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Ohio Against The World!!!【2023年度第4目レビュー】

Ohio Against The World!!!【2023年度第4目レビュー】

今季カレッジフットボール第4週目は、ランカー同士の試合が実に6つも用意されており、チャンネルを変えまくりながら追うという忙しい週末になりました。その興奮冷めやらぬ前に気になった試合を簡単に振り返りたいと思います。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

#6 オハイオ州立大17、#9 ノートルダム大17

今週末最もランキングの高いチーム同士の戦いとなったこの試合。立ち上がりからなかなか点数が入らない拮抗した展開となりました。

ホームのノートルダム大は鉄壁のOL陣を盾にして期待のQBサム・ハートマン(Sam Hartman)がボールを捌き、オードリック・エスティム(Audric Estime)とジェレマイヤ・ラヴ(Jeremiyah Love)を中心としたランゲームでボールをコントロールしながらの攻撃。

一方のオハイオ州立大は今季から先発を任されているQBカイル・マッコード(Kyle McCord)を司令塔にスターWRマーヴィン・ハリソン・Jr(Marvin Harrison Jr)やエメカ・イブカ(Emeka Egbuka)、またRBトレヴィヨン・ヘンダーソン(TreVeyon Henderson)の強力なランで攻めるスタイル。

印象的にはこのタレント揃いのオハイオ州立大のWR陣をタレントのレベルで多少劣るとされながらノートルダム大の2列目以降が予想以上に奮迅し、オハイオ州立大の攻撃の目をつぶし続けていました。

そんな試合が動いたのが第3Q。3対0と僅差でリードしていたオハイオ州立大はRBヘンダーソンが61ヤードの圧巻ランTDを決めてスコアを10対0に。ノートルダムスタジアムに集まったファンたちの間に不穏な空気が漂います。

ただホームのノートルダム大も負けじと反撃。返しのポゼッションで彼らは7分間かけて13プレーを繰り出して敵陣へ侵入すると最後はジブラン・ペイン(Gi’Bran Bayne)の1ヤードTDランが決まって10対7と点差を再び1ポゼッション差に縮めてきます。

そして第4Qには96ヤードを6分半かけて前進する圧巻のオフェンスを披露し、試合残り時間8分22秒でハートマンからリコ・フロレス・Jr(Rico Flores Jr)への2ヤードTDパスが決まってノートルダム大がついに逆転。ホームのボルテージは最高潮に達します。

なんとしても追いつきたいオハイオ州立大でしたが、相手陣内11ヤードラインまで攻め込むも、4thダウンギャンブルに失敗して最大級のチャンスを逸してしまいます。ただリードされた状態で残り時間が約4分となりますが、オハイオ州立大のサイドラインは士気を保ったままディフェンスの仕事を待ちます。

なんとしても時間を削りながら試合終了を目指すノートルダム大ですが、残り時間1分26秒で自陣27ヤードからパントを余儀なくされ、オハイオ州立大はこの日最後の攻撃のチャンスを手にします。

自陣35ヤードからの攻撃となったオハイオ州立大。QBマッコードのパスが1stダウンで決まらないドライブが続きますが、足首の怪我を負って完調ではなかったハリソン・Jrやイブカ、そしてジュリアン・フレミング(Julian Fleming)らの奮闘もありジリジリとオハイオ州立大はノートルダム大エンドゾーンへと接近していきます。

途中マッコードのインテンショナルグラウンディングやさらなるインコンプリートパスが続き残り時間が15秒を切るなか、オハイオ州立大は3rdダウン&19ヤードという厳しい状況を迎えます。しかしここでマッコードがイブカへ21ヤードの起死回生のパスを成功させ、残り時間7秒で1ヤードラインまで辿り着きます。

そしてその3プレー後、RBチップ・トレイヤナム(Chip Trayanum)の1ヤードTDパスが決まり、残り1秒でついにオハイオ州立大が土壇場でリードを奪い返します。

結局このまま試合は終了となり、激戦の末オハイオ州立大が敵地で貴重な白星を獲得。そしてその試合終了直後のライアン・デイ(Ryan Day)監督のインタビューがこれ。

ものすごい形相で感情的になって怒っているようなデイ監督ですが、何が起こったかというと、この試合の前にかつてノートルダム大で監督を務めたルー・ホルツ(Lou Holtz)氏がこのマッチアップを目前に控えて、「オハイオ州立大はタフじゃない」とまくしたてたことを受けてのコメントだった訳です。

