2016年度AGS版プレーオフ!

カレッジフットボールの歴史を紐解く上で避けて通れないのがナショナルチャンピオンを決定するプロセスの遍歴です。かつては様々なランキングがそれぞれ全米1位チームを決めていたため、複数のチームがナショナルチャンピオンに選ばれていたという状況がありました。この問題を解決すべくナショナルチャンピオンを決定する試合が導入されていくわけですが、それでもこの試合に出場できる2チームを選び抜くのはそう簡単ではありません。もし無敗チームが3チーム残っていたらどの2チームを選ぶのか?そしてもちろん選ばれなかったチームはその決定に対しそう簡単に納得するはずがありません。そんな爆弾を抱えてきたカレッジフットボール(ディビジョン1部)ではトーナメントやプレーオフを求める声が年々高まっていました。そしてその声に押されてついに2014年度に「カレッジフットボールプレーオフ(CFP)」が開催されるまでに至るのです。

CFPではトップ4チームが準決勝へ進み、これらの勝者が全米の頂点をかけてCFPナショナルチャンピオンシップゲームで雌雄を決するのです。昨年はご存知の通りクレムソン大がディフェンディングチャンピオンのアラバマ大を下してその栄冠を手にしました。

カレッジフットボールはCFPという新たな時代に突入し、まずはこのプレーオフにコマを進めることが大きな目標となりました。しかし4チームしか出場できない現行のプレーオフは完全なもとはいえず、先にも述べたようにこの4チームをどのように選出するかで大きく揉める可能性をはらんでいます。FBSの実質的な下部組織であるFCSは16チームのトーナメント制を敷いています。FBSでも16チームのプレーオフを開催できないものでしょうか?

そこでここでは勝手に「もし昨年度16チームのプレーオフが開催されていたら?」というシュミレーションをしてみたいと思います。

チーム選出

まずは16チームをどのように選ぶかということですが・・・。プレーオフランキングの上位16位をそのまま出場させるというのも一案だとは思いますが、個人的にはやはり「パワー5」チームだけでなく「グループオブ5」のチーム達にもスポットライトを当ててあげたいと思うのです。

例えば全米大学バスケットボール選手権では全米に広がる多数のカンファレンスの覇者は自動的にトーナメントに出場する権利が与えられます。これは大御所カンファレンスであろうが、弱小(失礼!)カンファレンスであろうが変わりありません。つまり、どのようなチームであろうと、カンファレンスタイトルさえ獲得すればナショナルトーナメントに進出することが可能なわけです。これをカレッジフットボールでも当てはめて欲しいといのが私個人の願いでした。

ということで今回のシミュレーションでは全部で10あるカンファレスの優勝チームにプレーオフ進出権を与えることとします。すると2016年度の各カンファレンスの優勝チームは以下の通りです。

ACC:クレムソン大
AAC:テンプル大
Big 12:オクラホマ大
Big Ten:ペンシルバニア州立大
Conference USA:ルイジアナ州立大
MAC:ウエスタンミシガン大
MWC:サンディエゴ州立大
Pac-12:ワシントン大
SEC:アラバマ大
Sun Belt:アパラチアン州立大(アーカンソー州立大と同率のため、総合成績の良いアパラチアン州立大を選出)

これで10チームが決まりましたが、あとの6チームはランキングの上位6チームを選べば良いかと思います。このシミュレーションでは最終CFPランキングの上位から6チームを選んで見たいと思います。

オハイオ州立大
ミシガン大
ウィスコンシン大
サザンカリフォルニア大
コロラド大
フロリダ州立大

これらで参加16チームが出揃いました。「グループオブ5」の各カンファレンス優勝チームに出場権を与えることが可能になれば、彼らにもわずかながらナショナルチャンピオンを目指すという「夢」が生まれます。これは彼らにとっては非常に大きいと思うのです。これによりカンファレンスタイトルを獲るという意味が重くなり、プレーする側も観戦する側もエキサイティングな試合が期待できるはずです。

組み合わせ

次に考えなければならないのはトーナメントの組み合わせです。16チームにそれぞれシード順位をつけ、一番高いシードチームと一番低いシードチームを対戦させていくオーソドックスな方法が適当かと思われます。そのシード順位の決め方ですが、通常のランキングでは大抵トップ25しかリストされていないので、このシミュレーションでは25位以下のチームは「campusinsiders.com」のパワーランキングを元にシード順位を振り分けていきたいと思います。

https://campusinsiders.com/news/no-1-128-college-football-rankings-week-15-12-04-2016/

#1 アラバマ大
#2 クレムソン大
#3 オハイオ州立大
#4 ワシントン大
#5 ペンシルバニア州立大
#6 ミシガン大
#7 オクラホマ大
#8 ウィスコンシン大
#9 サザンカリフォルニア大
#10 コロラド大
#11 フロリダ州立大
#12 ウエスタンミシガン大
#13 テンプル大
#14 サンディエゴ州立大
#15 ルイジアナ工科大
#16 アパラチアン州立大

そしてこれを元にマッチアップを組んでみましょう。

#1 アラバマ大 vs #16 アパラチアン州立大
#2 クレムソン大 vs # #15 ルイジアナ工科大
#3 オハイオ州立大 vs #14 サンディエゴ州立大
#4 ワシントン大 vs #13 テンプル大
#5 ペンシルバニア州立大 vs #12 ウエスタンミシガン大
#6 ミシガン大 vs #11 フロリダ州立大
#7 オクラホマ大 vs #10 コロラド大
#8 ウィスコンシン大 vs #9 サザンカリフォルニア大

どうですかこのマッチアップ!なかなか期待の出来そうな初戦となりそうですよね?

