- 試合予定
- 2024年度戦績 (14-2)
- 最近10年間の戦績
- チーム情報
所在地
オハイオ州コロンバス市
所属カンファレンス
Big Ten
ホームスタジアム
オハイオスタジアム
通算戦績
978勝335敗53分け
通算ボウルゲーム戦績
30勝29敗
ヘッドコーチ
ライアン・デイ
70勝10敗(7年目)
70勝10敗(生涯通算)
前回全米優勝年度
2024年度
前回Big Ten優勝年度
2020年度
前回ボウルゲーム出場年度
2024年度(CFP)
昨年度2014年度シーズン以来の全米タイトルを手中に収めたオハイオ州立大。今年で7年目を迎えるライアン・デイ(Ryan Day)監督指揮下で当然狙うは二連覇となります。昨年の優勝チームから実に14人の先発選手がチームを離れてしまいましたが、全米3位となるリクルーティングクラス、さらには数々の転校生をトランスファーポータル経由で補充しており、元々在籍していたタレント豊富なデプスをしてオハイオ州立大は今年も優勝候補に数えられています。
オフェンス
昨年優勝したチームのオフェンスを操っていたOCチップ・ケリー(Chip Kelly)氏はオフにラスベガスレイダースに移籍。これを受けてケリー氏加入までOCをしていたブライアン・ハートライン(Brian Hartline)氏がOCに復帰。彼をTEコーチのキーナン・ベイリー(Keenan Bailey)氏がサポートする体制で新たにオフェンスを組み立てます。
昨年のチームから多くの主力選手が抜けてしまいましたが、その軸だったQBウィル・ハワード(Will Howard、現ピッツバーグスティーラーズ)もその1人。彼の後釜を狙うのはアラバマ大からの転校生ジュリアン・セイイン(Julian Sayin)。今の所セイインが先発候補と言われていますが、彼と競うのが実戦経験が多少あるリンカーン・キーンホルツ(Lincoln Kienholz)と1年生ながら高いポテンシャルを期待されるタヴィエン・セントクレア(Tavien St. Clair)です。
昨年のオハイオ州立大のRBは全米随一であり、それを担っていたのがクウィンション・ジュドキンス(Quinshon Judkins)とトレヴィヨン・ヘンダーソン(TreVeyon Henderson)。そのどちらもがNFLと旅立ったため(ジュドキンスはクリーブランド、ヘンダーソンはニューイングランド)このポジションも新顔が務めることになります。昨年この2人の間を縫って起用されていたパワー系RBのジェームス・ピープルズ(James Peoples)、そしてウエストバージニア大からの転校生でスピード系のRB、CJ・ドナルドソン(CJ Donaldson)、この2人がオハイオ州立大の地上戦力を担います。
今季何と言ってもオハイオ州立大の強みはレシーバー陣。その殿を務めるのがスターWRジェレマイア・スミス(Jeremiah Smith)。今季文句なくカレッジ界最高レベルのWRという呼び声高いスミスの存在だけでオハイオ州立大のオフェンスは他と一線を画すと言われます。彼に加えボールスキルの高いカーネル・テイト(Carnell Tate)と今季ブレークが目されるブランドン・イニス(Brandon Inniss)、さらにパデュー大からの転校生TEベネット・クレア(Bennett Klare)と共にオハイオ州立大のレシーバー陣は今季指折りのユニットです。
OL陣からは5人中3人のスターターが抜けてしまいました。若くも才能あふれるCカーソン・ヒンズマン(Carson Hinzman)がアンカーとなりそうですが、注目はライス大からの転校生LTイーサン・オニアンワ(Ethan Onianwa)。ライス大では700スナップ中許したサック数が1つと期待度は抜群。Big Tenという上位レベルでどれだけ通用するかが見ものです。
ディフェンス
