先週Big 12カンファレンスでは5位のオクラホマ大がカンザス州立大に、15位のテキサス大がテキサスクリスチャン大にまさかの敗戦を喫するという、俗に言う「アップセット」が起こりました。またランクはされていませんでしたが、弱小カンザス大がテキサス工科大に勝ってしまったこともこの「アップセット」の部類に入るでしょう。

勝てるはずのない試合に勝ってしまうということは選手やコーチ陣だけでなく観戦に訪れたファンたちにとっても大変興奮する出来事であることは確かです。その喜びを爆発させる行動としてファンがフィールドになだれ込むということが挙げられますが、これはNFLでは絶対に起き得ない出来事ですのでカレッジフットボールならではの風景と言えるでしょうね。
2013年にアラバマ大を倒したアーバン大での光景
そして上に挙げた3試合でもアップセットを食らわせた3チームのファンたちは一同にフィールドになだれ込み選手らと一緒に勝利の美酒に酔いました。傍から見ると大変心温まるシーンに見えますが・・・。
しかし黙っていなかったのはBig 12カンファレンス。彼らはホームスタジアムでファンの侵入を許した3チームにけん責処分が下され、しかもテキサスクリスチャン大とカンザス州立大は過去にもファンの侵入を許したことがあるということで追加でそれぞれのチームに2万5000ドル(1ドル100円計算で250万円)の罰金を科したのです。
なぜファンのフィールド侵入を許さないかと言えばそれは安全確保の問題です。何万人もの観客がフィールドを埋め尽くす光景は圧巻ですが、一方で確かに押し寄せる人でけが人が出ることも十分に考えられます。
先週テキサス大を倒したテキサスクリスチャン大のファンたち
一昔前ならばそうやってフィールドになだれ込んだファンたちがゴールポストによじ登りポストを折るということがお決まりでしたが、折れたゴールポストに激突し大怪我を負う事故が起き、近年ではゴールポストによじ登る人は居なくなりました。それでもやはり人が増えれば何が起こるかわかりませんし、ましてやそういった人たちは一種の興奮状態にありますからなおさらのことです。それに負けた選手たちとファンとの間でいざこざが起こることもありますから、そういった問題を回避するためにもやはりフィールドにはファンは入れないとした方がいいのです。
とはいえカレッジフットボールの風物詩としてしられるこの光景がなくなってしまうとなるとやっぱり寂しいですよね。