「ルー・ホルツよ、いるなら出てこい!自分たちの何を見てタフじゃないと宣うんだ?!うちらの選手は超タフだ!オハイオ出であることを誇りに思うチームだ!!いつだってオハイオ(州立大)かその他の全て(という構図)なんだ!今後もオハイオ(州立大)は目の敵にされるだろうが、何があったとしても私はうちの選手たちが大好きだ!!!」

と、裏声を出しながら訴えていたのは印象的でした。ナショナルタイトル獲りを宿命づけられている監督としてなかなか評価が上がらないデイ監督ですが、こんなにもエモーショナルになっているのを見るのは初めてのことです。

一方ノートルダム大ですが、攻守共にオハイオ州立大を打ち取ることはできた戦力を持っていたとは思いますが、あと一歩及ばず。悔やまれるのはオハイオ州立大に逆転のTDを奪われたプレー。このプレーでノートルダム大のディフェンスパーソネルの入れ替えに混乱が起き、実はこの時フィールド上には10人(通常は11人)しかディフェンダーがいなかったのです。

当然試合後の記者会見でマーカス・フリーマン(Marcus Freeman)監督はこのことについて尋ねられましたが、彼の言い分はこんな感じでした。

簡単にいうと、もう1人DL選手を送りたかったが、手遅れでしかもタイムアウトも使い切ってしまっており、サブスティチューションペナルティーを科されたくなかったから、10人で凌ごうと思った、ということですが・・・。

オハイオ州立大は1ヤード地点まで迫っており、ペナルティーを受けてもゴールラインまでの半分のヤードの反則。むしろそれを食らっても11人いた方が良かったのではないかと思ってしまいます・・・。というよりもこれはこの状況で11人を送り込めなかったコーチ陣の失態と言わざるを得ません・・・。

何はともあれ最後の最後まで勝利の行方がわからなかったこの試合は今季でも指折りの白熱した試合になり、見るものを楽しませてくれました。勝ったオハイオ州立大は無敗を守りプレーオフレースにおいて今後このノートルダム大戦での敵地での白星はレジメ的に大きく背中を推してくれる材料となってくれるでしょう。

ノートルダム大にしてみるとまだ1敗でこあと勝ち続ければプレーオフ候補の一角に生き残ることはできるとは思いますが、なにぶん彼らは独立校としてカンファレンスに属していないため、カンファレンスタイトルゲームというものが存在せず、その分試合数が少なくなるためこの1敗はやはり上位4チームに選ばれるために大きな打撃だと言えるでしょう。


#10 オレゴン大42、#19 コロラド大6

今季からかの有名なディオン・サンダース(Deion Sanders)監督によって率いられるコロラド大は、昨年1勝11敗という散々な戦績だったところ、今年は開幕から3連勝で第4週目を迎えるにあたり全米19位に位置していました。

サンダース監督のキャラもあり、何かと注目を集めるコロラド大は開幕以来3試合で周囲の予想を良い意味で裏切る快進撃を続けてきました。ただ、今回対戦したオレゴン大はコロラド大が対戦してきたチームの中でもずば抜けてチーム力の高いチーム。全米10チームであることも考えるとオレゴン大有利は変わらないとは思われましたが、それでもコロラド大にはなんとなく肩入れしてしまうという方は多いかと思います。

また、オフシーズンにコロラド大がPac-12カンファレンスからBig 12カンファレンスへ2024年に移籍することが発表された際、オレゴン大のダン・レニング(Dan Lenning)監督が「コロラド大などPac-12カンファレンスから抜けたって痛くも痒くもない」的な発言をしてサンダース監督を逆撫でしたという経緯があり、そう言った点からも注目はされていたのですが・・・。

意外にも気合が入っていたのはサンダース監督よりもレニング監督でした。試合前のロッカールームでのペップトークでは、既出のオハイオ州立大のデイ監督と同じように今まで見たこともないようなパワフルなスピーチを選手にぶちまけていました。

「(コロラド大の)シンデレラストーリーはこの試合でおしまいだ!奴らは注目を集めるためにプレーしている連中だ。でも我々は試合に勝利するためにプレーする!!この試合はハードウェアのためにプレーするんじゃない、芝の上でプレーするものだ!!!」

