第9週目レビュー

第9週目レビュー

第9週目を迎えた2019年度のカレッジフットボールですがこの週末はトップ25の中でも上位から下位まで番狂わせを喰らったチームがちらほら見られました。いよいよ今シーズンも終盤に入っていきますがこの時期での敗戦はカレッジフットボールプレーオフ(CFP)出場を目指すチームとしては命取りとなりかねません。多くの波乱を含んだ第9週目の熱戦を振り返ってみましょう。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

オハイオ州立大38、ウィスコンシン大7

Big Tenカンファレンスタイトル並びにCFP出場争いの上で非常に重要な試合となったこのマッチアップ。全米3位のオハイオ州立大が13位のウィスコンシン大をホームに迎えましたがこれを一蹴。Big Tenタイトル取り及び悲願のプレーオフ出場へ向けて大きな一歩となりました。

激しい雨が振りつける中行われたこの試合。前半はお互いのディフェンスがぶつかり合い10対0とウィスコンシン大が予想以上の好パフォーマンスでオハイオ州立大のハイパワーオフェンスを抑えこみました。同じようにオハイオ州立大ディフェンスも超カレッジ級のDLチェイス・ヤング(Chase Young)を筆頭にハイズマントロフィー候補RBジョナサン・テイラー(Jonathan Taylor)擁するウィスコンシン大オフェンスを攻略。天候も相まって何が起こるかわからない非常に重厚な展開となりました。

後半最初のウィスコンシン大の攻撃は相手のパントをブロックしたお陰で敵陣30ヤードからの絶好のチャンスを手に入れ、これをQBジャック・コーン(Jack Coan)が確実に点に結びつけA.J.テイラー(A.J. Taylor)への26ヤードパスTDを決めスコアを10対7とします。しかし後半に入ると底力で勝るオハイオ州立大が徐々にウィスコンシン大ディフェンスの壁をこじ開けていきます。QBジャスティン・フィールズ(Justin Fields)とRB J.K.ドビンズ(J.K. Dobbins)が立て続けにランTDを奪って第3Q終了時に24対7とすると、第4QにもドビンズのランTDおよびフィールズのパスTDが決まり、さらにはオハイオ州立大のディフェンスがウィスコンシン大オフェンスを完全に押さえ込み、結果的には38対7という大差でオハイオ州立大がこの激戦を制しました。

前述のウィスコンシン大RBテイラーはRBとして2015年(元アラバマ大デリック・ヘンリー、現テネシータイタンズ)以来のハイズマントロフィー受賞を期待されていましたが、この日は20キャリーで52ヤードと撃沈。おそらくこのパフォーマンスでハイズマントロフィー獲りの夢は砕け散ってしまったことでしょう。対するオハイオ州立大のドビンズは豪雨の中オフェンスの中心となり20キャリーで163ヤードと大活躍。むしろ彼のほうがトロフィー候補選手なんじゃないのか、と思わせるほどのパフォーマンスを見せてくれました。

またオハイオ州立大ディフェンス、特に前述のヤングの活躍が顕著で、さすがオールアメリカン及び未来のNFLドラフト1巡目候補と言われるだけある力を見せつけてくれました。オハイオ州立大はこれで無傷の8連勝。残るはシーズン最後の2試合であるペンシルバニア州立大(11月23日)そして永遠のライバル・ミシガン大(11月30日)という強豪を残すのみとなりました。これらの試合を白星で飾れればBig Tenカンファレンス優勝決定戦出場となり、実質西地区に彼らに対抗できるチームは見当たりませんからオハイオ州立大のプレーオフ進出は限りなく現実に近いものとなりそうです。

一方ウィスコンシン大はこれで2敗目。今季4試合で完封勝利を見せたディフェンスもさすがのオハイオ州立大相手では最後まで力を温存することが出来ずに敗退。プレーオフ進出の夢も潰えてしまいました。


ルイジアナ州立大23、アーバン大20

こちらの試合も壮絶なディフェンスバトルとなり見応え充分な展開となりました。9位のアーバン大が2位のルイジアナ州立大と対決したこのサウスイースタンカンファレンス(SEC)西地区チーム同士の対決は最後の最後まで試合がもつれ込みましたが、ホームのルイジアナ州立大が3点差を守ってこの激戦を制覇。カンファレンスタイトル及びプレーオフ進出への望みを繋ぎました。