昨年全米優勝を果たしたことに大きく貢献したのは強力なディフェンス陣の存在でした。そのユニットを指揮したDCジム・ノールズ(Jim Knowles)氏はオフに電撃的にライバルとも言えるペンシルバニア州立大へ移籍してしまいました。その後釜に着いたのは、元デトロイトライオンズのHCでこれまで主にニューイングランドでコーチをしていたマット・パトリシア(Matt Patricia)氏。NFLでの経験は豊富ですが、この起用法には賛否が分かれているようです。
新しいスキームがインストールされると見られるディフェンス陣、ここからも多くの主力選手がNFL入りし今季はある意味再建の年となりそうですが、ロースターはタレント揃いなので大幅な戦力ダウンに繋がるとは思われていません。
とは言えDLからは4人全てがチームを去ったため、ここには次世代の選手の台頭が必須。それを担うのはケニヤタ・ジャクソン・Jr(Kenyatta Jackson Jr.)、カイデン・マクドナルド(Kayden McDonald)、そしてノースカロライナ大からの期待の転校生、ボウ・アトキンス(Beau Atkinson)らとなります。
彼らの後ろを守るLB陣にはベテランのソニー・スタイルズ(Sonny Styles)が健在。DL陣が新顔揃いとなる中、経験豊富なスタイルズがいてくれるのは心強いはず。
そして全米でも指折りのユニットと言われているのが3列目。ここを仕切るのがオールアメリカンのSケイレブ・ダウンズ(Caleb Downs)。アラバマ大からの転校生であるダウンズはすでに未来のNFLファーストラウンダーと目される逸材。さらにデヴィソン・イグビノサン(Davison Igbinosun)とジャーメイン・マシュー・Jr(Jermaine Mathews Jr.)ら経験とタレントが豊富なチームメイトとユニットを組みます。さらにここに元ノートルダム大WRで転校後DBに転向したロレンゾ・スタイルズ・Jr(Lorenzo Styles Jr.、LBソニーの兄)も食い込んでくると見られ、今季のオハイオ州立大のバックフィールドは安泰と言えそうです。
注目のマッチアップ
2025年度のオハイオ州立大のスケジュールはオレゴン大、サザンカリフォルニア大、アイオワ大といった同カンファレンスの手強い相手との対戦がないため、多少緩めなスケジュールになっています。が、開幕戦から気が抜けないノンカンファレンス戦も用意されています。
8/30 vs テキサス大
開幕戦にしてトップ3位以内チーム同士の戦いであり、昨年のCFP準決勝戦のマッチアップの再現。オハイオ州立大のセカンダリーがQBアーチ・マニング(Arch Manning)率いるテキサス大のオフェンスとどう対峙するか。
11/1 vs ペンシルバニア州立大
おそらくBig Tenカンファレンスタイトルレースの行方に大きく影響する試合となっている公算高し。また相手は昨年までのオハイオ州立大のDCジム・ノールズ氏がディフェンスを率いていることもあり、注目度大のマッチアップ
11/29 @ ミシガン大
永遠のライバルながら、ここ3年間オハイオ州立大はミシガン大に3連敗中。昨年全米制覇を達成しながらミシガン大に負けてしまったのはある意味汚点であり、これで4連敗ともなればデイ監督の首も怪しい・・・かも。
総評
今年のオハイオ州立大は下馬評ではBig Tenカンファレンス優勝候補、およびCFPでもタイトルコンテンダーに挙げられているチーム。スケジュール的にも割と楽な顔合わせが組まれており、二桁勝利数は固いと予想されます。
強みは全米屈指のレシーバー陣およびセカンダリー陣。特にWRスミスとSダウンズは超カレッジ級。ただ不安要素も無い訳ではなく、最大の点は経験値の少ないQBとRBポジション、および再建を余儀なくされるDL陣。この点はOCハートライン氏とDCパトリシア氏の腕の見せどころか。
とは言え、新入生と転校生のリクルーティングで概ね成功を収め続けているオハイオ州立大の選手層はやはり厚く、ソフトなスケジュールと相まってシーズン通してカレッジ界を牽引していく存在となるのは確かです。ただ、新体制としてのシステムが馴染む前に前半戦(たとえばワシントン大戦やイリノイ戦など)でアップセットを食らいランクを下げてしまうと、スケジュールの弱さからランキング上位になかなか復帰できない・・・なんてシナリオも待っているかもしれません。