カレッジフットボール界だけでなくNFLでも選手の安全面での議論が高まっている昨今、NCAAと米フットボールコーチ連盟(American Football Coaches Association/AFCA)はゲームの安全性をさらに高めるための手段の一つとしてキックオフを無くす可能性を話しだしたというリポートが届きました。
このリポートによると両団体は正式ではないにしろ、キックオフに変わる別の方法がないかどうかを話しだしたというものです。もっとも実現するとしてもそれは2018年以降のことになるそうです。
これまでキックオフの危険性は何度か議論に上がっていました。お互いのチームがトップスピードに乗って正面衝突するこのプレーは、場合によっては選手生命を危うくするような大怪我を引き起こす原因となっていました。それは専門家たちも証言してきています。そういった事実が表面化する中、キックオフをなんとかするべきだという声が上がってきているものの、実際の現場からこう言った声は聞こえてきませんでした。それを考えると今回のリポートは極めて画期的な内容だと思います。
キックオフに関してはカレッジフットボールとNFLでキック地点を35ヤードまで繰り上げました。これによりタッチバックの可能性が増え、結果キックオフリターンの際の怪我の確率が減ると言う訳です。実際にこれが施行された2012年、開幕後1ヶ月での全タッチバックの数は前年の2011年にシーズンを通して起きたタッチバックよりも多かったというデータもあります。しかし今回の提案はキックオフ自体を無くそうというもっと踏み込んだアイデアである訳です。
もちろんこれは公式の発表ではない為、どこまでこのルール変更が話し合われるか、そして本当にキックオフが無くなってしまうのか定かではありませんが、少なくとも話題に上っただけでも価値があると思いたいです。