オクラホマ大を18年間率いてきたボブ・ストゥープス(Bob Stoops)氏が電撃引退したのもまだ記憶に新しいですが、ストゥープス氏のようにまだ現役バリバリの監督が突如としてコーチ界から去ってしまうと、次は誰が引退してしまうのだろう・・・と勘ぐってしまうファンも多いのではないでしょうか。
例えば現在栄華を誇るアラバマ大を率いているニック・セイバン(Nick Saban)監督。栄枯盛衰とは昔からいうもので、どんなに強大な帝国を築いていたとしても、それは必ずいつか終わりを告げるものです。アラバマ大の「セイバン帝国」はいつその終焉を迎えるのか・・・。それがチームの衰退によるものか、もしくはストゥープス氏のようにセイバン監督が引退して訪れるものなのか・・・。
56歳で引退したストゥープス氏よりも9歳も年上のセイバン監督は常日頃から身体が持つまでコーチングを続けると話していますが、先日ストゥープス氏の引退を受けて自身の進退の意向を尋ねられてこう答えました。
「私が元気でいられる限り、コーチングを続けたいと思っています。これは前からずっと言っていることですけれどね。私は9歳の頃からフットボールチームに関わってきました。もしそれができなくなるこということは想像すら怖くてしたくありません。」
セイバン監督はつい先月アラバマ大と契約を更新し、今の所2024年までアラバマ大のヘッドコーチの座が確保されています。2007年にアラバマ大ヘッドコーチに就任して以来チームは強くなっていく一方です。最近6年間での敗戦数はたったの9敗。その間全米タイトルを3つも獲得しているのですから。
セイバン監督の元で8年間従事してきた元ディフェンシブコーディネーターのカービー・スマート(Kirby Smart)氏がセイバン監督が辞めた後の後任者として目されてきましたが、昨年彼はジョージア大の監督に就任。今の所アラバマ大にはセイバン監督の後継者たる人物は見当たりませんし、彼自身の健康も万全なようなので、もうしばらくは「セイバン王国」が全米中を肩で風を切りながら闊歩する姿が続きそうです。
アラバマ大ファンならばホッと一安心というところでしょうか。