明らかにサンダース監督率いるコロラド大を「表面だけのお飾りのチーム」と狙い撃ちにしています。ハードウェアというのは、ここではサンダース監督が前回のコロラド州立大でイチャモンをつけられてあえて選手たちに配りまくったサングラスとか時計とか、そういうジャラジャラしたものという意味ですね。

実際のところ、いかにコロラド大が3勝無敗でこの試合を迎え、その長が「プライムタイム」のサンダース監督であり話題をかっさらっているとは言え、実際のチームの実力の差は大きいとされており、しかもこの試合はオレゴン大のホームゲームでもあったため、コロラド大は苦戦を強いられると思われていましたが・・・。

蓋を開けてみると、オフェンス・ディフェンス・スペシャルチーム、どれをとってもオレゴン大がコロラド大を圧倒。試合開始からなんとオレゴン大が42連続得点で、第4Q残り時間3分を切ったところでシェドゥア・サンダース(Shedeur Sanders)のパスTDが決まるまで42対0という圧倒的な力の差を見せてオレゴン大が快勝したのでした。

ファーストダウンの数がオレゴン大が30個に対しコロラド大が13個。パスの1回あたりの平均ヤードがオレゴン大8.1ヤードに対しコロラド大が4.8ヤード。ランの1回あたりの平均ヤードがオレゴン大6.3ヤードに対しコロラド大が1.6ヤード。ボール所有時間でもオレゴン大が約35分だったのに対してコロラド大が25分・・・。特にランヤードではオレゴン大がトータル240ヤードだったのに対してコロラド大はたったの40ヤード。まさに実力の差がモロに出てしまったのです。

オレゴン大QBでハイズマントロフィー候補と言われるボ・ニックス(Bo Nix)もこの日276ヤードに3TDパス(1INT)と頼れるパフォーマンスを披露。一方のシェドゥアは159ヤードに1TDとこれまで数字を量産していた選手という面影がぱったりと消えていました。

あれだけの注目度を浴びながらまさかここまでのボロ負け試合となったことで、コロラド大の快進撃を夢見ていたファンたちの落胆度は計り知れなかったことでしょう。レニング監督の言葉通りコロラド大の「シンデレラストーリー」はこの試合で一旦終了。ここまでボロクソにやられてしまった後の記者会見でサンダース監督は完敗を認めていました。

確かにコロラド大のシンデレラストーリーを楽しんでいたカレッジフットボールファン(自分もその1人ですが)は今回のオレゴン大戦での完敗を目の当たりにして、その夢から冷めてしまったかもしれません。しかも彼らの次戦はサザンカリフォルニア大と対戦することになっており、3連勝の後の2連敗ということも大いにあり得ます。

ただサンダース監督も試合後に言っていましたが「ここが終わりじゃない。確かに今回の敗戦は最悪な結果だった。でも最悪な試合は今のうちに味わっておく。」と言っているので、これでコロラド大のやり方が変わっていくなどということはないでしょう。本人がどう思っているかはさておき、新体制で昨年まで負け越し続きだったチームが開幕3連勝でランクインしたことは事実として歴史に残りますし、サンダース監督の改革はまだ始まったばかりなのですから。

#7 ペンシルバニア州立31、#24 アイオワ大0

3勝0敗同士のBig Tenカンファレンスチームの激突となったこの試合。ホームチームであるペンシルバニア州立大は毎年恒例の「ホワイトアウト」をこのアイオワ大戦に指定し、当日は10万人以上のファンがビーバースタジアムに駆けつけ、その名の通りスタジアムは真っ白に染まりました。

試合の方はというと、お互いのディフェンスが相手オフェンスを牽制し合うスローな展開。第1QはペンステートのFG1本のみとなりましたが、第2Q開始早々にアイオワ大がパントリターン時に不用意にボールに触れてしまってこれがペンステート側にリカバーされてしまいます。

このチャンスを起点に開いて陣内へ攻め込んだペンステートは、最後エースQBドリュー・アラー(Drew Allar)からカリル・ディンキンス(Khalil Dinkins)へのパスTDが決まってスコアは10対0に。このまま前半を終えます。

後半に入るとアイオワ大ディフェンスの壁が徐々に崩れ始め、第3QにはTEタイラー・ワレン(Tyler Warren)がアラーからの2つのTDパスを好捕。そして第4Qにダメ押しとなるケアンドレ・ランバート・スミス(KeAndre Lambert-Smith)へのパスTDも決まり、終わってみれば31対0とペンステートが完封。「ホワイトアウト」時の連勝記録を4に伸ばしました。

