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竜虎相搏【2020年度第6週目レビュー】

竜虎相搏【2020年度第6週目レビュー】

今季第6週目の試合は各地でディフェンスなしのノーガードの打ち合いが頻発。オフェンス好きにはたまらない週末になったことでしょうが、ディフェンス好きにしてみれば膝をたたきたくなるようなシーンばかりでした。

そんな中にもアップセット、スリラー、サプライズと中々盛りだくさんだった週末。その中から試合を厳選して振り返ってみたいと思います。

マイアミ大

17

クレムソン大

42

T.ローレンス(クレムソン大QB) 
292ヤード、3TD(1TDラン)

T.エティエン(クレムソン大RB) 
149ヤード、2TD

D.キング(マイアミ大QB) 
121ヤード、2INT

全米1位のクレムソン大と同7位のマイアミ大との試合はACCで王朝を築いてきたクレムソン大にいよいよ真っ当な戦いを挑むことが出来るチャレンジャーが現れたと期待がかかりましたが、蓋を開けてみればクレムソン大が圧倒。正直まったく相手になりませんでした。

QBトレヴァー・ローレンス(Trevor Lawrence)は3つのパスTDに1つのランTD、RBトラヴィス・エティエン(Travis Etienne)も149ヤードのランに2つのTDを記録。またディフェンスはマイアミ大をトータルでたったの210ヤードに抑え込み、与えたファーストダウンはたったの9回(自身は34回!)。全ての面においてクレムソン大がマイアミ大を上回っており力の差をまざまざと見せつけてくれました。

今季はACCチームの躍進がめざましく、これまで同リーグではクレムソン大の一人勝ちが続く中その牙城を崩すものが現るのではないかと思われていましたが、この試合を見るとやはり彼らとその他の力の差は歴然としていることが改めて浮き彫りに。攻守ともに抜け目のないクレムソン大は今の所文句なく全米ナンバーワンチームであると言えそうです。

アラバマ大

63

ミシシッピ大

48

M.ジョーンズ(アラバマ大QB) 
417ヤード、2TD

N.ハリス(アラバマ大RB) 
206ランヤード、5TD

M.コラル(ミシシッピ大QB) 
365ランヤード、2TD

K.イボア(ミシシッピ大WR) 
181ランヤード、2TD

全米2位のアラバマ大とミシシッピ大のSEC西地区対決はアラバマ大のニック・セイバン(Nick Saban)監督と彼にかつて仕えていたオフェンスの鬼才レーン・キフィン(Lane Kiffin)監督との師弟対決として注目が集まりました。

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あいにくの雨模様の中行われたこの試合はスコアを見ていただければ分かる通り点取合戦に。お互いが毎ポゼッションごとにスコアを奪い合うシーソーゲームで全米2位のアラバマ大にミシシッピ大がアグレッシブにプレッシャーを欠けていきます。

アラバマ大はキフィン監督の操るアップテンポのRPO(ランパスオプション)に対して解決策を全く見出すことが出来ず、結局彼らに奪われたトータルヤードは647ヤード。これはセイバン監督がアラバマ大にやってきて以来最大の被ヤードゲインとなりました。

ただミシシッピ大ディフェンスもアラバマ大オフェンスに対して全く策を練ることが出来ずアラバマ大が奪ったトータルヤードは723ヤードとそのミシシッピ大を凌駕するものでした。

お互いが点を奪い合うこの展開はどちらかがTDをとれなかったりミスしたりした時に均衡が破れるものですがそれが訪れたのが第4Q残り時間7分。ミシシッピ大はアラバマ大レッドゾーンへ攻め込むもここでファーストダウンを奪えずにFGにとどまります。一方アラバマ大はさらにTDを奪い続けて遂にこの均衡が破れ最終的には63対48と2TD差をつけてアラバマ大が逃げ切りました。

これでセイバン監督の元アシスタントコーチとの対戦成績が21勝0敗となり、弟子が師匠に頭が上がらないという記録がまた更新されましたが、そんな中でもセイバン監督に最も冷や汗をかかせたのがこのキフィン監督であるこは間違いありません。

アラバマ大はQBマック・ジョーンズ(Mac Jones)が400強のパスヤードにINTなしの高パフォーマンス。さらにはRBナジー・ハリス(Najee Harris)が200ヤード超えのランにキャリアハイとなる5TD。オフェンス力は誰にも負けませんが、ディフェンス面において大きな不安を残したのは言うまでもありません。

ミシシッピ大も負けはしたものの大御所アラバマ大をここまで追い詰めたことは評価されるべき点です。1年目のキフィン監督は今後ディフェンスでリクルーティングを成功させればSECでもしっかりと台頭できるようなチームを作り上げることでしょう。今後のミシシッピ大に注目です。

