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Resilience!!!【2023年度第12週目レビュー】

Resilience!!!【2023年度第12週目レビュー】

今季のレギュラーシーズンもいよいよ残りあと少し。この週末が終われば残すは「ライバリーウィーク」と各カンファレンスの優勝決定戦のみとなりました。

各カンファレンスのタイトルゲーム出場権を争うレースはすでにマッチアップが決まっているものもあれば、この第12週目の結果いかんでそれが決まるケース、さらには来週の最終戦までもつれ込むケースとさまざまですが、そういった動向も含めて今回行われた第12週目の主な試合を振り返ります。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

#5 ワシントン大22、#11 オレゴン州立大20

激しい雨が振り付ける中行われたPac-12カンファレンス優勝レースで非常に重要になった試合は、無敗のワシントン大がアウェーでオレゴン州立大に苦しめられるも最後はディフェンスが踏ん張って22対20の僅差の勝利を手に入れて11勝0敗としました。

その雨のせいもあってかお互いがファンブルをしあうシーンも見られましたが、その割には両チームともパスプレーを封印することはありませんでした。

そんな中、ハイズマントロフィー候補QBマイケル・ペニックス・Jr(Michael Penix Jr)はこの日28回中13回のパス成功で162ヤードと、雨天のこともあり数字が伸びませんでしたがそれでも2TDに0INTと頼れるパフォーマンスを披露。またWRローム・オドゥンゼ(Rome Odunze)は106レシーブヤードに2TDと活躍。

特に試合終盤2点差を追うオレゴン州立大に対してなんとしても攻撃権を与えたくなかったワシントン大が迎えた残り時間1分58秒での3rdダウン&3ヤードというシチュエーション。ここでペニックス・Jrがオドゥンゼに絶妙な1stダウンパスを成功させ、タイムアウトを使い切ったオレゴン州立大は成す術がなくなり、トドメを刺したプレーは圧巻でした。

さらにディフェンスも要所で力を発揮。特にCBジャバー・ムハマド(Jabbar Muhammad)が2つのパスINTに3つのパスブレークを記録したのは大きかったです。オレゴン州立大QBのD.J.ウイアンガラレイ(D.J. Uiagalelei)は31回中15回のパス成功と5割を切り、ヤードも166ヤードにとどまりました。

オレゴン州立大はダミエン・マルティネス(Damien Martinez)のランが冴え、26キャリーで123ヤードに2TDとオレゴン州立大オフェンスの起点になりました。またディフェンスも火力の強いワシントン大オフェンスをトータル272ヤードに抑えましたが後一歩及ばず。絶好の金星獲得のチャンスを逃しました。

これでワシントン大はランカーチームとの3連戦(#20 USC、#18 ユタ大、#11 オレゴン州立大)を無敗で切り抜け、CFP選考委員会に強力なメッセージを送ることに成功。ここまで数週間5位に甘んじてきましたが、ここまでの彼らの歩みを見ればいよいよワシントン大がトップ4に食い込んでもいいのではないかという機運が高まりそうです。

このオレゴン州立大との決戦を制したワシントン大は晴れてPac-12カンファレンス優勝決定戦出場の切符を手に入れましたが、ランキングで4位以内に入ろうとも次のワシントン州立大戦、そしてそのタイトルゲームに勝たなければプレーオフに進出することはできません。果たして彼らは夢の無敗シーズンを貫き、2016年以来のプレーオフ出場を果たすことができるでしょうか・・・。


#1 ジョージア大38、#18 テネシー大10

すでにSEC(サウスイースタンカンファレンス)東地区優勝を決めてカンファレンスタイトルゲーム出場を決めているジョージア大。残された彼らのミッションは無敗を守ってシーズンを終えることですが、その前に立ちはだかったのがテネシー大でした。

テネシー大の攻撃で始まったこの試合はその1プレー目でRBジェイレン・ライト(Jaylen Wright)が75ヤードの激走TDを見せて先制パンチを食らわせてホームのテネシー大ファンを大いに盛り上げます。

しかしながらテネシー大の見せ場はここだけ。あとはジョージア大の見せ場のみ。試合をこなすたびに腕を上げ続けるQBカーソン・ベック(Carson Beck)はこの日298ヤードに3TD。RBケンダル・ミルトン(Kendall Milton)とデイジャン・エドワーズ(Daijun Edwards)らからなるランオフェンスは156ヤードに1TD、WRではマーカス・ローズマイ・ジャックセイント(Marcus Rosemy-Jacksaint)が81ヤードに2TD、さらには怪我から先週復帰したばかりのTEブロック・バウワーズ(Brock Bowers)も7回のキャッチに60ヤード、1TDと活躍。

