第6週目の見どころ

第6週目の見どころ

10月初の週末となる今季第6週目。今週はアーバン大とフロリダ大という無敗同士のランカーゲームの他にオハイオ州立大とミシガン州立大、アイオワ大とミシガン大というBig Tenカンファレンスにおいて見逃せない試合も組まれています。18チームに絞られた無敗チームの行方、そしてハイズマントロフィー候補選手たちの活躍と注目度満載の第6週目の見どころを見ていきます。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

アーバン大@フロリダ大

全米でもっとも厳しいスケジュールを強いられていると言われる7位のアーバン大には今週も10位のフロリダ大とアウェー戦が待っています。

1年生QBボ・ニックス(Bo Nix)率いるアーバン大はすでにオレゴン大テキサスA&M大というランカーを倒し、先週はランクされてはいなかったのの同じSEC西地区所属で力のあるミシシッピ州立大を一蹴。高めのハードルを確実に攻略してきています。

アーバン大はスターRBが居ないとは言え得意のランオフェンスが十分に機能しており、それに加えてルーキーのニックスが週を追うごとに冴えを増し、混戦必至の西地区でもその存在感を十分に発揮しています。またディフェンスもDTデリック・ブラウン(Derrick Brown)を筆頭に全米随一のフロントセブンを擁するパワフルユニット。これを攻略するのは至難の業です。

それに対峙していくフロリダ大オフェンスですが今のところ彼らのランオフェンスは全米89位となる1試合平均141ヤード。ここが機能しないとなるとパスアタックに頼らざるを得なくなりオフェンスは一辺倒となりかねません。パスオフェンスは29位(288ヤード)とそれなりの数字を誇ってはいますが、やはりランがある程度確立されないとディフェンスとしてはパスアタックも守りやすいというもの。

ただ怪我で今季を棒に振ったQBフェリペ・フランクス(Feleipe Franks)に代わり先週先発出場したカイル・トラスク(Kyle Trask)は格下タウソン大相手とは言え77%以上のパス成功率を達成しフランクスとはまた違ったプレースタイルでひょっとしたらオフェンスに新たな息吹をもたらしてくれるかも・・・。

アーバン大は今後5位のルイジアナ州立大、3位のジョージア大、そして1位のアラバマ大との対決を控えており、仮にこのフロリダ大との試合に敗れたとしても上記のチームらに勝つことができれば挽回の余地はあります。しかしフロリダ大はこの試合に負けると大きくランクを下げる可能性もあり、どちらかと言えばフロリダ大の方が負けられない試合となりそうです。卒業生たちが戻ってくる「ホームカミング」ゲームとして盛大な声援を受けるフロリダ大がこの大一番で白星を飾れるでしょうか?

アイオワ大@ミシガン大

全米14位のアイオワ大を19位のミシガン大がホームで迎え撃つこのBig Tenカンファレンスマッチアップ。カンファレンスタイトル獲り、そしてプレーオフ進出への夢をつなぐためにどちらも負けられない試合です。

ミシガン大は2週間前ウィスコンシン大にこてんぱんにやられ、いよいよ聖域ともいえたジム・ハーボー(Jim Harbaugh)監督の進退問題にまで発展しかねない状況になってきました。このアイオワ大にホームで敗れるとなるとさらにハーボー監督不要論が吹き出しかねません。

今季のミシガン大のオフェンスはランオフェンスが不調のうえにQBシェイ・パターソン(Shea Patterson)が不安定ということでそのアイデンティティを失っています。ランゲームではここまでアベレージで3ヤード程度(1キャリー平均)と並以下でまたパターソンはトップ25チームとの対戦時のパス成功率がたったの43%。アイオワ大ディフェンスの今季の平均失点数が8.5点ということで、ミシガン大のオフェンスが何か劇的な変化を遂げない限り彼らのスコアボードは寂しいことになる可能性大です。オフェンシブコーディネーターのジョシュ・ガティス(Josh Gattis)氏の手腕に注目が集まります。

またミシガン大のディフェンスはそれなりの評価を得ていましたが、苦戦した陸軍士官学校戦、そして敗戦したウィスコンシン大戦の2試合合わせて相手に559ヤードも奪われているという数字もあります。アイオワ大はメカイ・サージェント(Mekhi Sargent)らを擁するRB陣がここまで4試合連続で200ヤード以上のランヤードを獲得。またベテランQBネイト・スタンレー(Nate Stanley)も健在とあり、ミシガン大ディフェンスは再び大きなチャンレンジを受けることになりそうです。

