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Early Statement【2025年度第2週目レビュー】

Early Statement【2025年度第2週目レビュー】

今季第2週目のカレッジフットボールは、まだまだ序盤ながら自らの立ち位置を証明できたチーム、相手チームを圧倒してその強さを見せつけたチーム、そして驚きのアップセットを食らってしまったチームと、早くもカレッジ独特のドラマを各地で見ることができた週末でした。特に複数のランクチームが番狂せを味わったことで今後のランキングに変化が起きることが予想され、その中には早々に監督が「Hot Seat」に座する、なんて事態に陥る可能性も。

そんな第2週目を簡単に振り返ります。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

#18 オクラホマ大 24、#15 ミシガン大 13

第2週目の目玉ゲームとなった、全米18位のオクラホマ大が同15位のミシガン大の試合。以外にも史上たったの2度目の対戦となった、名門同士の戦いに大きな注目が集まりました。

前半はオクラホマ大が主導権を握ります。期待のQBジョン・マテアー(John Mateer)がオフェンスを見事に操り、第1Qには75ヤードのドライブを12プレーでつなぎ、最後はディオン・バークス(Deion Burks)への9ヤードのTDパスを決めて先制。

さらに前半終了間際には80ヤードのドライブの末にマテアー自らの足で2ヤードランTDをゲット。またオクラホマ大のディフェンスもミシガン大オフェンスを完封してオクラホマ大が14対0とリードを奪ったまま後半へ突入。

なかなかオフェンスでいい形を作れなかったミシガン大ですが、後半開始最初のドライブでRBジャスティス・ヘインズ(Justice Haynes)が最初のタッチで75ヤードのロングTDランを決めて点差をワンポゼ差に縮め、ミシガン大の反撃の狼煙が上がったかに見えました。

しかしそれも束の間、オクラホマ大はすぐさま攻勢に転じ、51ヤードのドライブを展開。特に相手のブリッツをかわして右サイドにロールアウトしながらアイゼア・サタインヤ(Isaiah Sategna III)へのパスを通して一気に敵陣奥地へ攻め込みます。

最後はマテアーの10ヤードランTDが決まり再びオクラホマ大が点差を開いてミシガン大の逆転へのモメンタムを一掃してしまいます。

ただ、ミシガン大も負け時とファイトバック。相手のファンブルから得た貴重な攻撃権を使い、ルーキーQBブライス・アンダーウッド(Bryce Underwood)からドノヴェン・マカレー(Donoven McCulley)へのロングパスなどを起点にオクラホマ大陣内へ押し込み、結局TDは取れなかったものの、第3Qに二つのFGを決めて21対13とスコアをワンポゼ差として勝負を第4Qへと持ち込みます。

しかしここでオクラホマ大が重厚な78ヤードのドライブを実に約8分半かけて展開。結果的にこのドライブはFGの3点止まりとなりましたが、ドライブ終了時にミシガン大に残されていた時間は1分44秒のみとなり、実質これがミシガン大の息の根を止めた攻撃となったのでした。

今年で4シーズン目となるオクラホマ大のブレント・ヴェナブルズ(Brent Venables)監督ですが、このミシガン大戦での勝利はおそらく彼にとって最も大きな金星と言えると思います。昨年は6勝7敗と負け越しを経験し、このシーズンに大きな結果を残せなければ去就問題につながると言われており、そういった意味ではこの一勝の意味は大きいです。

そしてワシントン州立大から転校していたQBマテアーは期待以上の活躍を見せ、今オフのトランスファーポータル内で最優秀QBと目されていただけの選手であることを証明してくれました。これまでオフェンス力がイマイチだったヴェナブルズ監督指揮下のオクラホマ大にとってゲームチェンジャーであることは間違いありません。

また今季からヴェナブルズ監督自らがコールすることになったオクラホマ大のディフェンスは、ミシガン大オフェンスをトータルで288ヤードに抑えこみ、QBアンダーウッドに常にプレッシャーを与え続け仕事をさせませんでした。今季のオクラホマ大のディフェンスは一味も二味も違うことは確かです。

一方ミシガン大は前述の通り75ヤードの激走を見せる場面も見せましたが、OL陣がオクラホマ大ディフェンス陣に苦戦。特にジョヴァンニ・エル・ハディ(Giovanni El-Hadi)が負傷退場したのが大きく響きました。高いポテンシャルを持ってはいるものの、ルーキーであるアンダーウッドにとってアウェーでのこのプレッシャーは少々荷が重かったようです(24回中9回パス成功、142ヤード)。

ただ、それでもアンダーウッドは去年まで高校生だったことを考えれば、この完全アウェーの環境でパス成功率こそ低かったものの大きなミスをしなかったこと、そして時折見せたパス能力には今後の成長の可能性を大いに感じさせてくれました。

オクラホマ大も手放しで喜ぶことはできません。この日のオクラホマ大のラッシヤードはトータルで138ヤードですが、そのうちQBマテアーが稼いだヤードが74ヤード。半分以上がQBランだったことになりますから、今後更なるSECの強豪チームと対戦する中でランをもう少し効果的に生み出したいところ。

とはいえ、ダイナミックでエキサイティングなQBと強力なディフェンスを擁する今年のオクラホマ大は、かつてCFP(カレッジフットボールプレーオフ)の常連だった頃のオクラホマ大を彷彿とさせ、さらにいえばマテアーをハイズマントロフィーの最有力候補に押す声が増えることは間違いなく、今後のオクラホマ大の動向が俄然気になってきますね。

その他の主な試合結果

#6 オレゴン大69、オクラホマ州立大3

全米6位のオレゴン大はオクラホマ州立大をホームに迎えまたが、これを赤子の手を捻るように69対3とワンサイドで撃破。オレゴン大のオフェンスの火力が凄まじく、QBダンテ・モアー(Dante Moore)が266ヤードに3TDを奪えば、RBノア・ウィッティントン(Noah Whittington)と新人RBのダコリエン・モアー(Dakorien Moore)もそれぞれ1つずつ足でTDを獲得。またディフェンスも隙がなく、オクラホマ州立大に1つのTDも許さないばかりか、第3Qには相手からパスINTを2つ奪いそのどちらもスコアに繋げる「ピックシックス」。完全勝利を収めました。

試合前にはオクラホマ州立大のマイク・ガンディ(Mike Gundy)監督がオレゴン大の大規模なNIL(Name/Image/Likeness)戦略を批判。これを起爆剤に利用したオレゴン大がガンディ監督にとって最大失点での敗北を突きつけ、また大学としても1907年以来最悪の敗戦となってしまいました。トータル631ヤードを奪ったオレゴン大が今季も優勝候補の一校として大いに名乗りを上げた試合になりました。

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