アメリカで「Sushi」が認知されてから久しいですが、今では簡易寿司屋が至る所で見られるようになりました。ここでいう寿司屋は日本でいう寿司屋とは比べものにならないものですが、アメリカ人が寿司に出会うチャンスを与えてくれたという意味、そして寿司という存在を広めることに貢献してくれていると思います。アメリカの流通を考えると個人的にはカンザス州やインディアナ州などで新鮮な魚が手に入るとは思えません。寿司職人だって修行を積んだ職人ではありませんし、寿司自体もどちらかといえば巻物が主です。それでもアメリカの僻地に住んでいる日本人にしてみればたとえこのような寿司であってもありがたみを感じるものなのです。
そんな風にSushi(あえてこう記述します)が各地に広がっているわけですが、全米のカレッジタウンでもSushiは手に入りやすくなって居ます。そしてアラバマ大があるタスカルーサ市にも新たなSushi屋が開店するらしいのですが、この店のオーナーの名前を聞いたらそれだけでもこの街なら行列ができそうです。
というのもこの6月にタスカルーサ市にオープンする「Ajian Sushi」の共同オーナーが元アラバマ大QBのA.J.マカロン(A.J. McCarron)だからです。
アラバマ大時代のマカロンとニック・セイバン監督
マカロンは現在シンシナティベンガルズのバックアップQBとしてプロ生活を送っていますが、アラバマ大では2009年度、2011年度、2012年度と3度のナショナルチャンピオンを獲得。そのうち2011年度と2012年度は先発QBとして活躍。2013年度にはアラバマ大の歴代生涯最多パスヤードとシーズン最多パスヤードの記録を塗り替え、マックスウェル賞、ジョニー・ユナイテス賞を獲得。最近のアラバマ大出身のQBとしては非常に輝かしい記録を残していきました。
このSushi屋の出資者であるピート・ジマー氏はベンガルズのDEマイケル・ジョンソン(元ジョージア工科大)にマカロンが出資者になってくれるかどうか頼んで見たところ、マカロンがそのアイデアに乗ったのだと言います。
「私がシンシナティに滞在中たまたまマイケルと出会ったのですが、その時彼は私の新しいレストランのアイデアに非常に興味を示してくれました。そして私が彼に『マカロンが共同オーナーになってくれると思うか?』と尋ねると、彼は後日練習中にマカロンにその話をしてくれたのです。そうしたらその翌日マカロン本人から連絡があり、『いいアイデアだからやってみよう!』と同意してくれたのです。」
このSushiレストランでは客が好きなネタを好きなだけ指定してそれをSushiシェフが巻物にするというスタイルらしいです。ただおそらくアラバマ大のお膝元であるタスカルーサにあるSushi屋でさらにその共同オーナーが地元の英雄だとしたら、カスタムメードの巻物だけでなく、例えば「AJロール」とか「セイバンロール」とか「ロールタイドロール(うまい!?)」とかあっても良さそうですよね?
もし6月以降にタスカルーサ市を訪れる方がいらっしゃるのならばぜひ「Ajian Sushi」に寄って見てはいかがでしょうか?(そんな人はいないか?)