注目されたのはルイジアナ州立大のハイズマントロフィー最有力候補QBジョー・バロウ(Joe Burrow)にアーバン大フロントセブンがどこまでプレッシャーをかけられるかということでしたが、前半はアーバン大が見事にバロウに襲いかかり仕事をさせませんでした。一方ホームの大歓声を背に受けたルイジアナ州立大ディフェンスもアーバン大の1年生QBボ・ニックス(Bo Nix)を所狭しと追い回し前半を10対10のタイスコアで折り返します。

後半に入っても僅差の展開が続きますが、フィールドポジション争いでジリジリとルイジアナ州立大がアーバン大陣内へ押し寄せます。アーバン大ディフェンスはゴールラインでの4thダウンプレーを阻止、更にはバロウから稀となるパスINTをゴールラインギリギリで引き出すなどルイジアナ州立大攻撃陣の波状攻撃を食い止めてきましたが、オフェンスが全く進撃できず常に後手に回されます。そして第3Q残り5分というところでRBクライド・エドワーズ・ヘレイアー(Clyde Edwards-Helaire)のTDランが決まりルイジアナ州立大が16対13と逆転。そして第4QにはバロウのQBランTDが決まってスコアを23対13とします。

劣勢に立たされるアーバン大ですが、アウェーという不利な状況にもかかわらず最後までルイジアナ州立大に食い下がります。そして第4Q残り2分半でニックスからWRセス・ウィリアムス(Seth Williams)への5ヤードTDパスが決まり点差を3点に詰めます。が反撃もここまで。オンサイドキックは無情にもLSUの手に渡り試合終了。ルイジアナ州立大がホームで勝利の美酒に酔いしれました。

ルイジアナ州立大はオフェンスとディフェンスのバランスがすこぶるよく、特に全米でも随一と言われるDB陣がこの日ニックスのエアーアタックを攻略。ニックスを157ヤード抑えました。RBエドワーズ・へレイアーもタフなランニングスタイルで今季を代表するフロントセブンを擁するアーバン大ディエフェンス相手に136ヤードを獲得。しかしやはり目立ったのはQBバロウの存在感です。出だしこそアーバン大ディフェンスのプレッシャーに翻弄されましたが、それに焦ることなくベテランらしい出で立ちで重要なシーンで次々とドライブを継続させるプレーを連発。またバロウのランプレーからも彼のタフネスさが垣間見れ、ハイズマントロフィー最有力候補選手と謳われるだけあることを証明しました。

アーバン大も敗れはしたものの、全米2位のルイジアナ州立大相手にがっぷり四つに渡り合い、アウェーにも関わらず最後まで彼らを追い詰めました。しかし勝負の分かれ目はQBプレー。1年生のニックスと4年生でオハイオ州立大からの転校生でもあるバロウでは経験値の差が出た形になりました。

これでルイジアナ州立大は8勝無敗とし、試合のないバイウィークを挟んでいよいよ全米1位のアラバマ大との一世一代の大一番を迎えます。CFP準々決勝と言っても過言ではないこの試合、今季最大級のマッチアップとなること間違いありません。

ミシガン大45、ノートルダム大14

豪雨の中行われた8位のノートルダム大と19位のミシガン大との伝統の一戦。ノートルダム大はプレーオフ進出に向けて負けられない試合であり、ミシガン大は前週のペンシルバニア州立大戦での敗戦の尾を引きずらないためにも是非とも買っておきたい試合でしたが、その軍配はホームのミシガン大に上がりました。

開始からミシガン大ペースで進んだこの試合、降り付ける雨のためにラン中心でオフェンスは組み立てられましたが、これが逆にハマりミシガン大オフェンスがノートルダム大ディフェンスを面白いように攻略。RBハッサン・ハスキンズ(Hassan Haskins)、ザック・シャーボネット(Zach Charbonnet)、トルゥ・ウィルソン(Tru Wilson)3人で264ヤードも足で稼ぎました。対するノートルダム大オフェンスが記録したランヤードが合計でたったの47ヤードだったことを考えてもミシガン大が押せ押せだったことがわかります。

