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第9週目の見どころ【2021年度シーズン】

第9週目の見どころ【2021年度シーズン】

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ベースボール・マガジン社 (編集)

ミシガン大(6位)@ ミシガン州立大(8位)

Big Tenカンファレンス東地区は今季ランカーがひしめく戦国時代と化していますが、いよいよその4チーム同士の直接対決が今週から始まり、そのうちの1つがこのカード。ミシガン州内のライバル対決でもある全米6位のミシガン大と同8位のミシガン州立大が激突します。

どちらもここまで7勝無敗。ミシガン大は世間をいろいろ騒がしてきたジム・ハーボー(Jim Harbaugh)監督が率いますが、今年は今までと違いコーチングに専念しているせいかあまり彼の話題は出てきません。おそらくそれは良いことなのだと思いますが。

これまで期待されながらいまだBig Tenタイトルはゼロ。当然期待されるCFP(カレッジフットボールプレーオフ)出場も未だ果たせず、開幕前まではいよいよハーボー時代にも陰りが見えてきたかと囁かれていましたが、今季は前述の通りここまで無傷の7連勝中。ファンの期待は否が応でも高まります。

QB出身のハーボー監督はこれまでスタンフォード大アンドリュー・ラック(Andrew Luck)氏を育てるなどQB育成に期待がかかってきましたが、ミシガン大では今の所プロでも活躍できそうなQBを輩出できていません。が、今年のミシガン大はこれまでとは大きくスタイルを変えてきており、今季全米でも有数のランヘビーオフェンスを擁しています。

1試合平均ランヤードでは全米5位となる253.3ヤードを記録。その中心となっているのがRBブレーク・カルーム(Blake Corum)。彼はここまで729ヤードに10TDという数字を記録しており話題にそこまであがっては来ないものの、実力的にはトップクラスです。

またディフェンス陣も好調でトータルディフェンスでは全米11位(299.0ヤード)。今季好調なランオフェンスで試合の流れをコントロールし、強力なディフェンスで相手に仕事をさせないという一昔前のスタイルではありますが、かつての泥臭いBig Tenフットボールを彷彿させるようで見ていて爽快でもあります。

一方ミシガン州立大は今年2年目となるメル・タッカー(Mel Tucker)監督が率いますが、昨年とは別人のような快進撃を続けています。タッカー監督はトランスファーポータルを巧みに駆使し、経験値の高い転校生を積極的に迎え入れて戦力をアップしてきました。

その最たる人物がRBケネス・ウォーカー・III(Kenneth Walker III)。彼はウェイクフォレスト大からの転校生ですが、ここまで彼は全米2位となる997ヤードに9TDを稼ぐ大車輪の活躍。今季全米指折りのRBと目されています。特にこれまで彼は20ヤード以上のランプレーを10回も記録。これは今季全米トップの数字です。プレーメーカーとしてミシガン州立大オフェンスの今季の顔として実力は十分です。

またQBペイトン・ソーン(Payton Thorne)も今季ミシガン州立大オフェンスの大きな貢献者。ここまで稼いだパスヤード1701ヤードはBig Ten内で4位、15TDは2位、そしてQBレーティング(162.0)はオハイオ州立大C.J.ストラウド(C.J. Stround)に次ぎ2位となっており、華はなくとも確実に仕事をこなしてくれるソーンの存在は大きいです。

両校がトップ10以内にランクした状態で対戦するのは1967年以来のこと。果たしてこのライバリーゲームの勝者に贈られる「ポール・ブンヤン・トロフィー」を手にするのはどちらのチームか?

ペンシルアニア州立大(20位)@ オハイオ州立大(5位)

上の試合と同じくBig Tenカンファレンス東地区所属チーム同士の戦いとなるこのマッチアップ。先週7位だったペンシルバニア州立大(ペンステート)でしたがイリノイ大相手に9OTの末破れてしまったため、この試合の重要度が幾分下がってしまったのは残念ですが・・・。

オハイオ州立大は既に1敗していますが、ここ最近は4試合で231得点に44失点と圧倒的。元々リクルーティングのおかげで戦力は申し分ないのですが、QB C.J.ストラウド、RBトレヴィヨン・ヘンダーソン(Tre’Veyon Henderson)、WRギャレット・ウィルソン(Garrett Wilson)、WRクリス・オラヴェ(Chris Olave)と特にスキルポジョションが充実。ここだけみれば確実に彼らは今季3本の指に入る実力を持っています。

