Dabo’s Take

過去10年の間に4度のナショナルタイトルゲームに進出し、そのうち2度王座を獲得したことがあるのがACC(アトランティックカンファレンス)所属のクレムソン大。クレムソン大は元々めちゃくちゃ強いチームというわけではありませんでしたが、現在のHCであるダボ・スウィニー(Dabo Swinney)監督が2008年に監督に就任して以来ゆっくりと、でも確実にチームは力をつけ、2015年から2020年まで6年連続ACC優勝、そして2016年と2018年に全米の頂に立ちました。

昨年は珍しく前半立て続けにコケてしまいナショナルタイトル争いから早々と姿を消しましたが、当然来たる2022年度シーズンには復活を賭けて臨んでくるでしょう。そんなスウィニー監督は現在のカレッジフットボール監督界隈ではかなりの高額所得者に数えら得ます。

2022年6月現在でカレッジフットボール界の高額所得監督トップ10は以下のとおりです。

    1. リンカーン・ライリー(USC):1000万ドル
    2. ニック・セイバン(アラバマ大):975万ドル
    3. ブライアン・ケリー(LSU):950万ドル
    4. メル・タッカー(ミシガン州立大):950万ドル
    5. ライアン・デイ(オハイオ州立大):950万ドル
    6. デヴィッド・ショウ(スタンフォード大):982万ドル
    7. ダボ・スウィニー(クレムソン大):837万ドル
    8. マリオ・クリストバル(マイアミ大):800万ドル
    9. ジンボ・フィッシャー(テキサスA&M大):750万ドル
    10. レーン・キフィン(ミシシッピ大):725万ドル

カレッジフットボールの監督の年収は毎年増える一方。20年前は200万ドル稼げば凄いと言われていましたから、監督のマーケット価値は年々上がる一方だと言えます。

監督のサラリーが高額化することは間接的に学生アスリートにも何かしらのキックバックがあるべきだという議論を助長させてきました。アマチュアアスリートとはいえ、フィールド上で実際にプレーしている選手が無賃で精を出しているのに、コーチが億万長者というのはいかがなものか、という訳です。

その延長上にNIL(Name/Image/Likeness、選手の肖像権)によるマネタイズが許可されるようになったという事実があるのですが、現在までのNIL市場はご存知かと思いますが大変なカオス状態です。

そんな折、監督を含め選手を指導するコーチたちが以前では考えられないほどの高給取りになったのだから選手たちも金儲けができていいはずだ、という意見について意見を求められたスウィニー監督は以下のように答えました。

「(アラバマ大の)ニック・セイバン監督は今年70歳になり、私は52歳になりましたが、我々だけでなく他のどのコーチたちも我々の仕事に対する市場価値を決定する立場にはありません。我々が住むこの世界は資本主義の世界です。例えば、デルタ航空のボスと荷物カウンターで働く職員のサラリーは当然違うものになりますが、どちらも会社を運営する上で重要な役割を担っています。カレッジフットボール界でいえば、単純に我々のようなヘッドコーチという役職が世間的に目立つものであるというだけです。

「元々我々は大金持ちになりたいからと言ってコーチングの道に足を踏み入れたわけではありません。しかし、成功を収めたこと(それにより高給取りになったこと)に何ら後めたい感情はないのです。」

またNILに関しては一定の理解を示しているものの、以下のようにも述べています。

「もしNILが教育の価値を下げてしまうような代物ならば私は大反対です。当然教育を促進するようならそれは大歓迎。私は常日頃からカレッジアスリートのプロ化には反対してきました。だからNILの話になるととかく私を突っつきたくなる人が多いのですが、その立場は変わりません。学生たちは自分達が何を知らないのか、それすら分かっていません。

「私としては、学生アスリートをプロのように扱うのは諸刃の剣だと思っています。NILにより彼らはサラリーを受け取ることになりますが、それにより納税の義務も生まれますし、場合によっては解雇扱いを受けることもあるでしょう。もしそのサラリーを衣食住に充てていたとしたら、解雇されることによってそういった出費を捻出しなければならなくなります。」

そしてスウィニー監督は現在のNILの状況については「リクルーティングのツールとして使われていることは、それを制するルールがないこともあって制御不能に陥っている」と分析。またこういったリクルーティングの風潮は長続きしない一時的なものであって「まさにめちゃくちゃな状態だ」としています。

また、カレッジのコーチたちの年収は高すぎるんではないかといわれることに関しては、アラバマ大のセイバン監督を引き合いに出し「セイバン監督はアラバマ大にもたらした経済効果などを考えれば現在のサラリーは見合っていない(アンダーペイ)」と明言。

自身のことを考えれば、現在年収870万近い額を受け取っているスウィニー監督は冒頭でも紹介したとおりクレムソン大を現在の常勝チームに育て上げた人物。昨年は7年連続のプレーオフ進出を逃し、戦績を10勝3敗と二桁勝利にしたとはいえ彼らが背負う高い期待度からすればそれは決して満足いく数字とはいえませんでした。

とはいえ、今現在のカレッジフットボールの勢力図において5本の指に入るほどのチームをコンスタントに世に送り出すことに成功しているスウィニー監督の価値はクレムソン大にしてみれば数字で表すことができるものではありませんから、900万ドル近い年収の高さも納得できるものなのかもしれません。

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