先日アソシエイテッドプレス(AP)ランキング以外のプレシーズントップ25ランキングを紹介しましたが、いよいよ今日(19日)待望のAPのプレシーズンランキングが発表されました。

関連記事AP以外のプレシーズンランキング紹介

APランキングはコーチランキングと並び全米でも最も信頼されているカレッジフットボールのランキングシステムです。このランキングは全米にいる著名なスポーツライターやスポーツジャーナリストによって投票されます。1位票には25点、25位には1点が与えられ、その総得点数によって順位が定められます。カギカッコでくくられた数字は投じられた1位票の総数となります。

それでは今年のAPプレシーズンランキングを覗いていましょう。(フルランキングはこちら

1位:クレムソン大

昨年のディフェンディングチャンピオンが栄えある今年のプレシーズンランキング1位に輝きました。APランキングだけでなくどのランキングにおいてもクレムソン大が1位を取るのは史上初めてのこと。それだけを取ってみてもいかにダボ・スウィニー(Dabo Swinney)監督がこのチームで成し遂げてきたことが凄いことか分かります。

2位:アラバマ大

上記のクレムソン大に昨年のタイトルマッチで敗れたアラバマ大が2位に。プレシーズンランキングで1位の座を明け渡したのは3年ぶり。しかしながらこれで11年連続プレシーズンランキング5位以内に食い込んだことになり、ニック・セイバン(Nick Saban)監督指揮下のこのチームの安定感を物語っています。

そして先日ご紹介した通り、AP以外のプレシーズンラキングのどれを見てもこの2チームがワンツーを飾っています。それだけ彼らが現在のカレッジフットボール界で突出しているかがお分かりいただけると思います。過去4年間でアラバマ大、クレムソン大それぞれ2つずつ全米制覇を成し遂げていますから、現時点で言えばこの2チームのリマッチが見られるというのが大方の予想のようです。

3位:ジョージア大
4位:オクラホマ大
5位:オハイオ州立大

この3チームが第2集団と言えます。ジョージア大は同じSEC所属のアラバマ大とカンファレンス優勝決定戦で激突する可能性があり、それ次第では2年前のようにCFPに進出も可能か。オクラホマ大(Big 12)、オハイオ州立大(Big Ten)はそれぞれのカンファレンスを勝ち抜くという予想とも取れますが、当然彼らには対抗馬が存在しますから、彼らにとっては現在の位置を死守するという大きな課題が課せられることになります。

6位:ルイジアナ州立大
7位:ミシガン大
8位:フロリダ大
9位:ノートルダム大
10位:テキサス大

6位のルイジアナ州立大はアラバマ大と同じSEC西地区所属、7位のミシガン大はオハイオ州立大と同じBig Ten東地区所属、8位のフロリダ大はジョージア大と同じSEC東地区所属、10位のテキサス大はオクラホマ大と同じBig 12所属ということで、今挙げたマッチアップに勝つことができればランキングは簡単にひっくりかえることになります。

無所属/独立校のノートルダム大はどのカンファレンスにも属していないため、当然優勝決定戦などはありません。ですから彼らにとっては負ける次期にも依りますが、1敗がCFP出場には命取りになりかねません。9位ということは上位8チームの中で複数のチームが1敗ないし2敗しなければならないという、他力本願的な状況が必要となってくるでしょう。

11位:オレゴン大
12位:テキサスA&M大
13位:ワシントン大
14位:ユタ大
15位:ペンシルバニア州立大
16位:アーバン大

このあたりは順番が入れ替わっていても正直関係ない感じはします。11位のオレゴン大はPac-12出身で最高位のチーム。13位にワシントン大、14位にユタ大と同じPac-12出身校が続きますが、トップ10位内にSEC出身が4チーム、Big 12が2チーム、Big Tenが2チームとランクされているのを見ると、やはり近年指摘されているPac-12全体のレベルダウンを感じてしまいます。

この中で注目したいのは12位のテキサスA&M大です。彼らは強豪揃いのSEC所属チームですが、当然リーグ戦は厳しいスケジュールが待っていますが、逆に言うとその厳しいスケジュールを勝ち抜くことができれば、彼らが自ずと上位にランクアップすることは目に見えています。今年2年目のジンボ・フィッシャー(Jimbo Fisher)監督ならそれを可能にするチームづくりを期待できそうです。

17位:セントラルフロリダ大
18位:ミシガン州立大
19位:ウィスコンシン大
20位:アイオワ大

17位には「グループオブ5」カンファレンス群から唯一のランクインとなるセントラルフロリダ大が。2017年にスコット・フロスト(Scott Frost、現ネブラスカ大)監督に率いられて完全無敗を飾った彼らは昨年ジョシュ・ハイペル(Josh Heupel)新監督迎えて12勝1敗という素晴らしい成績を残しました。しかし昨年のチームはフロスト前監督時代の勢いを利用した感も否めなく、今年はハイペル監督色がどのように出てくるのか、その真価が問われそうです。