ミシガン大は前週のペンステート戦で敗れはしましたが、後半の追い上げだけを見てみれば明らかにギアを何段も上げてきたことが容易に見て取れました。その勢いをこのノートルダム大でも爆発させた印象が強く、ここまで評価の分かれていた彼らでしたがにわかに一筋の希望が湧いてきたようにも思えます。悪天候だったとはいえノートルダム大ディフェンスをここまで押し込めたことは残り4試合戦っていく上で大きな好材料です。プレーオフ進出の夢は途絶えましたが、シーズン最後のオハイオ州立大とのライバリーゲームが俄然楽しみと思わせてくれるのに十分な試合展開でした。

一方ノートルダム大はトータルヤードで180ヤードと全くいいところがなく攻守ともに力の差を見せつけられ、全米8位にふさわしくないパフォーマンスを露呈。過大評価されていたと言われても仕方がない試合展開でした。これで2敗目となってしまった彼らは2年連続CFP出場という大きなゴール達成がほぼ不可能になり、熱狂的なファンからはブライアン・ケリー(Brian Kelly)監督不要論が叫ばれるまでに至ってしまいました。

アラバマ大48、アーカンソー大7

スターQBトゥア・タガヴァイロア(Tua Tagovailoa)を足首の怪我による手術のために温存したアラバマ大は彼のバックアップであるマック・ジョーンズ(Mac Jones)をこのアーカンソー大戦で起用。そのジョーンズはコーチ陣の期待に応える活躍を見せて48対7と大差でアーカンソー大を敗りました。

ジョーンズは235ヤードに3TDとタガヴァイロアと比べれば数字的には見劣りしますが、実際彼がタガヴァイロアのようなプレーをする必要はなかったわけで、むしろINTパスがゼロだったりミスがなかったことが評価されるべきでしょう。試合終盤にはトゥアの弟であるQBタウリア・タガヴァイロア(Taulia Tagavailoa)にも出番が回ってくるほどでアラバマ大としては盤石の試合展開でした。

これで8勝無敗としたアラバマ大はバイウィークを挟んでルイジアナ州立大との一騎打ち。大舞台の準備は整いました。あとはこの試合にタガヴァイロアが間に合うのかが気になるところ。アラバマ大はこのマッチアップで8連勝中ですが、今年のルイジアナ州立大のこれまでの出来を見てみるとこの連勝記録が途絶えてしまう可能性は十分有ります。試合は2週間後ですが今から待ちきれませんね。

カンザス州立大48、オクラホマ大41

全米5位のオクラホマ大はこのカンザス州立大戦を迎えるにあたり全米1位の得点力を保持していました。が、この試合では先制こそすれカンザス州立大にリードを奪われる展開が続き一時は48対23と敗色濃厚に。第4Qに怒涛の反撃を見せますが時すでに遅しでオクラホマ大がカンザス州立大にまさかの敗戦。プレーオフ進出に向け大打撃を受けてしまいました。

ホームカミングの大歓声を背に受けたホームチームのカンザス州立大は攻守ともにオクラホマ大を圧倒。目立ったのはカンザス州立大のOL陣に押されっぱなしのオクラホマ大フロントセブン。昨年ザルだったディフェンス陣が今季アップグレードされたと思われていましたが、当時の不甲斐ないディフェンス陣を彷彿とさせる出来で全米5位チームとは思えないパフォーマンスを見せてしまいました。特に相手QBスカイラー・トンプソン(Skylar Thompson)のQBランには打つ手なしで相手に合計426ヤードも許してしまったのです。

オクラホマ大のハイズマントロフィー候補QBジェイレン・ハーツ(Jalen Hurts)は395パスヤードに96ランヤードと素晴らしい数字を残しはしましたが、スロースタートがたたり逆転勝利を呼び込めませんでした。実際のところ試合終了直前にFGを決め1TD差まで迫り、オンサイドキックではオクラホマ大がボールを確保したかに見えましたが、10ヤードボールが前進する直前にオクラホマ大選手がボールに触れるイリーガルタッチの反則をビデオ判定の末に取られてしまいエピックカムバックはなりませんでした。

今後の展開を考えれば今季初黒星となってしまったオクラホマ大にはまだプレーオフのチャンスは残されていますが、そのためには自身がBig 12カンファレンスタイトルを獲得するだけでなく、上位チームが転げ落ちてくること、そしてオクラホマ大が対戦してきたチームがいい成績を挙げること(ストレングスオブスケジュールを上げるため)が必要となってきますから、自力でCFP進出は厳しくなったことに変わりはありません。

