第12週目の見どころ【2020年度シーズン】 - ANY GIVEN SATURDAY

第12週目の見どころ【2020年度シーズン】

第12週目の見どころ【2020年度シーズン】

インディアナ大(9位)@ オハイオ州立大(3位)

過去30年以上カレッジフットボールを追いかけている人がいらっしゃれば(いるのかな?笑)インディアナ大とオハイオ州立大のマッチアップが全米中で注目される時が来るなど微塵にも想像したことがなかったでしょう。これはパンデミックが生み出した奇跡とでも言うのでしょうか?!

オハイオ州立大は現在全米3位でCFP(カレッジフットボールプレーオフ)出場を目指すトップチーム。このチームの強みはハイズマントロフィーレースでもトップ候補と目されているQBジャスティン・フィールズ(Justin Fields)の存在です。Big Tenカンファレンスはまだ最高で4試合しか消化していませんのでサンプルサイズは小さいですが、ここまで908パスヤードに11パスTDを獲得し未だ犯したINTはゼロ。QBレーティングは全米1位と第8週目からの参戦というのに既にクレムソン大トレヴァー・ローレンス(Trevor Lawrence)やアラバマ大マック・ジョーンズ(Mac Jones)らに肩を並べるか追い抜くかするほどの勢いを持っている選手です。

またその他にも粒ぞろいのオハイオ州立大は攻守各ポジションに優れた選手を擁しています。それは彼らがBig Ten内でも随一のリクルーティング力を誇るからにほかありません。インディアナ大が全米9位とはいえ大半の予想はオハイオ州立大有利となっています。

そのインディアナ大は今季を代表するシンデレラチーム。開幕戦でペンシルバニア州立大をOTの末破るとその後もラトガース大、ミシガン大、ミシガン州立大と次々になぎ倒しトップ10圏内に殴り込み。彼らがここまで高位置にランクされるのは1967年以来のことであり、トップ10同士のマッチアップとなればそのシーズンに出場を果たしたローズボウル以来となります(全米1位サザンカリフォルニア大vs全米4位インディアナ大 : インディアナ大アメフト部史上唯一のローズボウル出場)。

ですから現在この位置までに上り詰めたことがいかに偉業であるかおわかりいただけるかと思いますが、彼らの快進撃の原動力は今季5季目となるトム・アレン(Tom Allen)監督の存在。感情豊かなアレン監督は涙もろく感動屋であり、そんな監督のために選手たちは一丸となってプレーしそれがチーム力にも反映しているわけです。

またQBマイケル・ペニックス(Michael Penix Jr.)の存在も忘れてはなりません。オハイオ州立大のフィールズと比べれば数字の上では天と地の差ですが、インディアナ大オフェンスの鍵を握っているのは彼であることは確かです。特に開幕戦のペンシルバニア州立大戦でのOT時の彼の決死のダイビングTDは今季を代表するプレーの一つと言えます。

またインディアナ大ディフェンスはそのアグレッシブさでチームの快進撃に貢献。先週のミシガン州立大戦では見事に相手を無得点に抑えました。今週末のオハイオ州立大でインディアナ大が世紀のアップセットを狙うのであればディフェンス陣の奮起は必須。特にフィールズほどのQBを相手にするとあれば彼にブリッツをかけるなどの積極的なプレッシャーを掛け続けて少しでもフィールズを浮足立たせなければなりません。彼にポケット内で時間を与えれば与えるほどカベレージを攻略されてしまうからです。

ところでここまで4連勝と波に乗るインディアナ大ですが、一方で彼らが対戦してきたチームを見ると必ずしも今季調子がいいチームばかりとは言えません。

第1戦目:ペンシルバニア州立大→現在0勝4敗
第2戦目:ラトガース大→現在1勝3敗
第3戦目:ミシガン大→現在1勝3敗
第4戦目:ミシガン州立大→現在1勝3敗
対戦相手の合計戦績:3勝13敗

この数字からも分かる通りインディアナ大はここまで手応えのある相手と戦ってきていないという事実が浮かび上がってきます。しかし今週末のオハイオ州立大相手に小手先だけの力や運では勝つことは出来ません。インディアナ大の快進撃が本物かどうかがこの試合で明らかになるはずです。

そして当然勝つことができればBig Tenカンファレンス東地区レースで大きくリードを奪うことになり、夢のカンファレンスタイトル獲得も夢ではなくなります。CFP進出の行方はさておきその大舞台へ上り詰めることができればアレン監督はインディアナ大で神と祭り上げられるでしょう。

