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2016年度シーズン第3週目 – Early Moves –

2016年度シーズン第3週目 – Early Moves –

ランクチーム同士の対戦、下克上、そして驚きのパフォーマンス・・・。先週末はそんな話題に満ちたカレッジフットボール第3週目でした。

誰にも止められないラマー・ジャクソン

ルイビル大 63、フロリダ州立大 20

アトランティックコーストカンファレンス(ACC)の大西洋地区内のビッグゲーム、全米10位のルイビル大が2位のフロリダ州立大をホームに迎えての一戦。満を持して2位まで上がってきたフロリダ州立大に今季ロケットスタートを見せるルイビル大が挑んだこの試合はまさかまさかのワンサイドゲーム。ルイビル大が63対20という信じられない大差でセミノールズをノックアウトしました。

ルイビル大躍進の原動力となったのは開幕以来全米中のヘッドラインを飾っているQBラマー・ジャクソン(Lamar Jackson)。試合の行方は彼らの最初の攻撃で既に目に見えていました。キックオフを受け取ったルイビル大はたったの6プレーで75ヤード前進し最後はジャクソンの2ヤードランでいとも簡単に先制点を奪います。

その後ジャクソンが再び14ヤードのTDランを決めるとフロリダ州立大もそれに答えるようにFGとTDで4点差にまで迫ります。しかしフロリダ州立大の追撃も早々に沈黙。ルイビル大はここから何と7連続TDを決め第4Qに突入した時点でスコアは63対10と見るものの目を疑う点差になっていたのです。仮にも全米2位チームがここまで圧倒されたゲームはここ近年振り返っても記憶にありません。

ジャクソンはこの日トータル362ヤードを一人で稼ぎ5TDを記録。これでこれまでの3試合でトータル1377ヤードに18TDという非現実な数字を叩き出しています。現時点で誰がどう見てもジャクソンがハイズマントロフィー候補最有力候補です。ルイビル大の快進撃はジャクソン無くしてありえず、彼が怪我などしない限りACCタイトル、さらにはナショナルタイトルを狙えるチームと言えそうです。2週間後にはクレムソン大との対戦があり、今から待ち遠しいですね。


リベンジ!

アラバマ大 48、ミシシッピ大 43

昨年のディフェンンディングチャンピオンであり、2010年代に合計3つのナショナルタイトルを保持しているアラバマ大が唯一苦手としている相手がミシシッピ大です。これまで同一カード2連敗を喫しているアラバマ大は今年こそその雪辱を晴らそうとミシシッピ大に乗り込んでいきました。

試合はミシシッピ大ペースで進み、QBチャド・ケリー(Chad Kelly)の冴え渡るパスプレーでミシシッピ大が第2Q中盤まで17対3と2スコア差をつけ、ホームスタジアムの盛り上がりは最高潮に達します。後手後手に回っていたアラバマ大ですがここからようやく目を覚まし、徐々にスコアを重ね第3Q半ばにようやくこの日初のリードを奪います。

そこから波に乗ったアラバマ大が一気にミシシッピ大を突き放しにかかるか、と思われましたが、レベルズたちもそう簡単には引き下がりませんでした。試合時間残り3分を切ったところで再びケリーが立て続けにパスを繋ぎ、最後はWRダモリア・ストリングフェロー(Damore’ea Stringfellow)への5ヤードTDパスが決まり48対37と11点差に。

さらに直後のオンサイドキックも奇跡的にミシシッピ大がリカバーし、静まり返っていたファン達を再び呼び起こします。そしてケリーの37ヤードのTDパスが1発で決まりたったの8秒でとうとう点差は4点差に。アラバマ大ファンの頭には過去2年間の悪夢が蘇っていた事でしょう。

しかしミシシッピ大の反撃もここまで。アラバマ大はRBダミアン・ハリス(Damien Harris)にボールを託しじりじりとヤードと時間を稼ぎ、なんとか逃げ切って対ミシシッピ大の連敗を2で止めリベンジを果たしました。決して奇麗な勝ち方ではありませんでしたが、敵地で追う展開から逆転して追われる展開となっても勝利を逃さなかったのは大きかったです。

ミシシッピ大はこれで2敗目を喫し、プレーオフ進出は極めて厳しくなりました。状況次第ではまだSEC西地区を制するシナリオは十分残されていますが、今年4年目のケリーを擁し期待度が高かっただけに、この敗戦から立ち直れるか心配です。

