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油断大敵!【2021年度第8週目レビュー】

油断大敵!【2021年度第8週目レビュー】

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ベースボール・マガジン社 (編集)

Battle at Rose Bowl

オレゴン大34、UCLA31

先週大御所同士の対決が無かった中、筆者が注目したのは西海岸のPac-12カンファレンスで重要な試合とされた全米10位のオレゴン大UCLAの対戦でした。

オレゴン大は開幕2戦目で強敵オハイオ州立大を敵地で倒すという難題をやってのけましたが、その後はその時のような破壊力のあるオフェンスを披露することはあまりありませんでした。一方UCLAも開幕戦にルイジアナ州立大を倒して一時は13位まで上昇しましたが、フレズノ州立大およびアリゾナ州立大に敗れ失速。今年筆者的に密かに推していたチームだったのですが・・・。

試合の方はUCLAのQBドリアン・トンプソン・ロビンソン(Dorian Thompson-Robinson)が序盤から切れのあるパスでリードを奪う展開。しかし第2Qにオレゴン大のRBトラヴィス・ダイ(Travis Dye)が2つのランTDを奪って試合を僅差に持ち込みます。

後半へと折り返すとオレゴン大は最初のドライブで再びダイのランTDが決まって遂に逆転。その後この日4つ目となるTDをダイが奪ってオレゴン大が試合の流れを牛耳り始めます。するとそれまで冴えていたトンプソン・ロビンソンが焦りのせいかパスの精度が落ち始め負のスパイラルへ。

第4Q早々にオレゴン大QBアンソニー・ブラウン(Anthony Brown)の43ヤードのロングTDパスが決まってスコアが34対17となると会場となったローズボウルは意気消沈。しかしここで諦めなかったのがこの日のUCLAでした。

第4Q14分を切ったところで自陣25ヤードから進撃を始めたUCLAはトンプソン・ロビンソンがパス成功に苦戦するもここぞというところで3rdダウンをコンバートするパスプレーを見せてドライブを継続。そして12プレー後に自身の2ヤードTDランが決まってスコアを34対24とします。

さらに返しのオレゴン大の攻撃ではQBブラウンのパスをUCLAディフェンダーがインターセプト。相手陣内20ヤードという絶好の位置で再び攻撃権を得ます。このチャンスを逃さまいとUCLAは再びオレゴン大陣内へ急襲。そして最後はRBブリテイン・ブラウン(Brittain Brown)の1ヤードTDランで遂に点差を3点にまで縮めます。

そして続くオレゴン大の攻撃。ここで追加点を奪えばほぼ試合を決定づけると思われた中、残り3分というところでブラウンのエンドゾーンへのパスが再びインターセプト。FGで同点、TDで逆転という展開となりローズボウルは興奮の渦に包まれます。

しかしここで頼みの綱であるQBドリアン・トンプソンが負傷退場。1年生のイーサン・ガーバーズ(Ethan Garbers)が登場しまさにシンデレラストーリーの完成かと思われましたが、オレゴン大39ヤード地点まで進撃するもガーバーズのパスが無情にもインターセプトされ万事休す。オレゴン大が辛くも白星をゲットしてアップセットを逃れました。

オレゴン大はこれで虎の子の1敗を守り、かすかな希望でもあるCFP(カレッジフットボールプレーオフ)出場への望みをつなぎました。またこの試合では来年のNFLドラフトで注目のDEであるケイヴォン・ティボデウ(Kayvon Thibodeaux)をガッツリと見ることが出来ましたが、タックル9つにQBサック2つと噂通りの働きを見せ、UCLAのOTを何度と無く崩していました。

ただ’そのフレームといいパワーといい申し分ありませんでしたが、満身創痍な感じが少々気になりました。


9オーバータイム?!

イリノイ大20、ペンシルバニア州立大18

先週7位のペンシルバニア州立大(ペンステート)はホームにここまで今季2勝と苦戦中のイリノイ大を迎えました。ペンステートは前試合となったアイオワ大戦でQBショーン・クリフォード(Sean Clifford)が負傷退場。彼がこのイリノイ大戦にどれだけの状態で復帰してくるかに注目が集まりましたが・・・。

先発出場したとはいえクリフォードは100%とは到底言えない状態で、そのせいもあったかペンステートオフェンスは精細を欠きます。元々パワフルなランオフェンスを持っているわけでもない彼らにとってクリフォードの不調は命取り。この日のペンステートのパスヤードはたったの165ヤードにとどまりました(ランヤードは62ヤード)。