仮にオハイオ州立大が敗れることがあれば、彼らは先週のメリーランド大戦が既にキャンセルになってしまって1試合減ってしまったため最大でも7試合しか行えないため、1敗は命取りということになるためCFP出場に赤信号が灯ることになります。どう考えても彼らの有利には変わりはないと思いますが、既にパンデミックのせいで何が起こっても不思議ではない雰囲気が漂っているため、この試合もなにかドラマが起きるのではないか・・・と一介のファンである筆者は期待してしまいます。


ウィスコンシン大(10位) @ ノースウエスタン大(19位)

こちらのマッチアップのBig Tenカンファレンス内のランカー同士の戦いとなりますが、特に良好が所属する西地区の優勝争いにおいて非常に重要な意味を持つ試合となります。

ウィスコンシン大は開幕戦のイリノイ大戦に勝利した直後に部内で新型コロナウイルスの集団感染が起きて3週間も実戦から遠のきその間2試合がキャンセルとなってしまいました。しかし彼らの復帰戦となった先週末のミシガン大戦では49対11で相手を圧倒。そのお陰でランキングでもトップ10に舞い戻ることが出来たのです。

開幕戦で大活躍したQBグラハム・マーツ(Graham Mertz)は自身がコロナに感染してしまったせいかミシガン大戦では立ち上がりがいまいちでしたが、後半立て直してチームの勝利に貢献。しかしこの日の主力武器は地上戦力でした。ミシガン大相手になんと341ヤードもランアタックだけで稼いだウィスコンシン大は元来の姿を取り戻した感じ。これにマーツのパスアタックに磨きがかかれば彼らはBig Tenでオハイオ州立大に立ちはだかることの出来る大きな壁となりそうです。

一方のノースウエスタン大は開幕戦でメリーランド大を43対3と圧倒した以外は僅差での戦いを強いられてきましたが、その度の試合でも白星を獲得して現在4勝無敗。彼らが開幕以来4連勝を記録したのは1996年以来24年ぶりのこと。この1996年のチームには現在のHCであるパット・フィッツフェラルド(Pat Fitzgerald)監督が現役選手としてプレーしていたほど昔のことなのです。

前試合のパデュー戦ではインディアナ大からの転校生QBペイトン・ラムジー(Peyton Ramsey)が今季彼にとってはベストパフォーマンスとなる212パスヤードに3TDと活躍しましたが、一方でランアタックはトータルで80ヤードに留まりこの点がウィスコンシン大戦でどうなるかが見ものです。しかしこのパデュー大戦で際立ったのは彼らのディフェンス。特にランディフェンスではなんとパデュー大のランオフェンスをたったの2ヤードに抑え込みました。ウィスコンシン大のランオフェンス対ノースウエスタン大のランディフェンスは注目したいポイントです。


オクラホマ州立大(14位)@ オクラホマ大(18位)

ベッドラムシリーズ(Bedlam Series)」と呼ばれる、オクラホマ州内の覇権を争うこのライバリーは今年で115回目を迎えます。同じ州にキャンパスが置かれているために宿敵関係になってはいますが、対戦戦績は89勝18敗7分けで圧倒的にオクラホマ大がリード。しかし今年は前半戦でオクラホマ大が2敗してズッコけてしまいランキング上はオクラホマ州立大が上回っており、彼らは2014年以来の勝利を目指します。

今年の試合は「スペンサー」対決。オクラホマ大のスペンサー・ラトラー(Spencer Rattler)とオクラホマ州立大のスペンサー・サンダース(Spencer Sanders)というQBの投げ合いとなりそうです。

ラトラーは今年から先発を任された1年生ですが、今の所所属するBig 12カンファレンスではQBレーティングで1位。開幕当初は経験不足が露呈されましたが、シーズンを追うごとに落ち着きを取り戻し今の所チームは4連勝中。

一方今年2年生のサンダースは投げても走っても敵を翻弄させることの出来る非凡な才能を秘めておりコーチ陣からの信頼も厚く、敵将であるリンカーン・ライリー(Lincoln Riley)監督も「どんなに完璧な守備を敷いても彼(サンダース)は肩もしくは脚でディフェンスを切り抜けてプレーを決めてくるのです。サンダースのような身体能力の高い選手を防ぐのは並大抵のことではありません」と賛辞を送っています。

もし両「ラトラー」の力量がどんぐりの背比べだとしたら勝利の鍵を握るのはディフェンスとなるかもしれません。今季調子の良いオクラホマ州立大はスコアリングディフェンスで全米15位(オクラホマ大は39位)、トータルディフェンスでも全米15位(オクラホマ大は25位)と彼らのほうが数字の上では少し勝っています。この違いがどう出るかが見ものです。


クレムソン大(4位)@ フロリダ州立

クレムソン大のスターQBトレヴァー・ローレンスは2週間前に新型コロナウイルスに感染してボストンカレッジ戦とノートルダム大戦を欠場。その間にチームはノートルダム大に黒星を喫し今季初の敗戦となり首位の座をアラバマ大に明け渡しました。先週は元々チームがオフウィークだったため、ローレンスはやく3週間ぶりの実戦復帰となります。

