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第1週目の見どころ【2024年度シーズン】

第1週目の見どころ【2024年度シーズン】

いよいよ今週末から全国各地のFBS(フットボールボウルサブディビジョン)チームが今季の開幕戦を迎えます。待ちに待ったカレッジフットボールで賑わう土曜日が帰ってきます。

今回はその開幕戦の中で特に注目していただきたいマッチアップを紹介したいと思います。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

#14 クレムソン大 vs #1 ジョージア大 @ Atlanta

過去10年間で常勝・強豪と謳われるようになったクレムソン大と、過去5年間で2つのナショナルタイトルを獲得しているジョージア大とのビッグマッチアップがジョージア州アトランタにある、アトランタファルコンズのホームグラウンド・メルセデスベンツスタジアムで行われます。

ジョージア大にはハイズマントロフィー候補と言われるQBカーソン・ベック(Carson Beck)が健在ですが、過去3年間に渡りジョージア大のパスオフェンスの要だったブロック・バウワーズ(Brock Bowers、現ラスベガスレイダーズ)やWRラド・マッコンキー(Ladd McConkey、現ロサンゼルスチャージャーズ)が抜けました。RB陣は歴代安定感のあるジョージア大ですので、レシーバー陣がどれだけステップアップ出来るかが見ものです。

クレムソン大はここ数年少し燻っている状況。それはダボ・スウィニー(Dabo Swinney)監督が頑固なまでに転校生を受け入れない姿勢が影響しているのかもしれませんが、彼らのディフェンシブユニット、特にフロントセブンは全米屈指の力を持っています。特にLBバレット・カーター(Barrett Carter)は今季注目のLB。彼を含めた強力なフロント要員なら、若干再建中とも言えるジョージア大OL陣を押し込むことは可能でしょう。

となれば見どころはクレムソン大のオフェンス、特にQBケイド・クルブニック(Cade Klubnik)、そして彼を操るOCギャレット・ライリー(Garrett Riley)氏の腕にかかっていると言えます。

プレシーズンランキングで1位のチームが開幕戦で敗れるというのはそう起こることではありません。私の記憶が正しければ、最後に1位チームが開幕戦で敗れたのは1990年のマイアミ大くらいです。果たしてジョージア大はこのチャレンジを攻略できるでしょうか?


#19 マイアミ大 @ フロリダ大

フロリダ州内でも名門同士の対決。最後に対戦したのが2019年なので5年ぶりのライバリーゲームとなります。

全米19位発進となったマイアミ大の注目はワシントン州立大から転校してきたQBキャム・ワード(Cam Ward)。トランスファー界隈ではダントツで注目を浴びていたワードが新天地として選んだのがマイアミ大というわけですが、その初戦がアウェーのライバルチームとはなかなかの洗礼と言えそうです。

フロリダ大は今季全米で最も厳しいスケジュールが組まれているチームと言われていますが(現在のところランクチームとの対決が8試合)、タレント的にはマイアミ大に一泡吹かせることは十分可能だと思われています。もしこの試合に勝つことができれば、そんな厳しいスケジュールに立ち向かうだけの自信をつけることができるでしょう。

マイアミ大としては別のライバルチームであり、ACCの宿敵であるフロリダ州立大が既に負けていることもあり、このアウェーゲームを制して波に乗ってフロリダ州立大らを出し抜きたいところ。期待のワードが自分で全てを背負いこまないことを祈りたいところです。

#7 ノートルダム大 @ #20 テキサスA&M大

全米7位と好位置につけたノートルダム大。注目はデューク大からの転校生QBライリー・レナード(Riley Leonard)です。昨年度は怪我で十分な力を発揮できませんでしたが、その才能はかつてのアンドリュー・ラック(Andrew Luck)のパサーとしての能力と、アンソニー・リチャードソン(Anthoney Richardson、現インディアナポリスコルツ)を彷彿とさせるものを持っていると個人的には思っています。

ただ不安材料は若いOL陣。5人の先発QBの出場試合数は合計でたったの6試合。前述の通りレナードは足首の怪我から復帰という状況であり、OL陣がしっかりとレナードを死守できずサックを喰らいまくるなんてことがあれば、万が一のような事態に落ちかねません。

