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アラバマ大WRスミスがハイズマントロフィーを獲得

アラバマ大WRスミスがハイズマントロフィーを獲得

年間最優秀選手賞=MVPというアワードはどのスポーツにもあります。しかしカレッジフットボールには似たようなアワードがいくつも有るのですが、その中でも個人賞として最高峰のアワードがハイズマントロフィーです。

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ベースボール・マガジン社 (編集)

アメリカでフットボールをする選手なら誰もが憧れるこのトロフィーは1935年度からその年の最も優れた選手に贈られてきた歴史あるアワード。ただ単純にMVPと呼ぶには崇高すぎるこのトロフィー。アメリカのスポーツ全般で言っても最も価値のある賞であると認識されています。

参考記事ハイズマントロフィー

そんなハイズマントロフィーの授賞式が1月5日夜に行われました。普段ならこの授賞式はニューヨークで盛大に行われるのですが、今年は新型コロナウイルスの影響のためリモート形式というある意味歴史に残るセレモニーに。またタイミング的にも通常の12月頭から1ヶ月遅れの開催ということで何もかもが「2020年度的」なことになりました。

今年ファイナリストに選ばれたのは以下の4選手です。

デヴォンテ・スミス(アラバマ大WR)
マック・ジョーンズ(アラバマ大QB)
トレヴァー・ローレンス(クレムソン大QB)
カイル・トラスク(フロリダ大QB)

4人中3人がサウスイースタンカンファレンス出身であり、しかもそのうち2人は同じチーム出身という、地理的に南部に集中した最優秀候補者達。どの選手も受賞にあたりそれぞれが優れた面を持っており、ここ最近では珍しく混戦となると予想されていましたが・・・。

参考記事ハイズマントロフィーは誰の手に

リモートということもありこのセレモニーを放送したESPNはいつもよりもかなり短縮されたプログラムで簡単簡潔にファイナリストの紹介を行い、いよいよ2020年度の受賞者の発表となりました。

そして栄えある82代目のハイズマントロフィーを手にしたのはアラバマ大のデヴォンテ・スミスでした。

超かっこいいアラバマ大のツイート

以下が投票結果です。

獲得pt1位票2位票3位票
D・スミス185644722173
T・ローレンス1187222176169
M・ジョーンズ1130138248220
K・トラスク73761164226

投票はすでにカンファレンスタイトルゲームが終わった翌週の12月21日に締め切られており、ボウルゲームでのパフォーマンスはこの投票結果には影響を与えていません。ただその事実に関わらずアラバマ大のスミスが大きく2位以下を離していることが分かります。個人的にはジョーンズが2位かなと思っていましたが、僅差でローレンスが2位の座を射止めました。

とはいえハイズマントロフィーの記録に深く刻まれるのは受賞者のみ。開幕時から全米レベルで見ても有能WRであることは周知の事実でしたが、そのスミスがこの栄光のトロフィーを手にするとは誰も想像すらしませんでした。開幕時の最有力候補はローレンスでしたが、今年も受賞者はプレシーズンの予想を大きく裏切る人物の手に渡ったのです。

これまでハイズマントロフィーはQBかRBに授与されるパターンが続いていました。今年WRであるスミスが受賞したことでQBとRB以外のポジション選手としては1997年のチャールズ・ウッドソン(Charles Woodson、ミシガン大DB)以来23年ぶり。またWRとしての受賞は1991年のデスモンド・ハワード(Desmond Howard、ミシガン大)以来29年ぶりの快挙となりました。

アラバマ大出身選手としては2009年のRBマーク・イングラム(Mark Ingram、現ボルティモアレイヴンズ)と2015年のRBデリック・ヘンリー(Derrick Henry、現テネシータイタンズ)以来3人目。

更に3位のジョーンズ、そして5位のRBナジー・ハリス(Najee Harris)と合わせて上位5位以内に3人がアラバマ大選手となりましたが、同一チームから3人の選手が5位以内に入ったのは1946年以来(陸軍士官学校)。まさに記録ずくめのトロフィー授賞式となったのです。

ルイジアナ州の小さな街で育ったスミスは高校卒業後ルイジアナ州立大へ進学すると思われていましたが、アラバマ大に進むことに決めそのことは地元民らを驚かせたそうです。アラバマ大ではジョーンズに加え現マイアミドルフィンズのトゥア・タガヴァイロア(Tua Tagovailoa)と同期。1年生時の2017年度のナショナルチャンピオンシップではオーバータイムでそのタガヴァイロアからの決勝TDパスをキャッチしたことで名を馳せました。

しかし彼は一発屋で終わらないためにその後も努力を重ね全米を代表するWRに成長したのです。

受賞者が発表された直後、となりに座っていた同じフィアナリストのジョーンズがスミスとガッチリと喜びを分かち合う抱擁。

そしてその様子をスミスの地元で沢山のファンとともに見守っていたご両親も息子が栄光のトロフィーを受賞したことを知った瞬間に喜びを爆発させました。

そして通常ならばこの授賞式が行われるはずだったニューヨークのマンハッタンでもスミスの受賞が決まった直後にエンパイア・ステート・ビルディングの照明がアラバマ大の真紅と白に变化する粋な演出も。

受賞が決まったスミスはそのまま登壇して受賞後のスピーチを行いました。以下がその様子です。

「これからの若い選手たちへ。背が高くなくても、力持ちでなくても、努力をし続けることです。自分がこうだと決めたことに突き進んでいく信念を持つことです。そうすれば成せないことは何もありません。自分が信じた道を行けばいつか夢は叶うのです。」

短いながら自分の生い立ちを振り返ってこれからの子どもたちにエールを送る清々しいスピーチでした。

さあ、これで残すはアラバマ大オハイオ州立大の頂上決戦のみとなりました。アラバマ大はトロフィー受賞者のスミスに加えジョーンズとハリスというハイズマン級の選手を3人も擁します。彼らがその能力をオハイオ州立大に対して存分に発揮することが出来るのか?1週間後が待ち遠しいですね。

【当ツイッターアカウントでの投票結果】

【デヴォンテ・スミスのハイライト動画】

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