一方のアイオワ大は攻撃陣に全く打つてなし。前半は最初のドライブこそファーストダウンを1つ奪えましたが、それ以降は全て3&アウトでパントの連続。そして後半に入ってもパント、ファンブル、パントとファーストダウンを奪えず、最後に得た攻撃でも2つのファーストダウンを奪えたかと思えば負傷退場したQBケイド・マクナマラ(Cade McNamara)に代わって出場したディーコン・ヒル(Deacon Hill)がアミン・ヴァノーヴァー(Amin Vanover)にサックされてファンブル。これをペンステートがリカバー。完封負けだけは逃れたかったアイオワ大でしたが、それも叶いませんでした。

とにかくアイオワ大のオフェンスは無力。ファーストダウンは4つ(ペンステートは28つ)、トータルヤードは76ヤード(ペンステートは397ヤード)、ボール所有時間は14分半(ペンステートは45分半)、犯したファンブルが4つ(ペンステートは0)と全米24位のチームとは到底言えない有様でした。

アイオワ大の攻撃攻ディネーターであるブライアン・フェレンツ(Brian Ferentz)氏は今季1試合平均25点以上を奪えなければ契約更新は無しというノルマを科されていますが、これでここまでの平均得点数は18点に。当然ノルマに達成していませんが、普通だったらもうこの試合を受けてOC職を解かれていても不思議ではないレベル。それができないのは彼がHCであるカーク・フェレンツ(Kirk Ferentz)監督の実の息子であるのが理由。

世襲が絡んでいるせいで今在籍している選手たちの努力が浮かばれないのは理不尽だと思わずにはいられません・・・。

#11 ユタ大14、#22 UCLA7

Pac-12カンファレンスのランカー同士の対決。非常にロースコアになりましたが、これを制したのはディフェンス力で勝ったユタ大でした。

エースQBキャメロン・ライジング(Cameron Rising)が未だ怪我で試合に出場出来ていませんが、その代わりにユタ大ディフェンスがこの日も爆発。特に得点に喘ぐオフェンスをサポートする形で、LBカリーン・リード(Karene Reid)がパスインターセプションからの「ピックシックス」を決めるなど14対7というロースコアゲームを制する原動力になりました。

UCLAは新人QBダンテ・モアー(Dante Moore)にとって敵地の洗礼を受ける厳しいアウティング。パスヤードは234ヤードに1TD、1INTでしたが、パス成功率が約43%と冴えず。当然これはユタ大ディフェンスのプレッシャーの賜物ではありますが、やはり1年生であるモアーにとっては少々にが重すぎました。

#13 アラバマ大24、#15 ミシシッピ大10

先発QBを誰にするかでゴタゴタしていたアラバマ大ですが、このミシシッピ大戦では結局昨年のブライス・ヤング(Bryce Young、現カロライナパンサーズ)のバックアップで今年開幕2戦で先発を任されていたジェイレン・ミルロー(Jalen Milroe)が再びスナップを受けることに。

前半ホームのアラバマ大は2つのFGしか奪えず、一方のミシシッピ大はQBジャクソン・ダート(Jaxon Dart)のランTDがスコアボードに叩き出されて7対6というロースコアで後半へ突入します。

得点の入らないアラバマ大でしたが、それを埋め合わせるようにディフェンスが奮起。レーン・キフィン(Lane Kiffin)監督の操るミシシッピ大オフェンスをうまく封じ込めていました。後半に入るとそのディフェンスがダートのパスをインターセプトして攻撃権をゲットするとそれを起点にミルローからジェイレン・ヘイル(Jalen Hale)へのパスTDが決まってアラバマ大が一歩抜け出します。

ミシシッピ大はなんとかTDを奪いたいところでしたが、14プレーのドライブはFG止まり。一方アラバマ大はRBジェイス・マクレラン(Jase McClellan)を重用するプレーでミシシッピ大陣内へ侵入。最後は残り時間12分10秒でマクレランのTDパスが決まってスコアが24対10。結局この後はアラバマ大がミシシッピ大の反撃を凌いでカンファレンス戦初戦を白星で飾りました。

