名門校・期待されたチームたちの低迷
ルイジアナ州立大
昨年15勝0敗で完全シーズンを達成して圧倒的強さでナショナルチャンピオンに輝いたルイジアナ州立大。しかしそのチームからごっそりと先発選手がNFL入りし、オフェンシブ・ディフェンシブ両コーディネーターもチームを去ったばかりか前述の通りWRチェイスも開幕直前にオプトアウトしたことで2020年度の戦力は激減。開幕戦でミシシッピ州立大にまさかの敗戦を食らうと負けが先行。結局5勝5敗で何とか前年度覇者として翌年に負け越すという汚点だけは免れましたが、彼らの苦戦は目に余るものでした。
ペンシルバニア州立大
プレシーズンランキングでは7位にランクされたペンシルバニア州立大。Big Tenカンファレンスが当初秋季シーズンを行わない決断をしたために一時はランキングから除外されましたが、開幕が決まりランキングに復帰した時でも9位とトップ10をキープ。しかし開幕戦でインディアナ大にアップセットを食らうと翌週のオハイオ州立大との大一番でも破れあれよあれよと言う間に開幕後5連敗というとんでもないスタートダッシュに。最終的には4連勝でシーズンを終えて4勝5敗と持ち直しましたが、チーム史上最悪の開幕5連敗はコロナ禍という異常な状況下とは言え長く語り継がれる汚点となってしまいました。
ミシガン大
2019年度に9勝4敗で昨季は開幕時に18位につけたミシガン大は初戦のミネソタ大戦に快勝し今年こそ彼らの快進撃が見れると思いきやそこから3連敗で1勝3敗。12月に予定されていた3試合が新型コロナの影響ですべてキャンセルになり、結果的に2勝4敗という名門らしからぬ戦績に沈みました。6年目を終えたジム・ハーボー(Jim Harbaugh)監督は未だにカンファレンスで無冠でありライバル・オハイオ州立大には一度も勝てておらず、いよいよ彼への風当たりは強くなるばかりです。
テネシー大
2019年度に8勝5敗と勝ち越しチームは上昇気流に乗っているかと思われていたテネシー大。しかし今年は開幕時に16位発進となり、2連勝で幕を開けるとファンの期待は高まりましたが、そこからまさかの6連敗。総合戦績は3勝7敗と惨敗し古豪復活はなりませんでした。またオフシーズンにはリクルーティング違反の責任を取る形で3季目を終えたばかりのジェレミー・プルイット(Jeremy Pruitt)監督が解雇に。彼らの迷走は続きます。
テネシー大がジェレミー・プルイット監督を解雇。重大なリクルーティング違反が判明したため。他にも2人のアシスタントコーチと7人のスタッフも同時に解雇。またADのフィリップ・フルマー氏も引退する模様。
— Any Given Saturday (@ags_football1) January 19, 2021
規則違反による解雇のため大学はプルイット氏らへバイアウト費を支払う義務なし。#ncaajp https://t.co/oXGYFtQbEk
フロリダ州立大
かつて栄華を誇ったフロリダ州立大も2017年後にジンボ・フィッシャー(Jimbo Fisher、現テキサスA&M大)が去ってから急降下。2018年と2019年に負け越してウィリー・タガート(Willie Taggart、現フロリダアトランティック大)が解雇されるとその後釜に元メンフィス大のマイク・ノーヴェル(Mike Norvell)が就任。しかし結果は更にタガート体制を下回る3勝6敗と惨敗。コロナで苦しめられたとは言え、ボビー・バウデン(Bobby Bowden)元監督時代の強さを知る者としては悲しい現状です。
ミシシッピ州立大
2020年度シーズンからマイク・リーチ監督が就任したミシシッピ州立大。これまでテキサス工科大、ワシントン州立大で得意の超パス重視オフェンス「エアーレイド」オフェンスを擁して数々の記録を塗り替えてきました。開幕戦では前年度全米覇者のルイジアナ州立大を撃破。QB K.J.コステロ(K.J. Costello)が623ヤードを投げていきなりSEC新記録を樹立すると彼らへの期待は膨らみましたが目立った結果はこの試合のみ。結果は4勝7敗となり、初戦でのあの数字は一体何だったのかとがっかりさせられてしまいました。