虎、目覚める

クレムソン大 59、サウスカロライナ州立大 0

これまで2連勝とはいえ決して満足のいく試合を見せることが出来なかったクレムソン大。先週は順位を2位から5位に落としてしまうなどあまり冴えませんでしたが先週のサウスカロライナ州立大戦でようやく目を覚ましました。

たしかに対戦相手はFCSのサウスカロライナ州立大ということでこれが純粋にクレムソン大の力を分析する為の材料になるかどうかは分かりませんが、何時何時でも50点以上のスコアを重ね、尚かつ相手をシャットダウンするというのは容易い事ではなく、この部分は大いに評価していいものだと思います。

何よりもQBデショーン・ワトソン(Deshaun Watson)のプレーにようやくキレが戻ってきました。この日は15投中12回のパスを成功させ152パスヤードに3TDを奪うパフォーマンス。パスヤードに物足りなさを感じるのも否めませんが、プレーの質は過去の2試合と比べると雲泥の差でした。

チームとしては地上戦であるランプレーで227ヤードを稼げたと言うのも良い点です。

あまりの力の差に両チームは後半の第3、4Qを15分から12分に短縮する「マーシールール」の採用に合意。これまで15年以上カレッジフットボールを見てきていますが、こんな事は自分の知る限り聞いたことがありません。それぐらい両チームの力は雲泥の差だったわけです。

試合前からクレムソン大が勝つのは目に見えていましたが、開幕以来2試合でいまいち手応えが無かった彼らにようやく昨年までの爆発力が戻ってきました。次戦のジョージア工科大とその後のルイビル大に勝てれば再びトップ3以内に返り咲くことが出来るでしょう。

オハイオ州立大、オクラホマ大を一蹴

オハイオ州立大 45、オクラホマ大 24

シーズン前から注目度が高かったこのマッチアップ。試合前にはオクラホマ大の選手が「オハイオ州立大のディフェンスはザルだ」とか、彼らのQBベーカー・メイフィールド(Baker Mayfield)がオハイオ州立大ディフェンスを「ケチョンケチョンにする」などと息巻いていましたが、この発言に奮起したのかオハイオ州立大ディフェンスはメイフィールド率いるオクラホマ大に全く仕事をさせず、メイフィールドはこの日たったの226パスヤードに2TDを奪うもインタセプションも2つ犯しいいところが全くありませんでした。

しかし実際光っていたのはディフェンス陣よりもオフェンスでした。特にQB J.T.バレット(J.T. Barrett)とWRノア・ブラウン(Noah Brown)のホットラインが冴え、このコンビで4つのTDを奪いました。

結局試合はオハイオ州立大の完勝。元全米3位のオクラホマ大がそれほどの力を持っていたのかすら疑問に思わせるほどの圧倒的パワーで全米中にその存在感をアピールしました。一方これで2敗目となったオクラホマ大はミシシッピ大と同じく早くもCFPレース脱落。この対戦カードを組んだ当事者は大失敗だったと言えるかもしれません。

第一の難関突破!

ミシガン大 45、コロラド大 28

開幕以来対戦相手を合計114対17と圧倒的力でねじ伏せてきたミシガン大。しかし彼らの対戦相手はハワイ大セントラルフロリダ大とお世辞にも強いとは言えないチーム達。そんなミシガン大にとって自身の力を見極める大事な試合となったコロラド大との一戦。試合開始後はコロラド大が2つのTDを奪い、14対0とリードされる展開。ミシガン大も得点を重ねコロラド大からリードを奪おうと躍起になりますが、コロラド大もさらに2TDを加えミシガン大はなかなか追いつけない展開が続きます。

が、後半に入るとヘッドコーチ、ジム・ハーボー(Jim Harbaugh)監督のハーフタイムスピーチが効いたのか3連続TDを重ねようやくコロラド大を突き放す事に成功。最終スコアは45対28と快勝しミシガン大が最初のテストマッチに勝利し無敗を守りました。

グレッグ・ワードだけではないヒューストン大

ヒューストン大 40、シンシナティ大 16

ルイビル大にシンデレラストーリーを奪われた感があるヒューストン大。現在全米6位につけている彼らは同じアメリカンアスレティックカンファレンス(AAC)のシンシナティ大と対決。試合は第4Qまで16対12とシンシナティ大がリードする展開でしたが、2つのTDの後に2連続INTリターンTDを決め一気に40対16と試合を決めました。

