アメリカでは11月の第4木曜日に「サンクスギビングデー(感謝祭)」として、その年の収穫を祝うために設けられた国民の休日です。この日は家族が一同に集まり、七面鳥やその他のサンクスギビング独特の食事に舌鼓を打つのが通例です。そしてその翌日の金曜日は「ブラックフライデー」と呼ばれ、様々な店舗で安売りがあり、家電製品屋などでは金曜日の深夜から長い列ができるほどです。
そのブラックフライデーに試合をすることを伝統としてきたチームがあります。Big Tenカンファレンスのネブラスカ大です。1990年代からシーズンフィナーレとなる最終戦をブラックフライデーに行ってきたネブラスカ大はオクラホマ大、コロラド大と主に試合をしてきました。彼らが2011年からBig Tenカンファレンスに移籍してからは常にアイオワ大と最終戦(サンクスギビングのウィークエンド)を戦ってきましたが、過去7年間アイオワ大もこのネブラスカ大のこの伝統に乗っかって、両校は通常の土曜日ではなくブラックフライデーの金曜日に試合を行ってきたのです。
しかし2016年に当時のネブラスカ大HCマイク・ライリー(Mike Riley)元監督、及び体育局長のショーン・エイコースト氏(当時)が金曜日のナイトゲームを中止することを表明。それに伴いネブラスカ大とアイオワ大のブラックフライデーゲームは2020年以降は土曜日に移されることに決定していました。
しかしライリー元監督およびエイコースト氏がネブラスカ大を去った今、両校は再びこのトラディションを復活させるために動き出し、2022年にこのブラックフライデーゲームをよみがえらせることで同意したそうです。
アイオワ大のカーク・フェレンツ(Kirk Ferentz)監督もこの案には相当乗り気のようですが、何故かと言うと金曜日に試合が終わればサンクスギビングの週末である土日を選手やスタッフが家族と共に過ごせるからだそうです。
いろいろな都合もあるのでしょうがやはり昔から続く伝統はなるべく崩さずに残しておいてほしいものです。