ミシシッピ大は何度もアラバマ大の陣地へアタックをかけますが、決定力に欠けて撃沈。かつてアラバマ大でOCを務めていたキフィン監督にとっては元ボスであるニック・セイバン(Nick Saban)を倒す4度目のチャンスでしたがそれも果たすことはできませんでした。

#21 ワシントン州立大38、#14 オレゴン州立大35

どちらも来年からPac-12に残留(というか取り残された)することになっている唯一のチーム同士の対決。

前半からワシントン州立大のQBキャメロン・ワード(Cameron Ward)が3つのパスTDを奪うなどして飛ばし、ハーフタイム時には28対14と彼らがオレゴン州立大をリードする展開に。

第3Qにはこの日ワードにとって4つ目となるパスTDが決まって35対14となり第4Qに突入する頃には誰もがこの試合はすでに終わったも同然だと思ったことでしょう・・・。しかしここからオレゴン州立大の猛追が始まります。

クレムソン大からの転校生QBであるD.J.ウイアンガラレイ(D.J. Uiagalalei)の26ヤードのランTDが決まって点差を2ポゼッション差に縮めたオレゴン州立大は、途中ワシントン州立大にFGを奪われるもデショーン・フェンウィック(Deshaun Fenwick)のランTDとウイアンガラレイのパスTDで試合時間終了約1分前に3点差までに追いつきます。

が、彼らの反撃もここまで。ホームのワシントン州立大がなんとか逃げ切りハイスコアで僅差の試合を制しました。

Pac-12カンファレンスから大多数のチームが抜けて、置いてきぼり感の否めない両校ですが、その2チームがこのようなエキサイティングな試合を演じて見せたのには感慨深いものがありますね。

#4 フロリダ州立大31、クレムソン大24

開幕時に9位にランクされていながら初戦にデューク大に敗れてしまい、それ以降あっという間にランキングから姿を消してしまったクレムソン大。それとは逆に初戦に5位だったルイジアナ州立大を倒す金星を獲得して最高で3位まで上昇したフロリダ州立大の対決。

2015年以来ACCはクレムソン大のダイナスティーが続いていましたが、その構図がひっくり返ってしまったような状況ですが、クレムソン大のタレントのレベルは未だトップレベルにあると言ってよく、全米4位ではありますがフロリダ州立大を十分倒すことができるチームだと予想されていました。

試合の方はホームのクレムソン大が押す展開。前半からリードを奪いますが、フロリダ州立大もQBジョーダン・トラヴィス(Jordan Travis)から元ミシガン州立大WRキーオン・コールマン(Keon Coleman)へのパスTDとトラヴィスのランTDが決まって前半終了時には17対14とクレムソン大の僅差のリードで折り返します。

第3Qにはフロリダ州立大がFGを決めて同点とすると、クレムソン大RBウィル・シップリー(Will Shipley)のこの日2つ目のTDランが決まって再びリードを奪い返します。

そして第3Q終了間際、攻撃権を得ていたクレムソン大でしたが、QBケイド・クルブニック(Cade Klubnik)がブラインドサイドから強烈なサックを喰らって思わずボールをファンブル。それをフロリダ州立大のケイレン・デローチ(Kalen DeLoach)がスクープしてそのままリターンTD。試合は24対24の振り出しに戻ります。

第4Qは両チームともパントを蹴り合う展開になりましたが、残り時間7分を切ったところで攻撃権を得たクレムソン大は自陣44ヤードからの攻撃という絶好のチャンスを得ます。ここでかれらは実に5分以上を費やして敵陣内へと急襲をかけ、残り時間1分45秒というところで30ヤードの勝ち越しFGのチャンスを得ます。が、このFGが無情にも外れ、結局この試合はオーバータームへ突入。

OTでは先攻のフロリダ州立大が、トラヴィスとコールマンのコンビネーションでパスTDを再び奪って先手を打ちます。そして後攻のクレムソン大でしたが、1度もファーストダウンを奪えずにクルブニックの4thダウンパスは失敗に終わり、この瞬間フロリダ州立大が対クレムソン大戦で2014年以来の勝ち星をゲットしたのでした。

どっちが勝ってもおかしくなかった展開でしたが、これで2敗目となってしまったクレムソン大はプレーオフへの微かな希望はおそらく消えてしまったと言ってもいいでしょう。かつて毎年のようにプレーオフに顔を連ねていたことを考えると、この凋落度合いはショッキングと言えます・・・。

(更新終わり)

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