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2020年度全米大学王座決定戦プレビュー⑥【Xファクター】

2020年度全米大学王座決定戦プレビュー⑥【Xファクター】

CFP(カレッジフットボールプレーオフ)ナショナルチャンピオンシップのプレビュー第6弾は両チームが擁する「Xファクター」です。

Xファクターとは何か決め手になる要因という意味ですが、ここで紹介するXファクターはこれまでピックアップしてきた注目の選手や事項以外でそれぞれのチームの勝敗を左右しかねない選手やポイントのことを指します。ひょっとしたらここに紹介するポイントが試合の鍵を握る・・・かも。

参考記事

アラバマ大

ジェイレン・ワドルは出場するのか?


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今季開幕時、アラバマ大WR陣で最も注目を集めていたのはハイズマントロフィーを獲得したデヴォンテ・スミス(DeVonta Smith)ではなくジェイレン・ワドル(Jaylen Waddle)でした。

スピードスターのワドルは開幕戦のミズーリ大戦で134ヤードに2TDの好記録を残すとその後も4試合連続100ヤード超えを記録しアラバマ大の主戦力とも言える存在感を発揮していたのです。

しかし5戦目のテネシー大戦の試合開始のキックオフリターンにて足首を負傷。そのまま病院送りとなり試合後には今季残りの試合の出場は絶望的と発表されていまいした。

ワドルを失ったことでアラバマ大の戦力は落ちると思われこのことはチームにとって大打撃だとされていましたが、ワドルが去ったあとのアラバマ大の歩みはもう御存知の通り。彼の抜けた穴をスミスがガッチリと埋めて戦力を下げるどころかさらに強さを増していったのです。

そうしてチームはCFP決勝戦へ駒を進めスミスもハイズマントロフィーを獲得した訳ですが、ここにきてなんとワドルが練習に復帰しタイトルゲームに出場してくるかもしれないという状況に急変したのです。

アラバマ大のニック・セイバン(Nick Saban)監督はワドルが出場するかどうかは試合当日までわからないと話していますが、本当に実戦でプレーできるかどうかは別としてその可能性があるということだけでもオハイオ州立大にとっては脅威です。

ただでさえスミスという全米随一のWRを攻略しなければならないところに元々スミスと肩を並べるかそれ以上の存在であったワドルが戻ってくるとなればディフェンス陣にとってはダブルパンチとなってしまいます。

ワドルが最後に試合に出場したのが10月24日ですから彼は実戦から2ヶ月半離れていることになります。走り出したのが最近で今週ようやく練習が解禁になったばかりですから、実際彼がこのブランクを払拭してフルパワーでタイトルゲームに臨めるとは考えられません。ただすでにチームにはスミスや他のレシーバー陣が揃っており、ワドルが100%でなくても大丈夫なわけです。

それよりもオハイオ州立大に「ワドルが本当に出てくるのか?」と思わせるだけで十分なのです。これでライアン・デイ(Ryan Day)監督やディフェンシブコーディネーターのケリー・クームス(Kerry Coombs)氏はワドルが出てきた場合の対処方法を考えなければならなくなり、それだけでオハイオ州立大ディフェンスを惑わすことが出来るわけです。

またフルパワーでなくてもワドルが本当に出場すればデコイ(おとり)的存在でフィールドに立っているだけでも威力は抜群。いるだけでディフェンサーを引きつけることが出来るわけですからそうなればワドルらレシーバー陣への負担を軽減してあげることが出来ます。

さらにワドルはキックリターンやパントリターンのスペシャリストとしても随一の能力を持っており、足首への負担を考えるとこちらのほうがより威力を発揮できるかもしれません。

果たしてワドルは本当に試合開始時のラインアップに顔を連ねることになるのでしょうか?