そしてディフェンスはテネシー大をトータル300ヤード以内に抑え込み、与えたボール所有時間は20分以下。まさに相手を攻守で圧倒する形でテネシー大を蹴散らしたのでした。

この勝利でジョージア大は28連勝目。当然これは現在進行形の記録では最長記録。またこの試合がSEC戦最終戦だったことを考えると、これでジョージア大は3年連続レギュラーシーズンのSEC戦で無敗を達成(24勝0敗)。この偉業を成し遂げたのはジョージア大でたったの5校目。そのことからもジョージア大のドミナンスが浮かび上がってきます。

そして次戦のジョージア工科大とのライバルゲームの後に控えるのがSECタイトルゲームでの宿敵アラバマ大戦。これを制すればいよいよ夢のナショナルタイトル3連覇が見えてきます。

#3 オハイオ州立大37、ミネソタ大3

Big Tenカンファレンス東地区でミシガン大とのクラッシュコースに入ったオハイオ州立大はその前哨戦とも言えるミネソタ大に37対3で快勝。隙を全く見せずに宿敵との大一番に備えました。

オハイオ州立大QBカイル・マッコード(Kyle McCord)は212ヤードと数字的には並でしたが、10人の異なるレシーバーに投げ分ける器用さを見せました。彼にしてみれば全米トップクラスのWRマーヴィン・ハリソン・Jr(Marvin Harrison Jr)やエメカ・イブカ(Emeka Egbuka)に仕事をさせるだけでよく、またランアタックでもトレヴィヨン・ヘンダーソン(TreVeyon Henderson)が146ヤードに2TDと活躍。マッコードが多くを背負わなくてもいいというオフェンス作りが功を奏しています。

またディフェンスも承知の通り失点数が10点。許した3rdダウン成功数は12回中たったの3回でトータルヤードがなんと159ヤードぽっきりとミネソタ大に全く仕事をさせませんでした。

レッドゾーンでの得点チャンスがこの日5回あったところそのうち2つしかFGで得点できなかったという、ゴール前でのTD力不足が少々気がかりですが、モメンタム的には最高の形で次戦のミシガン大との一戦を迎えられるオハイオ州立大。直近2年間で苦杯を喫している彼らにとってリベンジへの準備は万端です。

#3 ミシガン大31、メリーランド大24

相手のサイン盗み疑惑の影響で先週から3試合謹慎処分となっているのがミシガン大ジム・ハーボー(Jim Harbaugh)監督。前戦のペンシルバニア州立大ではハーボー監督抜きながら強敵を倒す健闘を見せましたが、そのペンシルバニア州立大よりも力で劣るメリーランド大にミシガン大はこの日少々苦しめられました。

QB J.J.マッカーシー(J.J. McCarthy)は一時ハイズマントロフィー最有力候補とまで言われたこともありましたが、ハーボー監督がサイドラインにいなかったペンステート戦そして今回のメリーランド戦では明らかにシャープさがなりを潜めていました。

ハーボー監督は今季開幕後3試合も別の疑惑(リクルーティング違反など)で3試合の謹慎処分を受けていましたが、ハーボー監督健在の時のマッカーシーは1試合平均239ヤードのパスに72%のパス成功率、11TDに0INTという数字を残してきましたのに対し、ハーボー監督不在となると平均パスヤードは180ヤードに減少。7TDに4INTと明らかにプロダクションが落ちています。

このメリーランド大戦でも141ヤードのパスに0TD、1INTと苦戦。その穴を埋めるかのようにエースRBブレイク・カーラム(Blake Corum)が激走を見せますが、2TDを奪うもヤードは100ヤードに届かずこれまでのように相手を突き放すことができないどころか、後半相手の追随を許してしまいます。

ただ第4Qにふんどしの緒を引き締め直した(表現古すぎ?)ミシガン大ディフェンスがメリーランド大の反撃をなんとか防いで勝利を飾り無敗を守りましたが、上記の通り快勝したオハイオ州立大に比べるとミシガン大には少々の不安を感じずにはいられません。果たしてハーボー監督不在のまま宿敵オハイオ州立大を倒すことはできるでしょうか?

