シラキュース大に巨額の寄付金

シラキュース大に巨額の寄付金

先シーズン10勝3敗という素晴らしい成績を残しファイナルランキングでも15位となった古豪シラキュース大。その勢いを買われて今季のプレシーズンランキングでは15位発進となりクレムソン大一辺倒のアトランティックコーストカンファレンス(ACC)内で彼らに立ち向かう事ができるチームとして期待されましたが・・・。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

9週を終えた現時点で彼らの戦績は3勝5敗。ACC戦では0勝4敗と惨敗でシーズン前のランキングでは過大評価されすぎていたことは誰の目から見ても明らか。今年で4期目を迎えたディノ・バーバーズ(Dino Babers)監督の指揮下でチームが力をつけてきたのは確かでしたが、今年のこの大スランプでその勢いに歯止めがかかってしまいそうです。

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今季厳しいシーズンを強いられているバーバーズ監督

カレッジチームが成功を持続するためには絶えることのないリクルーティングが必要不可欠です。プロと違いカレッジでは選手の出場機会は4年間と限られていますから、在校生を指導していくだけでなくその後に続いてくる選手たち、しかもなるべく有能な高校生を勧誘してチームに引き寄せる必要があるのです。

そんなリクルーティングですが他のチームと同じようなことをやっていてもだめなわけで、差を見せつけるために重要なのは例えば目を疑いたくなるような施設だったりするわけです。トップチームのスタジアム、ロッカールーム、ウェイトルーム、その他の施設はプロ顔負けの豪華さを誇っており、他チームと競い合うようにして行われる「新築・改築」合戦はとどまることを知りません。

そして当然ながらそんなことには莫大なお金がかかるわけで、潤沢な資金や支援金を持つチームとそうでないチームの差は離れていくばかり。それが直接リクルーティング力にも響いてきますから、強豪チームとそうでないチームとのギャップは永遠に埋まらないのです。

シラキュース大もACCという「パワー5」と呼ばれる上位カンファレンス群に属していますから、最終的に目指したいのはナショナルタイトルなわけです。過去1959年にそれを成し遂げたことのある彼らは1990年代にカンファレンス(当時はBig East)タイトルを連覇するほどの力を見せていましたが、過去10年間は勝ち越すのもおぼつかないほどにパワーダウンしていました。

そんな折にバーバーズ監督が10勝シーズンを達成したのですから、この機を逃すまいとしたいのが大学及び体育局陣営の腹積もり。しかしそれには上記の通りお金がかかるわけです。

それを見たシラキュース大の卒業生であるジョン・ラリー(John Rally)氏はなんとポケットマネーから2500万ドル(1ドル100円計算で約25億円)の寄付金をこの度シラキュース大に差し出したのです。

1977年から1981年まで同大学でOL選手として活躍したラリー氏は電圧計機器の製造会社の社長さん。彼はすでにシラキュース大の本拠地であるキャリアドームの改築費用に100万ドル(約1億円)を寄付していましたが、今回の2500万ドルという大金はそれを大幅に上回る金額です。

個人が大学に寄付する額としては桁違いですが、それも母校が再びスポットライトを浴びACCタイトル及びナショナルタイトルを獲得してほしいと願ってのこと。今年の大学の不調を見てラリー氏がどう思っているかわかりませんが、この寄付金をもとに施設を大幅にアップグレードして少しでも多くの有能リクルートがシラキュース大にやってくるようになればいいですね。

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