そして奇遇なことに、今季からテキサスA&M大を率いるのは、レナードが所属していたデューク大を昨年まで率いていたマイク・エルコ(Mike Elko)監督。つまりレナードの手の内を知っている指揮官が対戦相手を指揮しているということになります。

テキサスA&M大は前監督のジンボ・フィッシャー(Jimbo Fisher)氏が解雇されて以来、本当に多くの選手がトランスファーポータル経由で出て行ってしまいました。そういった意味では新生テキサスA&M大は全く別の顔を持つチームとなっていることでしょう。

フィッシャー監督がオフェンス畑を歩いてきたのに対し、エルコ監督はディフェンスを身の上とするコーチ。となれば、新OCである、元カンザス州立大のコリン・クライン(Collin Klein)氏の手腕に注目が集まります。

10万人以上収容可能なカイルフィールドでの開催ということで、新生テキサスA&M大としては是非ともアップセットを起こしたいところ。ノートルダム大はこの挑戦をどう切り抜けるか?

アクロン大 @ #2 オハイオ州立大

格下であるアクロン大相手に全米2位のオハイオ州立大が苦戦するなんてことは到底考えられませんが、このシーズンを迎えるにあたり期待度の高い彼らがどんなチームなのかを知る材料にはなるかと思います。

オハイオ州立大は先発QBにカンザス州立大からの転校生、ウィル・ハワード(Will Howard)を指名していますが、おそらくアクロン大相手ならばバックアップQBが途中から投入されることが予想されます。ハワードが先発に指名されるまではデヴィン・ブラウン(Devin Brown)、ジュリアン・セイイン(Julian Sayin)らと熾烈な先発争いをしていたと言われています。果たしてハワードがお役御免となった後に出てくるのがブラウンなのかセイインなのか気になるところ。ハワードがランニングQBでもあることを考えれば、彼が怪我を負うなんて不測の事態にも備えなければなりません。

また今季からOCを務めるのは、かつてオレゴン大を率い、昨年までUCLAで監督を務めていたチップ・ケリー(Chip Kelly)氏。彼がどんなオフェンスをオハイオ州立大にインストールするのかも興味津々です。さらにベテランRBトレヴィヨン・ヘンダーソン(TreVeyon Henderson)に加え、ミシシッピ大から超有能なクウィンション・ジュドキンス(Quinshon Judkins)が転校してきており、この二人をしてオハイオ州立大は今季最強のバックフィールドを形成していると言えるかもしれません。

そして元アラバマ大のフリオ・ジョーンズ(Julio Jones)以来のハイグレードWRリクルートと言われた期待の新人ジェレマイア・スミス(Jeremiah Smith)のパフォーマンスにも注目したいです。

#8 ペンシルバニア州立大 @ ウエストバージニア大

かつて互いがインディペンデント(独立校)だった頃の古き良きライバリーゲーム。昨年対戦した時はペンステートが少々手こずりましたが38対15で勝利。今年はどうなるでしょうか?

ペンステートは今年から昨年までカンザス大でOCをしていたアンディ・コテルニッキ(Andy Kotelnicki)氏を招聘。彼の下で期待のQBドリュー・アラー(Drew Allar)がどうプレーするのかに注目が集まります。またオハイオ州立大からの転校生WRジュリアン・フレミング(Julian Fleming)がどこまでの貢献度を見せてくれるのかも気になります。

またピッツバーグ大に対しペンステートのランゲームがどこまで機能するかも注目点。RB陣にはケイトロン・アレン(Kaytron Allen)とニック・シングルトン(Nick Singleton)というツインタワーが健在。昨年のペンステートのランゲームではなかなか距離が出るランが出ませんでしたが、この点がどこまで改善されているのか?

