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アラバマ大QBヤングがハイズマントロフィーを獲得

アラバマ大QBヤングがハイズマントロフィーを獲得

年間最優秀選手賞=MVPというアワードはどのスポーツにもあります。しかしカレッジフットボールには似たようなアワードがいくつも有るのですが、その中でも個人賞として最高峰のアワードがハイズマントロフィーです。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

アメリカでフットボールをする選手なら誰もが憧れるこのトロフィーは1935年度からその年の最も優れた選手に贈られてきた歴史あるアワード。ただ単純にMVPと呼ぶには崇高すぎるこのトロフィー。アメリカのスポーツ全般で言っても最も価値のある賞であると認識されています。

参考記事ハイズマントロフィー

そんなハイズマントロフィーの授賞式が12月11日夜にニューヨークで行われました。昨年は新型コロナウイルスの影響のためリモート形式というある意味歴史に残るセレモニーになりましたが今年は通常通り対面式で過去の受賞者も約20人ほど凱旋。2年ぶりに壮大に行われました。

今年ファイナリストに選ばれたのは以下の4選手です。

ブライス・ヤング(アラバマ大QB)
エイダン・ハッチンソン(ミシガン大DL)
ケニー・ピケット(ピッツバーグ大QB)
C.J.ストラウド(オハイオ州立大QB)

4人中3人がQB。しかしその一角に食い込んだのがミシガン大のDLエイダン・ハッチンソン(Aidan hutchinson)過去長い歴史の中でこのトロフィーを受賞したディフェンス選手はたったの二人(1949年のノートルダム大OL/DLレオン・ハートと1997年のミシガン大DBチャールズ・ウッドソン)という圧倒的オフェンス選手有利なアワードレースの中でファイナリストに残っただけでも素晴らしいことです。

参考記事ハイズマントロフィーは誰の手に

今年のハイズマンレースはシーズン終盤まで飛び抜けた候補生が出現せず、数字だけみればアラバマ大ブライス・ヤング(Bryce Young)が有利と言われ続けましたが、それでも最終章次第で誰にトロフィーが手渡されるのか分からないような展開でした。

そして栄えある86代目のハイズマントロフィーを手にしたのは・・・。

やっぱりアラバマ大のヤングでした。

以下が投票結果です。

獲得pt1位票2位票3位票
B・ヤング231168410745
A・ハッチンソン95478273197
K・ピケット63128175197
C.J.ストラウド39912118127
W・アンダーソン325317974
W・アンダーソン=アラバマ大LB

投票結果を見ればヤングがダントツだったことが一目瞭然。またハッチンソンがケニー・ピケット(Kenny Pickett)、C.J.ストラウド(C.J. Stroud)の二人のQBを抑えて堂々2位。そしてファイナリストに選ばれず授賞式には招待されなかったアラバマ大LBウィル・アンダーソン(Will Anderson)は5位でしたが、1位票だけ見ればピケットとストラウドを上回っています。せめて彼も授賞式に呼んであげてほしかった・・・。

とはいえハイズマントロフィーの記録に深く刻まれるのは受賞者のみ。ほとんどの人は2位以下の選手のことなど覚えていることはありません。ヤングは2年生ながら86代目の受賞者としてこの栄光ある「クラブ」の仲間入りを果たしたのでした。

アラバマ大出身選手としては初のQBとしての受賞。また2009年のRBマーク・イングラム(Mark Ingram、現ニューオーリンズセインツ)と2015年のRBデリック・ヘンリー(Derrick Henry、現テネシータイタンズ)、そして昨年のデヴォンテ・スミス(DeVonte Smith、現フィラデルフィアイーグルス)以来4人目。さらに言えばそのスミスに続き2年連続ハイズマントロフィーがアラバマ大選手に手渡された事になります。

ちなみに過去2年間連続でトロフィー受賞者を輩出したのは過去アラバマ大を含めて6校のみ(イェール大、陸軍士官学校、オハイオ州立大、サザンカリフォルニア大、オクラホマ大)。

カリフォルニア出身の5つ星リクルートだったヤングは昨年先発QBになるという声が多く上がっていましたが、開幕時にコーチ陣が先発に選んだのはマック・ジョーンズ(Mac Jones)。そのジョーンズはシーズンをこなすごとにどんどん評価が上がっていき、ヤングの出る出番はありませんでした。結果的にジョーンズはハイズマントロフィー最終候補に選ばれ、受賞自体はチームメイトのスミスに譲るも昨年を代表するQBに成長していました。

そのジョーンズの跡を継ぎ満を持して今季先発QBに選ばれたヤングでしたが、開幕後程なくしてなぜ彼がジョーンズから先発を奪えたかもしれない逸材だったのかが明らかになります。ポケット内での冷静さ、ディフェンスを読む力、程よい機動力、そして球離れの良さはジョーンズと肩を並べるかもしくはそれを凌ぐほど。今年のOL陣が昨年よりもダウングレードしていることを考えれば、それなのにここまでチームに貢献できたことが驚きです。

授賞式にはニック・セイバン(Nick Saban)監督も参戦。教え子の受賞に思わず笑みが。ちなみに上に挙げた合計4人のハイズマントロフィーは全員セイバン監督がアラバマ大にやってきてからの選手。セイバン政権以前はアラバマ大出身選手はこのトロフィーを受賞したことがなかったのですから、これもセイバン監督の手腕が影響しているということでしょう。

授賞式が終わったあと外に出てマンハッタンのネオンに照らされるヤング。

さてこれでボウルゲームまでのフェスティビティーは全て終了。12月17日からボウルシーズンが始まり、ヤング率いるアラバマ大は12月31日に行われるコットンボウルでシンシナティ大とプレーオフ準決勝戦が、そしてハッチンソン擁するミシガン大は同じく大晦日に行われるオレンジボウルでジョージア大と対戦。それぞれ勝ち抜き決勝戦でアラバマ大vsミシガン大が実現すればヤングvsハッチンソンの顔合わせが拝めるかもしれませんね。

【当ツイッターアカウントでの投票結果】

【ブライス・ヤングの受賞スピーチ動画】

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