しかしこの試合に挑んだイリノイ大はこれまでとは全く違ったチームの如しランアタックを披露。強力と言われるペンステートディフェンスからなんと足だけで357ヤードも奪う働きを見せボール所有時間も36分以上と相手を圧倒しました。

ただにもかかわらず試合は10対10というロースコアのまま第4Qを終了。試合の行方はオーバータイムへと持ち込まれますが、ここにドラマが待っていました。

今年から導入されたオーバータイムの新ルールでは3度目のOTからはお互いが2ポイントコンバージョンを行い合うというものになりました。これはOTが長引くに連れて選手たちが怪我を負う可能性が増えてしまうのを予防するために導入されたもの。2ポイントコンバージョンということなので、お互いの攻撃チャンスでプレーできるのはたったの1度。これを勝者が決めるまで繰り返すのですが・・・。

この試合ではなんと9度もOTを繰り返し続けるという史上稀に見る展開に。当然9度のOTはNCAAの歴史上最も長い試合でありますが、見ている側からすると雨天のせいもあってかプレーはどんどんスロッピー(ぐちゃぐちゃ)になっていき・・・。そして結果的に勝利を手にしたのはイリノイ大。しかも9回もOTをしたのに最終スコアは20対18というロースコアで終わったのです。

ペンステートとしてはなんとしても1敗を守って次戦のオハイオ州立大との試合に望みたいところでしたが、まさかこんなところでつまずくとは夢にも思っていなかったことでしょう。これで彼らのBig Tenカンファレンス東地区優勝は限りなく無くなったと言っても過言ではありません。

Give me that ball!

オクラホマ大35、カンザス大23

全米3位のオクラホマ大は今季この試合まで1勝しか挙げていないカンザス大と対戦。オクラホマ大とすれば余裕の勝利とたかをくくっていたことでしょう。しかし・・・。

なんとオクラホマ大は前半無得点。一方のカンザス大は1TDと1FGで10点をスコアボードに叩き出し、ハーフタイムの時点でカンザス大が10対0とオクラホマ大をリードするまさかの展開。

カンザス大はもともとアメフトのチームとして知られておらず、この日の試合も観客はまばらでしたが、ハーフタイム時に全米3位チームからリードを奪っている展開に大学側も「もしかして・・・」という思いがよぎったのでしょう。なんと学生たちに今からでも遅くないからスタジアムに来てチームを応援してくれ!というEメールを送信したほどです。

後半に入るとオクラホマ大オフェンスがようやく目を覚まし、QBケイレブ・ウィリアムス(Caleb Williams)が2つのTDパスを成功させて追撃を見せると、第4QにはRBケネディ・ブルックス(Kennedy Brooks)のTDランで遂に逆転に成功。そしてその流れのままウィリアムスが40ヤードのロングランTDを決めて一気に11点差をつけてリードを広げます。

しかしカンザス大はQBジェイソン・ビーン(Jason Bean)からルーク・グリム(Luke Grimm)への14TDパスを試合後半に決めて点差を5点差に縮めます。ここでもうカンザス大が1度攻撃のチャンスを手に入れれば逆転の可能性も出てきたわけです。

そして試合時間残り3分20秒。オクラホマ陣内46ヤード時点で迎えた4thアンド1ヤード。オクラホマ大は4thダウンコンバージョンを狙い、これをカンザス大が防げば彼らにとって逆転への絶好のチャンスとなるところでした。ウィリアムスからハンドオフを受けたブルックスは決死のランを見せますが、カンザス大ディフェンスが彼の進撃を止め一瞬4thダウンのコンバージョンは失敗したかに見えました。

しかしブルックスがディフェンダーに止められ、1stダウン地点まで足りないと察したウィリアムスがなんとタックルされて倒れかかった味方のブルックスからボールを奪い取り疾走し見事に1stダウンを奪ったのです。

一瞬何がおきたのか分からず選手もファンも唖然としますが、ビデオ判定の結果フォーワードハンドオフという規定内のプレーだったと判定されカンザス大のコンバージョン阻止は機転を利かしたウィリアムスのプレーによって阻まれたのです。

結局この後ブルックスのダメ押しTDランが決まってカンザス大の一世一代とも言えるアップセットは夢と散りました。

勝ちはしたもののカンザス大相手にこのような試合展開を演じてしまったオクラホマ大に少々不安を覚えた試合でもありましたが、上に紹介したウィリアムスのプレーでそんな不安も吹き飛んでしまいました。

15連勝!

