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ニューイヤーズ6ボウルプレビュー【2021年度】

ニューイヤーズ6ボウルプレビュー【2021年度】

数あるボウルゲームの中でもとりわけ出場することに大きな意味があると言われる6つのボウルゲームを年末年始に行われることから「ニューイヤーズ6」ボウルと最近では呼称されるようになりました。そしてその6つのボウルゲームのうち2つが毎年持ち回りでカレッジフットボールプレーオフ(CFP)のホストゲームとなるのですが、今年はコットンボウルオレンジボウルが準決勝戦の戦場となります。

ここではその他の4つの「ニューイヤーズ6」ボウルゲームの見どころを簡単にご紹介したいと思います。

関連記事コットンボウルプレビュー【2021年度CFP準決勝第1試合】

関連記事オレンジボウルプレビュー【2021年度CFP準決勝第2試合】

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ベースボール・マガジン社 (編集)

ピーチボウル

🏈 対戦:ピッツバーグ大 vs ミシガン州立大
🏟 会場:メルセデスベンツスタジアム
📌 場所:ジョージア州アトランタ市
⏰ 日時:12月30日米東部時間午後7時(日本時間12月31日午前9時)

全米10位のミシガン州立大と同12位のピッツバーグ大の対戦となった今年のピーチボウル。ピッツバーグ大は今季自身初となるACC(アトランティックコーストカンファレンス)の覇者となり、またミシガン州立大は今季最高で3位にまで上り詰めるなどどちらのチームもここ最近では最高のシーズンを送ったと言えます。

ピッツバーグ大には今年ハイズマントロフィーファイナリストに残ったQBケニー・ピケット(Kenny Pickett)、ミシガン州立大には「ドーク・ウォーカー賞」受賞RBケネス・ウォーカー・III(Kenneth Walker)がそれぞれ在籍していましたが、このピーチボウル出場を前にふたりとも参戦を辞退(オプトアウト)しNFLドラフト入りに向けて準備を始めたというニュースが入ってきました。

ミシガン州立大は今季2年目のメル・タッカー(Mel Tucker)監督指揮下で果敢にトランスファーポータル経由で転校生を受け入れることでチーム強化に成功。派手さがない所が相変わらずミシガン州立大っぽいですが、今季見事に10勝を挙げました。ウォーカーが欠場するという中で注目したいのはWRジェイデン・リード(Jayden Reed)。今年は948ヤードに8TDを獲得してチームの躍進に貢献しています。

ピッツバーグ大はピケットを中心としたパスオフェンスで今季混戦模様だったACCを闊歩。スタッツでもパスオフェンスは今シーズン全米5位という数字を残しており、チームの快進撃を如実に物語っています。しかし先にも述べたとおりその中心人物だったピケットがこの試合に欠場することになっており、彼無しでピッツバーグ大オフェンスがどの程度になるのかは未知数です。


フィエスタボウル

🏈 対戦:オクラホマ州立大 vs ノートルダム大
🏟 会場:ステートファームスタジアム
📌 場所:アリゾナ州グレンデール市
⏰ 日時:1月1日米東部時間午後1時(日本時間1月2日午前3時)

今年のCFPレースにおいて最後の椅子を争いあったチーム同士の戦いとなったこのフィエスタボウル。ノートルダム大にとっては過去4年間で3度目の「ニューイヤーズ6」ボウルゲーム出場、オクラホマ州立大にとっては2015年以来(シュガーボウル)の出場となります。

ノートルダム大は今季11勝1敗と唯一シンシナティ大に喫した黒星1つを守りきってシーズンを終了しましたが、惜しくも2年連続のCFP出場を逃しました。そしてレギュラーシーズン後にはブライアン・ケリー(Brian Kelly)監督が突如としてルイジアナ州立大の新監督に就任するためにチームを去ってしまいました。

その後釜に就いたのがケリー監督指揮下でディフェンシブコーディネーターを務めていたマーカス・フリーマン(Marcus Freeman)氏。このフィエスタボウルで早速新監督として指揮を執りますが、新体制で来年に向けていい流れとなるように是非ともこのフィエスタボウルでは内容のある試合を披露したいところ。ただスターSカイル・ハミルトン(Kyle Hamilton)とRBカイレン・ウィリアムス(Kyren Williams)が出場を辞退したことは残念なところ。

オクラホマ州立大は今季惜しくもBig 12カンファレンス初優勝を逃しましたが、11勝2敗と好成績を残しました。彼らの今季の躍進の原動力となったのはそのディフェンス力ですが、それを支えたディフェンシブコーディネーターのジム・ノールズ(Jim Knowels)氏はこの試合が終わった後オハイオ州立大に移ることになっており、ノールズディフェンスとしてはこれが最後の試合となります。

オクラホマ州立大がここぞというところで勝てなかった要因には彼らの波のあるオフェンス力が挙げられます。QBスペンサー・サンダース(Spencer Sanders)は非常に身体能力の高い選手ではありますが、ホームとアウェーでの試合の出来に大きな隔たりがあり、今回は中立地での戦いとはいえホームから離れた会場での彼の出来に試合の行方が託されていると言えそうです。

ローズボウル

🏈 対戦:ユタ大 vs オハイオ州立大
🏟 会場:ローズボウル
📌 場所:カリフォルニア州パサデナ市
⏰ 日時:1月1日米東部時間午後5時(日本時間1月2日午前7時)

