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ノースウェスタン大の偉業
2018年度シーズンにBig Tenカンファレンス西地区を制してカンファレンスタイトルゲームに進出を果たしたノースウエスタン大ですが、2019年度は3勝9敗と撃沈。まったくいいところがありませんでしたが、そんな中にも朗報が。
というのも昨年ノースウエスタン大はFBS(フットボールボウルサブディビジョン)所属チームとして史上初となる卒業率100%を達成したのです。
ノースウエスタン大といえばもともと非常に賢い大学として知られており、アスリートと言えどもそれなりの学力を持っていなければ入学できません。ですから元々学業に秀でている選手が多いのですが、それでも100%の卒業率というのは凄いです。
一方数年前のデータだとオクラホマ大の卒業率は悪い時で47%まで落ち込んだそうです。チームの半分以上が卒業できないというのはちょっと・・・。
ミシガン大の「三杉淳」
先日ナショナルサイニングデーの記事を紹介しましたが、今年のリクルーティングランキングで15位となったのが名門ミシガン大。今年は1人も5つ星リクルートを獲得できませんでしたが、そんな中彼らのサイニーの中には特別な人物が。それが3つ星のQB J.D.ジョンソン(J.D. Johnson)です。
何が特別かと言えば、実はジョンソンは昨年秋の時点で口頭でミシガン大進学を公表していたものの、その後の身体検査で生まれながらに心臓に欠陥があることが判明し、アメフトをプレーし続けることができなくなってしまったという選手。
では何故彼が2020年のミシガン大のリクルーティングクラスの仲間入りをしたかと言えば、監督であるジム・ハーボー(Jim Harbaugh)氏が約束していたスカラシップを選手としてプレーできなくなったにも関わらずジョンソンに授与したからです。
ジョンソンは学生コーチとしてチームに帯同するするようですが、ハーボー監督のなんとも粋な計らいですよね。
テキサスA&M大の思わぬ副収入
ここ数年大学スタジアムでの酒類の販売が解禁されこのトレンドに乗って多くの大学がビールなどを試合会場で売り出し始めました。当初は酔った観客が問題を起こすのではないか、または未成年の観客に悪影響を及ぼすのではないかという懸念がありましたが、今のところ全米のニュースになるような事件は起きていません。
むしろこのことでお酒の販売を始めたチームの収入が増えていることは度々現地でも報道されてきましたが、今回発表されたテキサスA&M大の昨年度のアルコール類からなる収入が凄まじいことになっています。
というのもなんとお酒だけで130万ドル(1ドル100円計算で約1億3000万円)の売上があったというのです。
テキサスA&M大は元々全米でもトップクラスの資金力を保持していますが、今回のお酒のセールスで更に懐はあたたまったようです。ここまで稼げるならばまだお酒の販売を始めていない大学も便乗しようとするでしょうね。
2019年の殿堂入り
昨年末のことになりますが、2019年にカレッジフットボールの殿堂入を果たした選手たちが発表されました。
ヴィンス・ヤング(Vince Young)
2003年から2005年までテキサス大プレーしたヴィンス・ヤング氏といえばやはり2005年度のBCSナショナルタイトルゲームとなったローズボウルでのサザンカリフォルニア大との死闘。QBマット・ライナート(Matt Leinart)氏、RBレジー・ブッシュ(Reggie Bush)氏という二人のハイズマントロフィー受賞選手を擁するUSCから逆転勝利を奪って全米の頂に立った「世紀の一戦」は歴史に残る激闘でした。
トロイ・ポラマル(Troy Polamalu)
1999年から2002年までサザンカリフォルニア大で活躍したトロイ・ポラマル氏も殿堂りり。野生動物のような本能を持ち合わせたスピードで次々と狙った獲物にタックルを食らわせてきたポラマル氏はプロ入り後もピッツバーグスティーラーズでも活躍し、先日2020年度のNFL殿堂入りも果たしました。
ジョー・トーマス(Joe Thomas)
毎年全米屈指のOL陣を世に送り出しているウィスコンシン大ですが、筆者的にも最も記憶に残っているのがジョー・トーマス氏です。2003年から2006年までウィスコンシン大でプレーしたトーマス氏は2006年にアウトランドトロフィー(ベストインテリアラインマン賞)を受賞。2007年のドラフトで第1巡目総合3番目にクリーブランドブラウンズに指名され、2017年に引退するまで実に10度もプロボウルに選出された名選手です。
ダレン・マクファデン(Darren McFadden)
2005年から2007年までアーカンソー大でプレーしたダレン・マクファデン氏は2006年と2007年に2年連続ハイズマントロフィーファイナリストに選ばれた逸材。また大学時代には俗にいう「ワイルドキャットフォーメーション」の復活に一役買ったことでも知られています。
参考記事ワイルドキャットフォーメーションジェイク・プラマー(Jake Plummer)
アリゾナ州立大で1993年から1996年までQBとしてプレーしたジェイク・プラマー氏も殿堂入り。1996年の4年生時にはアリゾナ州立大の歴史上でも最高のシーズンを牽引。無敗で迎えたローズボウルでオハイオ州立大に勝っていればナショナルタイトルを獲得していたとも言われ(20対17で敗戦)、同大学では知らない人はいないというOBです。
パトリック・ウィリス(Patrick Willis)
ミシシッピ大でLBとして2003年から2006年までプレーしたパトリック・ウィリス氏。4年生時には1試合平均11.4タックル、シーズントータル137タックル、11.5タックルフォーロス(TFL)と所属するサウスイースタンカンファレンス(SEC)でリーダーとなりバトカス賞を受賞。2005年と2006年にはオールアメリカンにも選出され、ミシシッピ大を代表する選手に成長しました。
その他の選手・コーチ
リッキー・ディクソン(Rickey Dixon)
元オクラホマ大DB(1984-1987)
ラヒブ・イスマイール(Raghib Ismail)
元ノートルダム大WR/KR(1988-1990)
ロンドン・フレッチャー(London Fletcher)
元ジョンキャロル大LB(1995-1997)
ロレンゾ・ホワイト(Lorenzo White)
元ミシガン州立大RB(1985-1987)
テレル・バックリー(Terrell Buckley)
フロリダ州立大DB(1989-1991)
ジェイコブ・グリーン(Jacob Green)
テキサスA&M大(1977-1979)
デニス・エリクソン(Dennis Erickson)
ワシントン州立大監督(1987-1988)
マイアミ大監督(1989-1994)
オレゴン州立大監督(1999-2002)
アリゾナ州立大(2007-2011)
ジョー・テイラー(Joe Taylor)
ハンプトン大監督(1992-2007)
フロリダA&M大監督(2008-2012)