アラバマ大52、テネシー大24

毎年10月第3土曜日に行われることから「The 3rd Saturday in October」という愛称で親しまれているこのライバリーゲーム。ただライバリー(宿敵関係)とはいってもここまでアラバマ大が同一カードで14連勝中ということでアラバマ大の圧倒的強さばかりが目立っていましたが・・・。

先制したのはアラバマ大でしたが、第1Qにテネシー大QBヘンドン・フッカー(Hendon Hooker)が2つのパスTDを決めてこのクォーター終了時点でアラバマ大がリードを奪われるという展開。これは実に2012年以来の出来事でした。

ただ第2Qに入るとQBブライス・ヤング(Bryce Young)のランTD、及び彼からWRジョン・メッチー・III(John Metchie III)へのパスTDでアラバマ大が逆転。21対14で前半を折り返します。

第3Qはお互いがFGを入れあう静かな展開でしたが、第4Qに入るとアラバマ大が4つのTDを一気に奪い点差を一気に広げ、終わってみれば52対24とダブルスコア以上の点差でアラバマ大がこのカードで15連勝目を飾ったのでした。

試合終了直前には勝者が葉巻を吸うというこのライバリーの伝統を模してファンがスタジアムで葉巻を吸い始めスタジアム中が煙だらけになるという光景も。スタジアム内に火を持ち込んでもいいのかという疑問はありますが・・・。

オクラホマ州立大、散る

アイオワ州立大24オクラホマ州立大21

ここまで無敗で全米8位にまで上り詰めたオクラホマ州立大と、開幕時に8位にランクされるもすでに2敗を喫してランク外に転落したままのアイオワ州立大との対決。カンファレンスタイトルだけでなく悲願のプレーオフ進出へ向けてオクラホマ州立大としては1戦も落としたくないところでしたが・・・。

前半はオクラホマ州立大QBスペンサー・サンダース(Spencer Sanders)がいつになく冴え、2つのTDパスを奪って前半を14対7とオクラホマ州立大リードで折り返します。

しかし後半に入るとアイオワ州立大の反撃が始まります。ベテランQBブロック・パーディ(Brock Purdy)からWRゼイヴィアー・ハッチンソン(Xavier Hutchinson)へのパスTDが決まると第3Q終了間際にFGを決めて遂にアイオワ州立大が逆転。勝負は拮抗したまま第4Qへ突入します。

後半オクラホマ州立大のサンダースは調子を落としますが、ここぞというところでピンポイントでテイ・マーティン(Tay Martin)への25ヤードのTDパスを決めて再び逆転に成功。しかしこの日自慢の強力ディフェンスのおかげで相手のランを抑えてきたオクラホマ州立大の守備陣が最後の最後にRBブリース・ホール(Breece Hall)にTDランを許してしまいアイオワ州立大が再逆転。結局これが決勝点となりオクラホマ州立大に今季初の黒星。そしてスタジアムからは歓喜のファンがフィールドになだれ込むという光景が。

ところでこの試合ではどうしても目を疑いたくなるような判定がありました。

第3Q開始から約3分。アイオワ州立大のハッチンソンはパーディからのパスを受けて49ヤードのロングTDを決めたシーンがありました。しかしこの際ハッチンソンがタウンティングの反則を取られてこのTDが幻のものになったのですが・・・。

タウンティング(Taunting)とは要するに相手を侮辱するような行動に対する反則。わかりやすいところで言えばタックルした相手を明らかに上から見下すような行動などに採用される反則です。

そしてハッチンソンの場合、完全にどフリーでエンドゾーンへ疾走する際に追っても来ていない相手を肩越しにちら見し、そしてゴールラインをまたぐ際にあのディオン・サンダース(Deion Sanders)氏のシグニチャームーブとも言えるステップの10分の1程度を再現したことがタウンティングの対象になってしまったのです。

しかし通常のスピードで見てもスローで見てもこれが相手を侮辱するタウンティングなのかと素人の筆者の目から見ても疑問に思ってしまう反則で、SNS上では史上最悪の審判団の判断だと批判の嵐に。カレッジでもNFLでもここ最近はタウンティングの反則に力を入れていますが、いくらなんでも今回のハッチンソンのケースは度が過ぎているのではないかと思わずに入られませんでした。

Elsewhere…

シンシナティ27、海軍士官学校大20

全米2位のシンシナティ大は海軍士官学校と対戦。圧倒的強さでシンシナティ大が対照するかと思われましたが大苦戦。試合終了間際にはオンサイドキックをリカバーされ同点にされる可能性もありましたが、トリプルオプションを操りパスアタックを苦手とする海軍士官学校に救われてシンシナティ大ディフェンスがパスINTを奪って辛くも勝利を確保しました。今後シンシナティ大は自分たちをアピールするだけの試合の組み合わせが残っておらず、上位を維持するためにはどんな相手も軽くいなす位の試合内容を見せつけなければなりません。そう考えると海軍士官学校(ここまでまだ1勝)に苦しんだのはいただけません。