ちなみに今回のこの勝利でミシガン大は創部以来通算記念すべき1000勝目を達成。2番目に勝利数が多いのがこの時点で963勝のオハイオ州立大ですから、ミシガン大が2位以下を大きく突き放しています。このまま1997年以来の全米制覇を成し遂げたいところ・・・。

#4 フロリダ州立大58、ノースアラバマ大13

ACC(アトランティックコーストカンファレンス)戦を終え、あとはこのノースアラバマ大との「カップケーキゲーム」と最終戦の同州内ライバル・フロリダ大との試合を残すのみとなったフロリダ州立大

この試合では第1Qになんとノースアラバマ大に13対0とリードを奪われるというヒヤリとする展開で始まりましたが、当然そこは自力の差を見せて第2Q以降に58連続得点を見せて相手との格の違いを見せつけました。

ただ、第1QにエースQBジョーダン・トラヴィス(Jordan Travis)が脚に大怪我を負いそのまま病院送りとなる惨事が起きてしまいます。事の重大さからフロリダ州立大選手だけでなく相手のノースアラバマ大の選手もトラヴィスの安否を気遣いフィールド中央に集まっていました。

試合の方はバックアップQBテイト・ロッドメーカー(Tate Rodemaker)が受け継いでチームの司令塔を務めましたが、チームの中心的存在であるトラヴィスを失ったことは大打撃。今後のフロリダ大戦、ACCタイトルゲームで勝たなければプレーオフ進出は現実のものとはならないことを考えればこのトラヴィスの戦線離脱はプレーオフレースに大きな影響を与えるかもしれません。

#6 オレゴン大49、アリゾナ州立大13

1敗を守りながら上位チームの転落を待っているオレゴン大はこの日アリゾナ州立大と対決しこれを49対13で一蹴。残りのワシントン州立大戦を制すれば先の対戦ですでに敗れているワシントン大との再戦がPac-12タイトルゲームで実現します。

この日エースQBボ・ニックス(Bo Nix)が絶好調。前半だけで27回中22回のパス成功、381ヤードになんとスクールレコードとなる6TDを量産。最終的には404ヤードを投げ切る大健闘。ハイズマントロフィーレースにおいて文句のつけようのない印象深いパフォーマンスを見せてくれました。

昨年までオレゴン大でオフェンシブコーディネーターを務めていた、アリゾナ州立大のケニー・ディリンガム(Kenny Dillingham)監督は前戦でUCLAを破るアップセットを食らわせており、このオレゴン大戦でも奇抜なフォーメーションなどでオレゴン大にチャレンジして行きましたが、ディリンガム監督は古巣に一泡吹かせることができませんでした。

オレゴン大はいよいよライバルゲームでもあるオレゴン州立大とのライバリーゲーム(旧称シビル・ウォー)が待ち受けます。これに勝てばワシントン大との再戦が現実のものとなります。

#7 テキサス26、アイオワ州立大16

テキサス大にとっては極寒という環境下で行われたアイオワ州立大との一戦は、この時点でまだBig 12カンファレンスタイトルゲームに出場できる可能性を残していたアイオワ州立大が試合終盤までテキサス大に喰らいつく善戦。しかし第4Qにテキサス大エースQBクウィン・ユワーズ(Quinn Ewers)からガナー・ヘルム(Gunner Helm)の31ヤードのTDパス、さらにテキサス大がFG1本を決めてアイオワ州立大の追随を阻止してなんとか10勝目を飾りました。

前戦でエースRBジョナサン・ブルックス(Jonathon Brooks)を怪我で失ってしまったテキサス大でしたが、その代わりを務めたC.J.バクスター(C.J. Baxter)が健闘。20回のキャリーで117ヤードを計上してチームに貢献。またユワーズも怪我から回復したばかりとはいえ281ヤードに2TDとし、チームにおいて必要不可欠な選手であることを示しました。

この勝利でテキサス大はBig 12カンファレンス優勝決定戦出場がかなり見えてきており、次戦のテキサス工科大戦で勝てばそれが現実のものとなります。ただ、もしテキサス大がテキサス工科大に負け、さらにオクラホマ大オクラホマ州立大カンザス州立大が7勝2敗で並んだ場合、タイブレークのルールは少々複雑になってきます・・・。

#8 アラバマ大66、テネシー大チャタヌーガ校10

全米8位のアラバマ大は最終戦の「アイロンボウル」でのアーバン大戦を控え、恒例の弱小チームとの「カップケーキ」ゲーム、テネシー大チャタヌーガ校と対決しこれを66体10という大差をつけて一蹴。連勝記録を9に伸ばしました。

開幕当初はピリッとしなかったものの、試合をこなす中で急成長を見せ続けるアラバマ大のQBジェイレン・ミルロー(Jalen Milroe)は16投中13投のパスを成功させて197ヤードに3TD。またチーム全体ではランで315ヤードに5TDを奪う圧倒ぶり。憎きライバル・アーバン大戦を控え先発選手を休ませるだけでなく、若手選手の実践経験の場としても活きた試合となりました。

