第13週目レビュー

いよいよ2019年度シーズンも大詰め。先週の結果で各地のカンファレンス優勝決定戦進出チームが次々と決定し出していますが、同時にカレッジフットボールプレーオフ(CFP)レースもヒートアップ。1敗が命取りとなるこの終盤戦でこの週末も2チームに土が付きレースから敗退していきました。そんなサバイバルウィークエンドとなった第13週目を振り返ります。

オハイオ州立大28、ペンシルバニア州立大17

全米2位のオハイオ州立大は8位のペンシルバニア州立大Big Tenカンファレンス東地区レース及びCFPレース生き残りをかけて対決。QBジャスティ・フィールズ(Justin Fields)が投げては188ヤードに走っては68ヤードを稼ぎ、RB J.K.ドビンズ(J.K. Dobbins)が157ランヤードを記録してペンシルバニア州立大から貴重な勝利を獲得。これで彼らの東地区制覇が決まりカンファレンス優勝決定戦進出が決定しました。

ペンシルバニア州立大のランディフェンスは今季ここまで全米4位(1試合平均89.8ヤード)と指折りの守備力を持っていましたが、この日彼らはフィールズならびにドビンズに打つ手なし。二人だけに225ヤードも足で稼がれてしまいました。それは彼らのオープニングドライブでの91ヤードの地上アタックによる先制点に既に現れており、この時点でオハイオ州立大のランアタックがペンシルバニア州立大ディフェンスに通用することが露呈されてしまいました。

しかしペンシルバニア州立大の守備陣もヤードを稼がれ自陣奥深くまで何度も攻め込まれますが踏ん張って大量失点は阻止。またフィールズとドビンズのファンブルにも助けられ思ったよりも点差は広がりませんでした。

後半に入るとペンシルバニア州立大のランディフェンスが徐々に機能しだし少し流れを掴み始めたか・・・と思われましたが、そこで炸裂したのがフィールズのパサーとしての能力。第3Qにタイトなダブルカベレージの網を掻い潜りWR K.J.ヒル(K.J. Hill)への24ヤードのバックショルダーパスTDを決めれば、第4Qには追いすがるペンシルバニア州立大に引導を渡す28ヤードのTDパスをWRクリス・オレイヴ(Chris Olave)に成功させるなどし、パスでも相手を切り崩せるところを見せてくてくれました。

一方ペンシルバニア州立大のオフェンスはオハイオ州立大のディフェンスに苦しめられ前半を無得点で折り返し、後半も上記のようにフィールズのパスTDにやられ一時アウェーで21対0という厳しい状況に立たされました。

しかし第3Q中盤にジャーニー・ブラウン(Journey Brown)のランTDが決まると、怪我で退場したQBショーン・クリフォード(Sean Clifford)の代わりに登場したバックアップQBウィル・レヴィス(Will Levis)もランTDを奪い、さらにその次のドライブでFGを決めて一気に17点連続得点。スコアは一気に21対17と逆転圏内となり、「これは・・・?」と期待させてくれる展開に持っていってくれたのです。

が、彼らの反撃もここまで。既述の通り追加点が欲しいところでフィールズのTDパスが決まってスコアが28対17となると、オフェンスはギアを上げた相手ディフェンスから得点を奪うことができず、逆に第4Q残り10分ほどの時点でレヴィスが痛いINTパス。結局試合はこのまま終了となりオハイオ州立大が無敗を守りペンシルバニア州立大に2敗目を突きつけたのでした。

スターDLチェイス・ヤング(Chase Young)は2試合の謹慎明けでの出場となりましたが、QBサック3つ、タックル9つ、TFL4つ、さらには2つのファンブルを誘発するなど馬車馬の働き。次期NFLドラフトでの株をさらに上げました。

オハイオ州立大はこれで東地区チャンプとなり2週間後に行われるBig Tenカンファレンスタイトルゲームに駒を進めることになりました。28対17というスコアは彼らにとって今季最も僅差のゲームとなり、ホームゲームながらヒヤッとさせられる場面も少しだけありましたが、強力なペンシルバニア州立大ディフェンスを要所で攻略し、ターンオーバーを犯すという失態を乗り越えて彼らがどんな相手からも勝ち星を奪えることを証明しました。

ペンシルバニア州立大はこれで今季2敗目となり、実質CFPレースから脱落。対オハイオ州立大戦で言えば敵地で4連敗目となり分の悪さが出てしまいました。プレーオフ進出への道は閉ざされましたが、Big Tenチームとして由緒あるローズボウル出場への希望はまだ残されています。来週のラトガース大戦を手中に収めBig Ten優勝決定戦の結果を待ちます。