ミシガン州立大@オハイオ州立大

先週ネブラスカ大をアウェーで一蹴したオハイオ州立大。アラバマ大やクレムソン大の名前ばかりが注目される中、今季のオハイオ州立大のパフォーマンスを見てみると今挙げたチームに勝るとも劣らない力を持っていることは明白です。

確かに彼らはここまで5試合とも強豪といわれるチームと対戦してきていません。しかし総得点数262点に43失点という数字からも分かるように相手を蹂躙してきたことは評価されるべきです。ジョージア大からの転校生QBジャスティン・フィールズ(Justin Fields)は今のところ下馬評以上の活躍を続けていますし、RB J.K.ドビンズ(J.K. Dobbins)も全米トップクラスのRBとして結果を残しています。

またディフェンス陣も次期NFLスター候補DLチェイス・ヤング(Chase Young)を筆頭に全米を代表する強固なユニット。それはトータルディフェンスで全米2位という数字にも現れています。今のところ彼らを止められるチームは現れていませんし、全米を見渡してもそんなチームは数える程ぐらいしか居ないでしょう。

ミシガン州立大のディフェンスもトータルディフェンスで全米7位と中々の数字を引っさげており、特にランディフェンスは4位(1試合平均55ヤード)という数字はドビンズやフィールズらにとってはここまでで対戦した相手の中でも最も手強い相手であることを示しています。しかしタレントレベルでは全体的に見渡してみても2チームの間では大きな隔たりがあるように思われます。タフネスが売りのミシガン州立大がタレント軍団オハイオ州立大についていけるのか・・・。

テキサス大@ウエストバージニア大

近年のウエストバージニア大の快進撃の原動力でもあったダナ・ホルゴーセン(Dana Holgorsen)監督がヒューストン大へと去り、チームはトロイ大ニール・ブラウン(Neal Brown)監督を招聘。監督として必ずしも著名というわけではなかったブラウン監督体制となり、ウエストバージニア大はBig 12カンファレンスで埋もれてしまうチームとなると思われていましたが、今季これまで3勝1敗と予想以上の数字を残してきています。

そんな彼らがホームで迎え撃つのが11位のテキサス大。テキサス大も3勝1敗ですが、唯一の敗戦は2週目のルイジアナ州立大との激戦によるもの。彼らの方はと言うと予想通りのハイパワーオフェンス(1試合平均41得点)を誇りますが、それを指揮するのはQBサム・エリンガー(Sam Ehlinger)。彼らが1敗を守りプレーオフへの希望を繋ぐためにはもう負けることは許されません。

テキサス大は来週ライバル・オクラホマ大との大一番が待っています。それに気を取られてウエストバージニア大との試合を疎かにするようなことがあれば・・・。

オクラホマ大@カンザス大

オクラホマ大の快進撃を支えるのはアラバマ大からの転校生QBジェイレン・ハーツ(Jalen Hurts)。ハイズマントロフィー候補筆頭とも言われるハーツはここまで全米ナンバーワンのQBレーティング(パスの効率度をはかる指数)、そしてトータルオフェンスで全米2位の数字を残しています。これまで開幕以来各試合で最低3TDを獲得しているハーツ。今週末対戦するカンザス大を相手にハーツがどれだけ数字を残せるのか注目です。

カリフォルニア大@オレゴン大

全米13位のオレゴン大は元15位のカリフォルニア大と対決。「元」と敢えて付けたのは15位だったカリフォルニア大がアリゾナ州立大に食らった1敗で一気にランク外へ転落してしまったからです。あまりにも酷と言える仕打ちを食らったカリフォルニア大はそれまで4連勝していたことを考えれば25位以内にとどまっても良かったのではないかと思ってしまいます。

そんなカリフォルニア大をホストするオレゴン大はNFLのスカウトも注目するQBジャスティン・ハバート(Justin Herbert)を擁するオフェンスと意外にもいい仕事をし続けるディフェンス陣で形成されるPac-12カンファレンス期待の星。もしカリフォルニア大が無敗だったらこの試合はもっと注目を浴びていたでしょうが、QBチェイス・ガバーズ(Chase Garbers)が怪我で長期離脱を余儀なくされてしまったことを考えるとオレゴン大としてはチャンスといえます。

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