノイ大にまさかの敗戦を喫するとオハイオ州立大にも完敗して2連敗。一気にCFPどころかBig Tenカンファレンス優勝決定戦出場も厳しくなってしまいました。
参考記事イリノイ大24、ウィスコンシン大23 参考記事オハイオ州立大38、ウィスコンシン大7
現在14位(AP)で8勝2敗の彼らですが、開幕からの期待度を考えれば現状は決して彼らが望んでいた結果ではないでしょう。しかしそんなチームに大変明るいニュースが。
彼らのスターRBである3年生RBジョナサン・テイラー(Jonathan Taylor)が先週のネブラスカ大戦で25キャリーで204ヤードに2TDを記録。これにより彼の生涯獲得ランヤードが5634となったのですが、3年生の記録としてはこれまでNCAAレコードだった元ジョージア大のハーシェル・ウォーカー(Herschel Walker)氏の5559ヤードを抜いて歴代1位に躍り出たのです。
ICYMI: Jonathan Taylor broke Herschel Walker’s record for most rushing yards in the first three years of a career on this run. pic.twitter.com/6UTATYYZrs
— Big Ten Network (@BigTenNetwork) November 16, 2019
ウォーカー氏といえばカレッジフットボール史上最も偉大なRBに数えられる名プレーヤー。その同氏の記録を抜いたとあればテイラーにしてみればこれ以上無い勲章と言えるでしょう。またウォーカー氏がこの記録を樹立したのが1980年から1982年のことですから、実に35年以上この記録が破られていなかったことになり、いかに今回のテイラーの打ち立てた記録が凄いことか分かると思います。
テイラーは1年生時に1977ヤードといきなりとんでもない記録を残してデビューを飾ると昨年の2年製シーズンにはそれを更に上回る2194ヤードを足で稼ぐ大活躍。そして今年は先週のネブラスカ大戦を終えた時点で1463ヤード(17TD)とし、オクラホマ州立大のチュバ・ハバード(Chuba Hubbard)の1726ヤードに次ぐ全米2位の数字を叩き出しています。
アイオワ大戦で激走するテイラー
現在3年生のテイラーですが、今シーズン後にNFLドラフトへ早期入りすればかなり高い順位で指名されることが予想されます。しかしもし彼が4年生シーズンにウィスコンシン大に返ってくるようなことがあれば、その時は同大学の先輩で1999年のハイズマントロフィー受賞者でもあるロン・デイン(Ron Dayne)氏の持つNCAA歴代最多ランヤード(7125ヤード)を更新することも夢ではありません。
何れにせよ3年間大きな怪我もなく2000ヤード近く毎年稼いできたという事実は何者にも代えがたいものですし、それはテイラーだけでなく彼に道を開いているOL陣としても鼻が高いことでしょうね。