今季のカレッジフットボールは第3週目を迎えますが、それに先駆け今週のAPランキング25チームが発表されていますので、それを見ていきたいと思います。
参考記事2019年度シーズンランキング【第3週目】1位のクレムソン大は12位のテキサスA&M大をほぼ寄せ付けず快勝。彼らにとっては唯一とも言えるハードルを越えたことで、今後はよほどのことがない限り連勝街道が続いていきそうです。2位のアラバマ大と3位のジョージア大は格下チーム相手に難なく2勝目をゲット。ちなみにクレムソン大に1位票を入れた投票車の数は先週に比べて更に2票増え、確実にクレムソン大が現状で全米最強のチームであるという論調が固まってきています。
4位にはテキサス大との激闘を制したルイジアナ州立大が先週6位からランクアップ。これまでカレッジフットボールプレーオフ(CFP)候補は上位5チーム(クレムソン大、アラバマ大、ジョージア大、オクラホマ大、オハイオ州立大)とされていましたが、テキサス大戦での勝利でルイジアナ州立大の実力はその5チームに勝るとも劣らないという評価を得た結果、オクラホマ大(5位)とオハイオ州立大(6位)を飛び越して4位に上がってきたというわけです。
ランク外の陸軍士官学校にOTにまで持ち込まれた先週7位のミシガン大は予想通りランクを下げましたが、それでも10位とトップ10圏内をキープ。もう少しランクが落ちていても良かったような気がしますが、ミシガン大という名前が効いたのでしょうか。そのお蔭でノートルダム大(7位)とアーバン大(8位)はランクを上げてきましたが、テキサス大も敗れたため11位だったフロリダ大がその恩恵を受けて9位につけてトップ10に返り咲き。
11位にはPac-12カンファレンスで最高位となるユタ大。彼らのグラウンドアタックは見ものです。ルイジアナ州立大に敗れたテキサス大は12位にランクダウン。しかし彼らのパフォーマンスを見ていればミシガン大よりも上であっていいと思うのは私だけではないはずです。
先週12位だったテキサスA&M大がクレムソン大に敗れて16位に落ちた影響でペンシルバニア州立大(13位)、ウィスコンシン大(14位)、オレゴン大(15位)がそれぞれランクを上げてきました。その下のチームも軒並みランクを挙げてきていますが、先週21位のシラキュース大を蹴散らしてランク外に転落させたメリーランド大が今週新顔ながら21位にいきなり飛び込んできました。開幕から2試合の彼らの試合ぶりを見ていれば納得行く評価です。
先週14位だったワシントン大はカリフォルニア大に黒星を喫し23位にまで転落。コロラド大に敗れたネブラスカ大と試合がなかったアイオワ州立大がランクの外にあぶれた代わりにランクインしてきたのはサザンカリフォルニア大(24位)とバージニア大(25位)の2チームです。
サザンカリフォルニア大は初戦で先発QB J.T.ダニエルズ(J.T. Daniels)を膝の怪我で失い、その代役にケドン・スロヴィス(Kedon Slovis)を擁して当時24位のスタンフォード大と対決しこの試合を制しました。開幕前はクレイ・ヒルトン(Clay Hilton)監督のクビがかかったシーズンだと言われてきましたが、今のところ2連勝でトップ25に滑り込んできました。
バージニア大は今年4年目のブロンコ・メンデンホール(Bronco Mendenhall)監督の指揮下で確実に力をつけてきたアトランティックコーストカンファレンス(ACC)所属チームで、昨年は8勝5敗で勝ち越し今年もその勢いのままに白星を重ね続けています。ACCではシラキュース大が陥落したためクレムソン大の1チームしかトップ25位以内にランクされないかと思われましたが、ここに来てバージニア大が飛び出してきたことでカンファレンス自体の威厳はちょっとだけ保たれました。
トップ10チームを見るとフロリダ大が9位に復活してきたことでサウスイースタンカンファレンス(SEC)所属チームが実に5チームも牛耳っていることになりました。25位以内のトータルの数では依然としてBig Tenカンファレンスが7チームでリードしていますが、実際の力関係で言うとSECに軍配が上がると言ってもいいのかもしれません。
そして筆者の感覚からすると今のところ1位から6位までが実質的なプレーオフ候補でそれらから下のランカーたちはその6チームを追随する第二集団なのかなという感じです。
第3週目は比較的静かなウィークエンドとなりそうですが、トップ25位の顔ぶれが変わるようなドラマが生まれるでしょうか?