開幕からハイズマントロフィー最有力候補及び来年のNFLドラフトで総合ドライチ候補と謳われてきたローレンスでしたが、新型コロナの影響で戦線を退いていた間に世間ではオハイオ州立大のジャスティン・フィールズやフロリダ大カイル・トラスク(Kyle Trask)が名を挙げトロフィーレースは混沌としてきています。ローレンスが再びポールポジションに返り咲くためにもこの週末のフロリダ州立大戦で万全をアピールしたいところです。


シンシナティ大(7位)@ セントラルフロリダ大

今季破竹の7連勝で全米7位にまで躍り出たシンシナティ大。夢のまた夢となるCFP出場は現実的に言うと手の届く範囲にあるとは言いづらいですが、それでも彼らが勝ち進み上位チームに万が一のことがあればもしかしたら彼らにチャンスが訪れるかもしれません。シンシナティ大に今できることは全ての試合に完全勝利をして運を点に負かすのみですが、だからといって全勝することが容易なことであるということにはなりません。

2017年以来トータルで40勝6敗という圧倒的な戦績を誇り、過去3年間で2度のAAC(アメリカンアスレティックカンファレンス)タイトルを手に入れてきたセントラフルロリダ大は今季すでに2敗しているとは言え手強い相手であることは代わりありません。特にQBディロン・ガブリエル(Dillon Gabriel)は現在全米1位となる1試合平均パスヤード396ヤードという数字を持っており、チームの1試合平均ヤードゲインが619ヤードというハイパワーオフェンスの中核をなす選手です。

このガブリエルに相見えるシンシナティ大ディフェンスですが、彼らは今季のチームの快進撃の屋台骨とも言えます。さすがディフェンス畑出身のルーク・フィッケル(Luke Fickell)監督のチームだけありトータルディフェンスは全米9位、被3rdダウンコンバージョン率も全米14位、失点数に至っては全米3位とその強さは数字にも表れています。

ハイパワーオフェンスを誇るセントラルフロリダ大と全米有数のディフェンス力を誇るシンシナティ大の対決。果たしてシンシナティ大はこの試合を勝ち抜いてCFP出場の夢をつなぎとめることが出来るでしょうか。

アパラチアン州立大 @ コースタルカロライナ大(15位)

上に挙げたインディアナ大と同じくらい周囲を驚かす快進撃を続けるのがコースタルカロライナ大。ここまで7勝無敗で全米15位(タイ)に躍り出る彼らはこのまま勝ち続けて夢のカンファレンスタイトルを手中に収めたいところですが、今週末はそこにサンベルトカンファレンスの雄・アパ拉致な州立大が立ちはだかります。

FBS(フットボールボウルサブディビジョン)に昇格してまだ4シーズン目にも関わらずコースタルカロライナ大は次々と対戦相手をなぎ倒してここまでやってきました。既にシーズン勝ち越しが当確した彼らにとってそれは創部以来初めてのことであり、ランクされることも同じく初めてのこと。何もかもが初めてだらけの中で目指すはアパラチアン州立大から初の勝利を奪うことです。

ただ彼らは先週トロイ大との試合が新型コロナの影響で延期になってしまったため、ノッていた勢いに水をさされてしまったことも否めません。8勝目を獲得するには当然7連勝に至ったモメンタムをもう一度呼び起こす必要があります。彼らのモットーはディフェンス。ここまでの平均失点数は全米11位となる16.3点。そして遡ること10クォーター(2.5試合)で一つもTDを許していないという強固な壁を誇ります。

一方アパラチアン州立大はサンベルトカンファレンスを4連覇中ということでこのカンファレンスの顔となっています。今年はマーシャル大に敗れて1敗を喫してしまいましたがその後は5連勝を飾り相手を最低でも2TD差以上離して勝利するという圧倒的な展開を見せてきました。

コースタルカロライナ大がシンデレラストーリーを紡ぎ続けるためにはどうしても超えなければならない壁がこのサンベルトカンファレンスの王者・アパラチアン州立大。もし彼らが王者を負かすことができれば夢のリーグタイトルまでまた一歩近づくことになります。

UCLA @ オレゴン大(11位)

かつてオレゴン大を率いて一時代を作った現UCLA監督のチップ・ケリー(Chip Kelly)監督にとって今回で2度目の古巣凱旋となります。現在のオレゴン大の礎を作ったとも言えるケリー監督にとってユージーン市に戻ってくることは特別な意味があるとは思いますが、現チームのUCLAでなかなか結果を残せていない中、彼は鑑賞に浸っている暇などありません。

