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ACC、来季からの新スケジュールを発表

ACC、来季からの新スケジュールを発表

以前当サイトでも2022年度シーズンからPac-12カンファレンス及びマウンテンウエストカンファレンス(MWC)が二地区制度を廃止するというニュースを紹介しましたが、アトランティックコーストカンファレンス(ACC)もそれに追随するように来季(2023年度)から地区制度を廃止。さらに彼らは新方式のスケジューリングも公開しました。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

ACCは2005年度から大西洋地区(アトランティック地区)と海岸地区(コースタルディビジョン)という地区制度を敷いており、過去12年間において両地区の優勝チームがカンファレンス優勝決定戦で対戦してチャンピオンを決定するという方式を採用してきました。

しかし、各地区の優勝チームが必ずしもカンファレンス内の最強の2チームという構図になるとは限らず、自分達のカンファレンスからカレッジフットボールプレーオフ(CFP)へチームを送り出したいと画策する各カンファレンスの長たちにとっては、時にタイトルゲームのマッチアップ次第ではそのようなひ弱なマッチアップだとプレーオフチームを選出するCFP選考委員会にいい印象を与えることができないという事態も生じるようになりました。

これは特に地区同士の力の差がありすぎる場合によく見られますが、同じ地区に強いチームが固まっている場合には、例えば実力的にそのカンファレンスのNo.1とNo.2が同じ地区に所属するとその一方のチームしかタイトルゲームに進めないという状況が生まれます。

そしてもう片方の地区に所属するチームとしては、たとえ実力的に上位2チームに食い込んでなくてもその地区で優勝さえすればカンファレンスタイトルゲームに駒を進めることができるわけで、力の差が歴然な優勝決定戦が組まれる場合もあります。

そうなるとそういった試合で勝ったとしてもCFP選考委員会に対するアピール度はインパクトに欠けてしまいます。しかしもしそのカンファレンス最強チーム同士が合間見えればそんな試合に勝ったチームに対する評価は一気に上がることでしょうから、そうなればそのチームがCFPに進出する可能性も上がり、結果的にその大学が所属するカンファレンスとしてはおいしい思いをすることができるわけです。

ということで来季から地区制度を廃止して一地区制度に戻したACCですが、所属チーム数は14チームでレギュラーシーズンは全部で8試合。当然シーズン中に対戦がないマッチアップも出てきます。これをどう決めるかに注目が集まっていましたが、それが今回発表されました。

要約すると、

  • 各チーム毎年絶対にプレーするチームが固定で3校
  • それ以外は毎年5チームずつホーム&ホーム形式で向こう4年間プレー

こうなります。

この固定3校枠にはライバルゲームを組み込むことでその対戦が途切れるのを防いでます。例えば・・・

  • フロリダ州立大vsマイアミ大
  • バージニア大vsバージニア工科大
  • ノースカロライナ大vsノースカロライナ州立大
  • ノースカロライナ大vsデューク大

こういったライバリーゲームは引き続き毎年恒例のマッチアップとなるわけです。

このようにして毎年固定3チームとそれ以外の10チームのうちの5チームと対戦する合計8試合のカンファレンス戦の結果で上位2チームがノースカロライナ州シャーロットにあるテネシータイタンズの本拠地・バンク・オブ・アメリカスタジアムで優勝決定戦を行うことになるわけです。

この固定3チームというコンセプトは以前にも噂が立っていましたので、おそらく冒頭に紹介したPac-12カンファレンス及びMWCでも似たようなフォーマットが採用されるのではないかと言われています。そしてBig Tenカンファレンス及びサウスイースタンカンファレンス(SEC)もこれに追随すると予想されますが、ACCが今回このようなフォーマットを公式採用したことで、彼らが二地区制度を廃止しやすくなったかもしれません。

特にBig Tenカンファレンスは近年東地区と西地区の力の差が顕著であり、特に昨年は東地区の二巨頭であるミシガン大オハイオ州立大が地区優勝とCFP進出をかけて戦ったシーズンフィナーレが激戦だったのに対し、その試合を制したミシガン大は西地区の優勝チームであるアイオワ大に42対3と大勝。実質ミシガン大とオハイオ州立大の試合がタイトルゲームだったなんていう声も多く聞かれました。

3チームを固定してライバリーを存続させるというのはいいアイデアだと思いますし、3つの枠があればおそらくどのチームもライバルチームとの対戦を組むことができると思うので、もし他のカンファレンスも一地区制度に回帰するのならばACCのこのフォーマットを踏襲する可能性は高そうですね。

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