ルイジアナ州立大56、アーカンソー大20

全米1位のルイジアナ州立大は今季いまだカンファレンス戦で勝ち星のないアーカンソー大に完勝。CFP進出そして全米制覇にまた一歩近づきました。またこの勝利でSEC西地区優勝を決め、2011年以来のリーグ制覇も目指します。

既にハイズマントロフィー獲得確実とまで言われるQBジョー・バロウ(Joe Burrow)はこの日もその勢いを止める気配すら見せない活躍。28回中23回のパスを成功させ3TDを含む327パスヤードを記録して勝利に貢献。またRBクライド・エドワーズ・ヘレイアー(Clyde Edwards-Helaire)は188ランヤードに3TDとし空中戦と地上戦でバランスの取れたオフェンスを披露。まだナショナルタイトル戦まであと4試合ありますが、早くもルイジアナ州立大とオハイオ州立大の対戦が楽しみ(このマッチアップになるという保証はないのですが)になってきました。


ジョージア大19、テキサスA&M大13

SEC東地区で既に優勝を決めているジョージア大ですが、彼らの目標は当然リーグ制覇の先にあるCFP進出。そのためにもSEC優勝決定戦まで負けることは許されないのですが、先週はテキサスA&M大と対決。常にリードを奪う展開も後半に相手の追撃を受けヒヤッとさせられる場面もありましたが、得意のディフェンス陣が踏ん張り19対13で今季10勝目を挙げました。

QBジェイク・フローム(Jake Fromm)ならびにRBデアンドレ・スウィフト(D’Andre Swift)らは派手さはなくともしっかりとボールをコントロールする展開で試合の主導権を握ると、チームの大黒柱であるディフェンス陣が相手オフェンスを食い止めていかにもジョージア大らしい勝ち方で番狂わせを逃れました。

テキサスA&M大QBケレン・モンド(Kellen Mond)にパスで275ヤード(1TD)もやられましたが、ジョージア大のランディフェンスはピカイチ。なんと相手ランオフェンスをトータルでマイナス9ヤードに抑えるという驚愕の鉄壁ぶり。このチームがディフェンスに支えられていることを再確認させてくれました。

上記の通りルイジアナ州立大がタイトルゲームでの対戦相手に決まりましたが、このジョージア大ディフェンスが果たして彼らのパワフルオフェンスを止められるのか・・・今から楽しみで仕方ありません。


アラバマ大66、ウエスタンカロライナ大3

今週末アーバン大との「アイロンボウル」を控えるアラバマ大は毎年恒例となるその前哨戦の「カップケーキゲーム」としてウエスタンカロライナ大をホームに迎えこれを上記の通り大破で蹴散らしました。

当然といえば当然の結果なのですが、アラバマ大は先週ミシシッピ州立大戦でスターQBトゥア・タガヴァイロア(Tua Tagoviloa)を今季絶望となる大怪我で失うという痛手を負っており、彼無しで残りのシーズンどれだけやれるのかという査定という意味でもこの試合は彼らにとっては意義のある試合だったのです。

タガヴァイロアの代役として残りのシーズンチームを引っ張るのがマック・ジョーンズ(Mac Jones)。超格下相手とは言え12回中10回のパス成功で275ヤードに3TDを記録。またトゥアの弟でもあるタウリア・タガヴァイロア(Taulia Tagovailoa)も登場し35パスヤードに1TDを記録しました。

そのタガヴァイロアといえばテキサス州ヒューストン大で手術を受け程なくアラバマ大キャンパスに帰還。そしてこの試合ではカートに乗せられてスタジアム入りしましたが、それに気づいたファンたちが彼にスタンディングオベーション。

アラバマ大のオフェンスを根底から変えた男に惜しみない拍手が送られたのでした。


アリゾナ州立大31、オレゴン大28

全米6位のオレゴン大がプレーオフに進出するには残りの試合をすべて勝ちPac-12カンファレンス王者になることでした。Pac-12北地区を既に制している彼らはカンファレンス王者になることは未だ可能ですが、このアリゾナ州立大戦でまさかの敗戦を喫してしまったためプレーオフ進出という夢は無情にも潰えてしまいました。

オレゴン大QBジャスティン・ハバート(Justin Herbert)をアリゾナ州立大ディフェンスが前半完全攻略。彼から2つのINTを奪い予想外にも彼らのペースで試合を進め、後半にオレゴン大の反撃に合いますがそのピンチを救ったのが1年生のセンセーショナルQBジェイデン・ダニエルズ(Jayden Daniels)。オレゴン大が逆転するのか・・・という流れを断ち切る81ヤードのロングTDパスをダニエルズがWRブランドン・アイユク(Brandon Aiyuk)に決めて貴重な追加点を奪います。