ペンシルバニア州立大28、ミシガン州立大7

前週ミシガン大をホームでなぎ倒したペンシルバニア州立大。順位も6位まで上昇しその勢いのまま彼らはミシガン州立大に乗り込み、「ランドグランドトロフィー」をかけて対戦。こちらの試合も激しい雨が振り付ける中行われましたが、全米でも5本の指に数えられるディフェンス力を持ってミシガン州立大を28対7で退けました。

QBショーン・クリフォード(Sean Clifford)は悪天候にも関わらず快調にパスアタックを繰り広げ前半だけで3つのTDを量産。無敗を守り再来週のミネソタ大との無敗チーム同士の試合に備えます。

オレゴン大37、ワシントン州立大35

東海岸とは3時間の時差がある西海岸を本拠地とするPac-12カンファレンスは東海岸の人々が寝静まった頃にちょうど試合終了を迎えることになり、朝起きてみたら凄い試合になっていた!なんという発見も少なくないのですが、このオレゴン大ワシントン州立大の試合もその例になぞり深夜の激戦となりました。

オレゴン大QBジャスティン・ハバート(Justin Herbert)とワシントン州立大QBアンソニー・ゴードン(Anthony Gordon)との投げ合いとなったこの試合は点取合戦となり、数字上では400ヤード以上を投げたゴードンに軍配が上がりましたが、オレゴン大はRB C.J.ヴァーデル(C.J. Verdell)が自身最高となる257ヤード(3TD含む)という大活躍を見せオレゴン大オフェンスを牽引。試合の結末は最後のプレーに持ち込まれました。

試合時間残り1分というところでゴードンのパスTDが決まって土壇場で35対34とリードを奪ったワシントン州立大。ホームのオレゴン大は最後の望みをかけて決死のドライブを見せます。ハバートとヴァーデルのプレーで敵陣を急襲したオレゴン大は残り2秒を残して相手陣内6ヤードラインまで進撃。最後はカムデン・ルイス(Camden Lewis)のキックが試合終了と同時に決まってオレゴン大が逆転勝利を収めたのでした。

この勝利でオレゴン大はカンファレンス北地区争いで大きくリードし、よほどのことがない限りはカンファレンス優勝決定戦に駒を進める採算となりました。そして同時に彼らがPac-12代表としてCFPに進出する可能性を残したことになります。

テキサスクリスチャン大37、テキサス大27

テキサス大はQBサム・エリンガー(Sam Ehlinger)がテキサスクリスチャン大相手に自身最悪のパフォーマンスを見せ37対27で番狂わせを食らってしまいました。

試合は出だしからテキサスクリスチャン大がエリンガーに激しいプレッシャーをかける展開でまず第1QにパスINTをエリンガーから引き出してそれをきっかけに先制点を奪うと後半にはさらに3つのパスINTを誘発してトータル4つものパスINTをエリンガーからもぎ取りました。

またけが人続出のテキサス大ディフェンスもこの日QBマックス・デューガン(Max Duggan)に273パスヤード(2TD)を許すなど、全米126位と冴えないパスディフェンスに悩まされました。

シーズン開幕時には大変な期待をかけられていたテキサス大ですが、ルイジアナ州立大、オクラホマ大に続きこの試合も落として3敗目。今後勝ち続けて最終的に10勝を飾ったとしてもすでにこの時点でのこの残念な感じを取り戻すことは難しそうです。

サザンメソディスト大34、ヒューストン大31

ここまで連勝街道をひた走ってきた全米16位のサザンメソディスト大(SMU)は木曜日に同じアメリカンアスレティックカンファレンス所属のヒューストン大と対決。常にリードを奪う展開を見せるもヒューストン大WRマーキーズ・スティヴンソン(Marquez Stevenson)の2TDを含む171ヤードの活躍で猛追を受けます。しかし結果的に追いすがるヒューストン大をいなしたSMUが僅差で勝利をものにし8連勝目を挙げました。

この勝利でSMUのシンデレラシーズンは1982年度に記録した11勝0敗1分け以来の快進撃が更に続いていくことになり、その後に訪れた「デスペナルティー」以来最大級の成功を見せ続けるシーズンとなっています。果たしてこの「ムスタングエクスプレス」はどこまで走り続けるのでしょうか?