オハイオ州立大54、インディアナ大7

今紹介したようにシンシナティ大は試合内容でアピールする「スタイルポイント」が重要ですが、すでに1敗しているオハイオ州立大もただ勝つだけでなく相手を圧倒して勝って得られる「スタイルポイント」が今後プレーオフ進出を狙う上で重要となってきます。そしてスコアからも分かる通り彼らはインディアナ大を粉砕。ハイズマントロフィー候補とも謳われるQB C.J.ストラウド(C.J. Stroud)はこの日4TDにパスINTがゼロ。第3Qだけで30点を奪う破壊力で力の差を大いに見せつけました。

ミシガン大33、ノースウエスタン大7

全米6位のミシガン大はホームにノースウエスタン大を迎えこれを一蹴。今季トップレベルのランオフェンスはこの日も健在でノースウエスタン大ディフェンスに対して294ヤードのランを記録。ただ今後Big Ten東地区優勝を目指す上でもう少しパスオフェンスを見てみたいところですが、それも来週のミシガン州立大との大一番で明らかになるでしょう。

ミシシッピ31、ルイジアナ州立大17

先週全米12位のミシシッピ大はルイジアナ州立大をホームに迎えます。ルイジアナ州立大にとってエド・オルジェロン(Ed Orgeron)監督が今季限りで解雇になると発表されてから初の試合であり、またミシシッピ大のレーン・キフィン(Lane Kiffin)監督とオルジェロン監督は旧知の間柄ということで注目された一戦となりました。しかしこの試合では前回フロリダ大を倒したときのようなルイジアナ州立大のオフェンスに覇気が見当たらず惨敗。何とかオルジェロン監督のために一肌脱ぎたいという意気込みが無かったのが残念でした。

ちなみにこの試合においてかつてのスターQBイーライ・マニング(Eli Manning)氏の背番号「10」が欠番になるということで本人が登場。本人を招いてセレモニーが行われただけでなくエンドゾーンに「MANNING」というペイントが盛大に施されていました。

ノートルダム大31、サザンカリフォルニア大16

カレッジフットボール界でも有数のライバリーゲームであるこのカード。開幕2戦目にして監督を解雇したサザンカリフォルニア大とすでにシンシナティ大に黒星を喫してCFP進出がほぼ無くなってしまったノートルダム大の戦いは今季1番の出来ともいえる試合内容でノートルダム大が快勝。怪我をしてしまったとはいえRBカイレン・ウィリアムス(Kyren Williams)が138ヤードに2TDと活躍して勝利に貢献しました。

アパラチアン州立大30、コースタルカロライナ大27

先週全米14位だったコースタルカロライナ大アパラチアン州立大と対戦するもまさかの敗戦で今季初黒星。「グループオブ5」勢としてはその注目の殆どがシンシナティ大に持っていかれてしまっていますが、コースタルカロライナ大はシンシナティ大に次ぐ高順位なチームであったため、この1敗は今後のランキングに大きく影響を及ぼしそうです。

ウェイクフォレスト大70、陸軍士官学校

ここまで今季全勝街道をひた走っているウェイクフォレスト大トリプルオプションの使い手である陸軍士官学校と対決。ボール所要時間はランヘビーな陸軍士官学校が42分43秒とウェイクフォレスト大(17分17秒)を大きく突き放しましたが、一方でウェイクフォレスト大は毎ドライブごとにロングゲインのパスで速攻をかけて確実に得点を重ねる展開。結局ウェイクフォレスト大は458ヤードのパス、陸軍士官学校は416ヤードのランを記録するもディフェンス面での違いが徐々に出始め結局ウェイクフォレスト大が70点という大量得点で逃げ切って7勝0敗。これは1944年以来の快進撃です。

ピッツバーグ大27、クレムソン大17

クレムソン大の不調が止まりません。ディフェンス力はあるのですが、オフェンスの火力が足りずこれまで勝てていたチームに負けたり苦戦したりしたして今季の彼らの存在感は無に等しいです。そしてこのピッツバーグ大戦でもオフェンスはやはり苦戦。期待のルーキーD.J.ウイアンガラレイ(D.J. Uiagalelei)はここでも不発。それを象徴するようなプレーがこれ。

一方ピッツバーグ大QBケニー・ピケット(Kenny Pickett)はクレムソン大ディフェンス相手に302ヤードに2TDを記録。さすがここに来てハイズマントロフィー候補に持ち上げられるだけある働きです。

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