第1回戦

#1 アラバマ大 vs #16 アパラチアン州立大
#2 クレムソン大 vs # #15 ルイジアナ工科大
#3 オハイオ州立大 vs #14 サンディエゴ州立大
#4 ワシントン大 vs #13 テンプル大
#5 ペンシルバニア州立大 vs #12 ウエスタンミシガン大
#6 ミシガン大 vs #11 フロリダ州立大
#7 オクラホマ大 vs #10 コロラド大
#8 ウィスコンシン大 vs #9 サザンカリフォルニア大

アラバマ大の対戦相手であるアパラチアン州立大といえば2007年にミシガン大を破った世紀の番狂わせで知られていますが、昨年もテネシー大相手にあと一歩で大金星を奪うまでに至りました。アラバマ大が負けることはないでしょうが、アパラチアン州立大なら・・・と1%でも思わせてくれます。

【勝者】アラバマ大

クレムソン大はルイジアナ工科大と対戦。これはまず問題なくクレムソン大が勝ち進むでしょう。

【勝者】クレムソン大

オハイオ州立大とサンディエゴ州立大との対戦。サンディエゴ州立大には昨季最多ランヤードを稼いだRBドネル・パンフリー(Donnel Pumphrey)が健在ですが、トータルで考えればどちらが勝つかは明白でしょう。

【勝者】オハイオ州立大

Pac-12の覇者・ワシントン大とAACの覇者・テンプル大との対決。中堅リーグ出身と言っても限りなくパワー5寄りであるAACを制したテンプル大はどのチームとも対等にやりあえるでしょうが、フィールドを広く使うワシントン大のオフェンスに最後までついていけるかは疑問です。

【勝者】ワシントン大

第5シードのペンステートと第12シードのウエスタンミシガン大も面白そうなマッチアップです。昨年をなぞればウエスタンミシガン大はアラバマ大と並びシーズンを無敗で終了した稀有なチーム。一方のペンステートは昨季大外からBig Tenカンファレンスタイトルを獲得し古豪復活をアピール。ストーリー的にはどっちに転んでもおかしくないです。

【勝者】ペンシルバニア州立大

ミシガン大とフロリダ州立大のマッチアップは昨年度のオレンジボウルと同一のマッチアップとなりました。これは実際の結果を反映させることにしましょう。

【勝者】フロリダ州立大

Big 12チャンプのオクラホマ大と昨季驚きの快進撃を見せたコロラド大との一戦。コロラド大のシンデレラストーリーの続きも見てみたいですが・・・。

【勝者】オクラホマ大

ウィスコンシン大とサザンカリフォルニア大の対決ですが、試合を重ねるたびに調子が上向きとなったサザンカリフォルニア大をウィスコンシン大が止められるか・・・。

【勝者】サザンカリフォルニア大

第2回戦

第2回戦は以下のような組み合わせになりました。

#1 アラバマ大 vs #9 サザンカリフォルニア大
#2 クレムソン大 vs #7 オクラホマ大
#3 オハイオ州立大 vs #11 フロリダ州立大
#4 ワシントン大 vs #5 ペンシルバニア州立大

第2回戦もさらに面白そうな試合が目白押しです。

アラバマ大とサザンカリフォルニア大のマッチアップは昨季の開幕戦の再現です。当時はアラバマ大がサザンカリフォルニア大を一蹴しましたが、サザンカリフォルニア大はシーズン終了時には全くの別チームとなっていました。ですからこのこのリマッチはより接戦となることでしょう。

【勝者】アラバマ大

クレムソン大とオクラホマ大の対決は2年前の準決勝戦と同じカードです。当時はクレムソン大が37対17でオクラホマ大を倒しました。オクラホマ大がリベンジをかけて臨みますが・・・。

【勝者】クレムソン大

オハイオ州立大とフロリダ州立大の対戦はナショナルタイトルゲーム級のマッチアップです。どちらが勝ってもおかしくありませんが、実際のCFPの準決勝戦でオハイオ州立大がクレムソン大に撃沈されたことを踏まえてフロリダ州立大に白星を献上してみましょう。

【勝者】フロリダ州立大

ワシントン大とペンシルバニア州立大の対決。過去この両校は2度対戦していますがどちらともペンステートが勝利しています。そして今回は・・・。

【勝者】ペンシルバニア州立大

準決勝戦&決勝戦

さあ、いよいよ準決勝進出チームが出揃いました。

#1 アラバマ大 vs #5 ペンシルバニア州立大
#2 クレムソン大 vs #11 フロリダ州立大

準決勝第1回戦はアラバマ大 vs ペンステート。この2チームといえば1978年度のシュガーボウルが思い出されます。このゲームでは14対7とリードされたペンステートが第4Q中盤に見せたアラバマ大陣内ゴールラインでの攻撃をアラバマ大ディフェンスが決死の制止で食い止めたのが印象的ですよね(知らないって?)。

【勝者】アラバマ大

クレムソン大とフロリダ州立大の対決はレギュラーシーズンのリマッチです。その時は37対34でクレムソン大が勝ちました。第11シードのフロリダ州立大の快進撃はここまでか・・・。

【勝者】クレムソン大

ということで2016年度AGS版16チームトーナメントの決勝戦はやはり本物のCFPのマッチアップと同一となりました。最終的には同じ顔合わせにはなりましたが、そこに至るまでに大変見応えのある試合を多く組み合わせることができたのは興味深いです。ちなみにここではあえてどっちのチームが勝つかは明記しません。

まとめ

AGS版16チームトーナメントの検証はいかがだったでしょうか?確かに実現は難しいかもしれませんが、ポストシーズンを盛り上げるポテンシャルは十分秘めていると思います。みんなさんはどう思いますか?