UCLAに就任して以来8勝18敗とファンの期待を裏切り続ける成績しか残せないケリー監督ですが、先週はカリフォルニア大と対戦して今季初勝利をゲット。特にランオフェンスでは244ヤードとカリフォルニア大ディフェンスを切り裂くパフォーマンスを見せ、僅かな希望を生んでくれました。

しかしはりオレゴン大との力の差は歴然であり、ケリー監督が古巣に返り討ちに合う図が想像できてしまいます。

ミシシッピ州立大 @ ジョージア大(13位)

ジョージア大のQB事情は複雑で、現在オハイオ州立大で燦々と輝くジャスティン・フィールズに1年で逃げられ(転校)、今年先発が予定されていたウェイクフォレスト大からの転校生ジェイミー・ニューマン(Jamie Newman)は開幕前にオプトアウト。サザンカリフォルニア大からの期待の転校生J.T.ダニエルズ(J.T. Daniels)は昨年負った怪我の回復具合が芳しく無く、開幕戦のアーカンソー大戦には期待の新人ドゥワン・マティス(D’Wan Mathis)が起用されるも全くいいところがなくベンチに下げられ、そこで登場したのが無名のステソン・ベネット(Stetson Bennett)。

ベネットは周囲を驚かすパフォーマンスで途中出場したアーカンソー大戦で逆転勝利に貢献すると続くアーバン大戦とテネシー大戦でも好プレーで開幕3連勝をお膳立て。しかし4戦目のアラバマ大戦でボロが出始めると次戦のケンタッキー大戦でも不調。そして前試合のフロリダ大との一戦では遂にマティスに交代させられてしまいます。そのマティスもフロリダ大相手に全くいいところがなく、ジョージア大のQB事情は混迷を極めるに至ったのです。

しかしこの週末に行われるミシシッピ州立大戦では遂にダニエルズが先発出場するという話です。ダニエルズは1年生時からサザンカリフォルニア大で先発出場するも翌年(2019年)の開幕戦で膝の前十字靭帯を断裂。チームはダニエルズの代わりにキードン・スロヴィス(Kedon Slovis)を第約に立てるとそのスロヴィスが活躍。復帰しても先発の座が用意されている保証がないと悟ったダニエルズは昨年度シーズン後に転校を決意してジョージア大に鞍替えしていました。

とはいえサザンカリフォルニア大でのダニエルズは中の上ぐらいの仕事をしたほどで、しかもある意味スロヴィスに負けを認めてチームを去った選手。ダニエルズが先発になったからと言ってジョージア大のオフェンスが見違えるようになる保証はありませんが、少なくともベネットやマティスよりは経験値は上ですから、彼がこのミシシッピ州立大相手に何処までやれるのかに期待がかかります。

その他の注目したい試合

リバティー大(21位)@ ノースカロライナ州立大

ここまで8勝0敗の独立校リバティー大が今季3試合目となるACCチームとの対戦。これまでシラキュース大とバージニア工科大を倒してきたリバティー大がノースカロライナ州立大もやっつけることが出来るでしょうか?

サザンカリフォルニア大(20位)@ ユタ大

サザンカリフォルニア大と対戦するユタ大は開幕後2試合ともコロナ関連で試合がキャンセルになりようやく彼らの初戦を迎えます。ここまで来ると試合を行えるだけでも勝ちと言いたいところですが、毎年強豪チームを世に送り出す彼らが名門サザンカリフォルニア大をギャフンと言わすことが出来るでしょうか?

アイオワ大 @ ペンシルバニア州立大

いまだ勝ち星のないペンシルバニア州立大がアイオワ大をホームに迎えます。果たして彼らが今シーズン初勝利を飾ることが出来るか?

ミシガン大 @ ラトガース大

ここまで1勝3敗のミシガン大はラトガース大と対決。同じく1勝3敗のラトガース大はグレッグ・シアーノ(Greg Schiano)監督が就任したことで戦績には表れないチーム力の向上が見て取れますが、腐っても鯛というようにラトガース大はラトガース大であり、ミシガン大がもしこの試合で負けるようなことがあれば、ジム・ハーボー(Jim Harbaugh)監督の監督の椅子の座もさらに危ぶまれることになるでしょう。

この記事が気に入ったら拡散&フォローお願いします!
Share on twitter
ツイート
この記事が気に入ったら拡散&フォローお願いします!
Share on twitter
ツイート
Share on facebook
Share on facebook
このエントリーをはてなブックマークに追加
Share on facebook
Share on pocket
Share on facebook
Share on email
Share on facebook
Share on facebook
このエントリーをはてなブックマークに追加
Share on pocket
Share on email

ANY GIVEN 
SATURDAY

全米カレッジフットボールファンサイト