ヒューストン大オフェンスの大黒柱でもあるQBグレッグ・ワード・Jr(Greg Ward Jr.)は既に前試合から肩を痛め、さらにシンシナティ大ディフェンス陣から多くのプレッシャーを食らい満身創痍。そんなとき彼をサポートしたのがディフェンス陣。上記の通りリターンTDを2つも奪う活躍でワードを脇からサポート。この試合でヒューストン大がワードのみが牽引するチームではなく、ディフェンス陣も含めチーム全体で全米6位たるチームである事を証明しました。

ノースダコタ州立大に気をつけろ!

ノースダコタ州立大 23、アイオワ大 21

全米13位のアイオワ大が下部リーグFCSに所属するノースダコタ州立大に23対21で敗れると言う波乱が起きました。

FCSではナショナルタイトルも獲得した事のある強豪チームとして知られるノースダコタ州立大は、このゲームでラインオブスクリメジを完全に制圧。Big Tenカンファレンス所属の「兄貴分」アイオワ大に対し239ランヤードを記録。一方アイオワ大のランヤードはたったの34ヤード。これでは誰が相手でも勝てるはずがありません。

これでノースダコタ州立大はFBSチームに6連勝。おまけにこの全ての試合において彼らはお金を払ってもらっているので大学の懐も温まると言う具合。リポートによるとこの合計金額は200万ドル以上(約2億円以上)とまで言われていますから、対戦したFBSチームにしてみればお金を払って呼んだにも関わらず返り討ちに合うと言うダブルパンチを食らっている訳です。

上位とされるFBSチームは「安全牌」としてFCSチームをスケジュールに組み込みますが、今後はノースダコタ州立大との対戦は避ける事をお勧めしたいです。

今年も強いミシガン州立大

ミシガン州立大 36、ノートルダム大 28

ミシガン州立大ノートルダム大のライバリー対決は、開幕戦で勝利したものの、ファーマン大という格下に手こずったミシガン州立大と、開幕戦でテキサス大に土をつけられ早くももう負けられない状態となったノートルダム大という、両チームに大変意味のあるマッチアップとなりました。

試合はノートルダム大が先制パンチを見舞いミシガン州立大を常にリードする展開となりましたが、ミシガン州立大のディフェンシブラインおよびラインバッカーがノートルダム大オフェンシブラインにプレッシャーを掛け続け、徐々にミシガン州立大得意の我慢して流れを待つ展開に持ち込まれます。ノートルダム大のランゲームが機能しなくなってくるとQBデショーン・カイザー(DeShone Kizer)はポケットから逃げ惑うか、無理矢理のパスを余儀なくされオフェンスが一局面となってしまいます。

そしてボールをコントロールしだしたミシガン州立大はこれでもかと言わんばかりにノートルダム大ディフェンスにラン攻撃を仕掛け、結果トータル52回のキャリーで3TDを含む260ヤードのランを記録。流れだけでなく攻撃時間もコントロールし、いよいよノートルダム大に後が無くなります。

ただ、カイザーの個人の力で試合の方は内容とは異なりノートルダム大が第4Qに得点を重ね点差がぎゅっと縮まります。しかしそれでも個人の力がチームの力に勝てるはずも無く、結果的にノートルダム大に2敗目という痛い黒星がついてしまいました。昨年プレーオフに進出したミシガン州立大は同じくプレーオフに進出した他の3チーム(アラバマ大、クレムソン大、オクラホマ大)らと違いプレシーズンランクで10位以内に入れませんでしたが、今回の試合で彼らは引き続き今年も上を狙えるだけの力を持っている事が証明されたのでした。

西に雄あり

スタンフォード大 27、サザンカリフォルニア大 10

ハイズマントロフィー候補の一人であるスタンフォード大RBクリスチャン・マカフリー(Christian McCaffrey)に手も足も出なかったサザンカリフォルニア大(USC)。何でもこなせるマカフリーは昨年USCに対し一人で461オールパーパスヤードを稼ぐと言う荒技をやってのけましたが、今年は昨年ほどとはいかないものの260多目的ヤードをUSCにお見舞いし、しかも前半だけで195ヤードを稼ぐパフォーマンスを見せ、ライバルのUSCを一蹴。Pac-12チームがランキングから姿を消す中、西海岸からその存在感をアピールしました。

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