14 
テネシー大

21

ジョージア大

44

S.ベネット(ジョージア大QB) 
238ヤード、2TD

J.ガランターノ(テネシー大QB) 
215ヤード、2TD、1INT

上記と同じくSEC戦として注目を浴びたのがこのジョージア大(3位)とテネシー大(14位)のランカー同士の対決。今季ここまで無敗と波に乗りジョージア大を倒して古豪復活を高らかに狼煙を上げたかったテネシー大でしたが、ジョージア大の協力ディフェンスの前にその野望は打ち砕かれました。

立ち上がりこそテネシー大はジョージア大に食らいつき前半を終えた時点では21対17とリードを奪いましたが、後半に入りジョージア大のディフェンスがギアをチェンジしてテネシー大オフェンスを翻弄。一方ジョージア大ディフェンスは派手さはないものの確実にチャンスをものにするプレーを見せ徐々に点差をつけ、終わってみればダブルディジットでの勝利となりました。

「メールマン」という新ニックネームを付けられたジョージア大QBステソン・ベネット(Steston Bennett)はミスのない安定したパフォーマンスを披露。オフェンス的には派手さはありませんが、チームの大黒柱がディフェンス陣であることを考えるとオフェンス陣は堅実に点さえ取れれば勝てるという方程式が出来上がりつつあり、これはここ最近のジョージア大の黄金パターンでもあります。

テネシー大は点を取られたもののこの数字以上にディフェンスは奮闘。ただ点を取らなければ試合に勝つことは出来ませんから完全復活まではあともう少し掛かりそうです。

フロリダ大

38

21 
テキサスA&M大

41

K.モンド(テキサスA&M大QB) 
338ヤード、3TD

C.チャップマン(テキサスA&M大WR) 
151ヤード、2TD

K.トラスク(フロリダ大QB) 
312ヤード、4TD

K.ピッツ(フロリダ大TE) 
47ヤード、1TD

「優勝請負人」としてテキサスA&M大に総額7500万ドル(1ドル100円計算で約75億円)の契約金でやって来たジンボ・フィッシャー(Jimbo Fisher)監督ですが、ここまでトップ5チーム相手に0勝7敗と大舞台での弱さが際立っていました。今年も並の成績しか残せないようであればいよいよフィッシャー監督不要論が噴出しかねない状況でしたが、この試合で全米4位のフロリダ大を打ち負かし見事番狂わせを完遂。チームとしては2002年以来のトップ5チームからの勝利にスタジアムは歓喜につつまりました。

試合はフロリダ大先制から始まりますがテキサスA&M大も負けじと得点を返すシーソーゲーム。第4QにテキサスA&M大QBケレン・モンド(Kellen Mondo)からWRケイレブ・チャップマン(Caleb Chapman)への51ヤードTDパスが決まり残り時間4分というところでテキサスA&M大がフロリダ大に追いつき同点に。

対するフロリダ大は決勝点を奪うべく相手陣内を目指しますがRBマリク・デーヴィス(Malik Davis)が自陣48ヤードラインで痛恨のファンブル。このチャンスを逃す手はないとテキサスA&M大はフロリダ大陣内へ急襲。8ヤード地点まで到達した彼らは最後試合終了と同時に26ヤードのFGを決めて劇的な逆転勝利を収めたのです。

フロリダ大は今季絶好調のQBカイル・トラスク(Kyle Trask)がこの日も冴えたプレーを見せ続けましたが、懸念されていたディフェンスの脆さがこの試合で浮き彫りになり、それがこのまさかの敗戦につながってしまいました。

19 
バージニア工科大

45

ノースカロライナ大

56

S.ハウウェル(ノースカロライナ大QB) 
257ヤード、3TD

M.カーター(ノースカロライナ大RB) 
214ヤード、2TD

K.ハバート(バージニア工科RB) 
138ヤード、2TD

今季驚きの無敗街道をひた走るノースカロライナ大とバージニア工科大とのACCマッチアップは上記に紹介した試合にならうようにハイスコアゲームに。それを制したのはノースカロライナ大。ディフェンス力はさておき彼らのオフェンス力は現在のカレッジフットボールのトレンドから見ると少しユニークです。

プレシーズンからノースカロライナ大で注目を浴びていたのはQBサム・ハウウェル(Sam Howell)でしたがここまでチームを引っ張ってきているのはRBジャヴォンテ・ウィリアムス(Javonte Williams)とマイケル・カーター(Michael Carter)の二人。この日はカーターが214ヤードに2TDを奪えばウィリアムスも169ヤードに2TDと二人合わせて383ヤードと大暴れ。スプレッドやエアーレイドなどパスで散らすオフェンスが主流の中ランオフェンスで主導権を奪えるのは爽快です。