そのアーバン大は現在6勝5敗と苦戦中。ただライバリーゲームは何が起こるかわかりません。アラバマ大がそのアーバン大戦の先にある、ジョージア大とのSEC優勝決定戦に気が散らされてしまうと足元をすくわれてしまう・・・かも。

#9 ミズーリ大33、フロリダ大31

今季ここまで予想外の快勝を続けているのが全米9位のミズーリ大。11戦目の対戦相手は名門フロリダ大でしたが、リードが何度もひっくり返る僅差の展開に。

第4Qに入りミズーリ大QBブレディ・クック(Brady Cook)からセオ・ウィース(Theo Wease Jr)への77ヤードTDパスが決まってスコアが30対21となると、2ポゼ差をつけたミズーリ大がそのまま勝ち抜けするかと思われました。

しかしフロリダ大はRBトレヴァー・エティエン(Trevor Etienne)のランTDが決まると、さらに試合残り時間2分を切った時点でフロリダ大がFGを決めてこの土壇場でついに31対30と逆転。ミズーリ大は大ピンチに陥ります。しかしQBクックの神掛かったパスプレーの連続でFG範囲内(13ヤード地点)へと近づき、残り時間7秒で敵陣30ヤードのFGのチャンスをゲットします。そしてこれをハリソン・メヴィス(Harrison Mevis)が落ち着いて決めて逆転。これが決勝点となりミズーリ大がアップセットを逃れました。

#10 ルイビル大38、マイアミ大31

全米10位で所属するACCでのスタンディングで2位だったルイビル大はアウェーでマイアミ大と対決。試合の方は行き着く暇もない接戦となりましたが、31対31で迎えた残り時間約4分でルイビル大QBジャック・プラマー(Jack Plummer)からケヴィン・コールマン(Kevin Coleman)への58ヤードのパスが決まって勝ち越しのTDを決めます。

マイアミ大は最後ヘイルメリーパスでの奇跡的なTDを狙います。このヘイルメリーパスがゴールライン直前で弾かれそれをマイアミ大のゼヴィアー・レストレッポ(Xavier Restrepo)がキャッチ。エンドゾーン目掛けて疾走を試みますが、ルイビル大選手がそれを直前で阻止。奇跡の同点ヘイルメリーパスは幻となったのでした。

これでルイビル大はACCに移籍してきてからたった1年でカンファレンス優勝決定戦に進出。ここでフロリダ州立大との一騎打ちとなります。今年からルイビル大を指揮するのは同校のOBであり昨年までパデュー大を指揮してきたジェフ・ブローム(Jeff Brohm)監督。就任一年目でACCタイトルゲーム出場を成し遂げるとはあっぱれ。

果たしてそのタイトルゲームでフロリダ州立大を倒し、CFPレースをカオスへと陥れることができるでしょうか?

#15 ルイジアナ州立大56、ジョージア州立大14

全米15位のルイジアナ州立大はSECでお馴染みの最終戦直前の「カップケーキ」ゲームとしてジョージア州立大を迎え、これを56対14と赤子の手をひねるがこごとく退けました。

この試合でハイズマントロフィー受賞候補と言われるQBジェイデン・ダニエルズ(Jayden Daniels)は投げては413ヤードに6TD、さらに走っても96ヤードに2TDと合計8つものTDに絡む大活躍。これは2019年に当時のQBジョー・バロウ(Joe Burrow、現シンシナティベンガルズ)がプレーオフ準決勝戦で樹立した合計8TDに並ぶ大記録です。

ルイジアナ州立大はすでに3敗してしまっていますが、ダニエルズの能力だけ考えれば少なくとも彼は12月に行われるハイズマントロフィーの授賞式に招待される価値のある逸材だといえます。

#16 アイオワ大15、イリノイ大13

Big Tenカンファレンス西地区の対決となったアイオワ大イリノイ大の一戦はご覧の通りのロースコアに。

前半終えて10対9とイリノイ大がリードして折り返すも第3Qはどちらも無得点。そして第4Q開始早々にイリノイ大がFGを決めて13対9とすると、相手エンドゾーンになかなか近づくことができないアイオワ大に焦りの色が見え隠れし出します。

しかし試合残り時間約5分というところでアイオワ大はケイレブ・ジョンソン(Caleb Johnson)の30ヤードの逆転TDが炸裂。これが結果的に決勝点となりアイオワ大が辛くも勝利を手に入れ、Big Ten西地区優勝を決めました。

