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コットンボウルレビュー【2021年度CFP準決勝第1試合】

コットンボウルレビュー【2021年度CFP準決勝第1試合】

コットンボウル(CFP準決勝戦)
シンシナティ大 (13勝1敗)

6

アラバマ大 (13勝1敗)

27

2021年度のカレッジフットボールプレーオフ(CFP)準決勝第1戦目は第1シードのアラバマ大対第4シードのシンシナティ大が対戦したコットンボウルでした。過去10年で5度のナショナルタイトルを獲得しているアラバマ大と「グループオブ5」チームとして初のCFPに駒を進めたシンシナティ大との対決。当サイトで行った試合直前の予想ではアラバマ大が圧倒的に有利という数字が出ましたが・・・。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

前半

アラバマ大の先攻で始まった最初のドライブ、開始後から10プレー連続のランプレーでジリジリとシンシナティ大陣内へ侵入したアラバマ大は最後QBブライス・ヤング(Bryce Young)からWRスレイド・ボールデン(Slade Bolden)への8ヤードTDパスが決まり5分のドライブの後にアラバマ大が先制します。

対するシンシナティ大オフェンスは出だしからRBジェローム・フォード(Jerome Ford)とQBデスモンド・リダー(Desmond Ridder)のランとパスを織り交ぜたバランスの良い攻撃でアラバマ大を急襲。相手陣内9ヤードまで進撃しますがアラバマ大ディフェンスが踏ん張ってシンシナティ大はFGを余儀なくされます。まずここで4点差が付きます。

返しのアラバマ大の攻撃でもRBブライアン・ロビンソン(Brian Robinson)の走りを軸にグラウンドゲームに打って出るアラバマ大。そこにボールデンへのパスとジェミソン・ウィリアムス(Jameson Williams)へのパスを繋げて再び相手陣内奥へ攻め込みますが、結局エンドラインを割ることは出来ずFGに。その次のシンシナティ大の攻撃は1度も1stダウンを奪えずに攻撃権を再びアラバマ大に譲ることになります。

しかし今度はシンシナティ大ディフェンスが奮起。アラバマ大OL陣を撹乱してQBヤングにプレッシャーを掛け続けアラバマ大を3&アウトに。ここまではシンシナティ大ディフェンスとしてはまずまずの試合運びだったと言えるでしょう。ただシンシナティ大は自身の攻撃で中々ヤードを稼ぐことが出来ず攻めあぐみます。

一方アラバマ大もランを起点に流れを作りますが、シンシナティ大フロントセブンが上手いことヤングにプレッシャーをかけることでヤングを焦らせることに成功。そんなちょっとした圧力でヤングのパスが肝心なところで決まらなかったりしてアラバマ大は追加点を奪えず。

そんな我慢な時間が続きましたが、第2Q残り2分を切ったところで遂にヤングがパスプレーで追加点。それまでミドルからロングレンジのパスを放らなかったところで彼からジャコリー・ブルックス(Ja’Corey Brooks)への44ヤードTDパスが決まって点差を2スコア差に広げます。そのまま前半を17対3のアラバマリードで終えます。

前半スタッツ

数字を見る限りアラバマ大が圧倒していることが分かりますが、25回のキャリーに170ヤード以上のランを稼いだことから見てもアラバマ大がグラウンドアタックでポゼッションゲームに持ち込んでいることは確かです。シンシナティ大はアラバマ大の攻撃をよく抑えて17失点に抑えましたが、いかんせんオフェンスで何もできず感覚的には点差以上の開きを感じずにはいられませんでした。


後半

後半の先手はシンシナティ大。なんとかスコアボードに点を叩き出して点差を少しでも縮めたいところでした。自陣25ヤードラインから発進した彼らは再びリダーとフォードの活躍でアラバマ大陣内レッドゾーンに攻め込みますがTDまでには至らずFGで6点目。

この後お互いのオフェンスがパントを強いられて迎えたアラバマ大の攻撃。自陣30ヤード地点で迎えた3rdダウン、QBヤングのパスがブライアン・クック(Bryan Cook)にミッドフィールドでインターセプトされます。これはヤングにとって今季4つ目のINT。

ただ残念なことにシンシナティ大はこのビッグチャンスをモノにすることができずに1度も1stダウンを奪えずにむざむざと攻撃権をアラバマ大に渡してしまいます。このあたりからアラバマ大が点を取れなくてもシンシナティ大がアラバマ大ディフェンスに対して全く活路を見出すことができないことから試合の流れはガッツリとアラバマ大に流れて行きました。

そしてこのあたりから今度はアラバマ大はパスプレーを徐々に織り混ぜて行きます。次々と1stを奪いながら相手レッドゾーンへ侵入すると最後はヤングからTEキャメロン・ラトゥ(Cameron Latu)への9ヤードTDパスが決まって追加点。スコアは24対6とさらに点差が開きます。

結局この後アラバマ大はFGを1つ奪って27対6とし試合はそのまま終了。アラバマ大が見事コットンボウルを制し2年連続6度目のナショナルタイトルゲーム進出を決めたのでした。

感想

アラバマ大の勝因

アラバマ大はWR1であるウィリアムスが健在とはいえWR2のジョン・メッチー・III(John Metchie III)が膝の怪我で欠場とあり、WR陣は割と経験値の浅い選手たちで臨まなければなりませんでした。そんな中攻撃コーディネーターのビル・オブライエン(Bill O’Brien)氏はRBロビンソンのランを軸に攻撃を組み立てました。その結果ロビンソンは自己最多となる1試合204ヤードを記録。チーム全体でも300ヤード超えを達成し試合の流れを完全に我がものにしました。

パスディフェンスに優れているシンシナティ大に対しハイズマントロフィー受賞者であるヤングを擁しながら敢えてそこを攻めなかったオブライエン氏の戦略勝ちだったような気がします。

シンシナティ大の敗因

シンシナティ大は前半王者アラバマ大を17点に抑える健闘を見せ、特にフロントセブンはアラバマ大OL陣を撹乱するモーションでプレッシャーをかけ、ヤングに簡単に仕事をさせなかったのは効果が出ていました。

しかし肝心のオフェンスが相手ディフェンスを前に全く歯が立たず、ファーストダウン数はアラバマ大の27回の半分にも満たない13回、トータルヤードは218ヤード(アラバマ大は482ヤード)ランヤードは74ヤードと撃沈。3rdダウンコンバージョンに至っては12回のトライで成功できたのは立ったの2回。QBサックも6度食らっておりこれではどことやっても勝てるわけがありません。

===

結果的には下馬評通りの結果に終わったコットンボウル。この試合の敗戦でシンシナティ大には今季初となる黒星がついてしまいましたが、だからと言って13勝1敗というレコードは大いに評価されるべき数字です。ただ、試合内容を見るとやはりアラバマ大との差は確かに開いていたと言わざるを得ず、これが「パワー5」と「グループオブ5」の現状なのかなと思ってしまいました。

アラバマ大はいよいよ2連覇目指して最終決戦に駒を進めます。もし勝てばニック・セイバン(Nick Saban)監督にとっては8つ目の全米制覇となり、すでに「GOAT」と呼ばれるセイバン監督に更なる箔がつきそうです。

ハイライト動画

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