ルイジアナ州立大が巨額の契約更新額を提示してディフェンシブコーディネーターのデイヴ・アランダ(Dave Aranda)氏がテキサスA&M大に引き抜かれるのを阻止したというニュースを先日紹介しましたが、一方で彼らはオフェンシブコーディネーターであるマット・カナダ(Matt Canada)氏と別の道を歩むことになりました。
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2016年度シーズン後にピッツバーグ大からエド・オルジェロン(Ed Orgeron)監督によって呼びせられたカナダ氏でしたが、昨年度彼が指揮したディフェンスオフェンスはスコアリングディフェンスオフェンスで全米76位、トータルディフェンスオフェンスで54位と奮いませんでした。また結果がついてこなかっただけでなくオルジェロン監督とうまくいっていないとも噂され、実際シーズン途中に1試合だけオルジェロン監督がカナダ氏に代わって自らディフェンスオフェンスの指揮をとったこともありました。結局のちにオルジェロン監督はディフェンスオフェンスの指揮権をカナダ氏に戻したのですが、カナダ氏にとってはそれを屈辱と感じていたかもしれません。
(ウーシア様のご指摘があり誤植を修正いたしました。失礼いたしました!)
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チームは9勝4敗と数字的には悪くない結果となりましたが、ルイジアナ州立大での期待度を考えるとこの成績は決して手放しで喜べるものではなく、オフェンスでの改革が急務と考えたオルジェロン監督がカナダ氏のオフェンスを見限ったということになるでしょう。
もともとピッツバーグ大からカナダ氏を招聘した際になんとなくしっくりしない感じはしていました。カナダ氏は優秀なコーチなのでしょうが、ルイジアナ州立大でのスタイルに合わなかった、それに尽きるのではないでしょうか。
そして後日オルジェロン監督は同チームのTEコーチ、スティーヴ・エンスインガー(Steve Ensminger)氏をOCに昇格させました。エンスインガー氏はオルジェロン監督の前任であるレス・マイルズ(Les Miles)元監督時代からチームに帯同している人物でもあります。
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ちなみにカナダ氏は3年契約の1年目で解雇されたということでルイジアナ州立大から170万ドル(約2億円)のバイアウト費が支払われることになります。カナダ氏にとってはコーチングの履歴書に傷がついてしまったかもしれませんが、少なくともアシスタントとしては莫大なバイアウト費を受け取ることになりますし、おそらくまた別のチームからお声がかかるはずですから、悪いことばかりではないのかもしれません。
それにしてもルイジアナ州立大はアランダ氏に年収250万円、そしてカナダ氏を採用した際には3年間で330万ドルのサラリーを約束するなど破格のバジェットでコーチ陣を組閣してきました。オルジェロン監督自身にも年収350万ドルを支払っており、これだけコーチ陣に金をつぎ込んでいるのですから、これで結果がでなければ監督だけでなく体育局長、さらにはその上層部の人たちの運営能力を疑ってしまいます。