一方のペンステートですが、先週イリノイ大に300ヤード以上も走られてしまいディフェンス陣が崩壊。ここが彼らの強みであったはずですが、ホームゲームでここまでやられてしまったのは超意外でした。またQBショーン・クリフォード(Sean Clifford)は怪我から回復中で、ジェームス・フランクリン(James Franklin)監督はクリフォードは完治したと断言していますが、それが本当かどうかもわかりません。

試合はオハイオ州立大の本拠地「ホースシュー」。オハイオ州立大がホームでペンステート相手に大量得点を奪う事になるのか・・・。

ジョージア大(1位)vs フロリダ大 @ ジャクソンビル

全米1位のジョージア大フロリダ大が中立地であるフロリダ州ジャクソンビル市で激突。ジャクソンビルジャガーズのホームであるTIAAバンクフィールドで行われるこのライバリーはかつて「世界最大の屋外カクテルパーティー」(The World Largest Outdoor Cocktail Party)と呼ばれたマッチアップで、スタジアムはジョージア大ファンの赤とフロリダ大ファンの青で真っ二つに割れる、カレッジフットボール界を代表する宿敵対決です。

ジョージア大はここまで無傷の7連勝中で試合内容から見ても彼らがダントツで今季のカレッジフットボールを引っ張っている感じ。特にディフェンスは天下一品でトータルディフェンス、スコアリングディフェンス(失点数)で全米1位、ランディフェンスとパスディフェンスで全米2位とまさに鉄壁。このディフェンスから点を取ることは容易なことではありません。

またオフェンスはランベースのオフェンスを敷きますが、QBステソン・ベネット(Stetson Bennett)の活躍も見逃せません。元々J.T.ダニエルズ(J.T. Daniels)のバクアップでしたが、ダニエルズが怪我で戦線を離脱している間にその座を守るどころか一時はハイズマントロフィー候補とも言われたダニエルズを食う活躍。その堅実なプレーから「メールマン」(Mailman)と言われる彼の存在が攻守ともにバランスの取れたチームを形成しています。

一方フロリダ大は今季すでに3敗を喫し正直期待外れ感は否めません。特に昨年の躍進を考えるとダン・マレン(Dan Mullen)監督率いる今季のチームは高く上がってしまったハードルを跨ぎきれずにいます。

フロリダ大ファンの1番の関心はQBアンソニー・リチャードソン(Anthony Richardson)が先発出場するのかどうかと言うこと。開幕からエモリー・ジョーンズ(Emory Jones)がスターターを任されてきましたが、ポテンシャルから言うとリチャードソンの方が能力が高いと言われており、にも関わらずいまだにジョーンズを使い続けるマレン監督に対してファンのフラストレーションが溜まっているのが現状。

フロリダ大はアラバマ大を2点差にまで追い詰める試合展開を見せたこともあり潜在能力はあると思うのですが、やはりこのジョージア大を倒せると言うイメージが湧きません。ただライバリーゲームとは何が起こるかわからないことでも知られていますので・・・。

アイオワ大(9位)@ ウィスコンシン大

全米9位のアイオワ大ウィスコンシン大に乗り込んで行われるこの一戦。Big Tenカンファレンス西地区優勝レースで非常に重要なゲームです。

アイオワ大はパデュー大にまさかの敗戦を喫して全米2位から下落。先週はバイウィークでお休みだったのでその敗戦から2週間ぶりの試合となります。その敗戦の悪いイメージを払拭するには十分な時間ですが、その間モチベーションを保てたかどうかも気になります。

ウィスコンシン大はすでに3敗を喫してランキングから遠ざかって久しいですが、混沌とする西地区争いにおいてこのアイオワ大戦に勝てばまだまだ自力で地区優勝できるチャンスを十分に残しています。数字の上ではジョージア大に次ぐディフェンス力を持つアイオワ大をどう攻略するか見ものです。

ミシシッピ大(10位)@ アーバン大(18位)

SEC(サウスイースタンカンファレンス)西地区所属チーム同士の対決。現在西地区はアラバマ大が首位であり、ミシシッピ大はすでに彼らに敗れているので地区優勝はなかなか厳しいですが、アラバマ大との直接対決を残しているアーバン大にとってはそこまで是が非でもカンファレンス戦1敗を守りたいところ。