またQBハウウェルもこの日は手堅いプレーで追随するバージニア工科大にリードを奪われることはありませんでした。彼の働きがあった頃こそのウィリアムスとカーターの活躍であることも忘れてはなりません。

そのバージニア工科大は第3Qに5点差まで詰め寄るもノースカロライナ大との点取合戦で遂に終盤息切れ。逆転するチャンスを物に出来ませんでした。

これで3連勝となったノースカロライナの今後の対戦相手はフロリダ州立大、ノースカロライナ州立大、バージニア大、ウェイクフォレスト大となっており、ここまでの試合展開を見ると彼らは11月27日のノートルダム大戦まで8連勝を飾ることが濃厚です。ラッキーなことに彼らはクレムソン大との対戦が組み込まれていませんからこれはひょっとするかもしれません。

17 
ルイジアナ州立大

41

ミズーリ大

45

C.ベイズラック(ミズーリ大QB) 
406ヤード、4TD

M.ブレナン(ルイジアナ州立大QB) 
430ヤード、4TD

前年度覇者のルイジアナ州立大とミズーリ大の試合はルイジアナ州に上陸したハリケーンデルタの影響で開催地をミズーリ大に移して行われましたが、ミズーリ大が地の利を生かしてディフェンディングチャンピオンから貴重な大金星。ルイジアナ州立大は早くも今季2敗目となってしまいました。

ミズーリ大はテキサスクリスチャン大からの転校生であるショーン・ロビンソン(Shawn Robinson)に代えて1年生のコナー・ベイズラック(Connor Bazelak)をこの試合で先発起用。この采配が功を奏しベイズラックは34回中29回のパス成功、406ヤードに4TDとルイジアナ州立大ディフェンスを料理。今季デビューとなったイーライ・ドリンクウィッツ(Eli Drinkwitz)監督にビッグウィンをお膳たて。

一方のルイジアナ州立大はディフェンスが崩壊。今季からディフェンシブコーディネーターを任されているボ・ペリーニ(Bo Pelini)氏は早くも窮地に立たされてしまいました。

22 
テキサス大

45

オクラホマ大

53

S.ラトラー(オクラホマ大QB) 
209ヤード、3TD、1INT

T.プレジャー(オクラホマ大RB) 
131ヤード、2TD

S.エリンガー(テキサス大QB) 
287パスヤード、2TD、2INT(112ランヤード、4ランTD)

オクラホマ大とテキサス大の伝統の一戦「レッドリバーの戦い(Red River Shootout)」は両チームともすでに黒星を喫しており注目度が低いままキックオフを迎えましたが、蓋を開けてみればこの週末の中でも最もエキサイティングな試合の一つとなりました。

31対24とテキサス大が追う状況で迎えた試合終盤、残り時間2分を切った時点で最後のチャンスを手に入れたテキサス大はQBサム・エリンガー(Sam Ehlinger)の鬼神のごとしパフォーマンスでオクラホマ大陣内へ強襲。またオクラホマ大の痛恨のパスインターフェアレンスの反則にも助けられドライブを引き伸ばすと最後は残り時間14秒というところでエリンガーからキオンテイ・イングラム(Keaontay Ingram)への2ヤードパスTDが決まり土壇場で同点としてオーバータイムへ。

1度目のOTは先攻のテキサスがエリンガーがランTDを決めれば、オクラホマ大はQBスペンサー・ラトラー(Spencer Rattler)からオースティン・ストグナー(Austin Stogner)への11ヤードパスで同点として2度目のOTへ。

先攻となったオクラホマ大は4th&ゴールと追い込まれますが、ここでラトラーがスニークを決めてスコア。テキサス大はまたもエリンガーがスクランブルから25ヤードの激走を見せてTD。

3度目のOTはテキサス大の32ヤードFGをオクラホマ大STがブロック。万事休すと思われたところテキサス大ディフェンスが踏ん張ってオクラホマ大はFGトライを余儀なくされ、なんとボールポスト左方向へ無情に飛翔。試合は4度目のOTに突入します。

先攻のオクラホマ大はラトラーからドレイク・ストゥープス(Drake Stoops、ボブ・ストゥープス前監督のご子息)への25ヤードパスが決まり、2ポイントコンバージョン(カレッジでは4度目のOT以降PATは2ポイントコンバージョンが必須です)も成功させてテキサス大にプレッシャーを掛けます。

そのテキサス大は同点して5度目のOTを目指しますが、エリンガーのパスがエンドゾーンでインターセプトされ万事休す。オクラホマ大が激闘を制したのでした。

今季のベストゲームの1つとして記憶に残る試合となりましたが、一方でBig 12カンファレンスの二巨塔としてどちらも2敗を記録したチームとなり、カンファレンスタイトルへのチャンスは両チームも遠いままです。

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