数あるボウルゲームの中でその始祖ともいえる最古のボウルゲームがこのローズボウル。伝統的にBig Tenカンファレンス優勝チームとPac-12カンファレンス優勝チームが戦うという気品あふれる試合ですが、今回はBig Ten優勝のミシガン大がプレーオフに進出したため、オハイオ州立大がBig Ten代表としてこの試合に出場します。オハイオ州立大はここまで何度もBig Tenタイトルをゲットしていますが、その度にCFPに出場したりBCS(ボウルチャンピオンシップシリーズ)タイトルゲームに出場してきたため実はこれが彼らにとってたったの16回目のローズボウル出場となります。もっと参戦しているような感覚がありましたが・・・。

一方のユタ大は今季自身初のPac-12カンファレンスタイトルを手に入れて史上始めてのローズボウル出場を成し遂げました。というのも彼らがPac-12カンファレンスに加入したのは2011年のことだからです。それまではNCAA1部FBS(フットボールボウルサブディビジョン)でも下部勢と言われる「グループオブ5」扱いでしたが、「パワー5」の一員であるPac-12に加入後10年でようやくこの栄冠を掴むことになったのです。

オハイオ州立大はシーズン終盤までプレーオフ争いを行っていましたが、最終戦で宿敵・ミシガン大に敗れてこのレースから脱落。3年連続のCFP進出はなりませんでした。それでもこの参加できることに大きな意味があると言われるローズボウルに今回招待されたことは素晴らしいことだと思うのですが、プレーオフ以外の試合は出る意味無しとでも思っているのか以下の主力選手がこのボウルゲーム出場を回避する(オプトアウト)決断を下しています。

当然リクルーティングを経て全米随一のタレントの宝庫と言われるオハイオ州立大ですから、彼らが欠場したとしてもそれなりのロースターを送り込めるとは思いますが、主力選手がベールアウトしたことでチーム内の士気がどうなっているのかが気になるところです。

一方のユタ大は既に紹介したとおりローズボウルは初の出場とあり恐らくチームは意気揚々となっていることでしょう。派手さはなくともフィジカルでミスの少ない「コンプリメンタルフットボール」を体現しているのは恐らくカイル・ウィッティガム(Kyle Whittingham)の教えを忠実に再現しているからでしょうね。また今年は過去1年間の間に所属選手2名が事故で命を落とし、彼らのために勝利をと団結したことも大きかったのかもしれません。

タレント的にはオハイオ州立大が上と見ますが、モチベーション的にはユタ大の方が上かもしれません。オハイオ州立大が名門の意地を見せるか、もしくはユタ大がローズボウルで自身初の白星を飾れるか・・・。

シュガーボウル

🏈 対戦:ベイラー大 vs ミシシッピ大
🏟 会場:シーザーズスーパードーム
📌 場所:ルイジアナ州ニューオーリンズ市
⏰ 日時:1月1日米東部時間午後8時45分(日本時間1月2日午前10時45分)

全米7位のベイラー大と同8位のミシシッピ大の戦いもまた興味深いマッチアップです。

ベイラー大は今季2季目となるデイヴ・アランダ(Dave Aranda)監督に率いられます。彼の下で先シーズンはたったの2勝7敗だったところ今季は11勝2敗と大きく白星の数をひっくり返すことに成功。そして2014年以来のBig 12カンファレンスも獲得し現在赤丸急上昇中のチームです。

一方のミシシッピ大も今年2季目となるレーン・キフィン(Lane Kiffin)監督に率いられるチーム。昨年は5勝5敗と勝率5割でしたが今年は躍進し10勝シーズンを挙げることに成功しました。彼らが二桁勝利を挙げるのは2015年以来のことです。

ベイラー大で注目したいのはRBエイブラム・スミス(Abram Smith)。今季あまり取り上げられることがなかったスミスですが、ここまで1429ヤードに12TDを足で稼ぐなどチームのワークホース。そしてこのシュガーボウルであと119ヤード走ればベイラー大のシーズン最多ランヤードを更新。彼自身もこの事を熟知していることでしょうから、なおさら気合が入ることでしょう。ちなみにスミスは実は昨年はLBとしてプレーしていました。

一方ミシシッピ大で注目したい選手はQBマット・コラル(Matt Corrall)。過去2年間ミシシッピ大オフェンスの中核をなし、今年はハイズマントロフィー候補として長く名前が挙げられていた選手。今季パスで3333ヤードに20TDを稼ぎまたランでも11TDを量産するというまさにチームの大黒柱として縦横無尽にフィールドを駆け抜けていった選手。来年のNFLドラフト入りが囁かれる中オプトアウトせずにこの試合に臨むところも歓迎したいところ。

ベイラー大にとっては過去3年間で2度目のシュガーボウル出場ですが、「ニューイヤーズ6」に属されるボウルゲームで最後に勝ったのは何と1979年のピーチボウル以来。またミシシッピ大にとってはもしこの試合に勝ち11勝目を挙げることが出来ればそれはフットボール部史上最多勝利数となります。それぞれこの試合にかける理由はありますが、勝利の女神が微笑むのは果たしてどちらか?

🚨朗報🚨

今年は「日テレジータス」でローズボウルとシュガーボウルの試合が生放送されますよ!是非この機会にこのビッグゲームを日本で観戦してみてください!

>> 詳しくはこちら

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