ルイジアナ州立大
昨年の前半戦最大のハイズマントロフィー候補、レナード・フォーネット率いるLSUのRB陣は全米でも屈指のユニットです。フォーネットは言わずと知れたオールラウンドランナー。エイドリアン・ピーターソン、ボ・ジャクソン、ハーシャル・ウォーカーといった歴戦のRBに並び称されるだけで彼の凄さが伺えます。フォーネットの存在だけでもこのユニットが全米指折りのグループとされますが、それに加え彼のバックアップ、ダリウス・グイースは昨年1年生ながら1キャリー平均8.55ヤードを記録。彼のタレントだけ見れば他のどのチームでも先発を張れる素質を持っています。またその他にも将来の卵が控えていることを考えればLSUのRB陣が全米トップレベルである所以がわかります。
ベイラー大
ベイラー大はオフシーズンにスキャンダルで揺れ、いいところが全くありませんでしたが、少なくともRBのタレントレベルは全米トップと言っても過言ではありません。先発RBは1年生次にフレッシュマンオールアメリカンに選ばれた3年目のスターRBショック・リンウッドです。最近2年間で2581ランヤードに26TDを積み重ねてきたリンウッドがベイラー大オフェンスの起爆剤となります。そして彼のバックアップであるジョニー・ジョンソンも昨年1000ヤード以上を足で稼ぎました。昨年のラッセルスポーツボウルではノースカロライナ大相手に299ヤードも走りその存在をアピール。さらにはその背後に2015年度全米4位のRBリクルートと評価されたジャマイカル・ハスティが控えます。スキャンダルの余波で多くの新入生が去ってしまいましたが、現時点でのRB陣の層の厚さは誰にも劣りません。
フロリダ州立大
ベイラー大のリンウッドと並び全米のエリートRBと称されるのがフロリダ州立大のダルヴィン・クックです。ディフェンダーを蹴散らしていくクックのスタイルは昨年1キャリー平均7.38ヤードと言うとんでも無い数字を叩き出しました。しかもこの数字は満身創痍の中で出した記録。今年は昨年よりも体の状態も良さそうなのでさらに上のパフォーマンスが拝めるかもしれません。また彼のバックアップであるジャキース・パトリックもクックと同タイプの弾丸RB。クックが怪我で倒れたとしても十分仕事をしてくれそうです。
ジョージア大
近年ジョージア大のRB陣はチームの軸としてその力を発揮してきました。先発選手が倒れてもバックアップがしっかりと穴を埋める・・・。そうやってバックフィールドをやりくりしてきたのです。昨年ハイズマントロフィー候補とも謳われたニック・チャブスはテネシー大戦で目を覆いたくなるような重傷を膝に置いシーズンを棒に振りました。しかしそのバックアップ、ソニー・ミシェルがすぐさまチャブスの穴を埋め、1キャリー平均5ヤード以上、8TDを奪う活躍を見せました。怪我前のチャブスは1キャリー平均8.12ヤードと言う普通でない数字を残し、彼が完全復帰すれば経験を積んだミシェルとのワンツーパンチは敵ディフェンスにとって大変脅威となるでしょう。
オクラホマ大
近年のオクラホマ大オフェンスはOCリンカーン・ライリーコーチの下よりパスに重点を置いたものになっていますが、だからと言って彼らの「地上戦力」が衰えたわけではありません。その証拠にRBサマージャ・ペリン(Samaje Perine)の存在があります。2014年に1試合最多ランヤード(427ヤード/6TD: vs カンザス大)を記録、シーズン合計でも1700ヤード以上に21TDを叩き出す大活躍を見せました。昨年は2014年よりプロダクションは減りましたが、それでも1349ヤードに16TDと存在感をアピール。さらに彼のバックアップであるジョー・ミクソン(Joe Mixon)は1キャリー平均6.66ランヤード(7TD)と頼れる選手。この2選手のランプレーはパスオフェンスに新たな広がりを見せてくれるはず。また4つ星リクルートの1年生(レッドシャツ)ロドニー・アンダーソン(Rodney Anderson)もこのユニットに貢献してくれるでしょう。
オレゴン大
爆発力抜群のオレゴン大においてスキルポジション(WR/RB)のタレントの質と層の厚さは他チームより群を抜いています。今シーズンはというと、特にRB陣に注目です。昨年アラバマ大のデリック・ヘンリー、LSUのレナード・フォーネット、スタンフォード大のクリスチャン・マカフリー、FSUのダルヴィン・クックらエリートRBの陰に隠れてしまったものの、オレゴン大のロイス・フリーマン(Royce Freeman)はクックよりも多い1試合平均ヤード数、マカフリーよりも多いランTD数、ヘンリーよりも多い1キャリー平均ヤード数を誇るなど、数字の上では彼らに勝るとも劣らなかったのです。オレゴン大のオフェンスはフリーマンを中心に組み立てられていくことでしょう。彼を支えるバックアップには1キャリー平均7ヤード以上のタジ・グリフィン(Taj Griffin)とカニ・ベノイット(Kani Benoit)、さらには出番は少なかったものの1キャリー平均9ヤードを誇るトニー・ブルックス・ジェームス(Tony Brooks-James)が控えます。彼らを擁するオレゴン大のオフェンスを止められるチームはそう見つからないでしょう。
スタンフォード大
スタンフォード大のRBといえば、昨年ブレークしハイズマントロフィーの最終候補にも選ばれたクリスチャン・マカフリー(Christian McCaffrey)です。1シーズンのオールパーパスヤードの記録を塗り替え、トータルランヤードは2019ヤード。ラン、レシーブ、さらにはパスでもスコアを記録したマカフリーは今季確実にハイズマントロフィーの候補者として活躍することでしょう。マカフリー以外でもスタンフォード大のRB陣は優秀なラッシャーが揃っています。昨年1年生だったブライス・ラブ(Bryce Love)は1キャリー平均7.79ランヤードに加えレシーブでは1回平均16.67ヤードとハイブリッドなタレントを擁しています。マカフリーが不在時でも運動神経抜群なラブがいるおかげでチームは同じオフェンスを繰り出すことができるわけです。走ってもキャッチしても力を発揮出来るRBデュオという意味ではスタンフォード大は全米で屈指のチームと言えそうです。