オレゴン大も試合残り時間2分というところで28点目を奪いますが反撃もここまで。ここに来て非常に痛い2敗目を喫してしまいました。この敗戦で彼らのプレーオフへの夢は絶たれ、目標はユタ大(もしくはサザンカリフォルニア大)をカンファレンスタイトルゲームで下してローズボウルに出場することにシフトチェンジすることを余儀なくされます。もちろんローズボウル出場は栄誉あることですが、悲願のプレーオフ出場を目の前にまさかの番狂わせを喰らうというのは諦めるにも諦めきれない結末です。

ユタ大35、アリゾナ大7

上記の通りオレゴン大が敗れ2敗目を喫したことでPac-12カンファレンスの希望はこのユタ大に託されることになります。この日彼らはアリゾナ大相手に35対7と快勝。RBザック・モス(Zach Moss)が203ランヤードを稼ぎ、これで3年連続1000ヤード超えを記録するなどユタ大得意の地上戦力でアリゾナ大を翻弄。2015年以来の二桁勝利を確保しました。

これでユタ大は次週のコロラド大に勝ちさえすれば南地区を制覇し、オレゴン大とのカンファレンスタイトルゲームに出場することが決まります。しかしもし彼らが敗れると地区2位のサザンカリフォルニア大と勝敗数が並びますが、直接対決でユタ大は負けているのでサザンカリフォルニア大が地区優勝する事になります。当然そうなれば彼らのプレーオフへの道も閉ざされることになり、全てはこのコロラド戦にかかってきました。

オクラホマ大28、テキサスクリスチャン大24

Big 12カンファレンス出身として何としてもプレーオフ入りを果たしたいオクラホマ大は先週テキサスクリスチャン大と対戦。リードしながらも後半相手に追い上げられるという失態を見せましたが、最後は逃げ切り10勝目を挙げプレーオフ進出への希望を繋ぎました。

この勝利でオクラホマ大がカンファレンスタイトルゲーム出場権を獲得。同じ日にテキサス大に勝利したベイラー大との再戦が決定(後述)。また先週はペンシルバニア州立大並びにオレゴン大が敗れたため、Big 12カンファレンスのタイトルを手に入れることができれば彼らがプレーオフに進出できそうな機運が整ってきました。

とはいえこの日のオクラホマ大は全米トップ4チームと同等の力を持ったチームとは思えないチグハグな試合展開。QBジェイレン・ハーツ(Jalen Hurts)が173ヤード(2TD)、RBケネディー・ブルックス(Kennedy Brooksが149ヤードと二人で300ヤード以上をランで稼ぎましたが、一方でハーツが相手にピックシックスを御見舞してしまうなどし、中々突き放せない展開で逆に相手の反撃を許してしまう始末。結局勝ちはしましたが、先に上げた2チームが負けていなかったらランキングの上昇はあり得なかったでしょう(最新のAPランキングでは9位から7位に上昇)。

ちなみにQBハーツはこの試合でシーズン中11試合目までで3000ヤードのパスに1000ヤードのランを稼ぐいう偉業を達成。これは2012年のジョニー・マンゼル(Johnny Manziel、元テキサスA&M大)と2016年のラマー・ジャクソン(Lamar Jackson、元ルイビル大、現ボルティモアレイヴンズ)に続く3人目の偉業ということです。

ミネソタ大38、ノースウェスタン大22

Big Ten西地区レースで依然として首位を走るミネソタ大は先週ノースウェスタン大と対戦。いまだカンファレンス戦で白星のないノースウェスタン大に22失点を許すもしっかりと勝利を収めて10勝目を確保。これでレギュラーシーズン最終戦となるウィスコンシン大との一騎打ちに勝てば自身初となるカンファレンスタイトルゲーム出場を決めることになります。

ミネソタ大が二桁勝利を挙げるのは実に2003年ぶりのこと。P.J.フレック(P.J. Fleck)監督が就任3年目にして成し遂げている今季の快進撃がいかに凄いことかが分かると思います。

ベイラー大24、テキサス大10

先々週オクラホマ大から痛い大逆転負けを喫したベイラー大ですが、その敗戦を引きずること無く名門テキサス大を24対10で退けこちらも二桁勝利を達成。この勝利でカンファレンスタイトルゲーム出場を決め、オクラホマ大とのリベンジマッチが現実のものになりました。

それにしてもがっかりなのはテキサス大。この敗戦で彼らは6勝5敗にまで落ち込み、開幕当初の意気込みはどこへやら。前半戦はディフェンス陣に不安があるもQBサム・エリンガー(Sam Ehlinger)率いるオフェンスが何とかその穴埋めをしていましたが、後半に入るとその頼みのオフェンスも不調で名門の見る影もなし。これでファイナルランキングで圏外となりシーズンを終えることが確実になりましたが、これは2010年以来4度目のこと。なんとも残念なチームに成り下がってしまいました。

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