ミシシッピ大はハイズマントロフィー候補でもあるQBマット・コラル(Matt Corral)を擁するハイスコアオフェンス。レーン・キフィン(Lane Kiffin)監督の頭脳とともに破壊力は抜群でトータルオフェンスで全米4位、スコアリングオフェンスでも全米7位と数字にもそれが反映されています。また今年のミシシッピ大はディフェンス力も中々で全体的にチームとしての底力が上がっています。

一方のアーバン大はペンステートおよびジョージア大に敗れ2敗となってはいますが、リーグ戦の勝敗は2勝1敗とまだまだ勝機は十分です。おそらくチームの勝利への鍵を握るのはQBボ・ニックス(Bo Nix)。ベテランQBのニックスはホームですこぶる調子の出るQBであり、この試合ではホームの大歓声を受けることを考えればアーバン大がアップセットを起こす可能性も十分考えられそうです。

テキサス大 @ ベイラー大(16位)

今季ここまであまり話題に上がってこないものの6勝1敗で静かにでも確実にランキングを上げてきているのがベイラー大。今年2季目のデイヴ・アランダ(Dave Aranda)監督指揮下で早くも結果を残しているベイラー大はBig 12カンファレンスでダークホース的存在として注目が集まりつつあります。

そのベイラー大と対戦するテキサス大は元アラバマ大オフェンシブコーディネーターのスティーヴ・サーキジアン(Steve Sarkisian)監督の初年度。期待度は大変大きいものでしたが、ポテンシャルは高いもののリードを守りきれない展開などまだ発展途上な感じは否めません。ただ今季前出のミシガン州立大RBウォーカーと並び称されるトップRBビジャン・ロビンソン(Bijan Robinson)には是非注目したいところ。

マイアミ大 vs ピッツバーグ大(17位)

今季ここまで6勝1敗で17位につけているピッツバーグ大。唯一の1敗はウエスタンミシガン大(44対41)戦であり、この試合が3点差であったことを考えるとピッツバーグ大は無敗チームであったとしてもおかしくないチーム。もちろん「たられば」は無用の長物ですが、それだけ力のあるチームであると言うことです。先週はクレムソン大を倒しACC(アトランティックコーストカンファレンス)海岸地区では2番手に2ゲーム差を付けており、このマイアミ大との試合に勝てばいよいよ地区戦線で独走体制に入ります。

ピッツバーグ大といえば何といってもQBケニー・ピケット(Kenny Pickett)。今季ここまで2236パスヤードに23TD、そしてパスINTが何とたったの1つと全米を代表するQBに育ちつつあり、NFLドラフトの重鎮、メル・カイパー・Jr(Mel Kiper Jr.)氏のビッグボードでも赤丸急上昇中の選手。このマイアミ大戦でもどれだけの数字を残せるか見ものです。

サザンメソディスト大(19位) vs ヒューストン大

グループオブ5」といえば今年は現在全米2位のシンシナティ大ばかりが取り上げられがちですが、19位のサザンメソディスト大(SMU)の存在も忘れてはなりません。

SMUは現在7勝無敗。おのずと11月20日のシンシナティ大との直接対決に注目は集まりますが、今週のヒューストン大戦も油断は禁物。鳴り物入りでウエストバージニア大からやってくるも最初の2年間で7勝13敗と期待外れだったダナ・ホルゴーセン(Dana Holgorsen)監督ですが、3年目でようやく花が咲きそうな流れ。

SMUの主戦力はQBターナー・モデカイ(Tanner Mordecai)。オクラホマ大からの転校生であるモデカイは現在FBS(フットボールボウルサブディビジョン)で1位タイとなる29パスTDをここまで量産。ほぼ毎試合において300ヤード以上のパスヤードを稼いでおり、ヒューストン大のディフェンシブバックフィールドにとっては大きなチャレンジとなります。

どちらもAAC(アメリカンアスレティックカンファレンス)内では無敗チームであり、この試合の敗者はカンファレンス優勝戦線から一歩後退する事になります。今季シンシナティ大との試合が組まれていないヒューストン大にとって是非ともこの試合に勝ってリーグタイトルを大外から掠め取る土台としたいところです。

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