恩を仇で返したヤング氏



近代カレッジフットボールにおいて語り草になっている「世紀の試合」と呼ばれるのが2005年度のナショナルチャンピオンシップゲームであるローズボウルテキサス大サザンカリフォルニア大の試合です。この試合では2人のハイズマントロフィー受賞者(QBマット・ライナート氏、RBレジー・ブッシュ氏)を擁するサザンカリフォルニア大と、ブッシュ氏とトロフィーを争ったQBヴィンス・ヤング氏擁するテキサス大と言う、非常に注目された試合でした。



そして最終的には試合終了間際にヤング氏のアイコニックなランTDが決まり、前評判の高かったサザンカリフォルニア大をテキサス大が倒して見事全米の頂点にたったのです。

この時の活躍のおかげでテキサス大ではレジェンド化したヤング氏。しかしNFLではルーキーシーズンこそ輝いていたもののそのあとは年を追うごとに影が薄くなり、2011年以降は試合に出場することもなく2017年を最後に現役から退いていました。プロ入りの際には2500万ドル(1ドル100円計算で25億円)の契約金を受け取ったヤング氏でしたが、2014年には自己破産を宣告するまで至り、まさに天から地へ真っ逆さまに転げ落ちたのでした。

しかしそれでも母校での人気は相当のもので、テキサス大の試合に姿を現せばファンから大歓迎を受けるほど。そんな彼に母校は手を差し伸べます。2017年に大学に付属するコミュニティアウトリーチの部署での仕事を提供したのです。

母校での仕事はまずまずの滑り出しで、彼のポピュラリティーを十二分に生かして地元ファンや後援者との繋がり、そしてキャンパス内の多様化(Diversity)を促進させることに尽力しました。しかしそれも長続きせず・・・。フルタイム(9時から5時の就業時間)だと自分のスタイルに合わないとしてパートタイムに雇用形式を変えてもらうとその辺りから歯車が狂い始めます。

2017年の9月には仕事を無断欠席したり、会議に現れなかったり、基本的な仕事を放棄しだします。そして今年2月に飲酒運転で逮捕されてしまうといよいよ大学側の堪忍袋の尾が切れ、先週3月1日にはヤング氏はとうとう母校から解雇されてしまったのです。母校に恩を仇で返すと言う最悪の結末を迎えたのでした。

先にも紹介したようにテキサス大では知る人ぞ知ると言う人物であるヤング氏を大学が自ら切り捨てたと言うことは、相当ヤング氏の職務態度が酷かったのでしょう。もちろん大学に出入り禁止になったわけでは無いですから、今後も「テキサス大出身のヴィンス・ヤング」と言うブランドは生きるのでしょうが、やはり母校から見放されたと言うのは印象はよく無いですよね。

ちなみに前述のレジー・ブッシュ氏ですが、来シーズンからアメリカの大手メディア・フォックス(FOX)スポーツが展開するカレッジフットボール番組のスタジオ解説者として起用されることがわかりました。ブッシュ氏は昨シーズン後に引退を表明していた元オハイオ州立大監督のアーバン・マイヤー(Urban Meyer)氏とともに番組に加わる予定。タッグを組むのは同じく前述のライナート氏に元ノートルダム大QBブレディ・クウィン(Brady Quinn)氏。どうやらすでにカレッジフットボール界で唯一無二の存在である、ESPNの「カレッジゲームデー」に対抗するような番組を制作する予定だとか。

母校から解雇されたヤング氏、そして解説者として花道をゆくブッシュ氏とライナート氏。ローズボウルではヤング氏に負けた二人ですが、現在の状況を見ればどっちが勝ち組かは一目瞭然ですね。



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