あとは昨年までディフェンスを率いたマニー・ディアス(Manny Diaz)氏がデューク大のHCに就任するためにチームを離れ、その後継者としてやってきた元インディアナ大監督のトム・アレン(Tom Allen)氏がどのようなディフェンスを見せてくれるのか・・・。チームには今季全米トップ級のEdge、アブドゥル・カーター(Abdul Carter)が残留。彼を含めたフロントセブンのパフォーマンスも要注意です。

#23 USC vs #13 LSU @ Las Vegas

こちらは9月1日(日曜日)のマッチアップ。名門同士がラスベガスレイダースの本拠地であるアレジアントスタジアムで激突します。

ルイジアナ州立大(LSU)は昨年のハイズマントロフィーQBジェイデン・ダニエルズ(Jayden Daniels、現ワシントンコマンダーズ)、一方のサザンカリフォルニア大(USC)は2022年度のハイズマントロフィーQBケイレブ・ウィリアムス(Caleb Williams、現シカゴベアーズ)がチームを離れ、新体制でこのシーズンを迎えることになります。また双方とも新DCを起用し(LSUはOCも新調)、まさに新たな船出といった雰囲気です。

LSUの新QBはギャレット・ナスマイアー(Garrett Nussmeier)。LSUの秘蔵っ子ともいえる彼にいよいよスポットライトが当たることになり、その能力に注目が集まります。LSUのOL陣は今季全米でもトップレベルと評価されていることもあり、今季からフルタイムで先発QBを任されるナスマイアーをしっかりと死守してくれるでしょう。

USCはというと今季先発に指名されたのは3年生のミラー・モス(Miller Moss)。昨年のボウルゲームでは欠場したウィリアムスに代わり先発出場して6TDを奪う好試合を見せました。オフェンスの鬼才として知られるリンカーン・ライリー(Lincoln Riley)監督の下でモスのオフェンスはスコアを重ねていくことに違いないでしょう。

気になるのはUSCのディフェンス。昨年はディフェンスが絶不調で白星が思いの外増えませんでした。そこでオフにインタウン・ライバルであるUCLAからダントン・リン(D’Anton Lynn)氏を新DCとして招聘。彼のもとでディフェンス陣がどれだけ進化したかに今季のUSCの命運が託されていると言えるかもしれません。

UCLA @ ハワイ大

今季からBig Tenカンファレンス入りするUCLA。前述の通り監督だったチップ・ケリー氏はオハイオ州立大に移籍してしまいましたが、その後釜に就いたのが同校の元RBデショーン・フォスター(DeShaun Foster)。

1998年から2001年までUCLAでプレーし活躍。第2巡目にてカロライナパンサーズに入団。2003年度シーズンに大いに活躍しましたが、怪我が多くそのポテンシャルを十分に発揮することなく2008年に引退。その後は母校であるUCLAに学生コーチとして戻り指導者の道を歩み始めます。2017年からは再び母校に戻りRBコーチに就任。そして今シーズンからHCとしてUCLAを率いることになりました。

フォスター監督はHC経験がないルーキー監督。突如としてケリー前監督を失い途方に暮れかけていたチームを救うという意味では、生え抜きのフォスター監督起用は的を得てはいますが、それが結果に結び付くのかに注目が集まります。

ただそんなルーキーHCを支える頼もしい人物も。新OCを務めるのはかつてカンザスシティチーフスやワシントンコマンダーズでOCを担ったエリック・ビエネミー(Eric Bieniemy)氏です。2019年と2022年にはアンディ・リード(Andy Reid)監督の下でスターQBパトリック・マホームズ(Patrick Mahomes、元テキサス工科大)を擁しスーパーボウルを手中に入れました。コマンダーズでは上手くいきませんでしたが、NFLのオフェンス頭脳がUCLAにどのように還元されるのか見ものです。

ただ昨年チームの要でもあったDLですが、ここからライアトゥ・ラトゥ(Laiatu Latu、現インディアナポリスコルツ)、双子の兄弟であるグレイソン・マーフィー(Grayson Murphy、現マイアミドルフィンズ)とガブリエル・マーフィー(Gabriel Murphy、現ミネソタヴァイキングス)といった主要パスラッシャーが去り、ここをどう埋め合わせするのかも注目。

ちなみにハワイ大には日本人の先発キッカー、松澤寛政選手が所属。ハワイ大は既に先週末初戦を終えており、そのデラウェア州立大戦ではPATを5回中全て決める安定感を見せました。UCLA戦でもその勇姿が見れると思われます。

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