ミネソタ大52、メリーランド大10

全米17位のミネソタ大メリーランド大相手に52対10と楽勝で8勝目を記録。今季3シーズン目となるP.J.フレック(P.J. Fleck)監督の再建計画が確実にそして着実に進んでいることが伺えます。

8勝0敗というのが彼らが1941年にナショナルタイトルを取った年以来のベストレコードということで、ミネソタ大が未だランクチームとの対戦がないといことを加味しても評価に値する成績であるといえます。彼らの真の力が如何程なのか・・・それは2週間後のペンシルバニア州立大との直接対決で明らかになるでしょう。

オクラホマ州立大34、アイオワ州立大27

全米23位のアイオワ州立大とオクラホマ州立大の対戦は予想通り点取合戦となりました。そして27対27の同点で迎えた第4Q中盤、アイオワ州立大QBブロック・パディ(Brock Purdy)を勝利に導くチャンスが訪れますが、なんとここから4度のドライブで3度もINTパスを放る大失態。そのうち1つをオクラホマ州立大DBカールトン・ジョンソン(Carlton Johnson)に奪われエンドゾーンまでリターンされる「ピックシック」を献上。敢え無く撃沈してしまいました。

ここまで何度かランクから脱落しては復活してきたアイオワ州立台ですがこの敗戦が3敗戦目となりおそらくこれが今期最後のランク入りとなるのではないでしょうか。残りのスケジュールにはテキサス大とオクラホマ大が残されていますから、これらを勝ち抜けばひょっとしたら2度あることは3度あるとばかりにまた復活してくるかもしれませんが。

UCLA42、アリゾナ州立大32

Pac-12カンファレンス内でも若く才能のあるQB同士の対決となったこの試合ですが、24位のアリゾナ州立大ジェイデン・ダニエルズ(Jayden Daniels)がUCLAディフェンスからの激しいプレッシャーにあい負傷。そのせいもあり彼のパフォーマンスは低下し序盤からUCLAにリードを奪われる展開となりました。

一方UCLAのドリアン・トンプソン・ロビンソン(Dorian Thompson-Robinson)は味方のランアタックに助けられ効果的なプレーを連発。後半相手の追撃を受けるも42点の大量得点を収めたUCLAが競り勝ちカンファレンス3勝目を挙げました。

UCLAは開幕後1勝5敗という最悪な出だしとなりましたが、先々週のスタンフォード大戦での勝利と合わせてこれで2連勝目となり、カンファレンス戦では3勝2敗で3位につけています。今後サザンカリフォルニア大ユタ大との直接対決を控えており、これらに簡単に勝てるとはいえませんが、ひょっとしたらひょっとするかもしれません・・・。

カンザス大37、テキサス工科大34

今季から元ルイジアナ州立大監督のレス・マイルズ(Les Miles)監督が指揮を執るカンザス大は長らくカレッジフットボール界のお荷物的扱いを受けてきました。その悪しき慣習を変えるべくマイルズ監督はチーム再建を図っているわけですが、3試合目にボストンカレッジをアウェーで倒しアウェー連敗記録を48で止めれば、先々週は強豪テキサス大相手に50対48と惜敗。戦績は芳しくありませんが再建計画はスローながらも形になっているような気がします。

そんなカンザス大は先週テキサス工科大と対戦。この試合もお互いが点を取り合うハイスコアゲームになりましたが、試合を決めたのは実に稀なプレーでした。

34対34のタイスコアとなった試合終了間際、カンザス大はテキサス工科大陣内に進撃し残り13秒でテキサス工科大陣内22ヤードまでたどり着きます。ここで彼らは試合を決めるFGを狙うわけですが、これがテキサス工科大ディフェンスにブロックされ絶好のチャンスをのがしてしまった・・・かに見えました。しかしこのブロックされたボールをテキサス工科大のダグラス・コールマン(Douglas Coleman)がリカバーしたところこれを彼がファンブル。そのファンブルしたボールをカンザス大のケフィン・フェダー(Kevin Feder)が拾い上げ、なんと試合時間残り2秒を残してカンザス大が相手陣内14ヤードラインから再びFGのチャンスをゲット。今度はしっかりとこのチャンスをものにして試合終了と同時にカンザス大が金星を獲得したのです。

なんともワイルドなエンディング・・・。こんなことマイルズ監督以外誰がなし得るというのでしょうか?!この勝利はマイルズ監督指揮下のカンザス大で今季初のカンファレンス戦白星。彼らがいきなりカンファレンスタイトルを獲るチームに变化するとはだれも思っていませんが、少なくともある程度の進歩が見られることは確かです。

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