アイオワ大は相変わらずオフェンス力が乏しいですが、強力なディフェンス陣のおかげでこれで9勝2敗。彼らは再来週にミシガン大オハイオ州立大の勝者とカンファレンスタイトルをかけて争いますが、いかに優れたディフェンス陣も後手に回ればいつかは崩壊してしまうもの・・・。彼らのオフェンス力のことを考えるとこのタイトルゲームを見てみたいような見たくないような・・・。

#17 アリゾナ大42、#22 ユタ大18

今季何かと調子がいいPac-12カンファレンスの中でも特に尻上がりに具合を上げているのがアリゾナ大。今回全米22位のユタ大を相手にしましたが、勢いに乗るアリゾナ大をユタ大でも止めることはできず42対18と驚きの大差でアリゾナ大が勝利。今季8勝目を挙げました。

アリゾナ大は開幕時の先発QBジェイデン・デ・ラウラ(Jayden de Laura)が怪我で戦線を離脱している間に1年生のノア・フィフィタ(Noah Fifita)が起用されましたがこれが大当たり。フィフィタはルーキーらしからぬプレーを見せ続けてワシントン州立大(当時19位)、オレゴン州立大(11位)、UCLA(19位)とランカーから3連勝。さらにコロラド大を倒した後に今回のユタ大をも倒して破竹の5連勝中。ボウルゲーム出場どころか、Pac-12カンファレンスのタイトルゲーム出場の可能性も微小ながら残しているという、まさにシンデレラチームの一つと言えると思います。

シーズン最終戦のアリゾナ州立大に勝ち、万が一にもオレゴン大オレゴン州立大に敗れると7勝2敗で並ぶ2チームはタイブレークのルールによりアリゾナ大がワシントン大と優勝決定戦でぶつかることになります。

というのも、アリゾナ大とオレゴン大は直接対決がないため、その場合は共通する対戦相手で最もランクが高いチームとの勝敗で決まります。今の所そのチームはオレゴン州立大となりすでにオレゴン州立大を倒しているアリゾナ大に分があるということになるわけです。

アリゾナ大に自力優勝の可能性はありませんが、もしオレゴン大が負けるようなことがあれば面白いことになりそうです。

その他の試合

ワシントン州立大56、コロラド大14

コロラド大ワシントン州立大に敗れて4勝7敗となり、ボウルゲーム出場資格である6勝に手が届かなくなってしまいました。今季はディオン・サンダース(Deion Sanders)監督に率られ開幕後3連勝でランクインも果たして話題を振りまきましたが、カンファレンス戦が始まると地力の差が出て苦戦。結果的にほろ苦い初年度となってしまいました。

ノースウエスタン大23、パデュー大15

開幕前にチーム内の規律の問題でパット・フィッツジェラルド(Pat Fitzgerald)監督が解雇されてしまったノースウエスタン大。そのまま空中分解も危ぶまれていましたが、今回のパデュー大戦に勝利して見事ボウルゲーム出場資格となる6勝目をゲット。臨時HCだったデヴィッド・ブラウン(David Braun)氏が先日正式に監督に昇格したこともあり、今季のノースウエスタン大の「 Resilience(困難を乗り切る力)」は大したものです。

アパラチアン州立大26、ジェームスマディソン大23(OT)

ここまで10勝無敗と快進撃を続けてきたジェームスマディソン大でしたが、そのホームに乗り込んできたアパラチアン州立大に終始リードを奪われる展開に。試合終了間際になんとか追いつきオーバータイムに持ち込みますが、先攻のジェームスマディソン大がFGに甘んじたところ後攻のアパラチアン州立大がTDを決めて劇的な勝利。ジェームスマディソン大に今季初の黒星がついてしまいました。

UCLA38、サザンカリフォルニア大20

ロサンゼルスにキャンパスを置くチーム同士の戦い、「ビクトリーベル」をかけて争われたライバリーゲームは予想外にもUCLAが快勝。サザンカリフォルニア大は結局最後までディフェンスのテコ入れが間に合わず、昨年のハイズマントロフィー受賞QBケイレブ・ウィリアムス(Caleb Williams)を擁するオフェンスも宝の持ち腐れに。来年のドラフト入りが目されているウィリアムスにとってこれが最後のカレッジゲームだった可能性が高く、なんとも残念な幕切れとなってしまいまいた。

ニューメキシコ州立大31、アーバン大10

上記の通りSEC所属のアーバン大もこの日「カップケーキ」としてニューメキシコ州立大と対戦しましたが、ホームでまさかの大敗。大恥をかいたばかりか180万ドル(1ドル100円計算で約1億8000万円)を支払ってまでニューメキシコ州立大を呼んだのにも関わらず負けるという手痛い結果となってしまいました。次戦アーバン大はアラバマ大と対戦します・・・。

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