19位のウィスコンシン大の評価が少し低いことが気になりました。彼らには今季ハイズマントロフィー候補とされるスターRBジョナサン・テイラー(Jonathan Taylor)を擁しています。彼は1年生時に1977ランヤードを記録し、これは1年生としての記録としてはNCAA新記録となりました。昨年の2年生シーズンにはそれを上回る2194ヤードをマーク。最初の2年間だけで4171ヤードも足で稼いだことになりますが、1年生と2年生の合計ランヤードとしてもこれはNCAA新記録です。このテイラーに伝家の宝刀でもある鉄壁のOL陣を合わせれば、ウィスコンシン大がこのランキングから上位へ上り詰めることも十分考えられそうです。

21位:アイオワ州立大
22位:シラキュース大
23位:ワシントン州立大
24位:ネブラスカ大
25位:スタンフォード大

下位5チームを見てみるとまず目に入るのがシラキュース大のランクインです。彼らが最後にプレシーズンラキング入りを果たしたのが1998年度シーズンですから、彼らがランクされることの凄さがわかると思います。かつて強豪校と謳われたチームは長らく日の目を見ることはありませんでしたが、ディノ・バーバー(Dino Babers)監督の確かな手腕のお陰でここまでやってきました。

そして24位のネブラスカ大。彼らは昨年前述のフロスト監督を新監督に招いて再建シーズンを迎えましたがまさかの開幕後6連敗。名門ネブラスカ大としては史上最悪の前半戦を送りましたが、後半は4勝2敗といくらか持ち直し結果4勝8敗。とはいえ8敗のチームがランク入りするというのは2001年度のアラバマ大以来のレアな記録。これはフロスト監督がセントラルフロリダ大を就任2年目で無敗チームに育て上げたということで、投票者たちの希望的観測を含めた結果なのかもしれません。

ちなみにこの25位をカンファレンス別で分けると以下の通りになります。

Big Ten – 7チーム
SEC – 6チーム
Pac-12 – 5チーム
Big 12 – 3チーム
ACC – 2チーム
AAC – 1チーム
無所属/独立校 – 1チーム

Big TenがSECを抜きトップに立ちましたが、この2つのカンファレンスが全国の勢力図において飛び抜けています。Pac-12も5チームと健闘していますが、先程も紹介した通りトップ10位は皆無。全体的なレベルではBig TenとSECには及びません。意外なのはACC。首位のクレムソン大と22位のシラキュース大のみのランクインとは寂しい限り。クレムソン大がこのカンファレンスで頭5つぐらい抜きん出ているという感じでしょうか。マイアミ大フロリダ州立大あたりに頑張って欲しいところです。

ということで2019年度シーズンはそれぞれのチームがこの位置からの発進となります。とはいえこれらの評価は現時点のチームの状態を実戦を見ることなく予測で投票された結果であり、シーズンが始まってみれば必ずと言っていいほど過大評価されているチームや逆に過小評価されているチームというのが出てきます。ですからこのランキングを鵜呑みすることは出来ません。

例えば2018年度のプレシーズンラキングで4位のウィスコンシン大、8位のマイアミ大、9位のアーバン大、11位のミシガン州立大、13位のスタンフォード大、15位のサザンカリフォルニア大、16位のテキサスクリスチャン大、17位のウエストバージニア大らはシーズン終了後のファイナルランキングではトップ25位にすら入っていませんし、逆にファイナルランキングで7位のフロリダ大、10位のワシントン州立大、12位のケンタッキー大、15位のシラキュース大などはプレシーズンランキングでトップ25に入ることはありませんでした。つまり何が起こるかわからないということです。

首位チームにしてもそうです。1位のクレムソン大は史上初のプレシーズントップランクを獲得しはしましたが、2連覇を果たすにはそれを守りきらなければならないという重圧を受けることにもなります。実際過去最近15年間だけで見ると、プレシーズンランキングで1位を取ったチームでナショナルタイトルを獲得できたチームは2004年のサザンカリフォルニア大と2017年のアラバマ大のみ。しかもアラバマ大は一度トップランクを明け渡した後にタイトルを奪っていますから、プレシーズンからぶっ通しで1位を守ることは大変難しいことです。まあ最終的にCFPに出場して勝ってしまえばいいだけの話ですが。

APランキングも発表され、後は開幕を待つばかりですね・・・。

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