ジャリール・ビリングスリー(TE)


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アラバマ大のジャリール・ビリングスリー(Jahleel Billingsley)のポジションはタイトエンド(TE)ですが、見た目はどちらかと言うとWR寄りな選手です。TEにしては細身ですが運動神経はWRのように高くキャッチ能力も侮れないスキルを持っています。

まだ2年生のビリングスリーですが今季後半戦にその存在感をじわじわと表してきました。最近6試合だけ見れば247ヤードに3TDと数字を伸ばしてきており、ローズボウルでは1TDを獲得。またその試合ではこの様なスーパーキャッチも披露しました。

さらに最近3試合だけ見ればビリングスリーは最低1回は20ヤード以上のロングレセプションを記録しています。ミドルからディープのターゲットとしてワンポイントでの驚異となっているわけです。

QBマック・ジョーンズ(Mac Jones)はスミスやジョン・メッチー(John Metchie)といったタレント豊富のWR陣を擁しているわけですが、ビリングスリーの存在があるのは大きな強みになるでしょう。特にスミスにはオハイオ州立大が全力でディフェンスしてくるでしょうから、そうなればビリングスリーら他のレシーバーにチャンスが訪れるというものです。


オハイオ州立大

ジャスティン・フィールズの回復具合


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オハイオ州立大QBジャスティン・フィールズ(Justin Fields)は先日のシュガーボウルにてクレムソン大LBジェームス・スカルスキ(James Skalski)から激しいタックルを食らって悶絶。一度はベンチに下がらなければならない自体に陥っていました。

結局フィールズはすぐにフィールドに復帰してTDを記録。そしてその後も痛みに耐えながら時期最高記録となる385ヤードに6TD(1INT)という素晴らしいパフォーマンスを見せたのです。

この時負った怪我の詳細は明らかにされていません。良くて打撲、悪くて肋骨骨折というのがもっぱらの噂ですが、シュガーボウルでの後半戦は痛みを感じている素振りもなかったのでおそらく鎮静剤か何かで激痛を和らげていたのだと思われます。そして怪我が何にせよアラバマ大との決戦でもおそらくその様な処置がされることでしょうから、また同じところをヒットしない限りは痛みでプレーの質が落ちるということは無いのかもしれません。

ただ気がかりなのはここに至るまでの練習です。通常効果の強い鎮静剤はここぞというところで使用するものですから、シュガーボウルが終わった日から試合の前日まで鎮静剤を打ちつづける(もしくは摂取する)ことは健康上の理由から考えられません。

そうなると練習時にはある程度の痛みを伴いながらアラバマ大戦へと備えることになると考えられ、このことが準備期間に影響を与えているのではないかという危惧が存在するわけです。

思った通りのパスを投げることが出来なければレシーバー陣とのタイミングを合わせることも難しいでしょうし、そのせいでスナップ数が減少されればクオリティーの高い練習をすることが出来ないかもしれません。アラバマ大に打ち勝つには点取り合戦を制さなければならないというのがここまでのセオリーですから、そのための準備期間にどれだけフィールズが時間を割けたのかが気になるところです。

ジェレミー・ラッカート&ルーク・ファレル(TE)


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クレムソン大との対戦ではフィールズが前述のように自己ベストなるパフォーマンスを見せて大金星を奪いましたが、それにはデイ監督やオフェンシブコーディネーターのケヴィン・ウィルソン(Kevin Wilson)氏の冴えた采配があったとも言えます。

前半特に光っていたのがTEの起用法。この試合までTEジェレミー・ラッカート(Jeremy Ruckert)とルーク・ファレル(Luke Farrell)はサプリメント的な使われ方しかしませんでした。特にファレルは今季レギュラーシーズンで記録したキャッチ数はトータル3回(26ヤード)だけでしたが、この日だけで2つのキャッチ、しかもそのうち1つはTDとクレムソン大ディフェンスの意表を突いてきたのです。

またラッカートも3度のキャッチに2つのTD(55ヤード)としてTE二人で3つのTDに絡む活躍を見せました。これによりクレムソン大ディフェンスはこの二人を無視することは出来なくなり、この影響でWRらにミスマッチが生まれることになったわけです。

当然この事実はアラバマ大コーチ陣らは承知しているはずですから全く同じことを仕掛けてくることもないかもしれませんが、彼らがアラバマ大ディフェンスに効果的にプレーを決めることができれば攻撃プレーの選択の幅が広がることでしょう。                                                                          

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